コンセントのショートは火災につながることも!ショートの原因と対策

危険!電気のショート大事故を防ぐ電気の正しい使い方と予防対策

家の中に、コンセントに接続したまま長時間放置している電源プラグはありませんか?
その放置は危険かもしれません!
コンセントを接続したまま電源プラグを放っておくと、電気がショートして発火することがあるのです。

家の中には、コンセントに接続してそのままになっている電気製品が意外と多いもの。
さらに、電源タップ(タコ足配線)を間違った使用方法で使っていると、こちらも発火の原因になってしまいます。

そもそもショートとはどんな現象なのでしょうか?
ショートが起きる原因と、家の中で意外に多いショートが起きやすい場所を知っておけば、予防のために役立ちます。
この記事を読んで、ショートが起きたときの対応も合わせて知っておきましょう!

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目次

電気のショートとはどのような現象か

電気がショートするとはどのような現象なのでしょうか。
ショートといえば、大量の電気が予期しない場所を通り、雷のように火花を散らす現象を思い浮かべる方が多いかと思います。
その現象のことをショートだと考えていただければ、ほとんど正解です。

ショートとは、抵抗を介さずに電源の+極と−極をつなぐと起きる現象です。
極どうしを直接つなぐと、電気の流れをせき止めるものがない回路ができあがるため、極から極へと一度に大量の電気が流れてしまいます。
これは非常に危険な状態です。

普通の電気回路は、電源の+極と−極が直接つながれているわけではなく、回路の途中に電気の流れをせき止める「抵抗」が設置されています。
例えば、豆電球を乾電池の+極と−極につないだ回路がわかりやすいのではないでしょうか。

この回路は豆電球が抵抗となっているのでショートせず、回路に大量の電気が一度に流れることがありません。
実際に豆電球の回路は危険ではありませんよね。

豆電球の回路と同じように、家庭用電源を正しく使用した場合も、電気製品が抵抗となるため、ショートは起きません。

しかし劣化や間違った使用方法によって電気回路がショートすると、大量の電気が一度に流れ、電気製品の故障や発熱・発火を引き起こしてしまうことがあるのです。

このように、電気回路の+極と−極が、普通の回路を外れて抵抗を通らずにつながってしまい、大量の電気が一度に流れることをショートといいます。
ショートという言葉で思い浮かぶ雷のような光の正体は、抵抗がない場所に大量に流れ出た電気が発した熱と光だったのです。

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ショートを起こす原因は?

ショートを起こす原因は?

電気のショートはなぜ起きるのでしょうか?
家庭内で発生するショートは、電化製品の内部ではなく、コンセントや電源タップなど、電源に近い部分で起こる場合がほとんどです。
実際に起きている代表的な例をみていきましょう。

電源プラグに溜まったホコリによるショート

長い間コンセントに差し込まれたままになっている電源プラグの刃と刃の上にホコリが溜まり、そのホコリに水分や湿気が付着して電気が流れるとショートが起きます。

ショートが起きると火花が散り、勢いよく炎が出ることもあり大変危険です。
この現象はトラッキング現象とも呼ばれ、頻発しているショートの代表例といえます。

冷蔵庫やテレビなどの家電製品の電源プラグは、普段はあまり触らない場所であるため、長時間放置されがちです。
そのほか、さまざまな電気製品や延長コード・電源タップなどでもショートが起きる可能性があります。

電源タップの誤った使用によるショート

電源タップや延長コードは、製品によって対応できる使用電力の量(許容電流)が決まっています。
許容電流以上の電気が流れると「過電流」という状態になり、熱が発生し、発火する危険が高まります。

その他にも、電源タップに水などの液体がかかったり、電源プラグを差し込むときにゴミが付着したりするなどしてショートすることが考えられます。
ショートは電極と電極が直接つながってしまうと起きる現象だと覚えておくと、予防に役立てることができるでしょう。

コードの劣化・電気製品の破損によるショート

コードが劣化して導線がむき出しの状態になると、+極と−極のコードが接触してショートが発生することがあります。
導線がむき出しにならなくても、コードの内部でねじれた場合にもショートが起きる可能性があるでしょう。

また、コードを束ねて放置することでコード同士が熱を持ち、その熱によってコードが劣化することがあります。
そういった場合も、コードが劣化したことで導線が接触してしまい、ショートしてしまうことがあるのです。

さらに、壊れた電気製品を使い続けている場合にも、ショートの危険があります。
製品内部の回路が破損している可能性があるからです。

コンセントの差し込み口も外部からの衝撃によって破損する場合が考えられますので、十分な注意が必要です。

乾燥しているときは静電気に注意

乾燥によって静電気が発生しやすくなってるときは、コンセントや電源フラグをこまめに掃除しましょう。

静電気はホコリなどを引き寄せる働きがあります。
差し込まれている電源プラグには、静電気の力でホコリが付着してしまうことがあるのです。

また、家電製品などに触れるときに静電気が発生すると故障につながることがあります。
特にパソコンなどの精密機器は静電気に弱いため、使用する際には注意が必要です。
蛇口や壁などに触れて、身体に帯びた電気を外に逃がせば、静電気を予防できます。

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ショートによる電気火災を防ぐポイント

ショートは電源プラグ付近やコード、電源タップなどで起きることがわかりました。
ショートによる火災を防ぐためには、ショートが発生する原因をつぶす必要があります。

ここで紹介する予防のポイントはけっして難しいことではないので、実践してみてください。

  • プラグを抜くときにコードを引っ張らない
  • コードを重いもので踏みつけない
  • コードを束ねて使用しない
  • 電源タップは許容電流内で使用する

電源コードやプラグが破損しないように使用することに加えて、電源タップを使うときにも注意が必要です。

まず、家庭用のコンセントが対応できる電流の上限は「15A 1500W(ワット)」と決まっています。
電源タップを使用して合計で1500W以上の家電製品を接続すると、コンセントから流れる電気が「過電流」の状態になり、発熱や発火のおそれがあり危険です。

また、電源タップ自体にも「許容電流」というものがあり、対応できる電気量の上限があらかじめ決められています。
許容電流の大小は製品によってさまざまなので、お使いの電源タップの表記を確認してください。

電気製品にはその製品を使用する際のW数が記載されています。
安全かどうかを確かめるには、同じ電源タップに接続したい機器のW数をすべて足して、電源タップの許容電流のW数と比較しましょう。

ショートしやすい危険なコンセントがある場所

こんな場所にも注意!ショートしやすい危険なコンセントがあるところ

家庭内にはショートが起きやすい場所がたくさん存在します。
「ショートはいつ起きてもおかしくない」と思って、今のうちに対策をしておきましょう。

テレビやタンス、机の裏

家の中でも特にホコリが溜まりやすく、放置されがちな場所が、家具の裏です。
特にテレビの裏は、テレビ用の配線や地デジチューナーの配線、そのほかにも周辺機器の配線が密集しており、ホコリが溜まりやすい環境といえるでしょう。

また、テレビやインターネットのルーターなどは常に待機電力を消費しています。
そのためホコリが溜まるといつでも発火する条件が整ってしまうので危険です。

水回り

台所やお風呂の近く、トイレなどの水回りも注意したほうがよい場所です。

水回りには冷蔵庫や洗濯機、トイレのウォシュレットなどの電気製品があります。
ショートの原因となる水や湿気が多いので、ショート火災の条件を満たしやすい場所なのです。

特に冷蔵庫のコンセントは見えないところに配線されている場合が多く、あまりお手入れをしない場所です。
ホコリが溜まっていても気づかない場合があるので、定期的に確認するように意識しましょう。

エアコンの周囲

エアコンは使用する季節が限られていますが、1年を通して電源プラグが接続されっぱなしになっていることが多い家電です。

エアコンはあまり電源を抜き差ししないほうが製品のためにはよいといわれますが、使わなくても快適な季節は電源プラグを抜き、手入れをしたほうがよいでしょう。

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電気がショートしたときに取るべき行動

ここまで、ショートが起きる原因や予防方法について解説してきましたが、実際にショートが起きた場合は慌てないことが大切です。
自分で対処しようとせず、電力会社や電気工事の業者に対応してもらいましょう。

火災などが発生してしまった場合は、ショートへの対応よりも避難と通報を優先するようにしてください。

まずはブレーカーを切る

電気のショートが起きたら、まずはブレーカーを切りましょう。
コンセントに流れる電気を遮断することができるので、ショートが発生した際は有効です。

ブレーカーは家庭内の電気のすべてを「入/切」で操作できます。
アンペアブレーカー、または漏電ブレーカーを切ることで、電力を家庭内に回らなくさせることができます。

電気工事会社などへの連絡

ブレーカーを切るなどして電気の供給を断ったら、電気工事会社のほか、賃貸の場合には大家さんや管理会社にも連絡をしましょう。

発火した場合などを含め、コンセントがショートによって損傷していると非常に危険です。
放っておかずに、電気工事の業者に迅速・適切に対処してもらいましょう。

壊れたコンセントには触らない

プロの電気工事業者に対処してもらうまで、ショートしたコンセントには触ったり、近づいたりしないようにしましょう。

コンセントが一見無傷に見えたとしても、内部では損傷している可能性があります。
ショートした後は、たとえ大丈夫そうでも、一度プロの業者にみてもらいましょう。

まとめ

ショートとは、+極と−極が直接つながり、低い抵抗で大量の電気が流れる現象のことです。
一度に大きな電力が流れることにより発熱や発火、感電の恐れがあります。

家庭ではコンセントにホコリが溜まったり、水がかかったりしたときなどに起きやすく、特に冷蔵庫の裏など、見えない場所にあるコンセントは要注意です。
しっかりと対策をすることで、ショートが起きる可能性を減らすことができます。

もしショートが起きてしまったら、慌てずブレーカーを落とすなどして電源の供給を断ち、すみやかにプロの業者にみてもらいましょう。
無理をするのは危険なので、発火などが激しい場合は避難と通報を優先してください。

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