米びつに虫が発生してしまうと、とても不快な気分になります。
かといって、お米を捨てることはなかなかできない方も多いのではないでしょうか。
「発生した虫はどんな虫なのか?」
「虫がいるお米は食べられるのか?」
気になることは多いと思います。
虫を発生させないためには、米びつのなかを清潔に保つことが大切です。
この記事では、お米に発生する虫の種類や特性、虫が発生したお米を食べるときにすべきこと。
さらには、再び害虫に侵入されないポイントについてご紹介します。
米びつに発生する虫はおもに4種類
お米を食べる害虫は、おもにコクゾウムシ、ノシメマダラメイガ、コナダニ、チャタテムシの4種類です。
これらの特徴についてご紹介します。
コクゾウムシ
コクゾウムシは米や麦などの穀類に発生する害虫です。
大きさは、幼虫で約1mm、成虫になると2~2.5mmになります。
体は細長い形で赤みのあるオレンジ色をしており、背中に斑点があるのが特徴です。
コクゾウムシは口を使って米に穴をあけ、その中に産卵します。
1匹のメスは1回に200~400個の卵を産むことが可能で、産卵は年に3~4回おこないます。
コクゾウムシは日本だけでなく世界中にいて、米や麦だけでなくマカロニやパスタなどの乾麺にも発生します。
ノシメマダラメイガ
ノシメマダラメイガは、米だけでなく小麦粉やインスタントラーメン、調味料などあらゆる食品を食べる害虫です。
大きさは幼虫で約2mm。
お米のように色が白く、細長い形をしているためなかなか気づかないことがあります。
およそ1ヵ月かけてどんどん成長し、8~10mmくらいの成虫になります。
ノシメマダラメイガが米などの食品を食べるのは幼虫のときだけです。
成虫になると何も食べずに産卵するために交尾を繰り返します。
そして、生涯を終えるまでの間におよそ200個の卵を産みます。
なお、蛾に対するアレルギーがある場合、ノシメマダラメイガの幼虫の糞や成虫の羽に付いている鱗粉(りんぷん)はアレルギー症状を引き起こすことがあります。
コナダニ
コナダニは、食品だけでなく畳やホコリ、カビまでエサとする害虫です。
大きさは約0.3~0.5mmで、肉眼で見つけることは難しいです。
コナダニは生涯に約150個の卵を産み増殖をします。
大量発生すると粉のように白っぽく見えるため、大量発生してからやっと気づくことがあります。
コナダニは人を刺すことはありません。
しかし、コナダニをエサとして集まってくるツメダニは人を刺します。
そのため、エサとなるコナダニの発生を防がなければなりません。
ダニアレルギーの人がお米にダニが付いていることを知らずに食べてしまうとアレルギー症状を引き起こすことがあります。
チャタテムシ
チャタテムシは、本来本棚や畳などに住みつき、そこに発生したカビを食べる害虫です。
しかし、カビだけでなく米を食べることもあります。
大きさは約1~3mmですが、なかには10mmにもなる大きな個体も確認されています。
羽のあるタイプとないタイプの2種類があり、メスだけで産卵することができる単為生殖(たんいせいしょく)をすることができます。
メスが生涯に産む卵の数は、100~200個です。
米びつに虫が発生する原因
米びつにきちんと保管しているのに、虫が発生してしまうことがあります。
米びつに虫が発生する原因は大きく3つに分けられます。
どのようなことが原因になるのか、詳しく見ていきましょう。
元々お米についていた
お米が貯蔵されている時点で、すでに卵が産みつけられていることがあります。
発生した虫がコクゾウムシなら、精米の段階でお米についていた可能性が高いでしょう。
コクゾウムシの幼虫はとても小さく、色もお米と似ているため見つけることは困難です。
そんなお米を知らずに買ってしまったのかもしれません。
どこからか米びつに侵入した
米びつに虫が発生するもうひとつの理由は、家にいた害虫が米びつに侵入して卵を産み付け増殖するというものです。
もしノシメマダラメイガやコナダニ、チャタテムシが発生したなら、家の中のどこかで発生したこれらの虫が米びつに侵入した可能性が高いでしょう。
保存状態が悪かった
お米の保存場所として適切なのは、日が当たらなく湿気が少ない、涼しい場所です。
もしお米を適さない環境で保管していたなら、害虫はどんどん成長し増殖してしまうかもしれません。
侵入した経緯がどうであっても、お米に虫が発生するとあっという間に成長し、卵を産み増殖を続けます。
お米に虫が発生したら、お米を保管する環境だけでなく家の中の害虫駆除についても考えてみる必要があるのかもしれません。
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米びつに虫が発生しないための対策
お米に虫が発生すると、衛生的によくないだけでなく、お米の味が落ちてしまいます。
また、ノシメマダラメイガやコナダニがお米に発生してしまった場合は、蛾やダニによってアレルギー反応を引き起こすこともあります。
そのため、害虫の発生を防ぐことは健康面で考えても重要です。
ここからは、お米に虫が発生するのを防ぐための対策についてご紹介します。
買ったお米を保存容器にいれる
お米を買った袋のままで置いておくのは避けましょう。
お米の袋には、空気を抜くために小さな穴が開いています。
その小さな穴から虫が入ってしまう可能性があるからです。
さらには、お米が空気に触れやすく酸化してしまうおそれもあります。
お米を保存するなら、密閉容器で保存しましょう。
密閉容器で保存することで、虫の発生を防ぐだけでなく、お米の味を維持することにもつながります。
涼しい場所に保管する
お米の保管に適した場所は涼しい場所で、お米に発生する虫が好むのは暖かい環境です。
涼しい場所に保管することで米びつ内に虫が発生するのを防ぐことができます。
目安となる温度は15℃以下です。
15℃以下であれば、虫が活動することも卵が孵化することもできません。
もし15℃以下となる場所がないなら、冷蔵庫の野菜室に保管するとよいでしょう。
米びつ用の防虫グッズを使用する
米びつ用の防虫剤を使用することで害虫の発生を防げます。
お米用の防虫剤には、唐辛子やユーカリ、緑茶、ニンニクなど天然のものから抽出された成分を使用しているものもあり、安心して使用できます。
もし防虫剤を使用することにためらいがあるなら、乾燥させた唐辛子で代用することも可能です。
唐辛子にふくまれるカプサイシンには、防虫効果があるため虫が寄り付かなくなるからです。
10kgのお米に対して、唐辛子5本くらいを目安にするとよいでしょう。
唐辛子を米びつにいれるときは、必ずヘタをとりましょう。
ヘタをつけたままいれてしまうと、かえってカビやダニが発生してしまう場合があります。
お米を買いだめしない
お米の保存期間の目安は、春や秋なら1ヵ月、冬なら2ヵ月、夏なら2週間です。
買いだめせず、保存期間内に食べきれる量をこまめに買うことが理想的です。
精米したお米は時間が経過すると味が落ちてしまいます。
また、害虫が発生する可能性も考えると買いだめはおすすめできません。
虫が発生したお米は虫を取り除けば食べられる
米びつ内に発生した虫は取り除けます。
取り除く手順は下記のとおりです。
- 目に付く虫を捕まえる
- 虫がいた周囲に食い荒らされたお米があるときは一緒に取り除く
- 新聞紙やビニールシートの上にお米を出して1時間くらい日陰干しをする
- 米びつを洗い、しっかり乾燥をさせる。
- 干したお米を容器にいれ、涼しい場所で保管する
コクゾウムシのような小さい虫が発生した場合は、新聞紙やビニールシートに広げる際、一度ザルでふるいにかけるとある程度は取り除けます。
また、お米を日光にあてると味が落ちてしまうので、干すときは必ず日陰に干しましょう。
虫が発生したお米でも、虫を取り除けば食べることはできます。
もし食べるのであれば、水でお米を洗う際に虫が上に浮いてきたのを確認し、しっかりと洗い流しましょう。
これでも気になる場合は、いつもより洗う回数を増やしてみてください。
しかしこの方法は、衛生面を考えるとあまりおすすめはできません。
万が一、虫が発生したお米を食べてアレルギー反応が出ることを考えると捨てるのが得策です。
何度も虫が発生するなら害虫駆除110番へご相談ください
害虫駆除110番では、あらゆる害虫のご相談を承っています。
もちろん、お米に関する害虫トラブルにも対応しており、お困りの方はお気軽にご連絡ください。
「お米だけではなく、調味料入れや小麦粉にも虫がいる」
「なんだか家全体に虫が発生している気がする」
このような方は害虫駆除110番にぜひご相談ください。
ご相談、現地調査、見積りすべてが無料※となり、見積り後のキャンセル費用も発生しません。
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