「BSアンテナを室内に置きたい!」
「BSアンテナが外から見えないようにしたいけど、ちゃんと映る?」
いくつかの条件をクリアすれば、BSアンテナを室内に設置することは可能です。
ただし、屋外に設置するより「映らない」「画像が乱れる」などのトラブルが起きやすいため注意が必要です。
そこでこの記事では、BSアンテナを室内に置くための条件や注意点、室内設置の方法を解説します。
この記事を読めば、ご自宅の室内にBSアンテナが置けるかがわかり、適切な方法で設置して安定した電波でBS放送を見ることができるようになりますよ。
5つの条件を満たせばBSアンテナを室内に置ける
以下の条件を満たせば、BSアンテナを室内に置けます。
- 昼の2時に日が差し込む
- 防火窓や洗濯物などの障害物がない
- 雨戸を頻繁に開け閉めしない
- 窓際に十分なスペースがある
- 人があまり通らない
昼2時に日が差し込む部屋なら、衛星放送の電波が届く可能性が高いです。
BS/CS放送の衛星のある方向は、昼2時に太陽がある方向とほぼ同じだからです。
ただし、鉄線の入った防火窓は、電波をさえぎってしまいます。
また、ベランダに置いた植物や洗濯物、雨戸も障害物となります。
直径45cmほどのBSアンテナを安定して設置できるスペースも必要です。
人がよく通る場所では電波がさえぎられたり、BSアンテナに触って角度がズレてしまったりするおそれがあります。
上記の条件をクリアできない場合は、BSアンテナを室内に設置できません。
BSアンテナを室内に設置しても、映らなかったり映りが悪くなったりするおそれがあるのでやめましょう。
BSアンテナは、基本的にはベランダや屋根上への設置がおすすめです。
BSアンテナのベランダ設置の方法は、こちらの記事をご覧ください。
「条件をクリアしていないけど、どうしても屋外にBSアンテナを設置したくない!」
という方は、光回線テレビやケーブルテレビでBSを見る方法もあります。
室内にアンテナを置く条件をクリアしたら、BSアンテナを購入しましょう。
選び方のポイントを解説します。
室内に置くBSアンテナの選び方
- アンテナのサイズは45㎝(45形・型)
- 2K・4K・8K・CSは気にしなくてOK
- スカパー!プレミアムを見る人は専用アンテナを選ぶ
- 金具同梱品は避ける
基本的に室内用のBSアンテナはないので、屋外用のBSアンテナを使います。
屋外では手すりや壁に専用金具で取り付けますが、室内では室内用の自立スタンドを使用します。
アンテナのサイズは45cm(45形・型)
BSアンテナのサイズは直径45cm(45形・型)がよいでしょう。
車用の小型BSアンテナもありますが、車の屋根での使用を想定されており、障害物の多い室内では使えない可能性が高いでしょう。
そのため室内に置くのであれば、家庭用のBSアンテナでもっとも小さい45cmがおすすめです。
2K・4K・8K・CSは気にしなくてOK
新品のBSアンテナを購入するなら、「2K・4K・8K・CS対応」は気にしなくても大丈夫です。
近年製造・販売されている家庭用のBSアンテナは基本的に2K・4K・8K・CS放送に対応しているからです。
ただし、スカパー!プレミアムの視聴には専用アンテナが必要です。
スカパー!プレミアムを見る人は専用アンテナを選ぶ
スカパー!プレミアムを見るには、専用のマルチアンテナ(3波対応アンテナ・124/128度CSアンテナ)が必要です。
スカパー!プレミアムとは、CS放送のスカパー!のプランの一種です。
マルチアンテナは、スカパー!公式サイト・インターネット通販サイトで購入できます。
スカパー!公式のスカパー!ダイレクトによると、マルチアンテナの価格は12,220円(税込)※です。
※価格は2022年8月31日のものです。
マルチアンテナは1台だけでBS・CSのすべての放送が視聴できます。
スカパー!プレミアム加入予定の方は、通常のBSアンテナではなくマルチアンテナを購入しましょう。
金具同梱品は避ける
室内にBSアンテナを置く場合は、BSアンテナ単体かBSアンテナと自立スタンドのセット商品を購入しましょう。
BSアンテナは取り付け金具がセットになった商品が多数あります。
しかし、セットの金具はたいていベランダの手すりや壁面への取り付け用です。
好きなBSアンテナを単体で購入して自立スタンドと組み合わせるか、自立スタンドとセットの商品を購入してください。
次は、上記の選び方で選んだ、おすすめアンテナをご紹介します。
室内設置におすすめのBSアンテナとスタンド
室内設置におすすめのBSアンテナとスタンドをご紹介します。
今回はAmazon®、楽天市場®、ヨドバシカメラ®、Yahoo!ショッピング®、au PAY マーケット®の人気通販サイト5社の、おすすめ商品や人気の45商品を調査しました。
※調査日2022年8月30日 商品一覧、選考基準は別ページに記載
DXアンテナ® BC45AS
メーカー | DXアンテナ |
型番 | BC45AS |
平均本体価格 | 8,021円 |
色 | 白 |
重さ | 1.4kg |
アンテナの直径 | 45cm |
適合ポールの経 | 25~49mm |
本体の大きさは、コンバーターアームを入れて縦約56×横約47×奥行約50センチメートルです。
またコンバーターアームを取り付けるには、スパナ(6Mサイズ)が必要です。
簡易工具は付属していないので、百円均一などで購入しましょう。
BSアンテナ用自立スタンド
平均本体価格 | 5,733円 |
色 | 黒 |
重さ | 1.5kg |
取り付けポールの径 | 25~49mm |
土台の大きさ | 縦26×横26cm |
ポールの長さ | 46cm |
土台の隅と中央の好きな位置に、ポールを取り付けられます。
土台は鉄製、ポールはステンレス製のしっかりした素材で、直径45センチメートルまでのBSアンテナに対応します。
衛星放送を見るには、この他にチューナーや同軸ケーブルも必要です。
BS/CS放送用のチューナーは、テレビやレコーダーに内蔵されていることがほとんどです。
リモコンに「BS」「CS」のボタンがあればチューナーが内蔵されています。
スカパー!プレミアムは別途チューナーを用意しましょう。
同軸ケーブルの選び方は、こちらの記事を参考にしてください。
それでは、BSアンテナの室内設置の方法をご説明します。
室内にBSアンテナを設置する手順
上図のようにアンテナとテレビを同軸ケーブルでつなげば、室内にBSアンテナを設置できます。
必要な道具、具体的な手順は以下のとおりです。
- 必要な道具・部材
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- スパナ(例:JIS規格:11mm、モンキーレンチでも可)
- 同軸ケーブル
- 方位磁石(スマートフォンアプリでもOK)
- 手順
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- BSアンテナスタンドを組み立てる
- BSアンテナ本体を組み立てる
- BSアンテナをスタンドに設置する
- BSアンテナと同軸ケーブルを接続する
- 方位角・仰角を調節する
- テレビをつけて放送の受信設定をおこなう
アンテナによって必要な工具が微妙に違ったり、サイズが異なる場合があります。
しかし電動ドリルなど特殊な工具は不要で、百円均一でそろう道具で設置ができます。
詳しくは購入したBSアンテナの取扱説明書をご確認ください。
では詳しく手順を見ていきましょう。
BSアンテナスタンドを組み立てる
BSスタンドは製品によってさまざまな製品がありますが、多くのBSスタンドは上の画像のようにポールと台座を組み立てれば完成します。
アンテナは約1.5キログラムの重さがあるので、しっかり組み立てましょう。
BSアンテナ本体を組み立てる
BSアンテナにコンバーターアームを取り付けます。
コンバーターとはBSの電波を受信するアンテナの心臓部のパーツで、アンテナの中央に取り付けます。
アンテナの皿のような部品の裏についた金具と、コンバーターアームを接続し、ズレないようにしっかりとボルトをしめます。
BSアンテナをスタンドに設置する
組み立てたスタンドとアンテナ本体を接続します。
あとの工程でアンテナの角度を調節するため、今の段階ではスタンドからアンテナが落ちない程度に仮固定します。
アンテナ本体を手で持って、左右に動かせる程度が目安です。
BSアンテナと同軸ケーブルを接続する
コンバーターアームに同軸ケーブルを接続します。
反対側の同軸ケーブルの先はテレビの「BS/110度CS」の入力端子に接続します。
屋外で使用する際には、上図のような防水キャップを取り付けます。
方位角・仰角を調節する
BSアンテナの方位角(左右の角度)と仰角(上下の角度)を調整します。
アンテナ本体を手で動かして調節しましょう。
方位角は南西です。
仰角はお住まいの地域によって異なり、主要都市だと以下のとおりです。
地域 | 仰角 |
---|---|
北海道(稚内) | 29.1度 |
札幌 | 31.2度 |
函館 | 32.5度 |
東京都 | 38.0度 |
愛知県 | 40.1度 |
大阪府 | 41.5度 |
兵庫県 | 41.6度 |
BSアンテナの仰角はこちらの記事でご確認いただけます。
方位角・仰角は最後の工程で最終調整をおこなうので、ボルトはゆるめに仮固定しておきます。
テレビをつけて放送の受信設定をおこなう
テレビの電源を入れて、BSアンテナの角度の最終調整をおこないます。
テレビの放送受信の設定画面を呼び出し、アンテナレベルを確認しましょう。
アンテナレベル(受信レベル)とは、テレビに届いている信号の品質を示す数値です。
テレビによって確認方法は異なりますが、たいていは「メニュー(設定)→初期設定や設置設定→衛星放送」で確認できます。
アンテナの向きを1度変えるごとに5秒ほど止めて確認し、もっとも受信レベルが高くなる角度を探します。
位置が決まったら、仮固定していたボルトをしっかり締めます。
アンテナとテレビを別々の部屋に取り付ける場合は、ご家族に頼んでテレビの映りを確認してもらうとスムーズに調節ができますよ。
以上でBSアンテナ設置の手順は終わりです。
設置してみたものの、どうやってもアンテナレベルが低いままなら、地形や障害物の影響が考えられます。
1階より2階、2階より3階と高い部屋に設置するか、BSアンテナをスタンドごとベランダに出してみてください。
それでも映らなければ、アンテナ業者に依頼して屋根上や外壁にBSアンテナを設置したほうがよいでしょう。
室内にBSアンテナを設置できないときは業者に依頼する
室内設置のBSアンテナでは十分な電波を受信できないときには、屋根上や外壁に設置しなければいけないでしょう。
しかし、屋根の上や外壁へのBSアンテナの設置を自分でおこなうのはおすすめできません。
- 事故・ケガの危険
-
アンテナの落下事故、ご自身が転落するおそれ
- 建物を傷つけるおそれ
-
外壁にヒビが入る、屋根瓦を割るおそれがある
- アンテナ以外の出費
-
安全にためのハシゴや専用部材だけで数万円かかる
高所での作業には危険がともないます。
また、知識がない状態で工事をおこなえば、誤って外壁や屋根を傷つけるおそれもあります。
さらに、費用もかさんでしまうでしょう。
例えば4メートルほどのハシゴを買うだけで1~2万円、安全装置(ヤネロップ®)は安くても6万円ほどします。※
※2022年8月29日 Amazon®のおすすめ商品価格を参考
他にも、アンテナを取り付ける屋根馬、固定するワイヤー・アンカー、ヘルメットや滑り止めのついた靴や手袋などなど……。
室内やベランダに設置するのと違い、アンテナをしっかりと固定する費用と安全のための費用がかさみます。
もしも屋根や外壁に設置するなら、アンテナ工事のプロに依頼しましょう。
費用が気になる方は、こちらの記事をご覧ください。
まとめ
以下の条件をすべて満たせば、BSアンテナを室内に置くことは可能です。
- 昼の2時に日が差し込む
- 防火窓や洗濯物などの障害物がない
- 雨戸を頻繁に開け閉めしない
- 窓際に十分なスペースがある
- 人があまり通らない
BSアンテナの室内設置は屋外より電波を受信しにくいことなど、リスクを理解したうえでおこないましょう。
BSアンテナを屋外に設置したい方や、室内に設置したけれどうまく映らなくて困っているという方は、アンテナ110番にご相談ください。
アンテナ110番では、アンテナに関するお悩みを24時間365日全国から受け付けています。
お電話での相談は無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、本日中の施工が難しい場合があります。
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