1. 普段のインターネットの使用時間を教えてください。
シニア層の約半数が、毎日3時間以上インターネットを利用しています。
また、インターネットの利用時間が増えてきた結果、新聞やラジオの利用時間が減少傾向にあるようです。
(図1:シニアのインターネットの利用時間)
総務省発表のデータ(※1)によると、2014年の60代のインターネット利用時間は「32.2分」ですが、2018年には「60.9分」と約2倍に増えています。
一方、新聞やラジオの利用時間は減少しており、60代のラジオ利用時間は、「40.3分(2014年)」から「22.8分(2018年)」と約半分です。
(※1)総務省「主なメディアの利用時間と行為者率」参考
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd232510.html
(図2:毎日3時間以上インターネットを利用するシニアの年代別割合)
年代別で見ると、60~64歳の層が54%以上と最多でしたが、70歳以上の方でも46%以上が3時間以上インターネットを利用していることがわかりました。
2.主にどんなサイトを利用しますか?
回答として最も多かったのはニュースやブログなどの「情報サイト」で、男性の利用率は85%以上です。男女別で見ると、他サイトは全て男性の利用率が女性の利用率を上回ったのに対し、「通販サイト」は女性の利用率が男性よりも+7.2%高い結果となりました。
これまでは、新聞やラジオでニュースを確認したり情報収集をしていたりした方も、自宅にいながら同じことができるという点で、インターネットに大きな魅力を感じているのでしょう。
また、高齢社会が進むなか「外出が面倒」「以前のようには体を動かせない」という背景があるとともに、離れた家族との連絡や趣味・娯楽のためにサービスを利用する方が増加していることが推測できます。
3. 生活トラブル(鍵の紛失、水回りのトラブル、害虫駆除、ガラス修理など)が発生した際にどういった行動をとりますか?
全年代において、「インターネットを使って専門業者を調べる」という意見が約60%を占めました。そのうち、「電話帳で専門業者を調べる」割合はわずか約4%です。
直接、お店に行ったり電話で話したりしなくてもインターネットには多くの情報があり、その情報を自分で選択し活用しようとしていることがわかります。
また、年代別で見てみると、年代が上がるごとに「すでに知っている業者に頼む」の割合は増え、70代では約40%に及んでいます。
(図5:生活トラブル発生時「既に知っている専門業者」に依頼する割合)
4. 普段、生活サービスを利用する際に何社程度比較されますか?
全体の約70%が2~4社の複数社へ見積を実施、さらに設問3にて「すでに知っている業者に頼む」と答えた方の約40%も複数見積を実施し、費用の比較をしていることがわかりました。
(図7:「既に知っている専門業者に頼む」場合の見積実施数)
インターネットの普及で、複数の専門業者のサービス費用や施工内容など、あらゆる情報を短時間で手軽に取り込むことができるようになりました。その結果、利用者にとって「選択肢があり選びやすい」と感じられるより良い環境になってきています。
また本調査では、多くのシニアの方が「複数の専門業者に見積りを取ろう」と行動されていることがわかりました。利用者のなかで、「インターネットは情報収集やトラブル解決に役立つ」と考えられているのはないでしょうか。
5. 無料で生活のトラブルの相談ができ、業者を紹介してもらえるサービスがあれば利用したいですか?
専門業者の無料相談・紹介サービスを利用したいと答えた人は約70%です。また、項目3で「すでに知っている業者に頼む」と答えた方の約60%も「サービスを利用したい」と回答しています。
(図9:「既に知っている業者に頼む」方のうち、専門業者の無料相談・紹介サービスの利用意向)
「すでに知っている業者に頼む」という方のなかにも、生活するなかでインターネットを利用するうちに、インターネットサービスのスピード感やお手軽さを感じて利用してみたいと考える方が増えているのでしょう。
◇「生活110番」LINE公式アカウントの年齢別会員分布からみるシニアの傾向
「生活110番」LINE公式アカウントの年齢別会員分布は、20代が最多で次いで40代が多い結果となっいます。
一方、50代以上(※2)も16%以上を占めており、シニア層のSNS利用が増えていることも推察できます。
ご相談内容も、お見積りについてや害虫の種類、DIYのご質問など非常に多岐に渡っており、この夏最も多かったのは「エアコン修理」についてのお問い合わせでした。
(図10:「生活110番」LINE公式アカウント年齢別分布)
(※2)LINE公式アカウントによる年齢属性における分布
今回の調査にて、『専門業者探しは「インターネット検索」が約60%』という結果が出たとおり「インターネットは難しい……」と感じているシニア層ばかりではないことがわかりました。
今では暮らしに関する疑問やお困りごとをインターネットを使って解決する方が増えてきています。そこには、生活のなかで“利便性”や“お得感”を期待する声が強まってきたということがひとつの要因になっているのではと考えられます。また、社会の仕組みや人々の生活スタイルが変化し、多様なニーズに応じた新しいサービスが生まれていく世の中において、“インターネットの必要性”を実感し活用するシニアが増加傾向にあるのでしょう。
若い世代が利用するイメージが強いWEBサービスですが、シニア層にとっても「便利なサービスであれば積極的に使いたい」という傾向がみられました。もし身近な友人、ご家族がお困りの際には、ぜひ「生活110番(https://www.seikatsu110.jp/)」をご紹介いただければと思います。
【調査概要】
ライフスタイルに関するアンケート
◎2019年9月/インターネット調査/全国55歳以上男女448人