ハイエースワゴンがバッテリー上がりを起こしたときは、自分でジャンプスタートをおこなうかプロにまかせるかの2択になります。ジャンプスタートは電力をわけてもらう外部のバッテリーと、接続する道具があれば素人でも可能な作業です。しかし、つなぎ方などを間違えると、さらなるトラブルを招く危険な作業にもなるでしょう。
この記事では、ハイエースワゴンのバッテリー上がりを安全に解消する方法について紹介します。自分でできるジャンプスタートの方法についても紹介するので参考にしてみてください。
バッテリー上がりはジャンプスタートで復旧させる
自分でハイエースワゴンのバッテリー上がりを解消する方法として、ジャンプスタートというものがあります。ジャンプスタートとは、バッテリー上がりの車に外部のバッテリーをつなぎ、電力をわけ与えることによってエンジンをかける方法です。
このジャンプスタートには必要な道具があり、正しい手順でおこなえば、素人でもおこなうことができます。この章では、ジャンプスタートでバッテリー上がりを解消する方法についてみていきましょう。
バッテリーの場所
ハイエースワゴンのバッテリーは、通常助手席の下のエンジンルームに12Vのバッテリーが内蔵されています。エンジンルームは助手席下のマットをめくり、ドア側とシフトレバー側にある2カ所の金具を取り外せば、開けることができるでしょう。
また、気温が低い寒冷地方になると、このエンジンルームのバッテリーとは別に運転席の下にも12Vのバッテリーがついています。こちらも運転席の後ろにあるカバーをめくり、つまみを回すことで、バッテリーを確認することができるので試してみてください。
ほかの車種のバッテリーはボンネットを開けたエンジンルームにあることが多いですが、ハイエースは助手席や運転席の下に搭載されています。そのため、作業スペースが狭くなってしまったり、手元が暗く見えにくかったりするかもしれません。作業しにくい場合は自分で無理におこなわず、業者に依頼してジャンプスタートをしてもらいましょう。
ブースターケーブルを使った手順
ジャンプスタートをおこなう方法として、ブースターケーブルと救援車を使うものがあります。ブースターケーブルとは、バッテリー同士をつなぐ配線のことで、赤と黒の色違いのケーブルが1セットになっているものです。
また、救援車とはバッテリー上がりの車に電力を与えてくれる車を指します。ハイエースワゴンの救援車は、同じ12Vの電圧のものを用意しましょう。異なる電圧のバッテリーを持つ車では、故障の原因になってしまうおそれがあります。
道具がそろったら、さっそくジャンプスタートでバッテリー上がりを解消しましょう。ブースターケーブルと救援車を使ったジャンプスタートの方法は、以下の通りです。
- バッテリー上がりのハイエースワゴンと救援車がつなげる距離まで、救援車を動かして近づける。
- 救援車のエンジンを止める。
- ハイエースワゴンのエンジンがOFFになっているか、電装品のスイッチが入っていないかチェックする。
- ハイエースワゴンのエンジン点検口を開く。
- バッテリーのターミナルカバーを外す。
- 赤のブースターケーブルをハイエースワゴンのバッテリーのプラス端子に接続する。
- 赤のケーブルの反対のクリップを、救援車のバッテリーのプラス端子に接続する。
- 黒のブースターケーブルを救援車のバッテリーのマイナス端子に接続する。
- 黒のケーブルの反対のクリップを、ハーエースワゴンのバッテリーのマイナス端子から遠い金具部分(未塗装に限る)に取り付ける。
- 救援車のエンジンをかけて、アクセルを軽く踏み込む。
- 5分ほどそのままの状態で充電したら、ハイエースワゴンのエンジンをかけてみる。
- エンジンがかかったら、接続した順とは反対の手順で取り外す。
- ターミナルカバーを取り付ける。
ジャンプスターターを使った手順
救援車やブースターケーブルがなくても、ジャンプスターターさえあれば自分でジャンプスタートをおこなうことができます。ジャンプスターターとは、赤と黒のケーブルがついた外部バッテリーのことです。
周りに人が見当たらず救援車を見つけられないとき、非常に役立ちます。いざというときのために、車に乗せておくとよいでしょう。ジャンプスターターの使い方は、以下の通りです。
- バッテリー上がりのハイエースワゴンのエンジンや電装品がOFFになっているか確認する。
- エンジンの点検口を開く。
- ハイエースワゴンのバッテリーのプラス端子に、ジャンプスターターの赤のケーブルをつなぐ。
- 次にハイエースワゴンのバッテリーのマイナス端子に、ジャンプスターターの黒のケーブルをつなぐ。
- ジャンプスターターの電源をONにする。
- 5分ほどしたら、ハイエースワゴンのエンジンをかけてみる。
- エンジンが正常にかかったら、黒、赤の順でケーブルを外す。
ジャンプスタートの注意点
ジャンプスタートをおこなう際は、2つのことに注意しましょう。
まず、つなぎ方や場所を間違えないということです。ブースターケーブルをつなぐ順番や場所を間違えると、ジャンプスタートに失敗してエンジンがかからなくなってしまうおそれがあります。さらに、接続の際に火花が散って、発火してしまう危険性もあるでしょう。
救援車によるジャンプスタートであれば、救援車まで動かなくなってしまうといった状況も考えられます。ケーブルを接続する際は、つなぐ順番や場所をきちんと守っておこないましょう。
また、作業中はバッテリーのターミナル端子への工具やブースターケーブル先についたクリップの接触に気を付けなければなりません。反対の極に触れている工具やブースターケーブルが接触してしまうと、火花が散って火災につながる危険性があるのです。作業中は、工具などがターミナル端子に触れないように慎重に作業しましょう。
ジャンプスタートの失敗や火災の危険性などリスクを考えると、自分で作業するのは不安に感じる方もいるかもしれません。そのような場合は自分ではおこなわず、JAFや保険会社のロードサービスやカーバッテリー業者に依頼しましょう。
カーバッテリー110番は、全国各地に多数のカーバッテリー業者が加盟しています。そのため、ご依頼いただければ、現場から近い業者がいち早く駆け付けることが可能です。また、24時間365日電話受付しておりますので、お時間を問わずご依頼いただけます。すぐにバッテリー上がりを解消したい方は、弊社にご連絡ください。
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バッテリーが寿命かも?ジャンプスタートできたあとにも気を付けたいこと
ジャンプスタートをおこなってハイエースワゴンのバッテリー上がりを解消したあとも、バッテリーの状態には気を付けておかなければなりません。もしこれからご紹介する4つの症状がみられた場合は、バッテリーが寿命を迎えていることが考えられます。
バッテリーの寿命は2~3年ほどですが、寿命が近づいてくるとさまざまな症状がみられ、バッテリー上がりが起こりやすくなるのです。では、バッテリーの寿命が近いとみられる症状を確認してみましょう。
セルモーターの回転が悪い
セルモーターとは、エンジンを動かすための機器のことを指します。セルモーターが回転して初めてエンジンを動かすことができるのです。通常、エンジンをかけるときはキュルキュルといったセルモーターの回転音が聞こえてきます。
もしこのセルモーターの回転音がいつもよりゆっくりだと感じたり、弱々しく感じたりしたら、バッテリーに寿命が近づいているかもしれません。バッテリーの寿命が近づくと、充電しても十分な電力をためることができないため、セルモーターへの電力の供給も弱くなってしまいます。
その結果、セルモーターの回転が悪くなり、エンジンがかかりづらい状況になってしまうのです。
ヘッドライトが暗い
ヘッドライトがいつもより暗く感じるのも、バッテリーの寿命が関係しています。車を走らせているときは発電がおこなわれているため、それほど明るさが気になることはないでしょう。
しかし、信号待ちなどで停車した際に、ヘッドライトが走行時より暗く感じてしまうことがあります。これは、車が止まることで発電する力が弱まってしまう上に、バッテリー内の電力も少ないため起こる現象です。また、停車中にちらちらと明るくなったり暗くなったりするのも、バッテリーの寿命のサインかもしれません。
ターミナルに結晶が付着
バッテリーのターミナル端子に白い結晶がついている場合も、バッテリーの寿命であることが考えられます。バッテリーは古くなると、ターミナル端子の根元部分からバッテリー液や可燃性のガスが漏れ出すようになるのです。
漏れたバッテリー液やガスが固体化することで、ターミナル付近に白い結晶を付着させます。これは、バッテリーが経年劣化している証拠なので、寿命が近いことが想定されるのです。
インジケーターが警告色
インジケーターとは、車が異常な状態であるとき警告してくれるものです。もしバッテリーのインジケーターが警告色に点灯している場合、バッテリーが何らかのトラブルに見舞われていることが考えられます。
このようにバッテリーのインジケーターが点灯する場合は、バッテリーの寿命も考えられますが発電機などの故障でも点灯するようです。いずれにせよ、車に電力がうまく供給できていないサインなので、すぐに安全な場所に停車するようにしましょう。
インジケーターが点灯している原因がわからない場合は、自分で直そうとするのではなくロードサービスなどに依頼して対処してもらうのがおすすめです。また、上記であげたようなバッテリーの寿命の際に起こる症状がみられたら、バッテリーを新しいものに交換するとよいでしょう。
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寿命が近いバッテリーは新しいものと交換する
寿命が近づいてさまざまな症状が出てきたら、安全のためにも早めにバッテリーを交換することが大切です。バッテリーの交換もジャンプスタートと同様に、自分でおこなうことができます。
しかし、手順を間違えるとエンジンがかからなくなってしまったり、故障や発火したりするなどのおそれもあるでしょう。ここでは、安全にバッテリー交換をおこなう方法について紹介します。
交換手順
ハイエースワゴンのバッテリー交換は、交換用のバッテリーと10mmのレンチ、ゴム手袋、保護メガネを準備しておきましょう。ただし、新しく用意するバッテリーは何でもよいというわけではありません。
バッテリーは的確なサイズに交換しなければ、トラブルの原因になります。現在ついているバッテリーの表面に記載されている形式を確認して、同じものを選ぶと安心です。性能や容量を高めたい方は、カー用品店のスタッフなどに相談してから購入するとよいでしょう。ハイエースワゴンのバッテリー交換の手順は、以下の通りになります。
- ハイエースワゴンのエンジンを止め、電装品のスイッチもすべてOFFにする。
- 助手席のマットをめくり、エンジンの点検口を開ける。
- エンジンの点検口のカバーを金具にひっかけて落ちてこないように固定する。
- バッテリーのプラス端子側のカバーを外しておく。
- バッテリーのマイナス端子についている金具をレンチなどで外す。
- 次にバッテリーのプラス端子についている金具を外す。
- バッテリーの固定金具をすべて外す。
- 既存のバッテリーを取り出して、新しいものに入れ替える。
- バッテリーに金具を付けて再び固定する。
- バッテリーのプラス端子、マイナス端子の順で金具を取り付ける。
- エンジンの点検口を閉めて、エンジンがかかるかどうか確認する。
交換するときの注意点
ハイエースワゴンのバッテリー交換をおこなう際は、プラス端子から金具を取り外す際のスパナの接触です。プラス端子を取り外す際に車の金属部分に接触してしまうと電気が通ってしまい、火花が散るおそれがあります。
バッテリーは可燃性のガスを発生させることがあるので、引火して火事になってしまうこともあるのです。プラス端子の金具を取り外す際は、慎重に作業をおこないましょう。
また、寒冷地に対応したハイエースワゴンは2つのバッテリーを搭載しています。バッテリー交換をおこなう際は助手席の下のバッテリーだけでなく、運転席の後ろのバッテリーも同じものに交換してください。違う形式や異なるメーカーのバッテリーに交換してしまうと、不具合の原因になってしまうでしょう。
古いバッテリーの処分
交換したあとの古いバッテリーは、一般ゴミとして捨てることはできません。おもなバッテリーの処分方法としては、新しいバッテリーを購入したお店で回収してもらうといった方法です。その店でバッテリーを購入していれば、ほとんどの場合無料で回収してくれるでしょう。
カー用品店のほかにもガソリンスタンドや自動車の整備・修理をおこなう工場などでも回収してくれることもあるようです。無料で回収してくれる場合と処分料がかかる場合があるので、事前に問い合わせておくとよいでしょう。