家の近くでハクビシンを見つけたら、「どうやって対処したらいいの?」と困ってしまいますよね。
じつはハクビシンは、無許可で勝手に捕獲してはいけないという決まりがあります。
ですが、住宅街にいるハクビシンをそのまま放置しておくと、家に住み着いてしまいます。
家に住み着かれると、ハクビシンが走り回る騒音に悩まされたり、ハクビシンの糞尿で家が汚されたりすることになり被害が大きくなるため、家に住み着かれることは避けなければなりません。
そこでこの記事では、ハクビシンを見つけたときの対処法や家に住み着かれないための対策方法を解説します。
- ハクビシンを見つけたときの対処法
- ハクビシンの生態
- ハクビシンを住み着かせない対策方法
ハクビシンを見つけても駆除や捕獲は原則NG
ハクビシンを見つけたときに、以下の3つのことはやってはいけません。
- 許可なく駆除や捕獲をすること
- エサを与えて飼い慣らすこと
- 近づいたり触ったりすること
ハクビシンを見つけても、勝手に駆除や捕獲をしてはいけません。
なぜなら、鳥獣保護管理法によって一定の場合を除いて駆除や捕獲などが禁じられているからです。
勝手に殺したり捕まえたりすると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金という罰則が科せられます。
ハクビシンやアライグマなどの野生動物(ただし、ドブネズミなどの一部鳥獣を除きます。)の捕獲には、環境大臣または都道府県知事の許可が原則として必要となります。
そして、エサを与えることや飼うこともしてはいけません。
餌付けをすると食べ物の味を覚えて人里の環境に慣れてしまい、ハクビシンの繁殖を促すことにつながってしまいます。
ハクビシンはかわいらしい見た目をしていますが、近づくと噛みつくおそれがあります。
また、野生動物は病原体やウイルスを持っていることがあり、とても不衛生です。
ハクビシンに触れることによって、以下のような感染症にかかる可能性があります。
- 感染するおそれのある病気・感染症
-
- 疥癬
かいせん -
ハクビシンがダニに寄生されることで発症する皮膚病で、人にも感染します。
強いかゆみが出て、皮膚が厚くなったりかさぶたができたりします。
- SFTS
重症熱性血小板減少症候群 -
ハクビシンがウイルスを持ったマダニに咬まれることで感染する病気で、人にも感染します。
発熱や消化器症状がおもな症状で、重症化すると致死率は6~30%といわれています。
- 疥癬
参考:東京都環境局|アライグマ・ハクビシンに関する主な人獣共通感染症(最終閲覧日:2023年10月19日)
このような感染症のリスクを避けるため、ハクビシンを見つけても近づいたり触ったりすることはやめてください。
ハクビシンを見つけたら害獣駆除業者に依頼する
先ほど解説したとおり、ハクビシンには感染症のリスクもあり、近寄ることは危険です。
ハクビシンを見つけたら、害獣の駆除や捕獲を専門としている業者に連絡しましょう。
また、自治体がハクビシンの捕獲事業をおこなっている場合もあります。
すでに家に入り込まれている場合は、ハクビシンの身体や糞尿は不衛生なため、駆除だけでなく殺菌・消毒してもらう必要があります。
特にハクビシンの糞尿による被害は多く、ひどい場合だと天井にシミができて腐敗し、大がかりなリフォームをしなければいけなくなることもあります。
ハクビシンが家に入り込んでいる場合は、すみやかに専門業者に連絡しましょう。
一度ハクビシンに入り込まれた場所は、再びハクビシンのすみかにされてしまったり、ネズミなどの別の害獣が住み着く可能性が高くなるため、駆除だけでなく侵入口を塞ぐなどの対策も重要です。
ハクビシン対策は害獣駆除110番にお任せください
害獣駆除110番にご依頼いただければ、害獣駆除のプロがハクビシン対策をおこないます。
すでに家に入り込まれたり住み着かれたりしている場合は、殺菌や消毒などの清掃作業まで対応します。
ご相談や現地調査、お見積りは無料※でおこなっておりますので、ハクビシンを見かけたらまずはご相談ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
自治体に対応してもらうのはおすすめしない
ハクビシンを見つけたら、専門業者ではなく自治体に相談する手もあります。
しかし、結論をいうと専門業者に相談するほうがおすすめです。
自治体にハクビシンの対応について相談すると、駆除するための捕獲器を貸し出してもらえることが多いです。
しかし捕獲器の使用は自分でおこなう必要があり、加えて原則として捕獲等に関する許可が必要です。
自分で対応することになるため、有害鳥獣捕獲許可の申請などさまざまな書類を作成して自治体に提出しなければいけません。
そのため、数週間~数ヵ月といった長い時間がかかることもあるようです。
加えて、対応内容は自治体によってまちまちです。
なかには専門業者を紹介してくれるだけという自治体も少なくありません。
それなら、自分で納得できる業者に依頼するほうがいいでしょう。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
ハクビシンの生態
ハクビシンの被害を防ぐには、ハクビシンの生態や特徴を知っておくことが大切です。
ここではハクビシンの見た目、すみか、食性、得意なことを解説します。
ハクビシンの見た目
ハクビシンの大きさは頭から尾まで約1mで、尾の長さが体長の4割以上を占めるのが特徴です。
そして、額から鼻にかけて白い線が入っていることが、ハクビシンを見分ける1番のポイントです。
ハクビシンに似ている動物にアライグマがいますが、アライグマは目の周りが黒いという部分がハクビシンとの大きな違いです。
ハクビシンは目の下にも白い斑点模様が入っています。
額から鼻の白い線と目の下の模様で見分けるとよいでしょう。
ハクビシンとアライグマは尾の模様も異なり、ハクビシンは模様がないのに対し、アライグマの尾には縞模様があります。
後ろ姿を見かけた際は、尾の模様にも注目してみてください。
ハクビシンのすみか
野生のハクビシンは木の上で生活し、木の洞穴で繁殖します。
しかし人里では、農地周辺の神社仏閣、廃屋、倉庫、集会所などを休息場所として生息していることが多いです。
6㎝ほどの小さな隙間があれば侵入できるので、住宅の屋根裏などにも住み着き、繁殖することがあります。
屋根裏や天井裏の環境は、本来のすみかである木の洞穴と似ているため、屋根裏や天井裏に住み着かれてしまう被害が多くあります。
ハクビシンが屋根裏や天井裏に住み着くと、ハクビシンが走り回るたびにドタドタと騒音がしたり、糞尿で天井にシミができたりします。
木登りと綱渡りが得意
ハクビシンは木登りと綱渡りが得意な生き物です。
木の細い枝や電話線、果樹のつるを固定する針金などの上を歩くことができます。
直径1㎜以下の細い針金であっても平気で渡ることができるほど、綱渡りがかなり得意です。
ハクビシンの足の裏には吸盤のようなパッドがついていて、爪が引っかからないような場所でも滑らずに登ることができる仕組みになっています。
その足裏のパッドのおかげで垂直な場所でも登ることができるため、家屋の壁の中の10~15㎝ほどの隙間を移動することも可能なのです。
ハクビシンが食べるもの
ハクビシンは果実食を好みますが、小動物も食べる雑食性です。
果実の中でもブドウ、ナシ、モモなどの甘いものが好物で、果樹園などで被害を受けやすい果物です。
果実以外だと、軟体動物、節足動物、両生類、爬虫類、鳥類、小型の哺乳類など、なんでも口にします。
住宅街に住み着くと、野菜や果物の皮などの生ごみを食べることもあります。
ハクビシンの生態について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
参考文献
江口 祐輔.農作物を守る鳥獣害対策.誠文堂新光社,2018
ハクビシンを住み着かせない対策
家の近くでハクビシンを見かけたら、家に住み着かせないように対策をしなければなりません。
ハクビシンによる被害を防ぐための3つの対策を解説します。
侵入口を塞ぐ
1つ目の対策は、ハクビシンの侵入できそうな場所を塞ぐことです。
通気口、換気口、軒下、増築した接続部分、壁にできている穴など、ハクビシンが侵入できる穴を金網で塞ぎます。
金網は目の細かいものを選びましょう。
先ほど解説したとおり、ハクビシンは小さな隙間があれば簡単に入り込めます。
1辺が8㎝程度の正方形の隙間から侵入できたという実験結果もあります。
網目が大きくて針金が細いものを選んでしまうと、ハクビシンの侵入欲求を刺激し、噛みついて針金を曲げるおそれがあります。
隙間から入り込んでしまう可能性が高くなるので注意が必要です。
エサになるものを放置しない
2つ目の対策は、ハクビシンのエサになるものを放置しないことです。
野菜や果物の皮、食事の残り物などの生ごみはそのままにせず、袋に入れて口をしっかり縛り、すぐに捨てましょう。
また、ハクビシンは犬や猫のエサを食べることもあるため、ペットフードを家の外に置きっぱなしにしたりこぼしたりしないように片付けましょう。
庭や畑で家庭菜園をしている場合は、ハクビシンの好む果物や野菜の実をいつまでも残しておいてはいけません。
実が熟したらすぐにすべて収穫し、取り残さないようにしてください。
忌避剤を使用する
3つ目の対策法は、忌避剤を利用することです。
ハクビシンの嫌がるにおいを放つものを置き、ハクビシンが近寄らないようにします。
ハクビシンはニンニク、トウガラシ、木酢液、オオカミの尿、石油系のにおいなどを嫌がるとされています。
それらのにおいの忌避剤を、ハクビシンの侵入口になりそうな場所に設置します。
ただしペットを飼っている場合、忌避剤は犬や猫にとっても嫌なにおいなので、ペットの近くには置かないようにしてください。
ハクビシンの忌避剤に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
まとめ
ハクビシンを見つけたら、速やかに専門業者に連絡し、家に入り込まれない対策を心がけましょう。
ハクビシンが家に住み着かないようにするための対策は以下の3つです。
- 侵入口を塞ぐ
- エサになるものを放置しない
- 忌避剤を使用する
ハクビシンを家の周囲で見かけた場合は害獣駆除110番にご依頼いただければ、ハクビシンの被害にあう前に対策できます。
害獣の生態をよく知っているプロが、侵入経路やすみかを見つけて対策するため、家に住み着いて繁殖することを事前に防ぐことができます。
すでにハクビシンが家に入り込んでいる場合は、ハクビシンを追い出し、殺菌や消毒まで対応してくれます。
ご相談は24時間365日対応しておりますので、ハクビシンを見かけたらお気軽にお問い合わせください。