「家の中に名前のわからない虫がいる」といったとき、どのように対処していいかわからないという方もいるでしょう。
もしも家の中に得体の知れない虫がいた場合、放置してはいけません。
なぜなら、たとえ体が小さくても人に害を及ぼす虫がいるからです。
本記事では、家の中の害虫の種類や被害、予防・対策方法などについて詳しくご紹介しております。
虫の種類と正確な撃退方法を確かめたうえで、できるだけ早めに対処しましょう!
家の中の害虫の種類は?大きさ別の見分け方
家の中の害虫には多くの種類がありますが、特徴をつかむことでどのような虫なのか予測することができます。
ここでは、家の中の害虫がなんなのか、大きさ別に種類の見分け方をご説明します。
また、体長や発生場所もあわせてご紹介しておりますのでご確認ください。
大きさが2mm未満の場合
チャタテムシ
白に茶色のまだら模様がある、小さな虫です。
体長は約0.9~1.4mmで、発生場所は畳や古本、段ボールなどの湿度が高い場所に発生します。
ケナガコナダニ
半透明の体に10本程度の毛が生えているダニです。
体長は約0.3~0.4mmで、発生場所は削り節、パン粉、チーズなど幅広い食品や、畳です。
たまに医薬品に発生することもあります。
大きさが約2~10mmの場合
イガ
茶褐色で、細長い蛾のような姿をしています。
体長は約5~6mmで、発生場所はウールや絹などの動物質繊維からできた素材です。
シバンムシ
出典:埼玉県|甲虫のなかま(最終閲覧日:2024年8月8日)
とても小さな赤茶色のコガネムシのような見た目です。
体長は約2.5mmで、発生場所は乾麺やお菓子など、乾燥しているものに多い傾向があります。
トコジラミ
南京虫(ナンキンムシ)とも呼ばれる虫です。
お腹の部分が平たく、カメムシに似た体型です。
体長は約5~8mmで、段ボールや家具の隙間に出現します。
紙魚(シミ)
細長い銀色のフナムシのような見た目をしています。
体長は約8~10mmで、発生場所は本や壁紙など暗い場所に出現します。
大きさが10mm以上の場合
ムカデ
体長が約80~130mmで、浴室や洗面所などの水回りに出現することが多いです。
ゲジ
いわゆるゲジゲジと呼ばれる虫で、体長は約20~25mmです。
クモとムカデを足したような虫で、足の数がとても多く、ひと目見ただけで嫌悪感を抱くような外見をしています。
玄関口やドアの下のすき間から侵入します。
小さな虫でも大きな被害!害虫が与える被害2選
さまざまな大きさの虫がいて、場所によって発生する種類が異なることがわかりました。
そして害虫によって与える被害も異なります。
ここからは、家の中の害虫が与える被害について解説しましょう。
家の中にあるものを食べてしまう害虫3選
ここでは、家の中にある家具や畳、本などを食べる害虫についてご紹介します。
「最近、服や家具に穴が空いていた……」というときは、以下の虫による被害かもしれません。
キクイムシ
ホタルのような姿形をしていて、身体はこげ茶色でツヤがあります。
キクイムシは木製家具などを好んで食べます。
ご自宅内の家具回りに木くずが落ちている場合は、キクイムシを疑いましょう。
シバンムシ
出典:埼玉県|甲虫のなかま(最終閲覧日:2024年8月8日)
シバンムシは畳をむしばむタバコシバンムシと、本などに発生するジンサンシバンムシがいます。
カツオブシムシ
白い体に錆のような茶と黒のまだら模様があり、コガネムシとカメムシを足したような体型です。
タンスやクローゼットの中にしまってある衣類を食べます。
暗い場所で卵を産む習性があり、放っておくと大量に発生するおそれがあります。
人やペットの血を吸う害虫3選
家の中の害虫には、人間やペットの血を吸う虫もいます。
吸血されると、かゆみや腫れなどの症状があらわれます。
以下の虫が自宅にいると吸血されることがあるので確認しておきましょう。
マダニ
おもに野外に生息しているダニです。
動物から発せられる熱や二酸化炭素などを感じ取って宿主に寄生します。
そのため、散歩中の人間やペットなどに飛び移り吸血し、体がパンパンに膨れます。
刺されることで感染症を発症するおそれがあります。
ノミ
横から見るとセミの抜け殻にも似た、茶色で光沢のある虫です。
おもに犬や猫などのペットに寄生する害虫ですが、人を吸血することがあります。
ノミに刺されると激しいかゆみが襲い、水ぶくれやかさぶたができることがあります。
トコジラミ
トコジラミは床やじゅうたん、カーテンの折り目からベッド回り、家具、電化製品にも発生します。
夜に活動が活発になり、成虫だけでなく幼虫までもが人間やペットの血を吸うため厄介です。
一度発生すると爆発的に増殖します。
害虫を食べてくれる虫もいる
「なんとなく気色悪いな……」と思う見た目をした虫でも、害虫を食べてくれる「益虫」かもしれません。
以下の虫は害虫を食べてくれるので、もし見つけても放っておいてよいでしょう。
ハエトリグモ
ハエ(コバエ、チョウバエなど)を食べてくれるクモです。
小柄で、体の大きさよりも短いか、同じくらいの長さの足を持っています。
ハエの他にも、ゴキブリやベンジョコオロギ(カマドウマ)などいった害虫も捕食する益虫でもあるので、気にならなければ放っておきましょう。
アシダカグモ
身体よりも2~3倍ほど長い足を持ちます。
一見、おぞましい見た目をしていますが、ゴキブリや小さなネズミまで捕食します。
アシダカグモを見つけたときは、家の中にゴキブリなどエサとなる虫がいるということです。
アシダカグモを見つけたら、害虫を食べて減らしてもらえるよう駆除せずに放っておくことをおすすめします。
アシダカグモが怖い場合は、クモだけでなくエサの害虫もまとめて駆除しましょう。
家の中の害虫を撃退!有効な駆除方法
これまで、害虫の特徴や、害虫がもたらす被害についてご紹介しました。
「害虫が家の中に1~2匹出てきた」など、小規模の被害であれば業者に頼らず自分で駆除できます。
害虫を駆除する手段として、市販の殺虫剤を使った駆除があります。
ここからは、簡単に使える殺虫剤の種類や使い方について解説します。
ベイト剤(毒エサ)タイプ
毒の入ったエサを設置して害虫に食べさせる駆除方法です。
集団で暮らしている虫は餌を巣に持ち帰って仲間に分ける性質があるため、毒を持ち帰らせて害虫を一網打尽にできます。
害虫の通り道に設置しておくことで効果を発揮します。
ゴキブリ、アリなど
スプレータイプ
スプレーに入った殺虫成分や氷結成分を虫に直接噴射するタイプです。
ハエや蚊、ガなど、目に見える場所に現れる虫に使います。
ゴキブリは1匹いたら何匹もいるといわれますが、単体で室内にあらわれることが多いので、すぐにおこなえる対処法として殺虫スプレーがよく使われます。
ハエ、蚊、毛虫、ガ、ゴキブリ、ムカデなど
くん煙タイプ
殺虫成分を含んだ煙や水蒸気を部屋に立ち込めさせることで、部屋に住みついている虫を駆除します。
ダニ、ノミ、アリ、羽虫など、体が小さく数が多い虫や、動きが速く一匹ずつ駆除するのに手間がかかる虫を駆除するのに便利です。
煙タイプ、霧タイプ(ノンスモーク)、水タイプなどさまざまで、一番効果が強いのは煙タイプです。
ダニ、ノミ、ゴキブリ、羽虫、アリなど
以上のように、家の中の害虫に対して自分でできる対策は数種類あります。
しかし、なかには人間の対策よりも早く繁殖してしまう種類や、吸血や病気の媒介などの健康被害を引き起こすためすぐに対処しなければならない害虫もいます。
被害が深刻な場合は、すぐに業者に相談するのが安心です。
※ 対応エリア・加盟店により記載価格や条件では対応できない場合がございます。
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害虫を家に入れない予防方法
虫はエサが豊富で住み心地のよい環境が整っている場所に発生します。
家の中に害虫が住みつかないようにするためには、害虫にとって住みづらい環境を作るのが重要です。
害虫が住みやすいと感じる環境がどのようなものかを知って、対策を立ててみましょう。
害虫が発生しやすい場所
家全体で害虫対策をするのは非常に大変で難しいです。
まずが害虫が発生しやすい場所を把握し、効率的に対策していきましょう。
ゴミや食べかすなどが落ちている場所
エサが豊富にある場所は害虫にとって住みやすい場所です。
床に落ちた食べかすや、キッチンに放置された洗い物は、害虫のエサが放置されているようなものです。
また、ホコリや人間のフケやアカなども害虫の大好物です。
エサがあると害虫が増える原因になるため、こまめな掃除が大切です。
じめじめした暗い場所
多くの害虫が好むのが、湿度が高く風通しの悪い場所です。
家の中では、北向きの部屋は太陽光が入りにくいので気温が低く湿気が高くなります。
さらに段ボールには保温保湿の効果があるので、害虫にとって住みやすい場所になります。
低い階にある部屋
集合住宅では低い部屋ほど害虫が出やすいです。
普段地上にいる虫が建物の中に入り込むときは、自然と1階の部屋に侵入します。
そのため、上の階よりも下の階のほうが虫に狙われやすいのです。
蚊が自力で飛べるのはビルの2階程度の高さが限界だという説もあります(気流に乗ったり、エレベーターに乗って上の階にたどり着く場合もあります)。
害虫のおもな侵入経路
部屋に害虫が入り込む際に侵入経路になりやすい場所があります。
- ドア、窓、換気扇、網戸などの隙間
- 玄関扉についている郵便受け
- お風呂場、洗面所、台所、トイレの排水口
- 配管、配線、ホースなどを通すために空いている穴の隙間
- 壁と床の間にできている隙間
パテやテープで隙間を埋めると、部屋の中に害虫が入りにくくなります。
ホースの口には保護ネットやフィルターをつけると安心です。
賃貸住宅にお住まいの場合は、勝手に対処してはいけない場合もありますので、まずは大家さんや管理会社に許可を取りましょう。
害虫の侵入を防ぐおもな対策
これまで見てきた害虫の好む環境と侵入経路を踏まえると、害虫を家の中に入れないためには、次のことに気をつけるとよいでしょう。
- 生ごみをゴミ箱や三角ボックスに溜めない
- 段ボールを溜め込まない
- こまめに掃除をして清潔な部屋を保つ
- 定期的に窓を開けて部屋の空気を入れ替える
- 布団や衣類をしまう押し入れやクローゼットもこまめに換気をする
- できるだけ部屋に日光を入れる
- 2階以上の階層がある家に住んでいる場合、1階の防虫対策を徹底する
- 引越しでは3階以上の部屋を選ぶ
- 害虫が入り込みやすい隙間をできる限り埋める
これらの点に気をつければ、害虫にとって心地よいと感じる環境は自然となくなっていきます。
家の中の害虫を減らすために、身近なことから始めてみましょう。
こちらの関連記事では害虫対策の方法をまとめているので、ぜひご覧ください。
まとめ
家の中の害虫にはさまざまな種類がありますが、そのすべてに共通することは「居心地の悪い場所では生きづらい」ということです。
家の中の害虫にとって生活しづらい環境を整えて、自分で対策をとることもできます。
害虫の種類に合ったタイプの殺虫剤を使いながら、侵入経路を断ち、清潔な環境を整えてみましょう。
ただし、家の中の害虫には、人間の対策や駆除に負けないほど繁殖力が強い種類もいます。
また、人間を咬んだり刺したりするなど健康被害をもたらす種類もいます。
家の中で害虫が増殖する状況を一刻も早く食い止め、安心の毎日を取り戻すことが重要です。
もしも自力の対策では駆除が間に合わないと思ったら、すぐにプロの業者に相談しましょう。