「そろそろ屋上の防水工事をしないと……でも費用はいくらだろう?」
陸屋根は雨風の影響を直に受けるため、防水工事は欠かせません。
陸屋根の防水工事費用は、1㎡あたり3,000円~1万円ほどです。
ただし、陸屋根の防水工事にはいくつか種類があり、それぞれ費用は異なります。
そのため、工事を依頼する際は事前に見積りをとって確認しておくことが重要です。
この記事では、陸屋根の防水工事費用の相場を種類ごとにご紹介しています。
- 防水工事4種の費用相場
- 防水工事4種の特徴
- 防水工事の依頼先を選ぶポイント
陸屋根の防水工事費用の相場
まずは、陸屋根の防水工事費用の相場について種類ごとにご紹介します。
ここでご紹介している相場はあくまでも目安です。
業者やそのときどきの状況によって費用は変動するので、詳細を知りたい場合は直接業者に依頼して見積りを出してもらいましょう。
- FRP防水
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4,000円~8,000円/㎡
- ウレタン防水
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3,000円~7,000円/㎡
- シート防水
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3,000円~8,000円/㎡
- アスファルト防水
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6,000円~8,000円/㎡
補助金で安くなる可能性がある
防水工事費用を抑えるには、自治体の補助金を利用する方法もあります。
ただし、誰もが必ず補助金を受け取れるわけではありません。
具体的には、以下の条件を満たす必要があります。
- 補助金を申請する地域に住んでいるか
- 過去に同じ内容の補助金を受け取っていないか
- 税金(県民税や市民税など)を滞納していないか
- 住むことを目的として施工するか
- 省エネや耐震など、自治体が掲げる目的に当てはまる工事内容か
補助金のルールは自治体によって異なるので、まずはお住まいの自治体に確認してみましょう。
防水工事の補助金の詳細はこちらの記事をご覧ください。
また、費用に関しては保証の存在を忘れてはいけません。
保証期間内なら無償で修理をしてもらえる可能性があります。
防水工事には保証がつく場合が多い
多くの業者では新築・メンテナンス問わず防水工事に保証制度を設けています。
5~10年がほとんどですが、状況によって違うので一定の目安などはあげられません。
防水工事の保証は3社連盟保証といって、受注した業者・施工業者・材料メーカーの3社が保証するしくみです。
- 3社連盟保証の特徴
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- 材料メーカー
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自社の材料品質に対して保証年数を定める
- 受注した業者
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建物の年数や状態を考慮・判断して保証年数を定める
- 施工した業者
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建物の年数や状態を考慮・判断して保証年数を定める
材料メーカーが材料の品質で保証を5年と定めても、他の2つの業者が建物の状態を考慮して品質を保つのが難しいと判断した場合は、材料メーカーの定めた年数で保証できないようです。
受注した業者が施工するのではあれば2者連盟保証ということになります。
防水工事保証の注意点
防水工事保証は、免責事項が設けられている場合がほとんどです。
保証内容をよく確認しておきましょう。
- 台風による突風・強風など自然災害によって防水シートに穴が開き雨漏りしてしまった
- 過失によって防水層を傷つけてしまった
当然ながら施工した箇所以外から雨漏りや漏水があった場合は保証の対象外になります。
ただし、自然災害による屋上屋根・陸屋根の雨漏りについては火災保険が適応されるケースもあります。
防水工事の保証の詳細はこちらの記事をご覧ください。
防水工事の費用相場についてご紹介しましたが、防水工事に詳しくないと、それぞれの防水工事がいったいどんなものなのかピンときませんよね。
そこで、次の章ではそれぞれの防水工事の特徴についてご紹介していきます。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
陸屋根の防水工事4つの特徴
それぞれの防水工事は、特徴や耐用年数、適している場所などが異なります。
そこで、この章ではメリット・デメリットもふまえつつ、4つの防水工事について詳しく解説していきます。
どの防水工事にすればよいか判断がつかない場合は、業者に相談してアドバイスをもらいましょう。
FRP防水
- FRP防水の特徴
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- 耐用年数
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10~12年程度
- 施工期間
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5日以内
- 適した場所
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コンクリート造りの建物
- メリット
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軽量で強度が高い、工期が短い
- デメリット
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伸縮性が低い、紫外線に弱い、費用が高い
FRP防水とは、プラスチックとガラス繊維が組み合わさった「繊維強化プラスチックス」という強度の高い素材を塗装する防水工事です。
ウレタン防水とあわせて「塗膜防水(防水機能を備えた塗料を塗る工法)」の一種です。
軽量なうえ強度が高いため、建物に負担をかけずに工事をおこなえる点がメリットです。
また、すぐに乾くので施工日数が短いです。
ただし伸縮性が低いというデメリットがあるため、環境の変化によって変形する木造の建物や熱や湿度の影響を受けやすい広い屋上には向いていません。
10㎡ほどの広さの屋上では、問題なく施工できるとされています。
FRP防水の詳細はこちらの記事をご覧ください。
ウレタン防水
- ウレタン防水の特徴
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- 耐用年数
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10年程度
- 施工期間
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10日以内
- 適した場所
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基本的にどのような場所でもOK
- メリット
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施工する形状・材質・広さを問わない、廃棄・においが少ない
- デメリット
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耐用年数が比較的短い、定期的にメンテナンスが必要
ウレタン防水とは、ウレタン樹脂という液体状の材料を下地に塗り広げていく防水工事です。
住宅の陸屋根においてはもっとも多く採用されています。
液体なので、下地がデコボコしていても影響を受けず仕上げることが可能です。
そのため、陸屋根・屋上・ベランダなど場所を問わず採用できます。
場所は問いませんが、約5年ごとにトップコートという表面の塗装を塗り替える必要があるため、メンテナンスの頻度が高くなることがデメリットです。
また、業者によって施工品質にバラつきが生じるようです。
ウレタン防水の詳細はこちらの記事をご覧ください。
シート防水
- シート防水の特徴
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- 耐用年数
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10~15年程度
- 施工期間
-
5日以内
- 適した場所
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広くて平らな場所
- メリット
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費用が安い、メンテナンスが不要
- デメリット
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耐風圧性が低い、仕上げが難しい
シート防水とは、塩化ビニールシートやゴムシートといった防水シートを貼り付けていく防水工事です。
- 塩ビシート
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シート状の塩化ビニール樹脂を専用の接着剤で貼る
- ゴムシート
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シート状になった合成ゴムをテープや接着剤で貼る
比較的費用が安く、寿命がくるまでは基本的にメンテナンスが不要という点がメリットです。
防水シートを貼り付けていくため、デコボコしている場所には向いておらず、屋上など広くて平らな場所が適しています。
さらに作業の難易度が高いため、施工できる業者が限られてしまう点がデメリットです。
アスファルト防水
- アスファルト防水の特徴
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- 耐用年数
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15~20年程度
- 耐用期間
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10日以内
- 適した場所
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マンションやビル、学校や病院など基盤がしっかりしている屋上
- メリット
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防水性が高い、耐用年数が長い
- デメリット
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大がかりな設備が必要、煙やニオイがでるため環境に悪い
アスファルト防水とは、アスファルトを熱で溶かして液体状にしたものと特殊なシートを何層にも重ねていく防水工事です。
施工方法によって2種類に分けられます。
- トーチ工法
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防水シートに含ませたアスファルトを専用バーナーであぶり、熱で溶かして液状化しながら塗る
- 常温工法
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粘着剤で貼り付ける。「冷却工法」とも呼ばれる
ご紹介した防水工事のなかでもっとも防水性が高く、耐用年数が長い点がメリットです。
アスファルトを溶かす際に大型の設備が必要です。
また、工事中に煙やニオイが発生するため、環境に悪いことが問題視されています。
ただし、アスファルト工法には熱を使わない環境にやさしい工法もあります。
どの工法を選ぶかは専門的な知識が必要となるため、業者に相談してみるとよいでしょう。
このように、それぞれの防水工事はメリットもあれば、デメリットもあります。
陸屋根は傾斜がほとんどなく平らな屋根なので、三角屋根に比べると水はけが悪く、防水層の劣化を放置すると雨漏りが発生します。
そのため、定期的にメンテナンスして長持ちさせましょう。
業者依頼をお考えの際は、ぜひ当サイト雨漏り修理110番をご利用ください。
雨漏り修理110番には防水工事をおこなえる業者が多数加盟しているため、すぐにご要望にあった業者をご紹介できます。
まずは、雨漏り修理110番のフリーダイヤルまでお問い合わせください。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
コーキング防水で雨漏り修理できる場合もある
小さなひび割れや外壁との立ち上がり部分の細かい補修のみであれば、コーキング材を用いての修理で済む場合もあります。
屋上屋根・陸屋根の雨漏り修理がすべて防水工事が必要とは限りません。
自分で判断がつかなければ信頼できる業者に相談し、調査を依頼することをおすすめします。
また、DIYによる応急処置もコーキング材でおこなえる場合があります。
防水工事業者に依頼をするときのポイント
最後に、「どの業者に依頼すればよいか迷っている」という方のために、業者依頼の際のポイントをご紹介します。
ポイントをしっかりおさえて、納得のいく業者に工事を依頼しましょう。
- 見積りを複数の業者からとる
- 保証やアフターサービスのあるところを選ぶ
- 施工の実績があるか確認する
業者依頼の鉄則として、見積りは3社以上からとって比較するというものがあります。
1社の見積りしかみていないと、「果たして適正価格なのか」「工事内容に足りないところはないか」などを判断できません。
そのため、複数の業者から見積りをとって比較検討しましょう。
保証やアフターサービスがあるかどうかも確認してみましょう。
契約する前に説明があるかどうか聞き逃さないように気をつけてください。
また、施工実績も大切です。
業者のホームページで確認したり、利用者の口コミを参考にしてみたりするとよいでしょう。
防水工事業者の選び方の詳細はこちらの記事をご覧ください。
業者選びに迷った際は、当サイト雨漏り修理110番にご相談ください。
雨漏り修理110番では、防水工事ができる業者をご紹介しています。
そのほか、「陸屋根の防水工事費用をくわしく知りたい!」などご要望があればお気軽にお問い合わせください。
平日・休日問わず24時間365日受け付けておりますので、日時を気にしていただく必要はありません。
お気軽にご利用ください。
まとめ
屋上屋根・陸屋根を雨漏りや漏水から守るには防水工事が必要です。
雨漏りは放っておくと天井の染みやカビ発生など建物の資産価値を下げるだけではなく、健康被害や命に関わる事故の可能性もあります。
メンテナンスとして定期的に防水工事をおこない、雨漏りの発生を防ぎましょう。
以下でこの記事のポイントをおさらいします。
- 屋上屋根・陸屋根の雨漏り修理・雨漏り対策は防水工事でおこなう
- 防水工事の種類はメリット・デメリットを考慮して適切なものを選ぶ
- 防水工事の保証内容と年数をよく確認する
施工が必要なときは業者に依頼して、適切に施工を終えるのがおすすめです。
防水工事業者・雨漏り修理業者をお探しの方は、ぜひお気軽に雨漏り修理110番へご相談ください!