「『アンテナレベルが低い』と表示されてテレビが映らない」
「アンテナレベルを上げるには、どうすればいいんだろう?」
テレビの画面に表示されている「アンテナレベル」は、電波の強さではなく、CN比(信号品質)の換算値を表しています。
※換算値の数値はメーカーによって異なる。
参考:サン電子株式会社|テレビ(チューナ等)のアンテナレベルについて(最終閲覧日:2024年5月28日)
アンテナレベルが低すぎると、テレビの映りが悪くなることがあります。
しかし、今すぐできる簡単な方法でアンテナレベルを上げられるかもしれません。
そこでこの記事では、アンテナレベルの上げ方や、アンテナレベルが上がる仕組み、下がる原因を解説します。
この記事を読めば、スムーズにアンテナレベルを上げて、テレビ映りを改善できますよ。
アンテナレベルを上げる5つの方法
アンテナレベル(信号品質)を上げる方法は、地デジ・BS/CSともに同じです。
また、特定のチャンネルのアンテナレベルを上げる場合も、同じ方法です。
以下のテレビ周辺の図を見ながら、順番に試してみましょう。
※イラストはイメージです。ケーブルの位置やB-CASカードの位置は製品によって異なります。
現在のアンテナレベルの数値を知りたい方は、別章「アンテナレベルの確認方法と目安」をご確認ください。
テレビ周りの配線がゆるんでいないか確認する
テレビ周りの配線がゆるんでいないか、確認しましょう。
テレビの電源を切り、テレビに接続している以下のケーブルを一度抜き、もう一度挿してください。
- 電源ケーブル
- アンテナケーブル
- HDMIケーブル
テレビの電源を入れ直す
テレビの電源を入れ直してみましょう。
再起動をおこなっても、設定が初期化されることはないため、ご安心ください。
- テレビの電源を切る
- コンセントを抜く
- 3分ほど待つ
- 再びコンセントを挿す
- 電源を入れる
B-CASカードを抜き差しする
B-CASカードを抜き差ししましょう。
B-CASカードは、テレビに挿し込まれているカードです。
B-CASカードの挿入口の位置は、メーカーや機種によりますが、大体テレビ背面の上部や左右にあります。
- テレビの電源を切る
- B-CASカードを取り出す
- やわらかい布でB-CASカード裏の金色のICチップを拭く
- B-CASカードを正しい向きで戻す
- テレビの電源を入れる
チャンネル設定をする
テレビのチャンネル設定をしましょう。
チャンネル設定方法はテレビのメーカーや機種によって異なりますが、大体以下の流れでおこなえます。
- リモコンのホームボタンを押す
- 設定/お知らせ→詳細設定の順に選択する
- 放送受信設定→地上放送自動チャンネル設定の順に選択する
- 県域を選び、初期スキャンを選択して決定を押す
※2016年以降発売モデルの場合
参考:SONY|地上デジタル放送のチャンネルスキャン(受信設定)をする方法(最終閲覧日:2024年5月22日)
周辺機器の配線を確認して再起動する
レコーダーやチューナーの配線を確認し、再起動をしましょう。
再起動のやり方は、メーカーや機種によって異なります。
以下は、レコーダーの再起動方法の例です。
- 本体の電源をリモコンで切る
- 本体の前扉を開ける
- 先の尖ったものでリセットボタンを押す
※本体前面にリセットボタンがあるモデル
参考:SONY|本体をリセット(再起動)したい(最終閲覧日:2024年5月15日)
レコーダーやチューナーを再起動しても直らなかったら、周辺機器を取り外しましょう。
アンテナレベルが上がったら、周辺機器に問題がある可能性が高いです。
これらのアンテナレベルを上げる5つの方法をすべて試しても改善されない場合は、アンテナ修理業者に見てもらうことをおすすめします。
アンテナ修理業者に調査してもらえば、アンテナレベルが低い原因を突き止め、すぐにテレビの映りを改善してもらえます。
アンテナ110番では、現地調査・見積りを無料※でおこなっているアンテナ修理業者をご紹介しています。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
「テレビの映りが悪く、原因がわからない」という方は、お気軽に現地調査からご相談ください。
アンテナレベルが上がる仕組み
アンテナレベル(信号品質)は、どのようにして上がるのでしょうか。
そもそもテレビは以下のように、アンテナで受信した電波が電気信号に変換され、テレビまで届くことで映ります。
アンテナレベルが下がったということは、アンテナからテレビまでのどこかに不具合が発生していることが考えられます。
つまり、不具合を改善すればアンテナレベルを上げられます。
アンテナレベルが高すぎるときはアッテネーターをオン
テレビは、アンテナレベルが高すぎても映らなくなることがあります。
そのような場合は、テレビの設定で「アッテネーター(減衰器)」をONにすると、テレビの映りが改善されることがあります。
アッテネーター(減衰器)は、アンテナから送られてくる信号を弱める機能です。
テレビのアッテネーター(減衰器)設定を確認し、「切」→「入」に切り替えてみましょう。
- リモコンのホームボタンを押す
- 設定 →放送受信設定を選択する
- 地上デジタル(地上放送)アッテネーター→「入」を選択する
参考:SONY|地上デジタル放送のアンテナレベルが低く、画面や音声が途切れたり、ノイズが入る(最終閲覧日:2024年5月17日)
アンテナレベルの目安と確認方法
そもそもアンテナレベルとは何なのか、どうやって確認したらいいのかわからない人もいるでしょう。
テレビに表示されているアンテナレベルは、CN比(信号品質)の換算値を表しています。
テレビのメーカーごとのアンテナレベルの目安と確認方法をご紹介します。
アンテナレベルの目安
メーカーごとのアンテナレベルの目安は以下のとおりです。
メーカー(機種) | 基準値 |
---|---|
SONY(BRAVIA) | 緑色の位置 |
東芝(REGZA) | 22以上 |
SHARP(AQUOS) | 60以上 |
Panasonic(VIERA) | 地デジ:44以上 BS/CS:50以上 |
三菱電機(REAL) | 22以上 |
日立 (Wooo 08シリーズ) | 45以上 |
※機種や型番によって異なる場合があります。
アンテナレベルの確認方法
テレビのアンテナレベルは、リモコンを操作して設定画面から確認します。
「設定→詳細設定→アンテナレベル→放送受信設定」のような流れで確認できることが多いです。
メーカーごとの手順は以下のとおりです。
- リモコンの「ホーム」ボタンを押す
- 「設定」→「視聴準備」→「テレビ放送設定」→「アンテナ設定」→「電源・受信強度表示」の順に選択する
- 受信強度(アンテナレベル)が表示されるので、「現在値」が60以上あるか確認する
参考:シャープ|受信強度(アンテナレベル)を確認する方法|液晶テレビ(AQUOS)|サポート・お問い合わせ(最終閲覧日:2024年7月30日)
- リモコンの「サブメニュー」または「便利機能」ボタンを押す
- 「視聴オプション」→「アンテナレベル」の順に選択する
- アンテナレベルが表示されるので、「現在」の数値が44以上あるか確認する
参考:Panasonic|ビエラのアンテナレベルの目安を知りたい(最終閲覧日:2024年7月30日)
- リモコンの「クイック設定」または「ホーム」ボタンを押し、設定(歯車のマーク)を選ぶ
- 「放送受信設定」を選択する
または「放送と外部入力」→「放送受信設定」の順に選択する
または「視聴設定」→「放送受信設定」の順に選択する - 「アンテナ設定」を選択する
- 「アンテナレベル」→「地上」の順に選択する
または「地上デジタル:アンテナレベル」を選択する - アンテナレベルの画面が表示されるので、「伝送チャンネル」を選択する
- ↑↓ボタンで伝送チャンネルを変えて、連動する「現在受信中の放送」にアンテナレベルを確認したい放送局が表示されたら「決定」ボタンを押す
- アンテナレベルがバーで表示されるので、青色部分の右端が下の緑色の位置にあるか確認する
参考:ソニー|地上デジタル放送のアンテナレベルを確認する方法を教えてください (Android TV™ / Google TV™ )(最終閲覧日:2024年7月30日)
- リモコンの「クイック」ボタンを押す
- 「その他の操作」→「アンテナレベル表示」の順に選択する
- アンテナレベルが表示されるので、「現在」の数値が43以上あるか確認する
参考:REGZA<レグザ>TOSHIBA(東芝)| かんたんガイド – REGZA(PDF)(最終閲覧日:2024年7月30日)
- リモコンの「メニュー」ボタンを押す
- 「お知らせ・情報」→「アンテナ受信レベル」の順に選択する
- 受信レベル(アンテナレベル)が表示されるので、「現在」の数値が22以上あるか確認する
参考:三菱電機 Mitsubishi Electric|取扱説明書(PDF)(最終閲覧日:2024年7月30日)
- リモコンの「メニュー」ボタンを押す
- 「各種設定」→「初期設定」→「受信設定」→「受信設定(地上デジタル)」→「CH合わせ(地域名)」の順に選択する
- 受信レベル(アンテナレベル)が表示されるので、「受信レベル」の数値が45以上あるか確認する
参考:日立製作所|HITACHI:Wooo World|動作確認情報一覧(最終閲覧日:2024年7月30日)
アンテナレベルの確認方法は、テレビの機種や型番によって異なる場合があります。
上記の手順で確認できないときは、お手持ちの取扱説明書や、メーカーの公式サイトをご確認ください。
アンテナレベルが基準値に満たない場合は、初めにご紹介したアンテナレベルを上げる方法を試してみましょう。
自分で試してみても上がらない場合は、プロに調査をしてもらうことをおすすめします。
アンテナ修理業者をお探しの際は、ぜひアンテナ110番にご相談ください。
アンテナレベルが下がった6つの原因
アンテナレベルは、なぜ下がってしまったのでしょうか。
考えられる6つの原因をご紹介します。
順番にご説明します。
テレビやレコーダーに軽微な不具合が起きた
テレビやレコーダーに軽微な不具合が起きていることが考えられます。
例えば、テレビやレコーダー周りの配線のゆるみや、B-CASカードの接触不良などです。
このような軽微な不具合が起きていると、アンテナレベルが下がることがあります。
この場合、自分で直せる可能性があるため、以下の対処法を試してみてください。
【対処法】
アンテナレベルを上げる5つの方法
テレビの台数を増やした
テレビの台数を増やしたことで、1台あたりの電波の量が減っていることが考えられます。
テレビの台数が増えると、1つのアンテナで受信した電波を複数のテレビで分けることになります。
受信する電波の量が変わらず台数だけが増えると、1台あたりの電波の量が減り、アンテナレベルが下がることがあります。
【対処法】
ブースターを設置する
台風のあとや大雪でアンテナに不具合が起きた
台風のあとや大雪の影響で、アンテナに不具合が起きていることが考えられます。
屋外に設置しているアンテナは、台風の風や雪の重みの影響を受けると、アンテナの向きが変わったり、破損したりすることがあります。
アンテナに不具合が起きると、アンテナレベルが下がることがあります。
【対処法】
アンテナの調整や交換をする
アンテナケーブルやテレビが劣化した
アンテナケーブルやテレビが劣化していることが考えられます。
テレビの寿命は、10年といわれています。
内閣府がおこなった消費者動向調査を見ると、令和3年時点のテレビの平均使用年数は10年でした。
さらに、買い替え理由を見ると、全体の約62%の人が「テレビの故障」で買い替えているようです。
参考:内閣府ホームページ|消費動向調査 令和3(2021)年3月実施分(最終閲覧日:2024年5月17日)
テレビを10年以上使用していたら、故障によってテレビが映らなくなっているおそれがあるため、買い替えを検討しましょう。
また、アンテナケーブルも、長い間使用していると、劣化して断線や接触不良が起きることがあります。
アンテナケーブルが劣化しているかどうか判断するのは難しいため、テレビを買い替えるタイミングで新しく交換するのがよいでしょう。
アンテナケーブルを新しく買い替えるときは、以下のアンテナケーブルの種類と選び方の記事を参考にしてみてください。
建物などの障害物で電波障害が起きた
建物などの障害物で電波障害が起きていることが考えられます。
アンテナは、電波を受信する方向に障害物があると、電波が受信しづらくなります。
例えば、以下のような障害物は、電波障害が起きる原因になります。
- 高層マンションが建設されている
- 背の高い樹木が植えられた
このような理由で電波障害が起きると、アンテナレベルが下がってしまいます。
【対処法】
アンテナの位置と高さを調整する
電波が弱い地域に住んでいる
電波が弱い地域に住んでいることが考えられます。
電波の強さは、送信塔から遠くなればなるほど弱くなります。
送信塔から近い地域から順に、「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」に分けられます。
電波が届きにくい弱電界地域にお住まいの場合、電波の受信が安定せず、アンテナレベルが下がることがあります。
この場合、電波の受信性能が高いアンテナに交換することで改善されます。
アンテナ修理業者を呼ぶべき5つの目安
アンテナレベルを上げる方法のなかには、アンテナ修理業者でないとおこなえない方法があります。
以下のような場合は、アンテナ修理業者に任せましょう。
順番にご説明します。
ブースターの設置が必要なとき
ブースターの設置が必要なときは、アンテナ修理業者を呼びましょう。
ブースターは、テレビ信号を増幅させる機器です。
放送局で作られた映像と音声は、デジタル信号化された状態で電波に乗って送信されます。
その後、アンテナが電波を受信し、テレビ信号に変換することで、テレビが映るようになります。
受信したテレビ信号が弱くなってしまったときは、ブースターで信号を増幅させれば、テレビ映りを改善できるかもしれません。
例えば、複数のテレビに電波を分けたことでアンテナレベルが下がった場合です。
ブースターは、基本的にアンテナ直下に設置します。
アンテナから近いほど、品質がよい状態の信号を増幅できるからです。
アンテナは高所にあることが多く、ブースターの設置には危険がともなうためプロに任せましょう。
アンテナの向きがズレたとき
アンテナの向きがズレたときは、アンテナ修理業者を呼びましょう。
アンテナには決まった向きがあり、向きがズレるとアンテナレベルも下がってしまいます。
- 地デジアンテナ
-
電波塔に向けて設置する。
- BS/CSアンテナ
-
南西にある衛星に向けて設置する。
台風などの悪天候の直後にアンテナレベルが低くなったら、アンテナの向きがズレたことが考えられます。
特に、BS/CSアンテナは繊細で、正しい位置から少しズレただけでも映りが悪くなることがあります。
高所にあるアンテナを自分で調整するのは危険なので、プロに任せましょう。
テレビ端子の増設が必要なとき
テレビ端子を増設したいときは、アンテナ修理業者を呼びましょう。
テレビ端子は、部屋の壁に設置されているテレビ用のコンセントです。
壁内を通るケーブルでアンテナとつながっており、各部屋のテレビに信号を送ることができます。
テレビ端子が増えると、信号を複数の部屋に分けることになり、アンテナレベルが下がってしまうことがあります。
その場合、ブースターの設置や、より電波を受信しやすいアンテナへの交換で改善されます。
アンテナ修理業者にテレビ端子の増設を依頼したら、アンテナレベルを上げる必要があるかどうかも確認してもらいましょう。
テレビ端子がない部屋でテレビを見る方法は、以下の記事でも解説しています。
台風のあとや大雪のたびにテレビが映らないとき
台風のあとや大雪のたびにテレビが映らないときは、アンテナ修理業者を呼びましょう。
台風のあとにテレビが映らない場合、アンテナの向きのズレや、破損のおそれがあります。
また、大雪のたびにテレビが映らない場合は、雪の影響で電波が届きづらくなっている、雪の重みでアンテナ自体が破損しているおそれがあります。
このような場合、アンテナの方向の調整やアンテナの交換で直すことができます。
ちなみに、放送衛星の電波を使うBS放送は、以下の理由で映らなくなることがあります。
- 雨粒や湿った雪によって電波が届くまでに弱くなった
- アンテナに雪が付着して受信感度が低下した
- 降雨対応放送(階層伝送)に切り替わった
参考:NHK|BS放送の電波は、雨や雪の影響があるの?(最終閲覧日:2024年5月17日)
台風のあとや大雪のたびにテレビが映らないときは、アンテナ修理業者に一度見てもらいましょう。
近所に新しい建物が建ってから映らなくなったとき
近所に新しい建物が建ってから、テレビの映りが悪くなったときは、アンテナ修理業者を呼びましょう。
アンテナは、設置する位置や高さで受信できる電波の強さが変わります。
アンテナの前に建物が建ってからテレビ映りが悪くなったら、アンテナの位置と高さを見直すことで映る場合があります。
参考:総務省|テレビが受信障害かな?と思ったら…(最終閲覧日:2024年5月17日)
アンテナ修理業者にアンテナの受信状況の確認と改善をしてもらいましょう。
まとめ
アンテナレベルは、以下の5つの方法で上がることがあります。
- テレビ周りの配線がゆるんでいないか確認する
- テレビの電源を入れ直す
- B-CASカードを抜き差しする
- チャンネル設定をする
- 周辺機器の配線を確認して再起動する
これらの方法を試してみても直らない場合、アンテナ修理業者に調査してもらいましょう。
アンテナレベルを上げる方法のなかには、アンテナ修理業者でないとおこなえない方法があります。
以下のような場合は、アンテナ修理業者に任せましょう。
- ブースターの設置が必要なとき
- アンテナの向きがズレたとき
- テレビ端子の増設が必要なとき
- 台風のあとや大雪のたびにテレビが映らないとき
- 近所に新しい建物が建ってから映らなくなったとき
アンテナ修理業者をお探しの際は、ぜひアンテナ110番にご連絡ください。
アンテナ110番には、全国の多数のアンテナ修理業者が加盟しているため、ご相談内容にピッタリの業者がすぐに見つかりますよ。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、本日中の施工が難しい場合があります。
#電波強度 #テレビ #映らない