「アライグマを見つけちゃったけど……どうしたらいいの?」
「アライグマが屋根裏に住み着いてる!けど、市役所に連絡すればいいの?」
アライグマが家や近所にいると驚きますよね。
「被害がなくても、これから被害があるのかも……」と考えると不安になることと思います。
じつはアライグマを見つけたときの連絡先は、見つけた場所と被害の内容で変わります。
近所の道など敷地外でアライグマを見かけたなら、行政機関に連絡します。
家にアライグマが住み着いたなど敷地内にアライグマが住み着いているようなら、役場か害獣駆除業者に相談しましょう。
この記事を読めば、アライグマを見つけても素早く対処できます。
今アライグマでお悩みなら、適した連絡先を見つけてアライグマの被害を抑えてください。
敷地外でアライグマを見つけたら行政機関に連絡する
「住宅街をアライグマが歩いていた!」「近所の畑をアライグマが荒らしていた!」
敷地外でアライグマを見かけただけなら、役場や警察などのお近くの行政機関に相談してください。
連絡先は以下のとおりです。
- 市役所などの役場
- 警察署・交番
- 消防署
基本的に上記の行政機関に連絡すれば、追い払ったり捕獲したりと対応してくれます。
また、対応がむずかしい場合は別の機関を紹介してくれるため、とりあえず上記のいずれかに相談しましょう。
ちなみに、害獣駆除業者では他人の敷地内の害獣駆除はむずかしいため、行政機関に連絡してください。
どこに連絡しても対応してくれますが、通報する内容によって連絡先をかえるとよいでしょう。
- 農業や衛生に関する内容は役場
-
「畑を荒らしているアライグマを目撃した」など危険性が低い場合は、市役所など役場がおすすめです。
役場では地域の農業や自然、市民の健康を守るために情報を収集しているからです。
直接役場に出向いてもよいですが電話やメールでの対応も可能なため、利用しやすいもので報告しましょう。 - ケガ人が出る可能性が高いなら警察
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「繁華街でアライグマ暴れている」など危険性が高い場合は、すぐに駆けつけてくれる警察に連絡しましょう。
緊急連絡の場合は、「いつ、どこで、だれが、何があった?」を聞かれるため、住所や現状説明を整理してから通報してください。
例えば2018年10月には東京都港区赤坂にアライグマが出現し、警察と消防が出動する騒ぎがありました。
アライグマは警察と消防の協力で捕獲され、ケガ人はいませんでした。
参考:TOKYO MIX|赤坂でアライグマ逃げ回る 警察や消防も出動し大捕物
危険性が低いなら市役所など役場、ケガや事故が予測される場合は警察などと、状況によって連絡先を変えてください。
敷地内でアライグマを見かけたら役場か害獣駆除業者に連絡する
「屋根裏にアライグマが住み着いている!」「倉庫にアライグマが忍び込んだ!」と敷地内でアライグマを見つけたら、役場か害獣駆除業者がおすすめです。
しかし「警察が捕獲した事例があるなら、警察に任せればよいのでは?」と思いますよね。
じつは警察がおこなうのは危害防止の必要最低限の措置であって、アライグマに荒らされた建物の清掃や再発防止工事は基本家主がおこないます。
アライグマは捕まえて終わりではなく環境を変えないとまた被害にあう可能性があるため、再発防止工事が必要です。
そこで敷地内でアライグマを見つけた場合は、役場か害獣駆除業者がおすすめです。
役場に相談すると地元の害獣駆除業者を紹介してくれるからです。
ただし、どのような業者を紹介されるかはわかりません。
もし「安い業者がよい、夜間早朝でも対応してくれるところがよい」なら自分で害獣駆除業者を探しましょう。
では、アライグマの対処を役場と害獣駆除業者で頼んだ際の違いをじっくり解説します。
地元業者を紹介してもらいたいなら役場
地元業者を紹介してもらいたいなら役場がおすすめです。
役場に相談した場合、害獣駆除業者が加入する団体・ペストコントロール協会や地元の害獣駆除業者を紹介されます。
業者を探すのは少し面倒ですが、役場の紹介なら安心できますね。
ただし敷地内での害獣駆除の費用は依頼主持ちであり、公費による補填は基本的にありません。(その有無・内容等については各自治体によります。)
駆除から清掃、予防にかかる費用は依頼主の負担のため、費用を確認してから依頼をしましょう。
害獣駆除業者は自分で安い業者を探せる
「なるべく安い業者に依頼したい」など気になるポイントがある方は、自分で害獣駆除業者を探しましょう。
害獣駆除業者を自分で探す場合、少し手間がかかります。
しかし自分の納得のいく業者を探すことができます。
費用の安い業者、深夜早朝の緊急の害獣駆除や当日中に来てくれる業者といった、好きな業者を選べて便利です。
細かい要望がある場合は、自分で害獣駆除業者を探しましょう。
ちなみに、害獣駆除110番では害獣駆除業者を探すお手伝いをしています。
ご希望の日時、場所をお伝えいただければ、希望にあった害獣駆除業者をご紹介いたします。
現地調査は基本無料※のため、他社様との相見積りも歓迎です。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
「自分で害獣駆除業者を探したいけど、大変そう……」とお悩みなら、ぜひ害獣駆除110番にご連絡ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
アライグマを見つけたあとの正しい対応
アライグマを見つけたら、少なくとも以下の点には注意してください。
- アライグマに近づかない
- アライグマのフンに触らない
- アライグマを捕まえたり駆除したりしない
アライグマはおとなしそうな見た目に反し、凶暴で危険です。
もし見かけてもその場からそっと離れて、安全を確保してから害獣駆除業者や役場などの行政に連絡してください。
では理由をじっくり解説します。
アライグマに近づかない
アライグマを見つけても近づかず、そっとその場を離れてください。
アライグマはかわいらしい見た目をしていますが、じつは気性の激しい性格をしています。
こちらから手を出さない限り襲ってくることはありませんが、身を守るために人を攻撃する可能性があります。
アライグマに襲われると、狂犬病にかかるおそれがあります。
さらにアライグマの体にはマダニやダニが寄生していることがあるため、病気になる可能性もあります。
- 狂犬病
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狂犬病ウイルスを持った野生動物に引っかかれたり噛まれたりすると感染する病気です。
狂犬病の治療法はないため、致死率はほぼ100%と非常に危険な病気です。
アライグマも狂犬病ウイルスを持っていることがあります。参考:国立感染症研究所|狂犬病とは(最終閲覧日:2024年2月6日)
- SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
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マダニを媒介して発症する病気です。
SFTSに感染すると、発熱や消化器症状、また白血球や血小板が減少するなどの症状があらわれます。参考:国立感染症研究所|動物におけるSFTSV感染の疫学調査(最終閲覧日:2024年2月6日)
興味本位で近づくと襲われてケガや病気につながるおそれがあるため、見つけたらそっとその場を離れてください。
アライグマのフンに触らない
アライグマのフンには病原菌や寄生虫が含まれていることがあります。
フンを片付ける際は、うっかり素手で触らないように手袋やマスクを装着しましょう。
アライグマのフンには以下の病原菌や寄生虫が含まれている可能性があります。
- サルモネラ菌
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食中毒(サルモネラ感染症)の原因になる菌です。
サルモネラ菌はアライグマのフンに含まれているため、フンに汚染された食べ物や水を口に入れると食中毒が発症します。
8~48時間以内の急な腹痛、発熱や嘔吐(おうと)などの症状に見舞われます。参考:国立感染症研究所|サルモネラ感染症とは(最終閲覧日:2024年2月6日)
- アライグマ回虫
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アライグマには「アライグマ回虫」と呼ばれる寄生虫がいます。
アライグマ回虫は人にうつることで重度な神経障害を起こさせ、死にいたる幼虫移行症を引き起こす可能性があります。
幼虫移行症は海外では発症例がありますが、今のところ日本国内での発症報告はありません。参考:国立感染症研究所|アライグマ回虫による幼虫移行症とは(最終閲覧日:2024年2月6日)
フンを片付ける際には手袋やマスクを装着し、作業後はしっかり手洗いをしてください。
アライグマを捕まえたり駆除したりしない
アライグマの捕獲は原則行政の許可が必要なため、許可なく捕獲や駆除をおこなわないでください。
アライグマを捕獲する場合、行政の許可や狩猟免許が必要です。
鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律
- 捕獲の許可(許可捕獲)
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有害鳥獣は公益上必要があると認められる場合などで、行政による捕獲の許可が必要です。
- 狩猟
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アライグマはイノシシなどと同じく、狩猟してもよい鳥獣(狩猟鳥獣)です。
狩猟で捕まえる場合は、狩猟免許と狩猟登録が必要です。参考:環境省|捕獲許可制度の概要(最終閲覧日:2024年2月6日)
アライグマの捕獲は許可が必要なため、市役所などの行政機関か害獣駆除業者に相談してください。
次はアライグマの対応が遅れた場合何がおきるかを解説します。
アライグマの被害と対応が遅れた際の危険
これまでアライグマを見つけた場合の対応を解説しましたが、ここからアライグマの実際の被害について確認していきましょう。
代表的なアライグマの被害は、以下のようになります。
- フン尿がまき散らされる
- 建物を傷つけられる
- ペットが襲われる
- 農作物が食べられる
アライグマ被害を放置すると、建物や農作物に深刻な被害がおよびます。
ではどのような危険性があるのか、じっくり解説します。
フン尿がまき散らされる
まず被害としてあげられるのが、フン尿です。
アライグマは建物に忍び込むと、そこで排せつをするため悪臭被害を及ぼします。
屋根裏に忍び込むと、フン尿がしみて天井が腐って抜け落ちてしまう可能性もあります。
他にもフンには病原菌や寄生虫が含まれていることもあるため危険です。
建物を傷つけられる
アライグマの被害としては、建物の破損もあげられます。
アライグマが家に住み着くことで、引っ掻かき傷や噛み跡が残ることがあります。
さらにアライグマが断熱材を食いちぎって巣材にするかもしれません。
先の項目であげたフン尿によって天井へダメージが及ぶこともそうですが、アライグマが住み着くと建物を傷める原因になります。
ペットが襲われる
アライグマがペットを襲うかもしれません。
アライグマは雑食性です。
生きた魚も食べるため、メダカや鯉など屋外で飼っている観賞魚が食べられる被害があります。
また、アライグマは犬や猫などのペットのエサも食べます。
アライグマは積極的に犬や猫を襲いませんが、エサをめぐってアライグマとペットが接触するかもしれません。
アライグマは狂犬病などのペットに感染する病気を持っている場合もあるため、犬や猫がアライグマと接触すると怪我を負うだけでなく病気や感染症にかかる危険もあります。
ペットとアライグマを接触させないように注意しましょう。
農作物が食べられる
庭で野菜や果物を育てているなら、アライグマに食べられてしまうかもしれません。
アライグマは雑食性のため、野菜や果物でも種類を問わず食べます。
厄介なことにおいしい野菜や果物の味を覚えたアライグマは、自宅だけでなく近所の畑にも同様の被害を出すおそれがあります。
アライグマを見つけたら1~2章目を参考に、アライグマを捕獲してもらいましょう。
次の章では被害に遭わないための予防法を解説します。
アライグマを見つけたら予防が大切
ここまではアライグマを見つけたらどうすべきかを紹介してきました。
家の近くでアライグマを目撃したなら、被害に遭う可能性があるため対策が必要です。
そのためこの章では、アライグマの被害に遭わないための予防策を解説します。
- エサになるものを外に置かない
- 草刈りをする
- 家の中への侵入口を塞ぐ
なぜアライグマ予防になるのか、わかかりづらいものもあるため、順番に見ていきましょう。
エサになるものを外に置かない
アライグマのエサになるものは家の外に置かないでください。
エサがあるとアライグマが寄ってきて、家に侵入され被害にあう可能性があります。
特に被害に遭いやすいものは、以下のとおりです。
- 生ごみ
- ペットのエサ
- 農作物(野菜や果物)
生ごみを屋外に出す場合はネットをかける、しっかり容器の蓋するなどで対策しましょう。
集積場に出す場合には、回収日の前日や夜間ではなく当日に出すことも大切です。
アライグマはペットのエサも食べます。
家の外にペットのエサが残っているなら片付けることも大切です。
農作物、特に庭で育てている野菜や果物もアライグマはエサとします。
収穫は早めにおこない、アライグマが寄ってこないようにしましょう。
草刈りをする
家の周りの草刈りをしましょう。
野生動物は警戒心が強いため身を隠しながら移動します。
家の周りや畑が背の高い草で囲まれていると、アライグマが身を隠しながら目標に近づきやすくなります。
そこで重要なのが草刈りです。
草刈りをしておくとアライグマが隠れて近づきづらくなり、万が一近づいて来てもすぐに気付きます。
草が伸びてきたら放置せず、こまめに草を刈りましょう。
家の中への侵入口を塞ぐ
アライグマを家に入れないように侵入口を塞ぎましょう。
アライグマは以下のような場所から家に侵入してきます。
- 壁や軒下の穴や隙間
- 屋根の重なり部分
- 基礎コンクリートの通気口や床下の換気口
- 戸袋の下
- 増築した継ぎ目
なお、入口の前に障害物を置く程度では効果的とはいえません。
アライグマが障害物を移動させるため、金網などの頑丈なもので入口をしっかり塞いでください。
自分でアライグマの侵入口になりそうな場所を探したり実際に塞いだりすることが難しいようなら、プロに任せてください。
アライグマ予防は以上です。
しかし「侵入防止はむずかしそう……」「すでにアライグマが住み着いているんじゃないか不安……」という方もいらっしゃるでしょう。
もしアライグマで悩んでいることがあるなら、害獣駆除110番にご連絡ください。
ご相談はもちろん、現地調査をおこなったうえでのお見積りは無料※となっています。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
また、見積り金額確定後に追加料金がかかることはありません。
アライグマの駆除から侵入防止工事まで、プロが最後までおこないます。
アライグマを見つけたら、まずは害獣駆除110番にお電話ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
アライグマの生態
アライグマの生態を知り、被害を防ぐために役立てましょう。
アライグマの生態は以下のとおりです。
原産地 | 北アメリカ |
体長 | 60cm~100cm程度(尻尾含む) |
体重 | 4kg~10kg程度 |
見た目の 特徴 | 体は全体的に灰色の毛で覆われている 目の周りは黒色になっている しっぽが縞模様になっている |
食性 | 雑食(果物、野菜、昆虫、小型動物、魚類など) |
参考:国立環境研究所 侵入生物DB|アライグマ(最終閲覧日:2024年2月6日)
アライグマは猫より大きく、柴犬と同じ大きさぐらいです。
アライグマの特徴は、身体能力が高い点です。
バランス感覚も優れており、しっぽでバランスを取りながら針金の上をわたることもできます。
そのため木に登り、屋根から侵入することも多々あります。
より詳しいアライグマの生態はこちらの記事で解説しているため、ご確認ください。
アライグマに関するよくある疑問
最後にアライグマに関する質問をまとめました。
- アライグマの死骸を見つけた場合はどうしたらよいですか?
- アライグマの見分け方を教えてください
- アライグマ対策の補助金や報奨金はありますか?
アライグマの死骸を見つけた場合はどうしたらよいですか?
アライグマの死骸を見つけた場所の管理者に連絡します。
ただし、迷ったら市役所などの役場に連絡します。
対応してくれたり、取次先を教えてくれたりするため、まずは役場に連絡しましょう。
アライグマなどの野生動物の死骸を見つけた場合、原則見つけた場所の管理者が片付けることになっています。
- 私有地や私道
-
土地の持ち主が可燃ごみとして処分するか、害獣駆除・清掃業者に依頼する
- 公園など公共施設
-
施設の管理者に連絡する
- 国道や高速道路
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国土交通省の「道路緊急ダイヤル#9910」に連絡する
- 県道や市区町村が管理している道路
-
対応している道路管理局に連絡
私有地や公共施設は管理者がわかりやすいため、相談しやすいでしょう。
しかし空き地や細い道路だと、誰が管理している土地かわかりづらいですよね。
そのため、まずは地元の土地管理に詳しい市役所など役場に相談しましょう。
参考:横浜市|動物の死体(最終閲覧日:2024年2月6日)
アライグマの見分け方を教えてください
アライグマの尻尾を見ましょう。
アライグマの尻尾は太く、黒と白の縞模様です。
もし姿が見えない場合は、足跡を参考にしましょう。
アライグマは指が5本あり、サルや人間のように指と手のひらがつながった足跡になります。
他の動物は犬や猫に似た足跡のため、足跡で見分けましょう。
関連記事にはアライグマとよく似た動物の見分け方を解説しています。
気になる方はこちらをご確認ください。
アライグマ対策の補助金や報奨金はありますか?
アライグマ対策の補助金や奨励金は、おもに農業向けのものがあります。
個人宅向けのものはないため、農家の方は検討してみましょう。
例えば東京都ではアライグマが畑に侵入しないようにする、電気柵の補助金があります。
報奨金はアライグマを捕まえた人にお金がもらえる制度です。
報奨金の金額は実施している地域によりますが、大阪府の貝塚市では1頭最大2,500円もらえます。
実施している地域によって補助の内容や報奨金の金額が異なります。
お住まいの市役所などの役場にお問い合わせください。
参考:東京都|令和5年度新規事業 ハクビシン等による農作物被害の軽減を図るための取組を支援します!
参考:貝塚市|アライグマ捕獲交付金制度について
(最終閲覧日:2024年2月6日)
まとめ
アライグマを見かけて誰かに相談する場合は、発見場所や危険性で連絡先が変化します。
アライグマを敷地外で見かけただけなら、市役所などの役場か警察に相談します。
しかし敷地内で被害があるなら、役場か害獣駆除業者に連絡します。
敷地内なら最終的に害獣駆除業者が対応することになり、駆除から清掃まですべて任せられます。
アライグマを見つけても慌てず、発見場所と危険性に応じて連絡先を変えてください。