「防犯カメラを設置したらご近所トラブルになってしまった……」そんな話をよく耳にします。防犯カメラの設置は、色々な点に注意しておこなう必要があるのですが、うまく取り付けができていないとご近所トラブルにも発展してしまいます。
防犯カメラは安い買い物ではありません。ご近所トラブルになってしまい、せっかく買った防犯カメラを取り外すことはできるだけ避けたいですよね。
このコラムでは、防犯カメラを購入する前に知っておいて欲しい「防犯カメラと個人情報の関係」について詳しくお話していきます。ぜひ、最後までお読みいただき参考にしてみてください。
「防犯カメラ」と「個人情報保護法」の関係とは
近年では、防犯カメラの技術もあがり、解像度が大幅に向上しています。屋外カメラを設置するときは、録画されている範囲を確認することが大切です。
万が一、個人を特定できるような映像だと「個人情報保護法」の法律にひっかかってしまうことも……。
そもそも、防犯カメラ設置における重要な法律、「個人情報保護法」とは何なのでしょうか。
個人情報保護法とは
個人情報保護法とは、2003年に成立した法律です。これは適切に個人情報を取り扱うことを目的に制定されました。
個人情報にあたるものは、氏名や生年月日、住所など個人を特定できるものから、防犯カメラに記録されている音声や情報に至るものまで幅広くあります。
もし、防犯カメラに個人を特定できる情報が録画されていて、不注意や事故によって動画が流出してしまった場合には、トラブルに発展するケースもあります。そうならないためにも、防犯カメラの設置は注意しておこなう必要があるといえるでしょう。
防犯カメラの使用が問題になるケース
少し前の出来事ですが、ある店舗での防犯カメラの取り扱いについてネットで話題になったことがあります。
内容を簡単に説明しますと、ある店舗では、防犯カメラで来客した人の顔データを収集しており、過去に万引きをした人の顔を防犯カメラが感知したときに、店員に知らせるというシステムを構築していたそうです。
しかし客側は、「自分の顔がデータ化されているのなんて知らなかった」という点で論争に発展しました。このように、防犯カメラの使用目的が相手にしっかりと通知されていないと、トラブルになってしまうことがあるのです。
防犯カメラの目的を明確にしよう
先ほど挙げたような、防犯カメラ設置に関するトラブルを回避するためには、防犯カメラを利用している目的を明確にすることが大切です。
設置されているカメラが、防犯目的のものだとわかるように張り紙をするのもひとつの手だといえます。設置する場所に応じて、周囲の人と相談して納得のいくうえで取り付けましょう。
防犯カメラ設置基準はガイドラインを参考に
日常生活の中に防犯カメラはたくさんあります。防犯カメラの設置は、犯罪捜査の役に立つこともある一方、プライバシーに関して不安を覚える方もいます。
このような点から、市町村ごとに、防犯カメラの設置に関するガイドラインや条例が設定されています。
例を挙げると、東京都八王子市の「防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン」では下記のように示されています。
【防犯カメラの設置について】
- 防犯カメラの設置者は、犯罪、又は事故を防止するなどの目的を明確にし、その目的を逸脱してはならない
- 防犯カメラで撮影された映像が流出したら、プライバシーを侵害する恐れがあるので、どこでも設置してよいというわけではない
- 防犯カメラを設置する際は、防犯効果が発揮され、不必要な映像が撮影されないように設置範囲を設定して、場所を定めること
- 防犯カメラを作動していることを、その付近に防犯カメラを設置していることをわかりやすく表示すること
【防犯カメラの管理者について】
- 防犯カメラの映像が外部に流出しないように注意すること
- 防犯カメラの映像から知りえた情報をみだりに第三者に漏らしてはいけない
- ただし、法令の規定や捜査機関からの要請を受けた場合、人の生命や財産を守るためには、映像を提供することが可能な場合がある
- 防犯カメラの苦情については、迅速かつ誠実に対応すること
そのほかにも、各市町村によって異なるガイドラインが設置されている場合もあります。防犯カメラを設置するときは、住んでいる市町村のガイドラインを確認してからおこなうとよいでしょう。
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防犯カメラを設置するならご近所トラブルに注意!
近年では、防犯カメラの普及率はどんどんあがっています。そのため、防犯カメラの存在が犯罪の抑止力となるケースも少なくありません。
たとえば、防犯カメラの利用は、空き巣対策にも高い効果を発揮します。空き巣犯は人の視線を避けます。防犯カメラがあると「見られている」「証拠が残る」という点から、狙われにくくなるでしょう。
その一方で、防犯カメラを巡るご近所トラブルが発生しています。防犯カメラに関するトラブルをなくすためには、どんなことに気をつけて設置する必要があるのでしょうか。
ご近所トラブルになるきっかけ
防犯カメラの設置が近所トラブルになる場合、近隣の人から「監視されているみたいで気分が悪い……」といった声が挙げられます。
そのまま近所トラブルが発展してしまうと近隣住民との仲も悪くなってしまうことも考えられます。防犯カメラを取り付ける際は、近隣の方にも配慮して設置をしましょう。
以下に具体的なトラブル回避術についてご紹介していきますので、参考にしてみてください。
【トラブル回避術1】プライバシーマーク機能を使う
防犯カメラには、プライバシーマーク機能というものが搭載されている場合があります。これは、指定された範囲の部分がカメラの撮影範囲外として撮影しないようにする機能のことです。
この機能を使うことによって、撮影したくない範囲を移さないようにすることができます。防犯カメラを購入する前に、この機能があるかどうか確かめてから購入をするとよいでしょう。
【トラブル回避術2】ダミーカメラを設置するという手も
近所トラブルを抑止するために、ダミーカメラを設置するという方法もあります。ダミーカメラは録画することはできないので、個人情報の扱いに関するトラブルにもなりません。
ダミーなので価格も安く済み、本物に近いデザインで防犯効果は高いといわれています。しかし、本物の防犯カメラのように録画能力はないのでその点だけお気をつけください。
「まだ、防犯カメラを購入するかどうか迷っている……」というかたは、一度、ダミーカメラを設置してから、防犯カメラを購入することをじっくり考えてもよいでしょう。
こんな場合はどうする?防犯カメラQ&A
防犯カメラの設置に関する疑問は多くあると思います。以下に、おもなものをまとめてみました。どれも、防犯カメラを設置する前には必ず知っておいて欲しいことです。ぜひ、お読みいただいて、今後の参考にしてみてください。
職場に防犯カメラをつける場合の注意点は?
職場に防犯カメラを設置するときは、防犯目的であるということが明確である必要があります。たとえば、会社内に防犯のため、監視カメラを設置するのは問題ありません。現に、さまざまな会社で防犯カメラが設置されています。
たとえ従業員が「防犯カメラはプライバシーの侵害だ!」と訴えたとしても、目的はセキュリティ保護のためなので訴えは有効ではないということになります。
しかし、その防犯カメラでサボっている社員を監視することはダメです。その場合は個人的な好奇心から監視をしているため、プライバシーの侵害にあたります。
つまり、職場などに防犯カメラを設置する場合には、設置の目的と場所を間違えてしまうとプライバシー問題にもなりかねないため注意して設置をおこなう必要があります。
賃貸物件に防犯カメラをつけるには?
賃貸物件で防犯カメラを設置するには、大家さんに確認してから設置しましょう。賃貸物件に防犯カメラを設置することは、利用目的や撮影範囲などに配慮すれば問題はありません。
ただ、共用部の廊下を撮影している場合などでは、クレームが入る可能性があるのではないでしょうか。事前に大家さんに確認しておくことをおすすめします。
防犯カメラの映像を他人に見せるのはNG?
そもそも、生命の安全や財産を守るため以外の目的で防犯カメラの映像を第三者に見せてはいけません。しかし、場合によっては防犯カメラの映像が事件解決のきっかけにもなります。
設置の目的と場所を明らかにして周囲の住民による合意のもとで撮影された映像ならば、警察から捜査協力の依頼があった場合のみ公開することが許されるのではないでしょうか。
それ以外の場合に映像を他人に公開するとトラブルが発生する可能性があります。たとえば「知らない間に家に傷がついていたので、犯人特定のためにも映像を見せてほしい」というケースです。
あなたが親切心で他人に映像を見せてしまうことで思わぬトラブルに発展するおそれがあります。住民間のトラブルを避けるためにも、警察に情報提供を求められない限りは映像を公開すべきでないでしょう。
「親切心で協力したのに、余計なトラブルに巻き込まれてしまった。」……ということにならないためにも、情報は慎重に扱うことが大切です。
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防犯カメラの設置に困ったら業者に依頼しよう!
「トラブルのないように自分で設置するのは難しそう……」そんなお悩みを持っている方はいませんか?
防犯カメラを設置することは、プライバシーなどに気をつける必要があります。設置に困ったら、業者に依頼するとよいでしょう。
業者に依頼するメリットとは
業者に設置を依頼するときのメリットをいくつか挙げてみました。業者依頼を迷っている方も、参考にしていただけたらうれしいです。
- プライバシーの配慮をした設置をおこなってくれる
- 防犯カメラのトラブルが発生しにくい
- 高いところに登って作業する必要がないので安全
- なれているので設置作業がスピーディー
- 防犯カメラを使っていて不安なことがあったらまた頼むことができる
- 防犯カメラの設置に関する相談にも乗ってくれる
業者に頼むことのメリットはたくさんあります。一般的には、防犯カメラの設置は業者に依頼することが多いでしょう。では、よい業者に頼むためには、どのような点に気をつけて業者を選べばよいのでしょうか。
【業者選びのコツ1】実績の多さをチェック
業者選びをするうえで、その会社の実績を調べることも重要です。実績というものは、お客さまとの間に信頼関係がないとできるものではありません。
実績が多いぶん会社に対する信用性というものが高くかんじます。業者で依頼する前に、会社のホームページなどで実績を確認してから依頼をしてみてもいいかもしれません。
【業者選びのコツ2】「防犯設備士」の資格があると安心
防犯カメラの設置は、特別な資格がなくてもできてしまいます。そのため、素人同然の人に設置を頼むと、知識も経験もなくプライバシーの観点からさまざまな問題がでてきてしまうこともあります。
無用な問題を起こさないためにも、防犯カメラの設置は「防犯設備士」の資格のある業者に依頼すると安心です。
防犯設備士とは、公益社団法人日本防犯設備協会が実施する講習を受けて、試験に合格した人のみに与えられる資格のことです。強盗や空き巣の手口も研究して、そのうえで防犯カメラの設置をおこなうため、警察からも期待されている資格です。
【業者選びのコツ3】スタッフの対応も重要
防犯カメラを初めて設置する人にとっては、何をどうすればいいか全くわかりませんよね。そんなときも、スタッフが丁寧に対応してくれる業者は信用できるといえるでしょう。
スタッフの対応は、実際にその会社に電話をかけてみてわかる場合もありますが、インターネットなどの口コミサイトなども加味して、最終的には自分で決めることが大事です。いい業者を選ぶためには、下調べにぬかりがないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。
防犯カメラの設置は、近隣住民とのトラブルにもなってしまう場合があります。設置の際は、しっかりと、近隣の方とコミュニケーションを取ってから設置しましょう。
また無用なトラブルを回避するためにも、設置は特別な知識を持つ業者に依頼することをおすすめします。
防犯カメラ設置110番では、防犯カメラ設置に関するお悩みを24時間365日受け付けております。お困りごとの大小に関わらず、困ったときはいつでもご相談くださいね。