「屋根の瓦が割れている!」
「瓦屋根を修理するにはどうすればいいの?」
とお困りですね?
瓦屋根を修理するなら、部分補修ができないか確認してみましょう。
屋根全体を修理するよりも、部分補修のほうが費用が安く済むからです。
ただし、部分補修が可能かを判断するには、屋根の損害状況を正確に把握する必要があります。
傷みの範囲が広い場合や雨漏りが発生している場合など、全体修理が必要なこともあります。
まずは屋根修理業者に相談して、状況を確認するのがおすすめです。
この記事では、状況ごとの瓦屋根の修理方法とそれぞれの費用、業者選びのポイントを解説します。
この記事を読めば瓦屋根の適切な修理方法が判断でき、出費を抑えて修理ができるでしょう。
瓦屋根の修理方法
瓦屋根の修理方法には、以下のような種類があります。
それぞれ、どのような場合におこなう修理方法なのかを解説します。
瓦自体の補修をする
屋根のトラブルが瓦自体のひび割れやズレだけであれば、その瓦を補修すれば修理できます。
瓦の補修には、以下のような方法があります。
- 塗装
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- 内容
-
塗装されている瓦を塗装し直す。
- 修理できる症状
-
セメント瓦やモニエル瓦(乾式コンクリート瓦)表面の軽微なひび
- シーリング補修
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- 内容
-
シーリング材(ゴム状に固まる資材)で瓦を接着する。
- 修理できる症状
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瓦のひび、割れ
- 瓦の部分交換
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- 内容
-
部分的に新しい瓦に差し替える。
- 修理できる症状
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瓦の割れ、欠落
- 瓦の並べ直し
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- 内容
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屋根の面部分の瓦をいったん取り外して設置し直す。
- 修理できる症状
-
瓦のズレ、ゆがみ
- 棟瓦(むねがわら)の積み直し
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- 内容
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棟瓦(屋根の面が合わさる頂上部分の瓦)瓦をいったん取り外して設置し直す。
- 修理できる症状
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棟瓦のズレ、ゆがみ
- ラバーロック工法
-
- 内容
-
瓦同士をシーリング材で固定する。
- 修理できる症状
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瓦のズレ、ゆがみ
塗装されている瓦のごく細いひび割れは、塗装のひび割れの可能性があります。
塗装のひびだけなら、再塗装で修理ができます。
瓦本体に問題はないからです。
一方、塗装されていない瓦のひび割れは、瓦本体の劣化と考えられます。
その場合、塗装だけの補修では不十分です。
シーリング補修など他の方法を検討しましょう。
セメント瓦やモニエル瓦(乾式コンクリート瓦)は塗装されていて、粘土瓦は基本的に塗装されていません。
セメント瓦
モニエル瓦
石州瓦(粘土瓦の一種)
出典:島根県|特集3:選んで納得の石州瓦(最終閲覧日:2024年9月9日)
また、セメント瓦やモニエル瓦は、部分交換が困難です。
セメント瓦やモニエル瓦は現在製造されておらず、新しい瓦が手に入らない可能性が高いからです。
既存の瓦を補修しきれない場合は、このあとご紹介する葺き替えを検討しましょう。
瓦以外の部材の補修をする
漆喰(しっくい)や板金など、瓦以外の部材に不具合がある場合には、その部材を補修します。
部材の補修には、おもに以下のようなものがあります。
- 漆喰の塗り直し
-
- 内容
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漆喰(棟瓦の下に塗り込まれている充填剤)をはがし、新しい漆喰を塗る。
- 修理できる症状
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漆喰のはがれ、崩れ
- くぎの打ち直し
-
- 内容
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部材を固定しているくぎを打ち直す。
- 修理できる症状
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くぎの抜け、浮き
- 板金の交換
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- 内容
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新しい板金(防水のため屋根の棟や端部に設置されている金属の部材)を設置する。
- 修理できる症状
-
板金の破損、劣化
瓦や部材の部分補修は、瓦屋根修理では比較的費用が安く、工期も短く済む方法です。
ただし、雨漏りなどによって屋根の下地にまで傷みがおよんでいる場合には、次にご紹介する下地の補修や屋根の全体修理が必要になります。
屋根の下地の状況や雨漏りの原因を自分で確認するのは難しいです。
適切な修理方法を判断するためにも、一度業者に調査を依頼するのがおすすめです。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
下地の補修をする
瓦の下にある防水紙や野地板といった下地が傷んでいる場合には、下地の補修をします。
以下のような症状がある場合には、下地が傷んでいる可能性が高いです。
- 瓦の破損が広範囲に発生している
- 屋根全体にゆがみ、たわみがある
- 雨漏りが発生している
屋根の下地を補修する方法は、以下の2つです。
- 葺き直し
-
- 内容
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瓦をいったん取り外し、屋根の下地を補修して瓦を設置し直す。
- 修理できる症状
-
雨漏りなどによる下地の傷み
- 葺き替え
-
- 内容
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瓦を撤去して屋根の下地を補修し、新しい瓦を設置する。
- 修理できる症状
-
雨漏りなどによる下地の傷み、瓦の割れ、欠落
葺き直しでは既存の瓦を再利用するのに対し、葺き替えでは瓦も交換します。
屋根全体が新しくなるので、根本的な改善が期待できます。
また、葺き替えでは屋根材の種類を変えることも可能です。
瓦よりも軽量なスレートやガルバリウム鋼板などに変更すれば、家の耐震性の向上も期待できます。
屋根の葺き替えについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
瓦屋根修理の費用相場
業者に依頼した場合の瓦屋根修理の費用は、作業内容によって変わります。
屋根修理業者に対して施工費用のアンケートを実施したところ、以下のような回答が得られました。
施工内容 | 費用の例 |
---|---|
再塗装 | 30万円~50万円程度 45万円~70万円程度 900円/㎡程度 7,000円/㎡~ |
シーリング補修 | 6万円程度 16,500円~ |
瓦の部分交換 | 5,000円/1枚~ |
屋根材の部分修理 | 5,000円/㎡~ 15,000円~ |
ラバーロック工法 | 5万円~10万円程度 |
下地交換 | 4万円~80万円程度 |
漆喰の塗り直し | 3万円~25万円程度 8,000円/m~ |
板金交換 | 10万円~ 4,000円/m~ |
※弊社加盟店(屋根修理業者)13社へのアンケート
※一般的な2階建ての建物での、足場代を含めた総額
調査期間:2023年10月27日~2023年10月29日
表を見てわかるように、料金は業者や状況によって変動します。
そのため、正式に依頼する前に見積りを取って実際の料金を確認することが重要です。
屋根修理の費用は、以下の記事でもより詳しくご紹介しています。
瓦屋根修理の費用を抑える方法
瓦屋根修理の費用をできるだけ抑える方法を、3つご紹介します。
活用できないか、それぞれ確認してみてください。
火災保険を申請する
住宅の火災保険に加入しているなら、保険金を受け取れないか確認しましょう。
火災保険には、不測の事故による住宅の損害に対する補償が含まれている場合があります。
不測の事故による損害とは、例えば以下のような損害です。
- 落雷による破損
- 台風や強風による破損
- 雪や雹(ひょう)による破損
- 飛来物など外部からの衝突による破損
補償内容にあてはまれば、修理費用に応じて保険金が受け取れる可能性があります。
ただし、経年劣化による破損など不測の事故といえない場合は、補償の適用外です。
その他にも火災保険の適用には条件があるので、保険会社に確認してみましょう。
以下の記事では、屋根修理や雨漏り修理で火災保険が使える条件や申請方法を詳しく解説しています。
補助金制度を利用する
お住まいの地域に、住宅工事に対する補助金制度があれば申し込んでみましょう。
自治体によっては住宅の改修やリフォーム工事をする人を対象に、補助金を支給していることがあります。
耐震性や省エネ性能の高い住宅の普及、地域の施工業者の振興などが目的です。
それぞれの目的にあてはまる屋根工事をおこなえば、補助金を受け取れる可能性があります。
ただし、補助金制度は応募期間や募集数が限られていることが多いです。
そのため、条件に合っていても必ず補助金が受け取れるとは限りません。
補助金制度の有無や内容は自治体ごとに異なるので、お住まいの自治体の公式サイトなどを確認してみましょう。
以下の記事では、屋根修理で利用できる補助金の例や注意点を解説しています。
相見積りで比較する
依頼する業者を決める前に、2~3社の業者から見積りを取りましょう。
複数の業者から見積りを取ることで、それぞれの料金を比較できます。
料金が極端に高い業者を避けたり、より安い業者を選んだりできるのです。
また、調査・見積りが無料の業者を選ぶのも、費用を抑えるポイントです。
業者の選び方は、このあとの瓦屋根修理業者を選ぶポイントでも解説しています。
当サイト雨漏り修理110番では、調査・見積り無料の屋根修理業者をご紹介しています。※
無料相談窓口でご要望を伝えていただけば、ピッタリの業者をご紹介します。
もちろん、他社との比較も大歓迎です。
「たくさんの業者を調べるのが面倒」というときにぜひお気軽にご相談ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様の了承をいただいたうえで、調査費用等をいただく場合がございます。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
瓦屋根修理を自分でするのはNG
「業者に頼むと高いし、DIYで修理できないかな」と思うこともあるかもしれませんが、一般の方が瓦屋根修理を自分でするのは困難です。
以下のような危険性があるからです。
それぞれ解説します。
転落・落下の危険がある
修理の作業中にもしも屋根から転落すれば、大ケガや死亡事故のおそれがあります。
また、瓦や工具を落としてしまった場合、地上の人や物に当たって賠償問題になるおそれもあります。
屋根上での作業では、足場を設置したり安全帯を付けたりといった安全対策が欠かせません。
しかし、個人でそこまでの設備を用意するのは、費用面からいっても現実的ではないでしょう。
状況を悪化させるおそれがある
作業中に、瓦を割ってしまうおそれがあります。
瓦の山状に盛り上がった部分や重なっている部分を踏むと、圧力がかかって割れてしまうのです。
また、はしごをかけたときや工具をぶつけたときの衝撃で、瓦が割れたり欠けたりすることもあります。
かえって修理の範囲を広げてしまわないためにも、瓦屋根の修理はプロにお任せするのがおすすめです。
瓦屋根修理業者を選ぶポイント
瓦屋根の修理を依頼する業者を選ぶときに、チェックしたいポイントをご紹介します。
以下の条件にあてはまる業者を選びましょう。
- 調査・見積りを無料で実施している
- わかりやすい料金表を公開している
- 瓦屋根工事技士や雨漏り診断士などの資格を保有している
- 充実した施工保証を用意している
反対に、以下のような特徴のある業者は避けることをおすすめします。
- 「無料点検をしている」などと飛び込みで訪問してくる
- 「すぐに修理しないと瓦が落ちて危ない」などと必要以上に不安をあおる
- 「今日契約すれば値引きする」などと強引に契約を急かす
これらは、屋根修理業者を騙った詐欺や悪質業者の特徴です。
詐欺の被害に遭わないためには、以下のような対策が重要です。
- 飛び込み営業には応じない
- 1人で即決せず、家族などに相談する
- 他の業者からも見積りを取って検討する
- 不安に感じたら国民生活センターや消費者センターに相談する
参考:国民生活センター|屋根工事の点検商法のトラブルが増えています-典型的な勧誘トークを知っておくことで防げます!(最終閲覧日:2024年9月6日)
屋根修理業者の選び方は以下の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
「優良な業者を見極める自信がない」
「業者をじっくり探ししている時間がない」
といった場合には、当サイト雨漏り修理110番がお役に立ちます。
雨漏り修理110番では、提携している屋根修理業者をご紹介しています。
無料相談窓口に状況やご要望を伝えていただくだけなので、業者探しの手間や時間を大幅に削減可能です。
調査・見積りは無料で、正式に契約をするまで料金は発生しません。※
ご相談は24時間年中無休で受け付けているので、ぜひお気軽にご連絡ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様の了承をいただいたうえで、調査費用等をいただく場合がございます。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
まとめ
瓦屋根の修理方法は、おもに以下の3種類があります。
- 瓦自体の補修をする
- 瓦以外の部材の補修をする
- 下地の補修をする
それぞれシーリング補修や部分交換、葺き直しなどさまざまな方法があります。
適切な修理方法は、瓦の種類や破損状況によって違います。
そのため、まずは業者に調査を依頼して状況を確認するのがおすすめです。
業者を選ぶときには、以下のポイントをチェックしましょう。
- 調査・見積りを無料で実施しているか
- わかりやすい料金表を公開しているか
- 瓦屋根工事技士や雨漏り診断士などの資格を保有しているか
- 充実した施工保証を用意しているか
業者選びが不安なときには、ぜひ当サイト雨漏り修理110番にご相談ください。
瓦屋根の修理ができる業者を、迅速にご紹介します。