「いつものように車を動かそうとしたらスマートキーも反応しないしエンジンもかからない」
「もしかしてバッテリー上がりになった?」
車を使う人ならバッテリー上がりという言葉は知っていると思いますが、いざ起こってしまうと「どうするのが一番いいのかわからない!」とあわててしまうはず。
車のバッテリー上がりとは簡単に言うと車の充電切れです。
ライトの消し忘れや長期間の放置などの原因で、バッテリーに充電されていた電気が空になっている状態を指します。
今お困りの方のためにはじめにお伝えしておくと、バッテリー上がりになったときのベストな対応は次の流れで考えればOKです。
- JAFか契約している自動車保険会社に連絡して対応してもらう
- 契約先がなくてジャンプスタート用の道具があるなら自力で復旧する
- ジャンプスタート用の道具もないなら出張修理業者を呼ぶ
この記事では、「なぜ上記の対応がベストなのか?」や、各対応を誰でもスムーズ・安全にできるようわかりやすく下記の流れで解説していきます。
この記事を読めばバッテリー上がりの不安もトラブルも今すぐ解決できるはずです!
バッテリー上がりは放置していても直らないので、この記事を参考に一刻も早く安心して車を動かせるようにしてしまいましょう!
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この記事の監修者
中山 海
国家2級整備士・自動車ライターWebモーターマガジン専属ライター。ディーラーの営業マンとして、10年の勤務経験を持ちながら、毎月車に関する100記事以上の記事執筆に取り組んでいます。整備士免許3級、2級を保有。車のことなら「中山」にお任せ!をモットーに日々お得な情報提供に励んでいきます。
バッテリー上がりになったときのベストな対処法
初めてバッテリー上がりになってしまった人は、「ジャンプスタートをするんだっけ?」「ガソリンスタンドに相談したらいいの?」などとあわててしまうはず。
結論から言うと、バッテリー上がりになったらJAFか契約している自動車保険会社のロードサービスを使うのがベストです。
理由は、バッテリー上がりの対応は工賃無料となっている場合がほとんどだからです。
保険会社の場合は、バッテリー上がりの無料対応は1年に1回だけのような制限があるかもしれません。
しかし、この記事をお読みの方は初めてのバッテリー上がりにお困りのはず。
ロードサービス対応は保険の等級も下がらないので、まずはJAFや自動車保険会社に連絡してみましょう。
JAFに入っていないかつ自動車保険会社が無料対応していない人の場合の対処法
JAF会員ではない、または保険会社の対応サービスを使えない場合の対処法は状況によって次の2つに分けられます。
- ジャンプスタート用の道具があってかつ近くにスタンドやカー用品店がある場合
-
自力でジャンプスタートし、最寄りのガソリンスタンドやカーショップできちんとバッテリーを診てもらう
- ジャンプスタート用の道具がない場合
-
そもそも車が動かせないので、出張修理業者を呼ぶ
最寄りにガソリンスタンドやカーショップがない場合も、できれば出張修理業者を呼ぶのをおすすめします。
なぜなら、バッテリーに問題が起きていた場合はその場で交換対応してもらえるためです。
ただ、「バッテリー上がりだけを直してくれる業者なんているの?」「適当な業者を頼んだら相場より高くなてしまうんじゃないの?」と心配になるかもしれませんね。
そのようなときは、ぜひ【カーバッテリー110番】にお任せください。
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急にバッテリーが上がってしまい、ジャンプスタートもできない状況のときはいつでも【カーバッテリー110番】にご連絡ください!
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ご紹介する専門業者はすべて審査のうえで登録されているため、悪質な業者に対応される心配はありません。
最短5分※で到着いたしますので、いち早くバッテリー上がりを直したいときはいつでもお電話くださいね。
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ブースターケーブルを使って自力でジャンプスタートする方法
イラストのような赤と黒のケーブルとほかの車(救援車)とバッテリー上がりの車(故障車)をつなぎ、バッテリーを充電します。
カーバッテリーを充電器やケーブルなどを使い充電し、エンジンをかける方法を「ジャンプスタート」といいます。
ブースターケーブルは、ホームセンターやカー用品店で大体1,000円~3,000円で購入できます。
ブースターケーブルはガソリン車・ハイブリッドカーどちらにも使え、手順もほぼ同じです。
ただし注意点がいくつかあるため、少し確認しましょう。
ガソリン車もハイブリッドカーも、救援車は12Vのガソリン車のみ
ジャンプスタートは救援車と故障車をケーブルでつなぎ、電気をわけてもらいます。
このとき救援車になれるのは「バッテリーが12Vのガソリン車」だけです。
電気自動車・ハイブリッドカー、24Vの大型トラックは救援車になれません。
ハイブリッドカーはエンジン始動時に大電流がバッテリーに流れます。
そのためハイブリッドカーとジャンプスタートをおこなうと、お互いの車が故障する危険があります。
またバッテリーの電圧が違う車同士とジャンプスタートをおこなうと、同様に故障の恐れがあります。
仮にバッテリー上がりを起こした車がハイブリッドカーだとしても、救援車や12Vのガソリン車のみです。
絶対にやめましょう。
ジャンプスタートを受けられるかどうか?
ガソリン車 | ハイブリッド車 | |
---|---|---|
救援ができる | 〇 | × |
ジャンプスタートを受けられる | 〇 | 〇 |
【ハイブリッドカー】充電するのは鉛バッテリー(補機バッテリー)
ハイブリッドカーには、ふたつのバッテリーが搭載されています。
ひとつはライトなどの電気系統に電気を送る「鉛バッテリー(補機バッテリー)」
このバッテリーは12Vのガソリン車にも積まれている、一般的なバッテリーです。
もうひとつは、走行時にモーターを動かす大容量の「リチウムイオンバッテリー(リチウムイオン電池、駆動バッテリー)」
こちらは電気自動車・ハイブリッドカー特有のバッテリーです。
ふたつのバッテリーは役割が異なり、どちらか一方の電力がなくなればハイブリッドカーは走行できません。
ハイブリッドカーでバッテリー上がりが起きた場合、充電するのは鉛バッテリーでありリチウムイオンバッテリーではありません。
またリチウムイオンバッテリーは、高圧電流が流れているため危険です。
絶対に触らないでください。
リチウムイオンバッテリーは容量が大きいため、バッテリー上がりはまれです。
万が一リチウムイオンバッテリーがバッテリー上がりを起こしたら、自力での復旧はできません。
すぐに整備工場に連絡しましょう。
作業をはじめる前にカギとクラクションを確認する
電子キーを使う車によってはバッテリー上がりから回復すると、自動でドアがロックされる場合があります。
また作業中は何度も車から乗り降りするため、カギの閉じ込めを防ぐために電子キーを携帯して対処しください。
さらに車によってはボンネットを開ける、ブースターケーブルをバッテリーや救援端子に接続するとクラクションが鳴る場合があります。
クラクションは防犯装置で車の故障や誤作動ではありません。
防犯装置はあらかじめ切っておけないため、鳴り始めてから対処しましょう。
メーカーを問わずたいていの場合は、電子キーや内蔵キーでドアを開閉すれば止まります。
【ガソリン車】のジャンプスタート方法
ガソリン車の多くは、救援車のバッテリーと故障車のバッテリー同士を接続します。
まれにバッテリーが見つから「救援用端子(ヒューズボックスの中にある赤い端子)」しかない場合があります。
その場合は後述のハイブリッドカーの接続方法をご参考になさってください。
- 故障車のボンネットを開けて鉛バッテリーが見える状態にする
- 救援車を故障車の近くに停車、救援車・故障車はライト、エンジンをオフにする
- 故障車のバッテリー、プラス端子に赤いケーブル(プラス)を接続
- 赤いケーブル(プラス)の端を、救援車のバッテリーのプラス端子に接続
- 黒いケーブル(マイナス)を、救援車のバッテリーのマイナス端子に接続
- 黒いケーブルの端を、故障車のエンジンマウント(未塗装の金属部)に接続
- 救援車のエンジンをかけてアクセルを踏む。エンジンの回転数は少し高めにしておく
- エンジンをかけてみて、かかったら成功!エンジンは切らずに、故障車から降りる
- 先ほどとは逆の手順でケーブルを取り外す。
- 故障車の黒いケーブル→救援車の黒いケーブル
- 救援車の赤いケーブル→故障車の赤いケーブル
- エンジンを切らずに、30分ほど走行し電気を溜める
【ハイブリッドカー】のジャンプスタート方法
手順はガソリン車とほとんど変わりません。
ハイブリッドカーはバッテリーのプラス端子の代わりに「救援用端子」を使って、ジャンプスタートをおこないます。
ハイブリッドカーによっては「救援車と故障車のバッテリー同士を接続する」場合があります。
その場合は前述のガソリン車の復旧方法をご覧ください。
- 故障車のボンネットの中、ヒューズボックスを開けて救援用端子が見える状態にする
- 救援車を故障車の近くに停車、救援車・故障車はライト、エンジンをオフにする
- 故障車の救援用端子に赤いケーブル(プラス)を接続
- 赤いケーブル(プラス)の端を、救援車のバッテリーのプラス端子に接続
- 黒いケーブル(マイナス)を、救援車のバッテリーのマイナス端子に接続
- 黒いケーブルの端を、故障車のエンジンマウント(未塗装の金属部)に接続
- 救援車のエンジンをかけてアクセルを踏む。エンジンの回転数は少し高めにしておく
- エンジンをかけてみて、かかったら成功!エンジンは切らずに、故障車から降りる
- 先ほどとは逆の手順でケーブルを取り外す。
- 故障車の黒いケーブル→救援車の黒いケーブル
- 救援車の赤いケーブル→故障車の赤いケーブル
- エンジンを切らずに、30分ほど走行し電気を溜める
ジャンプスターターを使って自力でジャンプスタートする方法
ジャンプスターターは車専用の急速充電器です。
ガソリン車・ハイブリッドカーどちらでも利用できます。
価格は5,000円~13,000円ほどホームセンターやカー用品店で購入できます。
救援車なしでバッテリーが復旧できるため、ブースターケーブルよりもお手軽でしょう。
作業をはじめる前にカギとクラクション、説明書を確認する
先にも触れましたが、電子キーを使う車はバッテリー上がりから回復すると自動的にドアが閉まる場合があります。
カギの閉じ込めを防ぐため、カギは携帯して作業をおこなってください。
車によっては、ボンネットを開ける、ジャンプスターターをバッテリーや救援端子に接続すると防犯用のクラクションが鳴ります。
防犯用のクラクションが鳴ったらドアを開閉するか、復旧しエンジンがかかればアラームは止まります。
最後にジャンプスターターは製品によって使用方法が異なります。
実際に使用する場合は必ず説明書をご確認ください。
【ガソリン車・ハイブリッドカー共通】ジャンプスターターの使い方
ガソリン車・ハイブリッドカーともに手順はほとんど同じです。
ガソリン車の場合「バッテリーに直接」、ハイブリッドカーの場合「救援端子」にジャンプスターターを接続します。
- 故障車のボンネットの中、ヒューズボックスを開けて救援用端子が見える状態にする
- 救援車を故障車の近くに停車、救援車・故障車はライト、エンジンをオフにする
- 故障車の救援用端子に赤いケーブル(プラス)を接続
- 赤いケーブル(プラス)の端を、救援車のバッテリーのプラス端子に接続
- 黒いケーブル(マイナス)を、救援車のバッテリーのマイナス端子に接続
- 黒いケーブルの端を、故障車のエンジンマウント(未塗装の金属部)に接続
- 救援車のエンジンをかけてアクセルを踏む。エンジンの回転数は少し高めにしておく
- エンジンをかけてみて、かかったら成功!エンジンは切らずに、故障車から降りる
- 先ほどとは逆の手順でケーブルを取り外す。
- 故障車の黒いケーブル→救援車の黒いケーブル
- 救援車の赤いケーブル→故障車の赤いケーブル
- エンジンを切らずに、30分ほど走行し電気を溜める
※製品によっては、バッテリーのマイナスとジャンプスターターのマイナス(黒)を接続する場合もあります。
おすすめのジャンプスターター
ジャンプスターターは1つは持っておきたい便利アイテムですが、どういった製品を選べばいいか迷うはず。
そこでここでは、専門家に聞いたおすすめジャンプスターターをご紹介します!
価格 | Amazon:4,999円 楽天市場:6,280円 |
メーカー | BUTURE |
電圧 | 12V |
電流 | 1,200A |
容量 | 13,800mAh |
対応車 | 6Lまでのガソリン車 5Lまでのディーゼル車 |
※参考価格は2024年11月22日時点のAmazon・楽天市場での価格(税込み・東京都への送料込み)です。
上記の製品がなぜおすすめかというと、下記4つの長所があるためです。
-
排気量の大きいディーゼル車にも対応しており、かつコンパクトな持ち運びしやすいジャンプスターターになります。
- スマートフォンなどのモバイル充電機能がある
- 十分な安全保護機能がある
- 電流値が大きく対応車が幅広い
- LEDライトがついている
バッテリー上がり後、ジャンプスターターでジャンプスタートに成功すればいいのですが、もし失敗した場合は業者やレッカー車に依頼する必要があります。
しかし、スマホの充電が切れていた場合は連絡すらできないという最悪の事態になってしまいます。
そのため、モバイルバッテリー代わりに使える機能があると万が一のときも安心です。
また、ジャンプスターターの使用時には大きな電力が流れます。
誤った使い方をしてしまった場合でも大丈夫なように、逆接続保護や過電流保護といった安全保護機能がしっかりついているものを選びましょう。
さらに、おすすめした製品のように電流値(A)が大きいと対応できる車の幅が広いです。
普通車なら300A以上、スポーツカーや外車なら700A以上のジャンプスターターがおすすめとなります。
ご紹介したジャンプスターターは電流値が1,200Aと大きいためどのような車にも対応できる余裕がありますね。
最後に、意外と便利なのがLEDライト機能です。
夜に出先でバッテリー上がりが起きてしまった場合、ボンネットを開けてバッテリーの位置を確認して……という作業を暗い中やることになります。
そんなとき、LEDライトがあれば安心して作業することができますよ。
バッテリー上がりの原因は「ライトやランプの消し忘れ」が多い
バッテリー上がりの原因は「ライトやランプの消し忘れ」であることが多いです。
弊社に寄せられたバッテリー上がりのお問い合わせでも、60%以上がライトやランプの消し忘れが原因としてあげられていました。
ほかにも、あまり車に乗っていなかったというお問い合わせも比較的多くありました。
また、冬は低温のためバッテリー性能が十分発揮されず、バッテリー上がりが起きやすいため要注意ですよ。
バッテリー上がりになったときの症状
次の症状が出ていたらバッテリー上がりが起こっている可能性が高いです。
- 電池を新品に換えてもスマートキーが反応しない
- ライトやメーター類がつかない
- エンジンがかからない
とくに、前日の夜に普通に走っていた車が朝になったら動かなくなっていた場合はライトの消し忘れによるバッテリー上がりになっている可能性が高いです。
ほかにも、バッテリー自体が弱くなっているときの症状もあるので次の章でご説明します。
バッテリー上がりの前兆
バッテリー上がりそのものではなく、バッテリーが弱っていてバッテリー上がりが起きそうなときの症状もあります。
- ヘッドライトやメーター類が暗い、つかない
- パワーウィンドウの開閉が遅い
- ホーンの音が小さい
- エンジンのかかりが悪い
- スマートキーの反応が悪い
- アイドリングストップの調子が悪い
上記の症状が出ているのに放置して車を使い続けると、いずれ完全にバッテリーが上がってしまって動かなくなってしまう可能性が高いです。
車が動くうちにガソリンスタンドやカーショップに持っていって、バッテリーの状態を点検してもらいましょう。
バッテリー上がりのときやってはいけないこと
バッテリーが上がってしまったとき、やってしまいがちですがやってはいけないことが2つあります。
- 無理やりエンジンかけようとする
- 放置して自然回復を待つ
バッテリーが上がりかけた状態で何度もエンジンをかけようと試すのはやめておきましょう。
キュルル、とエンジンがかかりそうな音が鳴るとつい続けてしまいたくなりますが、エンジンを動かす際には多くの電力が使われています。
余計に電気を使ってしまい完全にバッテリーが上がってしまう危険性があるので、バッテリーの調子が悪そうなら無理にエンジンを回さず、この記事で紹介している方法で対処しましょう。
一方、逆にエンジンもかけず放置して自然回復を待つのもNGです。
自然にバッテリーが回復することはなく、無駄な時間を使うだけなのですぐに対処するのをおすすめします。
バッテリー上がりを直した後にやってはいけないこと
バッテリー上がりを直して車が動くようになったら、やってはいけないことが4つあります。
- すぐに車を停止させる
- カーナビやエアコンを使う
- 点検せずにそのまま車を使い続ける
- アイドリングを多用する
それぞれどういうことかと、やってはいけない理由を解説していきます。
すぐに車を停止させる
車はエンジンを動かしていれば、オルタネーター(発電機)の働きによってバッテリーが充電されていきます。
つまり、バッテリー上がりが直ったあと、すぐに車を停止してエンジンを止めてしまうとバッテリーの充電が十分でないままになってしまうのです。
すると、再びバッテリー上がりが起こってしまう可能性が高くなります。
そのため、バッテリー上がりから復旧したあとは、50km/hほどの速度で最低30分は車を走らせてバッテリーを充電させましょう。
カーナビやエアコンを使う
バッテリー上がり直後の運転中は、できる限りカーナビやエアコンなどの電装品を使うのはやめましょう。
走行中にカーナビやエアコンなどの電力を使う機器をいくつも動かしてしまうと、せっかく充電された電力がどんどん使われてしまいます。
すると充電量が不足し、再び車を動かした際にまたバッテリー上がりが起こってしまう危険性が高くなります。
「じゃあいつから使っていいの?」といいますと、バッテリー上がり後ガソリンスタンドなどで点検してもらって、バッテリーに問題ないことが確認できたらOKです。
点検せずにそのまま車を使い続ける
バッテリー上がりが直った、30分以上走行したからといって業者にも持っていかず自力でも点検しないまま車を使い続けるのはやめておきましょう。
バッテリーが上がりっぱなしになっていた時間にもよりますが、充電切れの状態だとバッテリーは劣化が進んでしまいます。
劣化が進んだバッテリーは充電性能が落ち、再びバッテリー上がりが起きやすくなってしまいます。
そのため、バッテリー上がりが直って車を走らせられるようになったら、自力で点検するか、一度ガソリンスタンドやカーショップでバッテリーの状態を点検してもらいましょう。
アイドリングを多用する
バッテリー上がり後はできるだけ車をアイドリングさせないようにしましょう。
アイドリングとは、エンジンをかけたままアクセルを踏まずに車を停車させている状態のことです。
車はアクセルを踏んでエンジンの回転数を上げると、オルタネーター(発電機)の発電量も上がりバッテリーも早く充電されます。
つまり、アクセルを踏まないアイドリング状態ではバッテリーの充電に時間がかかってしまうのです。
バッテリー充電に一番いいのはアクセルを踏んで車を走らせることなので、バッテリー上がりから復旧したら、あまり車をアイドリングさせないようにに30分は走行させましょう。
バッテリー上がり後にやるべきことは「業者による点検」
バッテリーの性能が低下していないか、寿命がきていないか含めて早めにきちんと診断してもらいましょう。
そのうえで必要ならバッテリー交換してもらいましょう。
バッテリー上がりを二度と起こさないための予防策
バッテリー上がりは、バッテリーの充電がなくなったため起こります。
この章では対策についてまとめました。
- 停車中ルームランプ、ヘッドライトやエアコンは必ず消す
- 電気系のアクセサリーは必要最低限にする
- 週に1度は30分以上ドライブ
- バッテリーは2~3年を目安に交換する
停車中ルームランプ、ヘッドライトやエアコンは必ず消す
ルームランプ、ヘッドライトやエアコンなどの車の機能はバッテリーを消費します。
走行中ならば充電ができるためバッテリーが上がることはありません。
「停車中にヘッドライトをつけっぱなしにしていた」「アイドリング中にエアコンを長時間使っていた」などの場合には、最悪5、6時間程度でバッテリーが上がってしまいます。
長時間の使用は避け、降車時にはベッドライトやルームランプを消したことを確認しましょう。
電気系のアクセサリーは必要最低限にする
カーナビ、ドライブレコーダーやカーテレビなどのカーアクセサリーの電源はたいていカーバッテリーです。
そのため、ルームランプなどをつけっぱなしにしていたときと同様、停車中やアイドリング中に使いすぎるとバッテリー上がりの原因になります。
「カーアクセサリーは必要最低限のものだけ車に乗せる」「内蔵バッテリーや別電源が使えるならカーバッテリー以外の電源を使う」など工夫をしましょう。
週に1度は30分以上ドライブする
車はエンジンを切っている間でも時計などの電子機器、駐車中も録画するタイプのドライブレコーダーなども電力を使います。
またカーバッテリーは停車中でも「自然放電」により蓄えていた電気を少しずつ失います。
そのため長期間動かしていない車はバッテリーが上がってしまいます。
さらに「毎日数十分しか車に乗らない、週1回しか乗らず30分以上連続して走らない」場合も要注意!
バッテリーを少しずつ消費しているのに、オルタネーターの発電が十分にできていないからです。
週に1度は30分以上、走行しましょう。
バッテリーは2~3年を目安に交換する
先にも少し触れましたが、自動車メーカーのトヨタ、ホンダや日産によると「バッテリー交換の目安は2~3年(日産は2年ごと)」とのことです。
しかし、寒冷地で使っていた、ルームランプを頻繁に使うなど使用条件によって寿命は異なります。
寿命が近づいたバッテリーは劣化によりうまく充電できない、使い続けてもどんどん性能が落ちていきます。
何かいつもと違う点に気付いたら早めに新しいものと交換しましょう。
夜間の走行は控える
当たり前ですが夜間の走行にはライトが必須です。
また、夜間の走行でライトを使ってそのまま消し忘れてしまうことがバッテリー上がりの原因になりやすいです。
そのため、バッテリー上がりを予防するためには、夜間の走行はできるだけ控えたほうがいいです。
車を使う用事はライトを使う必要がない明るい時間帯に済ませましょう。
バッテリー上がりに関するFAQ
ここではバッテリー上がりに関して気にする人が多い5つの疑問を一問一答形式で解決していきます。
- バイクのバッテリー上がりはどうしたらいいの?
- ハイブリッド車や電気自動車(EV車)はジャンプスタートできる?
- 正しい手順でジャンプスタートしているのに直らないときの原因は?
- バッテリーが上がったらバッテリーは絶対交換するべき?
- 車種ごとのバッテリー上がりの直し方を教えて欲しい
- バイクのバッテリー上がりはどうしたらいいの?
-
基本は車と同じでOK
バイクのバッテリー上がりもまずは下記のとおりに対処すればOKです。
- JAFまたは保険会社のロードサービスに電話
- 道具があるなら自力でジャンプスタート
- 道具がないなら出張業者に電話
ただし年式が古いバイクなら、道具を使わない「キックスタート」や「押しがけ」という方法でエンジンをかけられる可能性があります。
キックスタートや押しがけを含めたバイクのバッテリー上がり対処法は、下記の記事で解説しているので参考にしてみてくださいね。
- ハイブリッド車や電気自動車(EV車)はジャンプスタートできる?
-
できるけど「救援側」にするのは絶対ダメ
ガソリン車を救援側にしてHV車やEV車をジャンプスタートするのは可能です。
しかし、逆にHV車・EV車を救援側にしてジャンプスタートするのは絶対ダメ。
なぜなら、HV車・EV車の補機用バッテリーはガソリン車より扱える電力が小さく、ガソリン車のエンジンがかかって大きな電力が流れたときHV・EV車側のバッテリーが壊れてしまう可能性があるからです。
そのため、HV車・EV車にジャンプスタートの救援をお願いするのはやめておいたほうがいいでしょう。
- 正しい手順でジャンプスタートしてるのに直らないときの原因は?
-
電気の供給不足かバッテリー以外に問題があるかも
手順どおりにジャンプスタートしてもエンジンがうまくかからないときは、いくつか原因が考えられます。
使用しているブースターケーブルが細くて十分な電力が流せていない、救援車側が電力不足の状態になっているなどです。
また、バッテリー以外に車に問題が起こっておりエンジンがかからなくなっているといった事態も考えられます。
いずれにせよジャンプスタートがどうしてもうまくいかないときは、個人でできることはありません。
早急に出張業者を呼んで対応してもらったほうがいいでしょう。
ジャンプスタートがうまくいかないときの対処については、下記の記事で詳しく解説しているためぜひ参考にしてくださいね。
- バッテリーが上がったらバッテリーは絶対交換するべき?
-
寿命もしくは点検をして異常があれば交換するべき
交換するかどうかは業者に点検してもらって判断すればいいですが、「交換する必要がないのにすすめられているのでは?」と思う人もいるかもしれません。
もし自力でバッテリーを交換するべきか点検するのであれば、次の5つのいずれかに当てはまるようなら交換する、と判断しましょう。
確認する箇所- 使用期限が近い
- バッテリー液の色が濁っている
- バッテリー液面が下限より下にある
- バッテリー本体が膨らんでいる
- バッテリー端子付近に粉が吹いている
使用期限はバッテリー購入時の保証書に記載があるのでそれを見るだけでOKです。
それぞれもう少し詳しくご説明します。
バッテリーの色が濁っている
バッテリーの中には希硫酸という液体、バッテリー液が入っています。
本来は透明ですが、これが劣化すると茶色や黒っぽい色に変色します。色の確認は、フタを開けて中を見ると確認できます。
バッテリー液が下限(LOWER LEVEL)よりも下にある
バッテリーの側面に上限(UPPER LEVEL)と下限(LOWER LEVEL)が記載されています。
バッテリー液が上限と下限の間にあれば問題ありません。しかしバッテリーは長く使用すると、バッテリー液が減っていきます。
バッテリー液はカー用品店などで購入できるため、補充するとバッテリーが長持ちします。バッテリー本体が膨らんでいる
バッテリーは通常四角い形をしています。
しかし、側面だけ膨らんでいるなどがあればすぐに交換しましょう。バッテリーが劣化し、過充電の状態になっている、ガスや発熱により膨らんでいる可能性があり危険です。
バッテリー端子付近に粉が吹いている
バッテリーの端子の近くに白い粉がつくことがあります。
この粉は放電時に発生する「サルフェーション(硫酸鉛の結晶化)」です。
サルフェーションは電気を通さないため、バッテリー外の端子や内部に溜まるとバッテリーの能力が低下します。バッテリーに上記のような異常があれば、交換を検討しましょう。
まとめ
この記事の内容をまとめると下記のとおりです。
- バッテリーが上がったらまずはJAFか保険会社に連絡する
- 自力でのジャンプスタートは繋ぐ順番と外す順番に要注意
- 道具がなければ出張修理業者に連絡する
- バッテリー上がりが直ったらできるだけ早く業者に点検してもらう
ほとんどの人は自動車保険会社と契約しているはずなので、まずはロードサービスの利用を考えましょう。
ジャンプスタートは道具が必要なので、ジャンプスターターを日頃から1つ持っておくのがおすすめですよ。
もしロードサービスの到着に時間がかかってしまったり、道具がなかったりという状況なら【カーバッテリー110番】にご連絡ください。
24時間365日ご相談を受け付けておりますので、迅速にカーバッテリーのお悩みを解決いたしますよ。
-
実際にジャンプスターターの使い方や万が一の対処方法を理解しているのと理解していないのでは、天と地の差です。車が始動しない場合には、まずは焦らずこの記事で学んだ対処方法を思い出してみましょう。もしもの場合に備えて、この記事の内容をお気に入り登録しても良いかもしれませんね。また「どのジャンプスターターを購入すれば良いか分からない方」も記事内で紹介している商品の購入をおすすめします。この記事の内容を参考にして、もしもの車の不具合に備えてみてください。