「抜根」という文字を見て、なんとなく根を抜く作業をイメージしていませんか。
抜根は木を伐採したあとに残った切り株を取り除く作業を指します。
そもそもなぜ抜根をおこなうかというと、切り株を放置することで次のようなトラブルが起こるおそれがあるからです。
- シロアリなどの害虫が発生する
- つまづいて転ぶ
当記事では、初めて抜根をする方向けに、作業内容をわかりやすく解説します。
さらに、自分でやる場合の手順や注意点、業者の費用相場も解説しますので、あわせて参考にしてください。
当記事を読んでいただければ、抜根の意味、やり方、必要な道具、費用相場をひととおり理解できますよ。
抜根(ばっこん)とは切り株を取り除く作業のこと
抜根とは、木を伐採したあとに残った切り株を取り除くことをいいます。
抜根方法には以下のようなものがあります。
ただ、根の深い木の抜根作業は人力ではとても大変なため、基本的に業者が重機を使用して掘り起こします。
- 斧やくわなどを使用して手で掘り起こす
- 手動抜根器を使用して引き抜く
- 人や車で牽引して引き抜く
- ブルドーザーで掘り除く
- トラクター付属シリンダー型抜根機でくりぬくように取り除く
抜根をおこなうおもな理由と意味
抜根をおこなうおもな理由は以下のようなものがあります。
- 残った切り株にシロアリが発生したり、蜂の巣になったりする危険がある
- 美観が損なわれ、人が通る場所にあるとつまずく原因になる
- 切り株があった場所に新しく植物を植えたい
特にシロアリは大量発生すると自宅にも侵入し、土台の木材を食べてしまうおそれがあります。
いちど侵入されるとあっという間に被害が拡大してしまうため、原因になる切り株は放置せず早めに処分することが大切です。
切り株にシロアリが発生する理由やその危険性は以下の記事を読んでみてください。
抜根をおこなう際の注意点
抜根をおこなう際はいくつか注意しなければならない点もあります。
具体的には以下の2点です。
- 障害物がある場合は断られる場合もある
- あまり深く根が張ったものは土壌が緩んでしまう場合もある
では、それぞれ詳しく解説していきます。
障害物がある場合は断られる場合もある
抜根する木の根がコンクリートの下や住宅などの建物の下にもぐっている、複雑に絡まっているなどのケースでは、全部の根の除去までできない場合があります。
あまり深く根が張ったものは土壌が緩んでしまう場合もある
住宅の庭には配管や基礎などもあるので、あまり深いところまで根が張っていると、抜根した後に土が緩くなってしまったり、配管や基礎を傷つけてしまったりする場合もあります。
人力で抜根できないときは薬剤を使うこともある
庭木の根が住宅やガレージなどと絡まっているなど直接抜根することができない場合は薬剤を使用した特殊抜根をおこないます。
特殊伐採は、薬剤を使用して根を枯らすことで、抜根しやすくするものです。
しかし、薬剤を使用するのでペットを飼っている方やガーデニングなどで植物を育てている方は注意が必要です。
また、薬剤で枯らした根からシロアリが発生することもあるので、しっかりと抜根をおこなわなければなりません。
自力抜根もできるがとても大変!
抜根は、根気のいる作業にはなりますが、自分でおこなうこともできます。
自分で抜根をおこなう際は、以下の手順で進めましょう。
掘るときは、幹の直径の倍ほど離れた位置から掘り始めましょう。幹の近くの根は太くてシャベルがぶつかってしまうからです。幹から離れるほど根が細くなるので、スムーズに作業を進められます。
切り株の根が見えてきたら、ノコギリで根を切りましょう。作業には、根切り用のノコギリを使うのがおすすめです。伐採用のノコギリは、刃に土が付くと切れ味が悪くなってしまうからです。
全体がグラグラしてきたら、ノコギリの先端を幹の真下に差し込み、テコの原理で持ち上げて引き抜きましょう。
もっと詳しい作業手順は以下の記事を読んでみてください。
しかし、根が深いところまで張っていると自力で掘り起こすのは難しいです。
このようなケースでは自力での抜根はとても大変な作業になるため、プロに依頼をしましょう。
伐採110番では、伐採や抜根をおこなってくれる業者をご紹介いたします。
24時間365日、電話でのご相談を承っておりますので、お気軽にご連絡ください。
ホームページ上フォーム、LINEからも簡単にご相談いただけます。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、本日中の施工が難しい場合があります。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※3 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
庭木の伐採・抜根にかかる費用の相場
この章では「抜根」と、抜根とよく似た言葉「伐採」の費用も見てみましょう。
(伐採の詳しい内容は後述します)
その費用についてですが、伐採費用と抜根費用は別になります。
以下でそれぞれの費用相場を確認してみましょう。
なお、多くのサイトには最低価格が掲載されていますが、今回ご紹介する内容が実勢価格となります。
抜根にかかる費用の相場
抜根費用は幹の太さによって異なります。
幹の太さ別の費用相場は以下のとおりです。
~30cm未満 | 33,636円 |
30~50cm未満 | 55,227円 |
50~80cm未満 | 86,364円 |
80cm以上~ | 129,091円~※最低価格 |
抜根費用は切り株の処分費用や重機費用が別でかかることがあります。
同アンケートで「抜根した根を1つ処分する費用」についても聞いたところ、平均費用は23,634円(最低価格)でした。
さらに、抜根したあとの穴を埋めて整地にしてもらう場合は費用が追加されるので、見積りの内容をよく確認しておきましょう。
伐採にかかる費用の相場
では、伐採費用についても解説していきます。
伐採費用はおもに木の高さによって異なります。
高さ別の費用相場は以下のとおりです。
3m未満 | 16,464円 |
3~5m未満 | 28,714円 |
5m以上 | 41,786円~※最低金額 |
他にも伐採後の処分費用が追加されることがあります。
同アンケートで「伐採した木1本を処分する費用」についても聞いたところ、平均費用は10,731円(最低金額)でした。
木の伐採に重機を使用した場合は、さらに追加費用がかかるので覚えておきましょう。
伐採と抜根は同じ業者に依頼するほうがお得!
費用のことを考えると、「伐採だけ依頼しようかな。」と思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、切り株を放置するとシロアリが発生してしまうおそれがあるので、伐採をおこなう際に抜根もおこなうのがおすすめです。
何より、あとから「やっぱり抜根してほしい」と思って別の業者に依頼すると、人件費や交通費などが再びかかってしまいますし、再度業者を探す手間も発生します。
それならば、最初から伐採と抜根を同じ業者に依頼したほうが、時間も費用も節約できてお得です。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、本日中の施工が難しい場合があります。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※3 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
伐採とは木を切る作業のこと
伐採とは、庭木の根っこは残したまま根元を切ることです。
森林や街路樹などの樹木を根元から切り倒すことで、林業においては丸太を生産するためにおこなわれている行為です。
主に、チェーンソーやノコギリを使用して切り倒します。
伐採をおこなうおもな理由と意味
伐採をおこなうおもな理由は以下のようなものがあります。
- 街路樹や住宅に植えた樹木が電柱に届いてしまう庭木が影を作ってしまう
- 落葉が飛んでいくなど近隣に迷惑になっている
- 住人が高齢になって自分での作業が難しい、または忙しくて手入れをする時間がなくなった
伐採をおこなう際の注意点
伐採をおこなうときは以下のことに注意しましょう。
- 近くに障害物がないか確認する
- 施工前は近隣に挨拶に行く安全なスペースを確保する
では、それぞれ詳しく解説していきます。
近くに障害物がないか確認する
電線などが近くにある場合は、まず管轄の電力会社に相談しましょう。
人が感電する危険性だけでなく、木を倒すときに電線に引っかかってしまうと、停電を引き起こして迷惑をかけてしまうおそれがあるからです。
自宅の敷地内の木であれば、電気料金の領収書にある相談窓口に問い合わせてみましょう。
電線にかかりそうな木の対処法は、以下の記事を読んでみてください。
施工前は近隣に挨拶に行く
伐採作業中に葉が飛んだり砂ホコリが舞ったりする場合もあります。
また騒音も出ますので、トラブルを防ぐためにも、近隣の方には事前に挨拶しておくことをおすすめします。
安全なスペースを確保する
木が倒れる場所に危険なものはないかを確認し、木が倒れる場所には近づかないように周知を徹底することが大切です。
また、思いもしない場所に木が飛んでくる場合もあります。
安全なスペースをしっかり確保することで、木に人や建物が巻き込まれることを防ぐことができますよ。
障害物が多い場所では特殊伐採をおこなう
庭木を根元から切り倒すには、広いスペースが必要になります。
しかし、住宅街の中や家の庭木の場合、電柱や建物があるため根元からバッサリと切ることができません。
そんなときは以下のような特殊な伐採方法があります。
クレーン車や高所作業車を使用します。高所作業車で木の上部から少しずつ切っていきます。切った木をバサッと下に落とせない場合は、クレーン車で木を吊り安全な場所まで運びます。
重機が入れない民家の庭や狭い場所では、職人さんが木に登りロープなどを使用して木の上部分から切り落とします。
条件を満たせば自分で伐採することもできる
伐採は自分でおこなうこともできます。
今回、弊社加盟店14社に「自力伐採できる木の高さ、幹の直径について」のアンケートをとり、いただいた回答から平均値を算出しました。
具体的には以下のとおりです。
- 木の高さ2.5mまで
- 幹の直径12cmまで
ただし、このような木でも伐採する際はチェーンソーを使用するため、危険がともないます。
間違った使い方をすれば思わぬ事故につながるおそれもあるので、扱う際には十分注意しましょう。
また、木を安全に切り倒すには、切り口の方向が重要になります。
倒す方向に切る「受け口」と反対側に切る「追い口」を作り、安全に木を倒すようにしましょう。
チェーンソーを使った伐採の手順は以下のとおりです。
- 木を倒す方向を決める
- 枝葉の量を調節して倒したい方向に重心を移動させる
- 受け口を作る
- 追い口を作る
- 木を倒す
チェーンソーの使い方や伐採の詳細な手順、注意点は以下の記事をご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、伐採と抜根について以下のことをご紹介しました。
- 伐採は根を残して木を切ることで、抜根は根まで抜くこと
- 伐採の際に切り株を残すと、シロアリが発生したり、蜂の巣ができたりするおそれがある
- 抜根はコンクリートの下や複雑に絡まっているとできないことがある。抜根後に土が緩くなる場合もあるので注意が必要
- 伐採と抜根はそれぞれ料金がかかる
- 抜根は業者による現地の見積りが重要であり、幹の大きさで料金は変わる。
伐採や抜根を依頼したいけどどこに頼めばよいのかわからないという場合は、ぜひ伐採110番にご相談ください。
全国の提携業者のなかから、条件に合う伐採・抜根業者をご紹介いたします。
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ご都合のよい方法で、ぜひお気軽にお問い合わせください。