毛虫の駆除をするときにはまず、毒をもっている種類なのかどうかを判断しましょう。
じつは多くの毛虫は毒をもってはいません。
そのため触っても害はない毛虫も多いですが、刺されると危険な毛虫もいます。
毒をもつ毛虫に触れてしまうと、激しいかゆみをともなう皮膚炎を生じることがあります。
この記事では遭遇しがちな毛虫のなかで、特に気をつけるべき毒毛虫の種類と、毛虫の駆除方法・毛虫を発生させない対策を詳しく解説しています。
お庭に毛虫を見かけたなら参考にしてみてください。
毒をもつ毛虫4種類の特徴
ここでは普段の生活圏で遭遇する確率の高い毛虫の中から、毒をもつ毛虫の種類を紹介します。
庭に毛虫がいる場合はこれらの毛虫に該当しないか見極めてください。
毒をもつ毛虫だった場合は十分に気をつけて対処しましょう。
- イラガ
- マツカレハ
- ドクガ
- チャドクガ
イラガ
- 発生する木
-
サクラ、ウメ、ケヤキ、カエデなど多くの樹木
- 外見・大きさ
-
成長したイラガの幼虫の体長は25mmほどと小ぶりです。
全体的に緑色の体表で、体中にポツポツとした突起が飛び出ています。
この突起が毒腺につながっていて、刺されると毒が注入されます。 - 皮膚炎の症状
-
刺されると電気が走ったような痛みが生じます。
刺されたときの痛みは強く、火傷のような痛みと表現する人もいるほどです。
その後水膨れやかゆみが生じますが、数日でおさまることが多いです。
マツカレハ
- 発生する木
-
アカマツやクロマツなどの松の木
- 外見・大きさ
-
マツカレハの幼虫の背中は銀色に光っており、胸のあたりの背に黒色の毛束が帯のように生えています。
- 皮膚炎の症状
-
背中の黒い毒針毛が皮膚に刺さると、激痛が走り腫れ上がることがあります。
毒針毛に刺されると腫れや激痛がありますが、すぐにおさまることもあります。
一方、かゆみは1~2週間くらい続く例もあります。
ドクガ
- 発生する木
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サクラ、梅、バラ、カキなどの広葉の樹木や草花
- 外見・大きさ
-
ドクガの幼虫が育ち切ると体長は25mmほどになります。
足元の部分が鮮やかなオレンジ色で身体中から600万本もの毒針毛が生えています。 - 皮膚炎の症状
-
刺されてすぐは特に症状はありませんが、刺されてから数時間後に患部が赤く腫れ上がり、ひどいかゆみに襲われることが多いです。
眠れないほどの痒みになることが多く、かゆみは2~3週間続くこともあります。
チャドクガ
- 発生する木
-
ツバキ、サザンカなどの樹木
- 外見・大きさ
-
大きくなったチャドクガの幼虫の体長は25mmほどです。
全身に長い毛が生えていますが、この毛には毒はありません。
毒をもつ針はわずか0.1mm程度で50万本もあり、体全体をおおっています。頭が黄色く、胴体が黒く背中に黄色い筋が入っている毛虫を見つけたら絶対に素手では触らないようにしてください。
- 皮膚炎の症状
-
刺されてから数時間後にヒリヒリとした痛みと強いかゆみに襲われることが多いです。
症状には個人差がありますが、眠れないほどの強いかゆみになる人が多く、かゆみは2~3週間続くこともあります。
手でこすったりかいたりすると毒針毛が他の皮膚に接触し、患部が広がってしまうおそれがあるため注意が必要です。
最初に毒をもつ毛虫を4種類ご紹介しました。
次の章で毛虫の駆除方法をご紹介しますが、上記の毒毛虫を見つけたら被害に遭わないように一層注意して駆除しましょう。
自分で駆除できる毛虫の条件
- 葉の裏に密集している
-
毛虫のなかには、孵化してしばらくは集団で生活する種類がいます。
葉の裏に密集しているのであれば、被害が樹木全体に広がる前なので駆除の難易度は低くなります。 - 毛虫の数が少ない
-
仮に毛虫が樹木全体に広がっていたとしても、数が少なければ駆除は簡単です。
大量に発生している場合は近くに寄っただけでも、風で飛んできた毒針毛で皮膚炎の症状が出ることがあります。 - 手の届く範囲にいる
-
手入れに脚立を必要なほど高い樹木の場合、毛虫を見つけ出すのにも手間がかかりますし、高所作業は危険です。
全体に手が届くような低い樹木なら足場も安全ですので、難易度は低くなります。
以上のようなチェックポイントを確認してから、ご自身で難易度を理解してから駆除を実践してみてください。
条件を満たさない場合は、無理せず害虫駆除業者に依頼することをおすすめします。
※ 対応エリア・加盟店により記載価格や条件では対応できない場合がございます。
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※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、本日中の施工が難しい場合があります。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
自分で毛虫を駆除する際の服装
庭の樹木に発生した毛虫を自分で駆除する場合、毛虫や薬剤から身を守るために以下のような格好で作業しましょう。
- 肌を守る長袖長ズボン
- 毒針毛や薬剤を触らないためのゴム手袋
- 目を守るゴーグル
- 薬剤や毒針毛を吸い込まないためのマスク
- 首元を隠すタオル
- 足首までしっかり守れる長靴
- 髪の毛への毒針毛や薬剤の付着を防ぐ帽子
このようにできるだけ露出面積を減らして作業をおこないましょう。
毛虫の毒は一度目に刺されたときよりも二回目のほうが、強いかゆみが出る傾向があります。
過去に一度でも毛虫に刺された経験がある場合は、一層自分を守る装備をしっかりと準備する必要があります。
また、毛虫の毒針毛は風で飛ばされるほど軽いため、衣服に付着している可能性があります。
他の衣服に毒針毛を移さないためにも、着用した衣服は作業後に手袋をしたうえでしっかりと洗ってください。
毒のない種類の毛虫であっても、条件によっては自分で駆除するには難易度が高い場合もあります。
以下のような状況は比較的難易度が低いと考えられるので、これを参考に自分で駆除ができそうか確認してみてください。
毒がない毛虫の駆除方法
毒がない毛虫の場合は殺虫スプレーが手軽で効果的です。
毛虫の発生が少ない場合は樹木用の殺虫スプレーを使い、ピンポイントで毛虫を駆除しましょう。
一方、「発生が多い」「広範囲に及んでいる」場合は、スミチオン乳剤などの液体殺虫剤を霧状にして散布しましょう。
葉裏などに潜んでいる毛虫にも効果が出るように丁寧に散布してください。
毒をもつ毛虫の駆除方法
毒をもつ毛虫の場合は一般の殺虫剤でも効果はありますが、殺虫成分のほかに「毒針毛を固める成分」が入った殺虫剤を使用しましょう。
この成分が入っていることで飛び散りやすい毒針毛や毛虫が枝に固定され、被害を抑えることができます。
殺虫剤を使用することに抵抗がある場合は熱湯を利用した駆除方法がおすすめです。
毛虫は50℃以上のお湯に入れることで駆除ができます。
毛虫の数が少なかったり、密集していたりするなら有効な手段でしょう。
しかし、被害が樹木全体に広がっており、近くを通るだけでも発疹が出るなどの深刻な被害がある場合はプロに相談するのもおすすめです。
プロなら毛虫の被害を受けることなく、高い木などでも安全に毛虫を駆除してくれます。
毛虫を駆除してくれる業者をお探しなら害虫駆除110番までご連絡ください。
ご相談いただければ、全国の加盟店の中から毛虫の駆除をおこなってくれる業者をお探しすることが可能です。
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毛虫を発生させない3つの予防方法
毛虫の被害にあわないためには、毛虫を発生させないことが重要です。
毛虫の予防には以下のような方法がありますので、実践してみてください。
- 庭木を定期的に剪定する
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樹木の葉が生い茂っていると、毛虫にとっては多くの隠れ場所がある安全な場所となってしまいます。
小まめに剪定することで隠れる場所が減り、毛虫を見つけた野鳥がエサとして毛虫を捕まえる効果も期待できます。 - 虫予防の薬剤・木酢液を散布する
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薬剤や木酢液を散布することで毛虫を樹木に寄せ付けないようにします。
雨などで流れて効果が薄れることがありますので、2週間に1度は散布してください。 - 卵のうちに駆除する
-
毛虫の卵は葉の裏についています。
小まめに葉の裏を確認し、卵を見つけたら葉っぱごと切り落として駆除しましょう。
確認は素手ではおこなわず手袋を着用してください。ドクガやチャドクガは卵の状態でも毒針毛をもっています。
辛いかゆみを経験しないためにも、庭仕事は手袋を着けておこないましょう。
毛虫の駆除をおこなった場合は次の発生を抑えるためにも予防を徹底し、再発を防いでいきましょう。
毛虫駆除・対策の詳しい方法はこちらの記事もご覧ください。
まとめ
- 要注意の毒気虫の種類はイラガ、マツカレハ、ドクガ、チャドクガ
- 毒毛虫に触れなくても風で飛ばされた毒針毛で被害を受けることがある
- 痛みやかゆみに襲われるため無理して自力駆除をしない
この記事では4種類の毒毛虫を紹介しました。
日本には他にも毒毛虫が生息していますが、最低でもこの4種類だけは覚えておきましょう。
毛虫が特に嫌いな方は、毛虫が付いていそうな木に近寄るのも避けたほうがいいでしょう。