【調査】ペットのお墓参りってみんなはどうしてる?アンケート調査から見えた実態について
暮らしのお困りごとを解決する総合プラットフォーム「生活110番」を展開するシェアリングテクノロジー株式会社(本社:愛知県名古屋市中村区、代表取締役 CEO:森吉 寛裕、以下シェアテク)は、運営するペット葬儀サービス「ペトリィ」において、「ペットが眠る墓参りの実態」についてアンケート調査を実施しました。
2021年は一般的に3月17日(水)~3月23日(火)がお彼岸にあたりますが、この期間に故人のお墓参りを予定されている方も多いのではないでしょうか。
ところで人間のお墓参りがどのようなものかはよく知られているところですが、愛犬や愛猫として家族同然にかわいがられたペットたちのお墓参りは一体どのように行われているのでしょうか?
そこで今回は、ペットのお墓参りをしたことがある200名にアンケート調査を行い、ペットのお墓参りの実態について調査しました。
■ペットのお墓参りをする頻度やタイミングには2つの傾向がある
まずはペットのお墓参りはどのくらいの頻度で行われているのかについて、調査しました。
結果は下表です。
(n=200名、単一回答。2021年3月9~10日に実施したインターネット調査による)
人間のお墓参りでは命日、春と秋のお彼岸、お盆、年末年始に行われる慣習があり、それぞれに宗教的な意義が付与されていますが、ペットのお墓参りでは「年に1回程度」(39.5%)が最多となり、1年のうちに4回以上お墓参りをする人は全体の20.0%に止まりました。
また、「不定期」にお墓に訪れる人が30.0%と続き、ペットのお墓参りの頻度については慣習に捉われず、柔軟に考える人が少なくないことが読み取れます。
同時に「お墓参りをするタイミング」を聞いたアンケートでは、下記の結果となりました。
(n=200名、単一回答。2021年3月9~10日に実施したインターネット調査による)
「決まったタイミングはない」と回答した人が37.5%で最多となり、ほぼ同数で「命日」(37.0%)が続きました。全体の約4割の人が、お墓参りのタイミングを柔軟に考えていることがわかります。
また先ほどのお墓参りの頻度とタイミングをクロス集計したところ、
・「年に1回程度」お墓参りするグループは、「亡くなったペットの命日」にいく人がもっとも多い (49/79人)
・「不定期」にお墓参りするグループは、「決まったタイミングがない」人がもっとも多い(36/60人)
という2つの傾向が見てとれました。
これは「命日」という宗教的なお墓参りの慣習にならうグループがある一方で、「不定期」でかつ「決まったタイミングがない」のように慣習に縛られず、個々のタイミングでお墓参りをおこなうグループも少なからず存在することが推察されます。
■ペットのお墓参り時の服装と持参するものの調査
(n=200名、単一回答。2021年3月9~10日に実施したインターネット調査による)
ペットのお墓参り時の服装では、「服装は気にしない」と「黒や紺を基調とした普段着」が98.5%となり、カジュアルな服装でのお墓参りが一般的であることがうかがえます。
また、お墓参り時に持参するものを聞いた調査では、結果が下記となりました。
(n=200名、複数回答。2021年3月9~10日に実施したインターネット調査による)
「食べもの」では、「お気に入りだったお菓子」、また「その他」では「お気に入りだったおもちゃ」という回答が見られました。これらは愛犬・愛猫のお墓参りならではのお供えものと言えそうです。
■ペットのお墓参りをする動機には多様な他界観も
最後に、ペットのお墓参りをする動機について調査しました。
(n=200名、単一回答。2021年3月9~10日に実施したインターネット調査による)
ペットのお墓参りをする動機としてもっとも多かったのが「家族として当然だと思うから」(29.0%)でした。実際の回答者の言葉を紹介すると、
・「家族のように一緒に暮らしたので、人間のお墓にお参りするような気持ちです」(66歳女性)
・「ペットも人間と同じように考えているからです。同じ時を過ごした家族として、お墓を定期的に訪れ供養するのは当た
り前のことかと思います」(32歳女性)
と、「家族と同じだから」という語が頻出しました。「ペットの家族化」という言葉が使われるようになって久しいですが、ペットのお墓参りにおいても「家族化」の傾向は読み取れる結果となりました。
また、「家族化」の傾向がある一方で、ペットのお墓参りをする理由にはかなり多様性も見られました。
・「寂しがってるとかわいそうだから、顔を見せに行く」(48歳女性)
・「会いたくなった時にお墓参りに行き、おしゃべりしたくて」(55歳女性)
・「犬が天国でも元気にしているかを確認するため」(22歳女性)
・「今でも心配して近くにいそうだから、もう大丈夫よ!と伝えてます。そして、また生まれ変わって私の所に来てね、と
も伝えてます」(41歳女性)
このように回答者には独自のペットの他界観をもっている人が確認され、そうした他界観がお墓参りをする動機づけとなっていることがわかります。
■まとめ
これらの調査結果を見渡すと、総じてペットのお墓参りという行為には厳格な宗教的教義の裏付けや、統一された宗教的な意義を確認することはできませんでした。むしろ実態としては、遺された者が多種多様なペットの他界観に基づいて、「自分なりにいいと思ったことを、いいと思った頻度や内容で行っている」ことがうかがえます。このことは、南山宗教文化研究所の内藤理恵子氏による現代のペットの他界観に関する指摘と一致するようです。
(以下、引用)
現代日本におけるペットの他界観は、(中略)個々が違った「自分のペットだけの物語』を所有しており、それを包括する「大きな物語』が存在しないということになる。
(『宗教研究』(2011年 85 巻 1 号 p. 151-173)
今後こうしたペットの他界観は、さらに小さな「自分のペットだけの物語」が増大して多様化していくのか、それともこれらを統合する「大きな物語」が登場し収束していくのか、興味深いところではないでしょうか。
まもなく、2021年も春のお彼岸を迎えます。これを機に、ありし日のペットに思いを馳せてみるのもいいのではないでしょうか。
▼回答者属性
・回答条件 愛犬・愛猫の墓参りをしたことがある方
・男女比
男性 31.0%
女性 69.0%
・年代分布
10代後半 1.0%
20代前半 7.5%
20代後半 10.0%
30代前半 21.5%
30代後半 17.5%
40代前半 15.0%
40代後半 7.5%
50代前半 8.0%
50代後半 8.0%
60代以上 4.0%
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