通常の樹木と比較して細い竹も、適切に伐採しなければ危険です。お庭や山林のためにと竹の伐採をしようとしても、けがをしては元も子もありません。竹の伐採をするためには、ただ道具をそろえるだけでなく、そのための知識と技術を得る必要があるのです。
ここでは、竹の伐採の方法、その後の処分について簡単にご紹介しています。その方法と流れを知り、それでも「自分には難しい」と感じましたら、伐採のプロに任せるようにしてください。
竹を放置するリスク
そもそも、竹を放置していますとどのような問題が生じるのでしょうか。実は、竹は「竹害」という言葉があるように、放置していますと多くの害をもたらす存在になります。中でも問題となっているのが、孟宗竹と呼ばれる種類の竹です。
孟宗竹は、かつてタケノコや木材を採取するために外国より輸入された竹です。日本の竹の中では最大の種類で、その高さは20メートルを超すこともあります。かつては需要のあった孟宗竹ですが、現代ではその多くが放置されており、繁殖力の高さから広範囲に広がっていきました。
竹が密集しますと日光を遮り、他の植物が必要とする水分や栄養まで吸収します。それが原因で竹ばかりの単調な生態系に置き換わることもあります。加えて竹は地盤を支える力が弱いため、がけ崩れなどの災害を引き起こす原因にもなります。
お庭で植えている程度であれば大きな被害は発生しませんが、竹の節に水分がたまり蚊が発生しやすくなります。隣家に影や葉を落とすこともありますので、必要であれば伐採しなければいけません。
竹の伐採方法
それでは、竹はどのように伐採すればいいのでしょうか。その方法と流れを見ていきます。
1.伐採の時期を考える
竹も植物ですので、季節によって状態は大きく変化します。もしも伐採後の竹の利用を考えているのでしたら、竹が乾燥して腐りにくい冬が良いでしょう。逆に竹の伐採そのものが目的であれば、竹を腐らせやすく、成長のための栄養を使い果たす夏が良いようです。ただし、暑さが厳しいときは他の季節でも良いでしょう。
2.準備を整える
竹に限らず、伐採は危険な作業です。作業する際には、準備が重要です。服装は、肌を傷付けないように長袖・長ズボンを着て、極力肌の露出を防ぎます。また、手を保護するためのすべり止め付きの手袋、目を保護するゴーグル、害虫から身を守る虫除けなども必要になります。
竹の伐採に使用する道具はナタ・ノコ・チェーンソーなどが代表的です。最も簡単に伐採できるのはチェーンソーですが、その際は竹専用の刃に交換したほうが弾かれにくくなり、切断面をきれいに仕上げることができます。
3.伐採する
準備も整いましたら、いよいよ伐採です。伐採方法は使用する道具によって異なります。ノコやチェーンソーを使用する場合は水平に伐採します。ノコの場合は、刃が竹に挟まれて動かしにくくなることがありますので、片方の手で竹を支えながら行うとスムーズに進みます。
ナタを使用する場合、斜めに振り下ろして伐採します。ただし、切断面も斜めになってしまい、もしも転倒してしまいますと大変危険です。なるべくならノコやチェーンソーで伐採することをおすすめいたします。
4.竹の根を除去する
竹は地上に出ている部分だけでなく、地下に伸びている地下茎の除去も行わなければいけません。それをしなければ、新たな竹が生えてきてしまいます。
その方法としては、竹の根を掘り起こすのが有効です。ただし、地下茎は広範囲に複雑に絡まっていることがあるため、人力での除去には限界があります。しかし重機を使用したり、除草剤を撒くことによって楽に除去することもできます。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、本日中の施工が難しい場合があります。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※3 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
伐採後の作業
竹は伐採して終わりではありません。伐採後には切り株が残りますし、伐採した竹の処分も待っています。そこまできちんと終わらせなければ、伐採が完了したとは言えません。
切り株の処分
竹は腐りにくいため、そのまま切り株を放置していてもすぐには枯れません。重機などで根こそぎ除去するのが早いですが、それができない場合は工夫して枯らします。
最も簡単なのは、ナタで切り込みを入れて傷を付ける方法です。そうすることで内部に腐朽菌や雨水が入り込みやすくなるため腐食が早く進みます。また、ドリルで穴を開けて内部に除草剤を注入するのも有効です。
伐採した竹の処分
基本的には可燃ごみという扱いになりますので、自治体のルールに守ってゴミ出しするのが最も簡単な方法です。ゴミ出しの前には日干しして乾燥させ、その後細かく分割するように切断します。お金はかかりますが、竹専用の粉砕機を使用するという方法もあります。
また、その場に放置して土に還すという方法もあります。ただし竹は腐りにくいため、すぐに土には還らず、その間に害虫の温床になってしまうおそれがあります。なるべく前者の方法で速やかに処分するのが良いでしょう。
まとめ
竹は放置していても厄介な存在ですが、腐りにくい上に地下茎も広がっていますので、その伐採は容易ではありません。不適切な伐採を行っても、成長が著しい竹はすぐに伸びてしまうことも多いです。
竹の適切な伐採、そしてその後の処分は、伐採のプロに依頼するのが最も確実だといえます。お庭の伐採も、竹林の伐採も、お気軽にご相談ください。もちろん、その他の木々の伐採もご依頼いただいても構いません。