「壁にシミがある……もしかして外壁から雨漏り?」
外壁は雨や風、紫外線や熱にさらされているため、損傷して雨漏りが発生してしまうことがあります。
しかも、外壁の雨漏りは気付いたときには被害が進行していることが多いです。
屋根からポタポタ落ちる雨漏りと違い、外壁の雨漏りは壁の中で広がって表面化しにくいからです。
そこでこの記事では、外壁の雨漏りにすぐに対処できるように、おもな原因や処置方法を解説します。
この記事を読めば、外壁の雨漏りの原因を突き止めて、きれいに修理できるでしょう。
外壁の雨漏りでよくある7つの原因
外壁の雨漏りは、経年劣化や自然災害、施工不良などが引き金となり、下記のような原因で発生します。
ご自宅に該当する症状がないかチェックしてみましょう。
- 外壁材のひび・変形・穴
- 外壁のコーキング剤のひび・はがれ
- 幕板のコーキング剤のひび・はがれ
- 換気口のコーキング剤のひび・はがれ
- 窓・サッシまわりのひび
- ベランダまわりのひび
- 取り合い部分の変形
2階部分の外壁や屋根付近など高いところのチェックは大変危険です。
無理をせず地上から確認できる範囲でおこなってください。
外壁材のひび・変形・穴
外壁の表面できたひび割れや変形、穴から雨漏りしてしまうことがあります。
部分的に色が変わっているところをよく見ると、汚れではなくひび割れていることもあります。
また部分的に塗装がはがれて、変形したり穴が開いてしまっている箇所はないか確認してください。
外壁のコーキング剤のひび・はがれ
外壁のコーキング剤に少しでもひび割れやはがれがあると、壁内に雨水が侵入してしまいます。
コーキング剤とは、外壁材の継ぎ目を埋めるために使われるペースト状の材料です。
コーキング剤は固まると弾力性のあるゴム状になり、浸水を防いだり外壁材同士のクッション材となったりします。
よく使われているサイディングの外壁は45cm×3mの板を張り合わせたもので、板の隙間をコーキング剤で埋めてあります。
コーキング剤は紫外線に当たると劣化が進みやすいので、建物の南側や直射日光の当たる面を念入りに見見るとよいです。
幕板のコーキング剤のひび・はがれ
幕板のコーキング剤の損傷も外壁の雨漏りの原因になります。
幕板(まくいた)とは、境界線に取り付ける細長い板のことです。
外壁に幕板を設置するのはデザイン性を高めるためで、1階と2階の境目に設置することが多いです。
幕板は外壁の上に設置してあるため、雨水がたまりやすくなっています。
雨水がたまるとコーキングが劣化して浸水につながるので要注意です。
はがれ落ちて下地がむき出しになっていることもあるので、よく確認しましょう。
またコーキング剤が変色したり細くなってしまったりしているのは劣化のサインです。
換気口のコーキング剤のひび・はがれ
外壁に設置された換気口まわりのコーキング剤の劣化も雨漏りの原因になります。
2003年の建築基準法改正により24時間換気システムなどの換気設備の設置が原則義務化されました。
そのため、それ以降に建てられた家には必ずといってよいほど換気口が設置されています。
参考:国土交通省|改正建築基準法(最終閲覧日:2024年1月29日)
高さのある場所や障害物のない場所についているので探してみてください。
換気口周辺のコーキングは、建物の揺れによって断ち切れてしまうことが多いです。
外壁と換気口の間に大きな隙間ができていないか確認しましょう。
窓・サッシまわりのひび
窓やサッシの周辺にひびがあると、雨水が流れ込んでしまいます。
外壁の開口部は構造上、上下左右に負荷がかかって亀裂が入りやすくなります。
サイディング材の外壁は、塗装が劣化すると乾燥してひび割れてしまいます。
窓枠の四隅から斜め方向にひび割れがができやすいので確認してみてください。
サッシ周辺は防水シートが施工されていない部分があり、隙間から壁内へ浸水してしまうので注意が必要です。
ベランダまわりのひび
ベランダやバルコニーは雨が直接当たりやすく、雨漏りの原因になりやすいです。
手すりが外壁と同じ素材で仕上げられている場合は、継ぎ目を確認してください。
コーキングに亀裂が入ったり、はがれて隙間ができてしまっていたりすると雨水が浸入します。
ベランダが雨漏りする原因はたくさんあり、原因は1つとは限りません。
次の箇所も点検しましょう。
- 排水口のつまり
- 床面の防水シートの劣化
- 笠木(ベランダ手すり上部)からの浸水
取り合い部分の変形
外壁の取り合い部分に変形があると、隙間ができて雨漏りしてしまいます。
取り合いとは、2つの部材の接合箇所です。
「外壁と屋根」「外壁と門扉」「外壁とベランダ天井」などの境目に異常がないかをチェックします。
取り合い部分は複数の素材を結合させているため、隙間ができやすい箇所です。
隙間から雨水が入り込むと、建材が膨張してより変形します。
1階と2階の間に差し掛け屋根がある場合など、構造が複雑になるほど取り合い部分も多いため、念入りなチェックが必要になります。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
1階の外壁の雨漏りはDIYで応急処置できる
外壁から雨漏りがあったら応急処置をしておきたいですよね。
2階部分などの高所は危険をともないますが、1階の外壁なら自分でチャレンジ可能です。
まず細かい亀裂や隙間は、防水テープを貼って雨水の浸入を防いでください。
続いて、ブルーシートでカバーしておくと安心です。
ブルーシートの見栄えはイマイチかもしれませんが、工事現場などでも使われていて防水効果は抜群です。
外壁の雨漏りする周辺をブルーシートで覆い、防水テープで固定します。
風で飛ぶのが心配な場合は、粘着テープ式のブルーシートを活用するのもおすすめです。
外壁の雨漏りの修理方法と費用
雨漏り修理に一体いくらかかるのか見当もつかないと不安ですよね。
そこで、気になる外壁の雨漏り修理費用相場を調べてみました。
工事内容 | 費用相場 |
---|---|
外壁塗装 | 700,000円 |
部分修理 | 96,111円 |
全体修理、交換 | 1,221,600円 |
モルタル、 サイディング破損、 塗装 | 1,200,000円 |
【調査方法】
弊社加盟店(屋根修理業者13社)へのアンケート調査
一般的な2階建ての建物で、2階部分の「外壁」から雨漏りした場合の足場代を含めた修理費用総額の平均金額
1~2万円や1万円~の場合は1万円で集計
【調査期間】
2023年10月27日~2023年10月29日
外壁の雨漏り修理は、外壁材や損傷箇所によって工事内容が変わり、かかる費用も変わります。
特に部分修理は簡単な施工で済むケースがあり、費用も安く済むことがあります。
一方で全体の修理や交換、塗装となると、足場の設置費用も必要になります。
その他施工業者によっても価格設定が違うため、施工内容と費用をよく比較して業者を選ぶことをおすすめします。
雨漏り修理110番では、お住まいの地域に対応できる雨漏り修理業者をご紹介しています。
実績のある業者が多く加盟していますので、相見積りにもぜひご活用ください。