バッテリー上がりを起こした電気自動車の対処法|電欠は一大事?

電気自動車 充電

バッテリーが上がってしまった!これはガソリン車だけではなく、電気自動車でもよくあるトラブルですが、実際に起こると困ってしまいますよね。

ガソリン車と比べ、電気自動車にはふたつのバッテリーがあります。ガソリン車のバッテリー上がりには対応できても、バッテリーがふたつある電気自動車の場合、対処法がわからないという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、電気自動車についているふたつのバッテリーの特徴や見分け方、それぞれでバッテリーが上がってしまったときの対処法などについてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

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目次

電気自動車の「バッテリー」は2種類ある

電気自動車には通常「走行用バッテリー」と「補機用バッテリー」というふたつのバッテリーが搭載されています。それぞれの役割などについてみていきましょう。

1.走行用バッテリー

1.走行用バッテリー

電気自動車は、電気モーターに電力を送ることにより走行することができます。電気自動車を走行させるために、電気モーターへ必要な電力を供給するためのバッテリーのことを、走行用バッテリーといいます。

2.補機用バッテリー

ガソリン車のバッテリーと同じ役割をしているバッテリーを、補機用バッテリーといいます。補機用バッテリーは車全体のシステムの起動や、カーナビなど車内の機能装備に電力を供給しています。これがないと電気自動車を動かすことができません。そのため、ガソリン車のバッテリーと比べて容量が大きく、価格も高いことが特徴です。

補機用バッテリーが上がってしまうと、システムが起動せず走行できなくなるだけでなく、劣化の原因にもなるので注意しましょう。

どちらが上がっているのか判断するには?

電気自動車にはバッテリーがふたつあるため、どちらのバッテリーが上がったのかを確認しなければなりません。

走行用バッテリーが上がることは、ガソリン車でガス欠が起こると同様、電欠が起きたということです。メーターパネルやモニターについているバッテリーの残量警告灯が点滅したら、走行用バッテリーの残量が残りわずかになっているため、バッテリー上がりのおそれがあるでしょう。

走行中やエアコンを使用しているときは補機用バッテリーが動いています。走行用バッテリーの充電が満タンでも、補機用バッテリーが上がってしまうとシステムが稼働せず、車は完全に動かなくなってしまいます。

メインスイッチがONになっているのにシステムが立ち上がらないときや、ヘッドライトが点灯しない、ホーンが鳴らないなどのときは、補機用バッテリーが上がったおそれが高いでしょう。

自分で直せるのは「補機用バッテリー上がり」だけ

走行用バッテリーを充電するには、専用の設備が必要となるため、自宅に専用の充電設備がない場合は、自分で充電することはできません。しかし、補機用バッテリーが上がったときは、救援車を呼んで電力を分けてもらったり、ジャンプスターターを使ったりして対処することができます。

「補機用バッテリー上がり」の原因と対処法

補機用バッテリーが上がったときは、自分で直すことも可能です。また、補機用バッテリーが上がったときには、いくつかの対処法が存在しています。補機用バッテリーが上がる原因や、上がったときの対処法についてみていきましょう。

補機用バッテリーが上がる原因は?

補機用バッテリーが上がる原因は?

電力を過剰に使用した場合や、バッテリーが充電されていないときには、バッテリーが上がってしまいます。

電力を過剰に使用する原因として考えられることは、ライトの消し忘れが挙げられるでしょう。これは、補機用バッテリーが上がってしまう原因として、代表的なものです。

ヘッドライトであれば3~5時間、室内灯でも40時間弱つけっぱなしにしていると、バッテリーが上がってしまいます。室内灯は消したと思っていても、半ドアなどで点いたままになってしまっていることがよくあるので、注意が必要です。

そのほかにも、エアコンやブレーキランプなど、車には電力を消費する装置がたくさんあります。中でも、もっとも電力の消費が大きいのがエアコンです。そのため、夏や冬はエアコンの使用を必要最低限にして、電力の消費をできるだけ抑えることが大切です。

どちらにも当てはまらない場合はバッテリーの寿命が考えられるため、交換したほうがよいでしょう。

【方法1】救援車を呼び電力を分けてもらう

ここからは、実際に補機用バッテリーが上がってしまったときの対処法についてご紹介します。ひとつめは、救援車から電力を分けてもらう方法です。

一般的なガソリン車でバッテリーが上がってしまった場合、救援車からバッテリーを分けてもらうことでエンジンをかけることができます。しかし、電気自動車の場合はエンジンが搭載されていないため、救援車から補機用バッテリーに電力を充電する必要があります。

補機用バッテリーに電力を充電させてもらうときは、ブースターケーブルを使用します。ブースターケーブルは、救援車のバッテリーと上がってしまったバッテリーをつなぐためのケーブルです。車に必要な許容電流値に対応しているものを使用しないとショートしたり発火したりするおそれがあるので、余裕をもって太めのものを使用するとよいでしょう。

補機バッテリーは、エンジンルームやトランク内、床下など車種によってどこに搭載されているかが異なります。そのため、上がってしまった車のバッテリーと救援車のバッテリーをつなぎやすいように、救援車を移動させる必要があります。

準備ができたら、バッテリーが上がった車と救援車のバッテリーをブースターケーブルでつなぎます。つなぐ順番は、上がった車のプラスから救援車のプラスをつなぎ、救援車のマイナスから上がった車のマイナスの順でつないでいきます。順番を間違えると、正しくバッテリーを充電することができなくなってしまうおそれがあるため、注意してください。

ブースターケーブルをつなげ終わったら、救援車のエンジンをかけて数分間アイドリングをさせることで、補機用バッテリーを充電することができます。補機用バッテリーをしばらく充電するとシステムを起動して走らせることができるようになるでしょう。救援車を呼べないときは以下の方法も有効です。

【方法2】ロードサービスに連絡する

救援車がいない場合は、ロードサービスに連絡しましょう。ロードサービスではバッテリー上がりの救援依頼に対して、いつでも対応してもらうことができます。ロードサービスによって費用が異なり、到着するまで時間がかかることも多いため、連絡したときに費用や到着時間を確認するとよいでしょう。

【方法3】業者に依頼する

すぐに対応してほしいときなどは、業者に依頼するとよいでしょう。近くの業者であれば、すぐにかけつけてくれることもあります。弊社であれば、24時間お電話を受け付けております。お気軽にご相談ください。

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走行用バッテリーが上がる「電欠」を起こしそうになったら?

走行用バッテリーの電力が減少してくると、メーターパネルやモニターに警告表示がでたり、EVシステムが機能しなくなったりなどの前兆がでます。それでもそのまま走行を続けていると、走行用バッテリーから電力がなくなる「電欠」を起こして、電気自動車を運転することができなくなってしまいます。

ここからは、電気自動車ならではの電欠を起こしそうになったときの対処法などについてみていきましょう。

できる限り電力の消費を減らす

できる限り電力の消費を減らす

電気自動車は、過剰にエアコンを使用したり、坂道や凸凹した道を走行したりすると電力の消費を早めます。そのため、電欠を起こしそうなときはエアコンを止めたり、平坦な道を選び走行したりするなど、走行用バッテリーの電力の消費をなるべく減らすようにしましょう。

無理に走行し続けてしまうと、電力の減少が原因で、ブレーキがうまく機能しない場合もあるので非常に危険です。

車を路肩に寄せて救助を要請しよう

実際に走行用バッテリーが上がってしまったら、車を路肩に寄せ、ロードサービスや業者に連絡しましょう。レッカーで最寄りの充電施設までけん引してもらうことが必要となります。ロードサービスや業者によって費用などが異なるため、依頼するときに確認するとよいでしょう。

電気自動車には走行用バッテリーと補機用バッテリーというふたつのバッテリーがあり、上がってしまう原因はそれぞれ異なります。しかし、上がってしまうと車が走行できなくなるため、バッテリー上がりは未然に防ぎたいものです。定期的な点検や確認をおこなうなど、日ごろから気をつけておきましょう。

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