「春になったらなんだかうるさい。コウモリにも活動時期があるの?」
「コウモリを駆除したいけど、活動時期や時間ってやっぱり関係あるの?」
コウモリは夕暮れに、街中や田んぼの近くをよく飛んでいる身近な動物です。
しかしいざ家に住み着くと「どうしたらよいか?」わからないことだらけですよね。
コウモリの活動時期は春から秋です。
駆除をおこなうなら、春か秋の日没後におこないましょう。
理由は本文で解説しますが、春か秋の日没後におこなうと駆除の成功率がグッとアップするためです。
この記事ではコウモリの生態をもとに、コウモリの活動時期を解説します。
他にもこの記事では以下の内容を解説します。
この記事を読めば、わかりづらいコウモリの生態など、コウモリ駆除に必要な情報がわかります。
コウモリでお悩みの方はぜひこの記事を参考にしてください。
コウモリの活動時期は春~秋
コウモリは冬眠するため活動時期は春〜秋です。
日本には30種類を超えるコウモリが生息しており、生態がそれぞれ異なります。
民家に住み着いたり、街中で見かけたりするのは以下のアブラコウモリ(イエコウモリ)です。
そのため、この記事ではアブラコウモリの生態を中心に解説します。
それではアブラコウモリの生態を見ていきましょう。
コウモリの1年
コウモリの1年はざっくり以下のとおりです。
3~4月頃 | 冬眠から目覚め活動を始める |
5~6月頃 | 活動量が少し落ちる |
7~8月頃 | 出産時期、活発に行動する時期 |
9~10月頃 | 交尾の時期 |
11~2月頃 | 冬眠 |
※気温、地域、個体差によって異なる場合があります。
この記事の情報は以下を参考にしています。
参考:塔筋太郎、柴田叡弌|都市部におけるアブラコウモリの飛翔活動の季節的変化と活動場所の選択
参考:国立環境研究所 侵入生物DB|アブラコウモリ
参考:横浜国立大学学術情報リポジトリ|横浜国立大学構内におけるアブラコウモリPipistrellus abramus(翼手目ヒナコウモリ科)の日周活動の季節変化及び冬眠開始時期について
(最終閲覧日:2024年4月25日)
コウモリがもっとも活発に活動する時期は夏(7〜8月頃)です。
夏は授乳のため、出産したコウモリにはたくさんのエサが必要です。
また8月中旬を過ぎると子供のコウモリが飛べるようになり、自分でエサをとりはじめます。
そのため夏はコウモリを見かける機会が増えるでしょう。
反対に5〜6月頃の出産前は妊娠したコウモリの体が重く飛びづらいため、少しだけ数が減るといわれています。
そして冬になると冬眠が始まり、コウモリは一時的に姿を消すでしょう。
冬眠は大体11月頃から始まりますが、冬眠には気温が関係しています。
コウモリは15℃を下回ると冬眠する
コウモリは15℃を下回ると冬眠を始め、15℃を上回ると活動を再開します。
コウモリの活動を観察した「都市部におけるアブラコウモリの飛翔活動の季節的変化と活動場所の選択」によると、コウモリの活動は気温によって異なりました。
その気温が15℃で、春(3月)であっても15℃を下回る日にはコウモリが飛んでいるのを確認できなかったそうです。
コウモリの活動時期を知りたいときは、気温15℃を目安にしましょう。
次はコウモリの活動時間について解説します。
アブラコウモリの詳しい生態はこちらの記事をご覧ください。
コウモリの活動時間は日没後
コウモリの活動時間は、夕方をすぎ太陽が沈んだ日没後です。
コウモリは日没10〜30分後ぐらいに活動を開始します。
ただし時期によっては日没前・日の出前にも行動するコウモリもいるため、少し詳しく解説します。
日没前・日の出前にも行動するコウモリもいる
コウモリの活動時間はおもに日没後ですが、時期によっては日没前・日の出前にも活動します。
- 日没前
-
4~9月頃
- 日の出前
-
6~9月頃
夏はコウモリの出産や育児の時期です。
たくさんのエネルギーが必要なため、コウモリは朝夕と飛び回っています。
また4月頃は冬眠明けでエネルギーが足らず、9月頃は冬眠に向けてエネルギーを蓄え始める時期のため、日没前から活動しているコウモリも多くなります。
ただし「オス・メスや脂肪を蓄えているか」に影響されるため、日没前・日の出前に飛ばないコウモリもいるようです。
逆に「夕日のなかを飛んでいるコウモリを見た」という方も多いと思いますが、日没前から動いているコウモリも多いんですね。
コウモリの活動時期・時間についての解説は以上です。
次はこの時期と時間を踏まえて、コウモリの駆除に適しているタイミングを解説します。
コウモリの追い出しは春と秋におこなう
コウモリの追い出しは春と秋におこないましょう。
反対に夏と冬はコウモリの追い出しには向きません。
活動時期で解説しましたが、コウモリは夏に出産し冬に冬眠します。
夏に追い出し作業をおこなうと、うまく飛べない子供のコウモリが家の中に残ってしまいます。
また、冬は冬眠中で動きの鈍いコウモリが残る可能性があります。
そのため子供が産まれていない春か、子供が飛べるようになった秋に追い出しましょう。
では、次の項目で詳しい手順や理由を解説します。
コウモリの追い出し方
コウモリ駆除は家からの追い出しをおこないます。
追い出しをおこなうのは春か秋の日没後です。
具体的な手順は以下のとおりです。
- コウモリが出かけて数が少ない、春か秋の日没後に作業を始める
- コウモリの出入り口を特定する
- 出入り口と反対方向からコウモリ忌避剤を使う
- 驚いたコウモリが侵入口から出ていく
- 残っているコウモリがいないことを確認し、入り口をふさぐ
追い出したあとに必ず清掃をおこなってください。
コウモリのフン尿を放置すると、カビや害虫が発生するおそれがあるためです。
コウモリは捕獲せず追い出しのみをおこなってください。
じつはコウモリを捕獲・殺傷するには、市役所などの自治体の許可が必要です。
駆除のために罠を仕掛けたり、捕まえたコウモリを処分したりするには法律的な手続きが必要です。
しかし、家に住み着いたコウモリを追い出すだけなら自治体の許可はいりません。
そのため追い出しのみを、おこないましょう。
追い出したら侵入口をふさぐ
コウモリを追い出したら侵入口をふさぎましょう。
コウモリの侵入口になりやすい場所は以下のとおりです。
コウモリは屋根の付近など高い場所からも侵入します。
またコウモリは1cm以下の隙間からも侵入するため、高所の小さな隙間もくまなく確認してふさぎましょう。
壁や屋根の隙間は補修パテ、ふさぎづらい通気口は金網を張って対処してください。
関連記事では自分でおこなうコウモリ駆除・予防方法がより詳しく記載されています。
気になる方はこちらの記事を参考にしてください。
しかし「今は夏や冬だから追い出しはできない……ひとりで侵入口をふさぐのはむずかしい」という方は、害獣駆除110番にご相談ください。
害獣駆除110番は全国の害獣駆除業者と提携し、コウモリ駆除の業者を紹介する事業をおこなっています。
お電話いただければ、ご希望の日時や場所にあわせて業者をご提案いたします。
個人では追い出しのむずかしい夏や冬もプロに任せれば一安心です。
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まとめ
コウモリの活動時期は春から秋、活動時間は日没後です。
ただしコウモリによっては、日没前や日の出前に飛ぶこともあるため、活動時間は目安として考えましょう。
もし駆除を考えているのなら、春か秋の日没後が最適です。
夏と冬は子供や寝ている動きの鈍いコウモリが多いため、駆除には向きません。
コウモリが子供を産む前か、冬眠に入る前の春か秋に駆除をおこないましょう。