「ケラバ」とは屋根の外壁から突き出した部分のことです。
ケラバには、屋根の雨漏りを防いだり、紫外線や強風から建物を守ったりと、重要な役割があります。
「新築する家にケラバをつけたほうがいいのかな?」「屋根のメンテナンスにケラバの補修も必要なのかな?」という方は、ケラバの大切さがわかれば判断できるでしょう。
当記事ではケラバの役割や構造、修理に関することまでご紹介します。これから家を建てる方、屋根の修理をおこなう方はぜひ参考にしてください。
住宅を守るのがケラバの役割
住宅の屋根には軒がありますが、この部分は正確な建築用語では「軒」と「ケラバ」に分けられます。屋根の外壁から突き出した部分のうち、雨樋がついている辺を「軒」、ついていない辺を「ケラバ」というのです。
軒とケラバは呼び方や構造は若干違いますが、住宅を守るという点で、その役割は共通しています。まずは、そもそもケラバがなんのためにあるのかを理解しておきましょう。
役割1.紫外線から外壁を守る
ケラバはひさしの役割を果たし、外壁に直射日光があたるのを防ぐことができます。外壁に直射日光が長時間あたると紫外線や熱によって塗装の色あせやはがれ、ひび割れなどを起こし、外壁の劣化を早めます。
外壁が劣化しているとひび割れから雨水が侵入したり、耐震強度を弱めたりしてしまうのです。そうならないよう、ケラバが日陰を作って外壁を守っているのです。
役割2.風から屋根を守る
ケラバの側面には、「破風板」という板が取り付けられています。屋根は上から吹く風は流すことができますが、下や横から吹き上げる風は流すことができません。強い風を受けると屋根は浮き上がって隙間ができ、風や雨が屋内に入り込んでしまいます。破風板が風を受け止めて分散させ、屋内に風や雨が入るのを防いでいるのです。
役割3.雨から屋内を守る
突き出したケラバが上部にあることで、外壁や窓に直接あたる雨を軽減できます。また、破風板の内側には「ケラバ水切り」が取り付けられています。ケラバ水切りは瓦の隙間などから屋根の内側に入ってしまった雨水がさらに屋内へ染み込んでいくのを防ぎ、そのまま軒と合流する位置まで流して雨樋へ排出してくれるのです。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
ケラバが雨漏りの原因箇所であることも
住宅を守る重要な役割を果たしているケラバですが、それだけに負担の大きい箇所でもあります。ケラバの部分から雨漏りが発生することもあるのです。雨漏りの予防や雨漏り発生時の対策のために、ケラバから雨漏りが発生しやすい原因を理解しておきましょう。
破風板の破損
ケラバの端を保護している破風板が経年劣化や強風などによって破損していると、そのすき間から雨が屋根のなかに入り込んでしまいます。雨水は徐々に天井へ染み込んでいき、雨漏りに発展するのです。破風板に割れやはがれ、色あせなどがみられるときは、早めに補修をしましょう。
汚れの堆積(たいせき)
ケラバ水切りには雨や風が吹き込むことで、少しずつ土埃などがたまっていきます。このような汚れがやがて雨水の排水をせき止めてしまうほどになると、行き場を失った水は屋根の内部に流れ込むことになります。10年以上メンテナンスをしていないという場合は、一度確認してみたほうがよいでしょう。
雨仕舞い(あまじまい)の不備
「雨仕舞い」とは雨が滞りなく排水されるように調整することで、屋根の内部に雨水が入り込まないようにするとともに、部材の劣化なども防ぐ施工方法です。日夜雨を受け止める屋根には、さまざまな箇所に雨仕舞いが施されています。
しかし、もしもその施工に不備があったとすると、劣化や破損が生じて雨漏りが発生するおそれがあります。屋根の内側には防水シートがあるのですぐに症状は現れませんが、雨仕舞がしっかりとできていなければかなりの確率で雨漏りは発生します。とくにケラバは雨や風の負担を受けやすい箇所ですので、こまめな点検が必要です。
自分で屋根を点検するのは難しいので、ケラバ部分に雨漏りが疑われる場合には、一度業者に点検を依頼してみるのがおすすめです。業者なら屋根をくまなく点検して、雨漏りの原因を突き止めてくれます。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
雨漏り対策!ケラバの破風板を修理しよう
すでに雨漏りが発生している場合には、業者に頼んで屋根全体の点検、補修が必要です。ケラバに劣化などがある場合は、破風板を修理します。破風板を修理することで、今後の雨漏りを防ぐ対策にもなるのです。破風板の修理には、3つの方法があります。それぞれ内容と費用についてみていきましょう。
破風板の塗装
多くの場合、破風板には屋根や外壁と同じように塗装が施されています。塗装には破風板を雨水や紫外線から守る効果があるのです。この塗装が部分的にはがれる程度の劣化であれば、塗装をし直すことで補修ができます。塗装をし直すことで、見た目もきれいによみがえります。破風板を塗装する場合の費用は、1mあたり1,000円~3,000円程度が相場です。
板金巻き
破風板を金属の板でカバーする方法です。こちらも破風板の劣化が軽度なときに有効な補修方法です。費用相場は1mあたり3,000円~4,000円とやや高めですが、塗装に比べて耐久性が高いのでメンテナンスの頻度は少なくて済みます。
破風板の交換
破風板の木材自体の劣化や破損が激しいときには、破風板の交換が必要になることがあります。費用は1mあたり4,000円~6,000円程度です。劣化した破風板を放置していればケラバは雨や風の負担に耐えられなくなり、雨漏りに発展する確率が高いでしょう。
雨漏りが起こった場合には被害を受けた部分をすべて修繕しなければなりません。家を守ってくれるケラバをしっかりと補修しておくことで、それ以上の出費を抑えることにつながるのです。
費用をできるだけ抑えるためには、業者選びも重要です。見積りをとって、事前に費用を確認してから依頼するかどうか判断しましょう。複数の業者から見積りをとって比較するのもおすすめです。
業者を探すのが面倒だという場合には、ぜひ雨漏り修理110番にご相談ください。
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