「最近ダニに噛まれるようになってかゆい……」なんてお悩みではありませんか?
もしかしたら部屋がダニの過ごしやすい環境になっていて、ダニが大量に繁殖しているかもしれません。
それ以上繁殖させないように、部屋の中をダニが嫌う環境にしましょう。
ダニが好む環境は「温度」「湿度」などによって左右されます。
そこでこの記事では、温度や湿度の説明を中心にダニが好む条件についてお伝えしていきます。
また、ダニの好む場所や、場所ごとの対策、季節ごとの対策についてもご説明していきますので、ぜひ参考にしてください。
ダニが死滅する温度は50℃以上
ダニは高温や薬剤に強い虫ですが、限度があります。
具体的には、ダニは50℃以上の高温にさらされ続けると死滅します。
しかし時間がかかるため、ダニを高温で駆除するには55℃以上が目安となります。
ダニの研究をされていた髙岡正敏氏の著書では「50℃では1時間以上生きていた」という記載があります。
私が行った実験でも、チリダニは50℃の温度で1時間以上生きていました。
出典:髙岡 正敏.お父さん、お母さんが知っておきたい ダニとアレルギーの話.あさ出版,2021
(中略)
熱でダニをやっつけようと思ったら、55℃以上の温度で30分以上加熱する必要があります。
家庭内でこれだけの高温でダニを死滅させるには、衣類乾燥機や布団乾燥機が必要です。
衣類や布団はまだしも、床やじゅうたんなどを高温で駆除するのは難しいでしょう。
天日干しでは表面は50℃以上に達しますが、日光が当たらない裏側にダニが逃げてしまいます。
そのため、天日干しによる高温でダニを駆除するのは難しいです。
しかし湿度は下がるため、ダニが好む高温多湿な環境を改善できます。
ダニが死滅する温度がわかったところで、逆にダニが好む温度と湿度を確認しましょう。
ダニが繁殖する温度と湿度
ダニは夏に繁殖しやすいですが、それは夏がダニの繁殖にとってぴったりな温度と湿度だからです。
また、温度や湿度以外にも好む条件がありますので、そちらもあわせてご紹介します。
ダニが繁殖する温度は20~30℃
ダニが繁殖しやすい温度は20~30℃です。
そのなかでも25℃くらいがもっとも活発に活動します。
そのため、ダニは温度の高い夏に繁殖しやすくなるのです。
ダニは低い温度のときにはほぼ繁殖しません。
ですが、死なずに生きているので油断は禁物です。
ダニが繁殖する湿度は60%以上
ダニが繁殖する湿度は60%以上が適しています。
夏場は湿度が高く、じめじめしているのでダニの繁殖には持ってこいなのです。
一方、ダニは湿度が低すぎると死んでしまうので、ダニ対策には乾燥が有効です。
しかし、冬は夏に比べて湿度が下がりますがダニが死滅するわけではないので、冬でもダニ対策をおこなう必要があります。
ダニが好むエサと住処も繁殖の原因
ダニが増殖する条件はほかにもあります。
おもな原因は以下の2つです。
- エサがある
-
人が住む環境にはダニの栄養源がたくさんあります。
食べ残しや、人間のフケや髪の毛なども食べてしまいます。 - 住処がある
-
カーペットやソファ、布団などがダニの住処になります。
特に寝起きの布団は、ダニの繁殖に適した温度と湿度になっていることが多いため、干したり十分に換気したりすることが大切です。
このように、ダニ対策にはダニのエサをなくし、ダニの住処を掃除することが重要とです。
ダニが繁殖しやすい場所と退治する方法
ダニが好む温度や湿度の条件についてご紹介しました。
この条件を満たす場所は部屋中にいくつもあります。
具体的には「布団」「マットレス」「ソファ」「絨毯・カーペット」などです。
それぞれ場所ごとに退治方法は異なりますので、場所に合わせた退治をおこなうことが大切です。
ここでは場所ごとの退治方法について解説していきます。
基本的なダニ駆除の方法はこちらの記事をご覧ください。
掛け布団の対策
掛け布団のダニ退治は宅配クリーニングや布団乾燥機、コインランドリーでの乾燥がおすすめです。
宅配クリーニングは、手間をかけずにダニ退治ができます。
しかし、宅配クリーニングに何度も出していると費用がかさんでしまうので、頻度に気をつけましょう。
自分でできるダニ退治法としては、布団乾燥機やコインランドリーの乾燥機を使うのがよいでしょう。
布団を60℃以上の高温で20分以上乾燥させればダニを退治できます。
布団のダニ駆除の詳細はこちらの記事をご覧ください。
マットレスの対策
マットレスのカバーが外れるものについては、洗濯機で洗浄をしたあとに高温乾燥をおこないましょう。
マットレスの生地が外せない場合には、「出張クリーニング洗浄」をおこなうのが効果的です。
ただ、費用がかかってしまいますので注意しましょう。
また、布団乾燥機を使うのもおすすめです。
ソファの対策
マットレスと同様に、カバーが外せるものは洗濯したあとに高温乾燥をしましょう。
外せないものには布団乾燥機を使うのがおすすめです。
ダニをできるだけ繁殖させたくない方は、ダニの繁殖を抑える効果を持ったソファを購入する方法もあります。
革張りで中身がポリウレタンフォームのものを選ぶとダニが繁殖しにくくなります。
ソファのダニ対策の詳細はこちらの記事をご覧ください。
絨毯・カーペットの対策
絨毯(じゅうたん)やカーペットは熱湯をかけるとダニを退治できます。
ダニは50℃以上の高温で死滅しますが、より確実に死滅させるために70~80℃の熱湯をかけるとよいでしょう。
ただ、熱湯の使用時はやけどなどしないよう安全面に配慮しましょう。
また、ポリエステルやアクリルなどの化学繊維は熱湯を使うことができますが、「ウレタン」「ラテックス」などの素材は傷んでしまうことがありますので注意してください。
季節に合わせたダニ対策の方法
ここからは、ダニ対策の方法についてご紹介していきます。
ダニは季節に合わせた対策をすることが重要です。
「ダニは夏に繁殖するなら、夏だけ対策すればいいのでは?」といった疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ダニは条件がそろえば季節に関係なく出現しますので、冬でも油断してはいけません。
繁殖しやすい梅雨~夏の対策
ダニにもっとも気をつけなければならないのが梅雨~夏です。
この時期は温度、湿度ともにダニが繁殖しやすい環境なので、ダニの繁殖を抑えなくてはなりません。
この時期は、湿気対策が必須です。
部屋全体は除湿機などを使うことで、布団は天日干しをすることで湿度を下げられます。
ただ、天日干しにはダニを退治する効果はありません。
湿度を下げることができるのでダニ予防としては有効ですが、生きたダニを死滅させることはできないため注意しましょう。
湿気対策だけではなく、掃除機をかけてダニの餌を減らしたり、ダニ除けスプレーを使ってダニ予防をするのもおすすめです。
アレルゲンが増える秋の対策
ダニの寿命は2~3ヵ月です。
梅雨~夏にかけて繁殖したダニが秋になると死滅します。
ダニの死骸はアレルゲンとなるため、秋はアレルゲンとなる死骸の対策をしなくてはなりません。
アレルゲンの除去は掃除機を使うのがおすすめです。
カーペットや絨毯、マットレスなど、ダニが繁殖しやすい場所に掃除機をかけてアレルゲンを除去しましょう。
また、夏にしまっておいた冬服にはダニが繁殖しているかもしれません。
クローゼットから押し入れから取り出した衣類は一度洗ってから着るのが安心です。
秋になってもダニの繁殖がなくなるわけではありません。
ダニが好む温度や湿度になっている環境では繁殖しますので、ダニ除けスプレーなどを使ってダニ対策をおこないましょう。
温かい場所が危険!冬~春の対策
冬はダニの繁殖は活発ではありませんが、油断してはいけません。
ダニが好む温度や湿度になっていれば繁殖してしまいます。
冬は暖房器具を使用するご家庭も多く、暖房器具の近くは温度が上がりやすいので注意が必要です。
結露ができやすい場所やひざかけにもダニが繁殖しやすいので、ダニ除けスプレーでのダニ退治や、掃除機でのアレルゲン除去をしっかりとおこないましょう。
まとめ
ダニは高温多湿の場所、栄養や住処がある場所を好みます。
具体的には温度20~30℃、湿度60~85%を好みますが、これを大きく超えるとダニは死滅します。
部屋の中ですと、布団やマットレス、ソファやカーペットなどにダニが繁殖します。
場所によっておこなうべき駆除方法は異なりますから、場所に合わせて駆除しましょう。
また、高温多湿である梅雨~夏にかけては特にダニ対策をおこなう必要があります。
しかし、ダニの好む条件がそろえばダニは繁殖しますので、秋~春にかけても油断はできません。
一年をとおしてダニ対策をおこないましょう。
より徹底的にダニを駆除したい場合は業者に依頼するのがおすすめです。
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ダニが繁殖してお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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