「そろそろうちの松の木、伐採したほうがいいのかな?」
松の木に虫が沸いたり、思いがけないほうに枝が伸びると伐採すべきか?悩みますよね。
じつは松の木には伐採したほうがよい3つのケースがあります。
- 成長した松の木を管理できそうにないとき
- 松の木が枯れたとき
- マツクイムシ(マツノマダラカミキリ)の被害があった
あなたのお庭の松の木が上記いずれかに当てはまるのであれば、伐採したほうがよいでしょう。
なぜなら上記3つをまとめると、周囲に被害を出す可能性があるからです。
しかし事前に準備しておけば、大切な松の木を伐採しなくてもよい場合もあります。
そのためこの記事では松の木を伐る判断とその理由、さらに伐採以外で問題を解決する方法を解説します。
さらにこの記事では、以下のことがわかります。
この記事を読めばご自宅の松の木を伐るべきか?他の方法を取るべきか?すぐにわかります。
松の木を伐採すべきかお悩みなら、ぜひこの記事を参考にしてください。
松の木の伐採したほうがよいケースと伐採以外の問題解決策
松の木を伐るべきケースを一言でいうと、お庭の松の木が周囲に被害を出す可能性があるときです。
しかし被害を防げるよう事前に準備しておけば、松の木を伐採しなくてもよい場合もあります。
順番に解説していきます。
松の木を伐採したほうがよい3つのケース
松の木の伐採をしたほうがよいケースは、おもに3つあります。
- 成長した松の木を管理できそうにないとき
- マツクイムシ(マツノマダラカミキリ)の被害があった
- 松の木が枯れたとき
では詳しく解説します。
成長した松の木を管理できそうにないとき
松の木が成長したあと、枝の剪定などの管理ができそうにないときは、伐採を考えましょう。
なぜなら松は種類や環境にもよりますが特に大きくなる木の種類で、適切に管理できなくなると危険だからです。
庭木の高さは種類によってさまざまですが、例えば人気のキンモクセイやシマトネリコは育っても8mほどです。
しかし黒松は40mほど、赤松や五葉松は30mほどに成長するため、枝が折れるだけでも重大な事故につながるおそれがあります。
他にも成長すると重みで木が傾くこともあります。
そのまま放置すると倒れてしまいさらに大きな事故を引き起こすかもしれません。
ご自身やご家族で管理できるうちは、伐採の必要はありません。
しかし「将来倒れたら危険だ、このままだと電線に接触するかも?」など、管理しきれず周囲への被害が考えられるときは伐採を検討しましょう。
参考:ひょうごのかんきょう|ヒメコマツ(ゴヨウマツ)
筑波実験植物園(つくば植物園)|植物図鑑(最終閲覧日:2023年7月31日)
マツクイムシ(マツノマダラカミキリ)の被害があった
出典:新潟県庁|森林研究所たより 松くい虫の発生予察について(林業にいがた2014年5月号記事)(最終閲覧日:2023年7月31日)
上記写真のマツクイムシ(マツノマダラカミキリ)の被害にあったときは、基本的に伐採するしかありません。
マツクイムシの体内にはマツノザイセンチュウという寄生虫がおり、マツクイムシが木を食べると同時に寄生虫が松の木に侵入します。
侵入した寄生虫は松の木の水の通り道をふさぎ、数ヵ月の短期間で松の木を枯らします。
マツクイムシ被害にあった木を放っておくと、周囲の松の木にも同様の被害がでるため対処が必要です。
マツクイムシ被害にあった木は初期段階ならば薬剤で治せることもありますが、自治体などからは伐採が推奨されています。
マツクイムシ被害がわからない場合は、樹木医や伐採業者などのプロに木の診断を依頼しましょう。
参考:鳥取県|松くい虫の生態と被害のメカニズム(最終閲覧日:2023年7月31日)
松の木が枯れたとき
松の木が枯れているようなら伐採を検討しましょう。
枯れた松の木は強風などで折れたり、倒れたりする可能性があります。
枝が折れるだけでも大きな事故につながるおそれがあるため、危険です。
また枯れた松の木は、シロアリが発生する原因にもなります。
シロアリは枯れた木を食べる虫ですが、なかでもやわらかい枯れ木や材木を好みます。
松の木はやわらかいため、枯れた松の木を放っておくとシロアリが発生するかもしれません……。
松の木が枯れると葉っぱが茶色くなる、パキっと乾いた音で枝が簡単に折れるようになります。
このような兆候が見られたら、松の木が枯れている可能性が高いため伐採を考えましょう。
参考:一般社団法人 国産材を使った木造住宅を守る会(最終閲覧日:2023年8月8日)
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、本日中の施工が難しい場合があります。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※3 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
伐採以外の問題解決方法
先ほど松は虫が沸いたり、枯れているようなら伐らなくてはならないと解説しました。
しかし紹介したようなケースに至る前に準備しておけば、伐採しなくても済む可能性がグッと高まります。
松の木を残すための準備は、以下のとおりです。
- 木の高さを変えたい、枯死や病害虫を防ぎたいなら【剪定】
- 虫を予防・駆除したいなら【消毒】
では詳しく解説します。
木の高さを変えたい、枯死や病害虫を防ぎたいなら【剪定】
剪定とは、木の枝を伐る作業のことです。
松の木はこまめに剪定しておくと、木を適度な高さにとどめたり、木のサイズを小さくしたりできます。
さらに松の形を美しく整えるのはもちろん、枯死や害虫の発生を防いだりする効果もあります。
松の場合は、年に2度ほど剪定をおこない枝が伸びすぎないようにしましょう。
松の剪定のポイントは、以下のとおりです。
- 松を小さくする場合(仕立て直し)は、先端に葉が残るように伐る
- 夏は新芽を取るミドリ摘みをおこない、新しい枝が伸びないようにする
- 秋~冬は不要な枝や枯れ枝を伐る枝透かしをおこなう
詳しい松の剪定方法は、下記の記事を参考にしてくださいね。
虫を予防・駆除したいなら【消毒】
虫の予防・駆除をおこないたいなら、松の木の消毒を定期的におこないましょう。
消毒とは木に薬剤をかけて、害虫予防や駆除をおこなうことをいいます。
松用の薬剤には次のような商品があります。
商品名 | 住友化学園芸 ベニカマツケア |
楽天 最安値価格 (税込) | 666円 |
参考価格 (税込) | Amazon:964円 楽天市場:1,672円 Y!ショッピング:1,158円 |
商品公式 サイト | 住友化学園芸|ベニカマツケア |
※参考価格は2023年8月21日時点のAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングでの価格(税込み・東京都への送料込み)
上記の住友化学園芸 ベニカマツケアなら、マツクイムシ(マツノマダラカミキリ)やマツケムシの駆除に役立ちます。
予防したい害虫や使用する薬剤によって効果や使用時期は異なるため、薬剤の説明書を事前に確認しておきましょう。
伐採?剪定?判断に困ったら伐採110番に連絡
「この記事でいわれているケースに当てはまるか判断が難しいので、伐採か剪定か誰かに相談したい……」と、お悩みの方は伐採110番にご連絡ください。
庭木のプロが、ご自宅の松の木にあわせたアドバイスをいたします。
伐採110番は、全国の伐採業者とお客様をつなぐサイトです。
ご連絡いたただければ、日時や場所をうかがいご希望にあった伐採業者をご提案いたします。
伐採110番では伐採や剪定のご相談はもちろん、松の木の消毒(害虫駆除)もおこなっています。
害虫予防・害虫駆除もおまかせください。
松の木でお悩みなら、ぜひ伐採110番にご連絡ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、本日中の施工が難しい場合があります。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※3 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
松の木を自力で伐採する方法・伐採時期・注意点を解説
この章では、自力での松の木の伐採方法を簡単に解説します。
松の木の伐採は条件によっては、業者に頼まなくても自分で伐採できます。
では最適な時期や方法を詳しく見ていきましょう。
松の木の伐採は冬におこなう
伐採は冬の(12月〜3月頃)におこないましょう。
理由は以下のとおりです。
- ケムシやハチなどの虫が少ない
- 木が乾燥しており軽い
- 木が早く乾く
ケムシやハチといった危険な害虫は、春〜夏に活発に活動します。
伐採のため近づくと襲われる危険があるため、夏は避けましょう。
また松の木に限らず樹木は春~夏にかけて成長し、この時期の木は水分を多く蓄えています。
水分の多い幹や枝は、なかなか折れずに扱いづらくなります。
さらに伐ったあとに葉や枝を乾燥させて捨てようにも、空気の湿っている春~夏ではなかなか乾きません。
そのため最初から木が乾いている冬がおすすめです。
冬は害虫が少なく、木が乾燥している伐採に適した時期のため、松の木の伐採は冬におこないましょう。
松の木の伐採方法
松の木の伐採方法は、一般的な伐採と同じように「枝を落としてから幹を伐る」のが基本です。
ただ、松の木は大きく育つ樹種です。大きく育ちすぎた松の木を無理に自力で伐採しようとすると大きな事故につながる可能性があります。
もしご自分で松の木を伐る場合は、以下の大きさを目安にしましょう。
- 樹高3m以下(2階建て建物の1階ほどの高さまで)
- 幹の太さ直径20cm以下(成人の靴よりやや小さいぐらいの太さまで)
伐採方法は木の太さ、立地や業者によって異なりますが、一例は以下のとおりです。
- 汚れてもよい服
- チェンソーやノコギリ
- 直径1cm以上の太さロープ
- 周囲に被害が出ない安全な方向を確かめ、木を倒す方向を決める
- 木に受け口と追い口を作
- 受け口側に木を倒す
受け口とは、木を倒す方向に入れる切れ込みのこと。追い口とは、受け口とは逆側に入れる切れ込みのことです。
受け口と追い口の入れ方や深さの目安は以下のとおりです。
松の木のお祓いをするなら、伐採作業を始める前におこないましょう。
補足ですが松の枝や幹を伐ると、松脂が出て服に付着します。
松脂は洗っても落としづらいため汚れてもよい格好か、使い捨ての不織布つなぎなどで作業をおこないましょう。
ただ、自力で伐採できる大きさだとしても、木の伐採には危険が伴います。
自力で伐採するのであれば、下記の記事により詳しい解説があるので事前にご確認下さいね。
松の木の伐採後は抜根も忘れない
松の木の伐採後は、残った切り株を抜く抜根も忘れずにおこないましょう。
抜根方法はおもに以下の3つです。
- シャベルやノコギリを使って抜く
- 除草剤を使い根を枯らしてから抜く
- ショベルカーなど重機で抜く
切り株をそのままにしておくとシロアリが発生する、ハチが住処にするなどの害虫の温床になります。
松の木の伐採をおこなったら、抜根も忘れずにおこないましょう。
これで松の木の伐採方法、注意点の解説は以上です。
しかし「松の木が大きすぎて個人では伐採できない」「松の木の伐採・抜根は大変そう」という方は、伐採業者に相談しましょう。
次の章では伐採にかかる費用を解説します。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、本日中の施工が難しい場合があります。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※3 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
業者に依頼した場合の松の木伐採・抜根費用
ここでは松の木の伐採費用・抜根費用を自社データから解説します。
弊社の加盟店がおこなった伐採・抜根費用の平均は以下のとおりです。
伐採費用 | 約2万円~約4万円 |
抜根費用 | 約3万円~約12万円 |
木の伐採・抜根は木の高さ、幹の大きさが大きく関わるため価格が大きく異なります。
ではどのくらいの高さがいくらなのか?など詳しく費用の内訳を見ていきましょう。
松の木の伐採費用は約2万円~約4万円
伐採費用は木の高さによって大きく異なります。
3m未満(建物の1階ぐらい)は、2万円以下で済むことが多いようです。
3~5m未満(2階建ての中ほど)は約3万円、5m以上は約4万円となりました。
木が低ければ低いほど伐採費用は安くなるため「将来木が大きくなるかも」と不安なら、松の木が低いうちに伐るか、こまめな剪定で松の木の高さを低く維持しておくとよいでしょう。
ただ、木の高さ以外にも立地や松の木の状況によっては重機を使用するケースもあり、価格が変動する場合もあります。
詳しい伐採費用は業者に見積りをとって確認しましょう。
松の木の抜根費用は約3万円~約12万円
抜根費用は根の太さで決まります。
30cm未満だと約3万円ですが、50cmほどだと約6万円になります。
細い根ならシャベルで簡単に掘り出せますが、太い根は専門的な道具や重機を使った作業が必要になるため、費用が高くなるのです。
また抜根後の根の処分はさらに+約2万円(23,364円)かかります。
ただ上記はあくまで目安のため、具体的な抜根費用を知りたいなら一度伐採業者に見積りを出してもらいましょう。
もし見積りを依頼する伐採業者に迷ったら、伐採110番にご連絡ください。
伐採110番の加盟店では、基本無料の見積り・現地調査をおこなっています。※
さらに見積り確定後は追加料金も発生しないため、コミコミ価格で提示するため安心です。
詳しい伐採・抜根費用が知りたい方はぜひ伐採110番にご連絡ください。
※対応エリア・加盟店の状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、本日中の施工が難しい場合があります。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※3 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
松の木の伐採に関する質問
最後に松の木を伐採するときに気になる疑問を、一問一答形式で解決します。
- 松の木の伐採前にお祓いは必要ですか?
-
ご自身のお気持ち次第ですが、最初にやっておくと安心できます。
お祓いは伐採に直接関係する作業ではないため、お祓いをしなくても伐採作業はできます。
しかし少しでも不安があるなら、先にやっておくとスッキリとした気持ちで伐採ができるでしょう。お祓いは塩やお酒を買って自分でおこなう方法と、神職の方を呼んでお願いする方法があります。
木のお祓いについては関連記事をご確認ください。 - 松の木の伐採には補助金があると聞きましたが本当ですか?
-
一般家庭向けの補助金制度は、おもに2つあります。
補助金制度の実施は地域によって異なるため、お住まいの地域の自治体に相談しましょう。
家庭向けの伐採補助金は、以下のとおりです。
- マツクイムシ(マツノマダラカミキリムシ、マツ材線虫病)の被害にあった松の木
- 倒木により市民生活に影響がでる危険木の伐採
マツクイムシの被害で枯れた木を放っておくと、マツクイムシが繁殖し周りの松の木にも被害を及ぼすため、木の伐採もしくはマツクイムシ予防を目的に補助金を出している自治体があります。
また倒れて市民生活に影響がでるおそれのある危険木は、危険が認められれば補助金が出るかもしれません。
他にも里山を持ってる方向けの補助金や空き家管理向けの補助金など、全国にさまざまな庭木の伐採に関する補助金制度があります。
ただし具体的な制度内容は地域によって異なるため、詳しくはお住まいの地域の自治体におたずねください。参考:神奈川県葉山町|枯れ松防除補助制度
京都市|危険木伐採支援事業について(最終閲覧日:2023年7月31日) - 伐採後の松の木の処分は自分でできますか?
-
松の木を小さくまとめることができれば、家庭ゴミとして処分できます。
ゴミの処分は各自治体で異なりますが、例えば東京都目黒区は以下のとおりです。
- 可燃ゴミ
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長さ約50cm、直径約30cm以内に束ねることのできる枝や幹(一度に出せる束は4束まで)
- 粗大ゴミ
-
直径10~30cm以下、長さ180m以下の枝や幹(1本あたり直径10cm以下に切れない木の枝や幹は粗大ゴミ)
ゴミの出し方は各自治体で異なるため、詳しくはお住まいの地域の自治体にお尋ねください。
参考:目黒区|燃やすごみの出し方(最終閲覧日:2023年7月31日)
まとめ
松の木を伐採した方がよいケースは木の成長や害虫により、周囲に被害を出すおそれがある場合です。
特にマツクイムシ被害は自治体によっては、伐採の補助金を出しています。
松の木が周囲に被害を及ぼしそうなら、伐採を検討しましょう。
また松の木をこまめに剪定、消毒しておくと伐採しなくても済むかもしれません。
剪定は木の形を整える他、木の高さを抑えたり、病害虫を防いだりする効果があります。
さらに消毒をしておくと害虫予防につながります。
松の木の状態や今後管理できるかを考えて、伐採するかどうか判断しましょう。
しかし伐採か剪定か?の判断がむずかしい場合は、伐採業者などのプロに相談しましょう。
伐採は業者に依頼する以外に、サイズによっては自分で伐ることもできます。
伐採後は切り株を取り除く、抜根も忘れずにおこないましょう。
伐採業者に松の木の伐採を依頼した際の費用は、約2〜4万円です。
ただし木の伐採費用は木が高くなればなるほど、あがります。
木の高さはご家庭によって異なるため、正確な伐採費用は伐採業者に見てもらうまでわかりません。
ご自宅の伐採費用を知りたい方は、伐採業者に見積り相談しましょう。