「アライグマが屋根裏に住み着いている!」
「駆除したいけどどうすればいいかわからない……」
屋根裏から騒音や悪臭がすると、気になって眠れませんよね。
すぐにでも駆除したい方も多いと思います。
アライグマは自分で駆除することも可能です。
ただし、鳥獣保護管理法で保護されており、許可なく捕獲することや傷つけることは禁止されています。
また、傷つけずにうまく駆除できたとしても、再び戻ってくることも多いです。
そこでこの記事では、アライグマを駆除して再発を防ぐため、次のことについて解説していきます。
この記事を読めば、アライグマ駆除に成功して被害を止めることができ、再発の心配を減らし安心して生活できるようになりますよ。
ぜひ参考にしてください。
アライグマ駆除方法|屋根裏編
屋根裏など家屋のアライグマ被害を止めるためには、追い出し+侵入防止が大切です。
アライグマは鳥獣保護管理法で保護・管理の対象となっている動物です。
許可なく捕獲をしたり傷つけたりすることは禁止されており、違反すると1年以下の懲役または100万円以下の罰金を科せられることがあります。
また、アライグマは外来生物法で特定外来生物にも指定されており、生きたまま運搬することや野外に放つことも原則禁止されています。
参考:環境省|特定外来生物アライグマ
参考:環境省|鳥獣保護管理法の概要
(最終閲覧日:2023年11月9日)
捕獲ではなく追い出すのであれば、許可なく自分でおこなうことが可能です。
ただし、アライグマは学習能力が高く、追い出しただけでは戻ってくることがあります。
そのため、追い出したあとは侵入防止対策をすることも重要です。
それぞれの方法について、詳しく解説していきます。
アライグマは凶暴な性格をしているため、襲われるとケガをする危険性があります。
また、人へ感染する病原菌や寄生虫を保持しているリスクもあります。
アライグマに直接接触しなくても、糞尿から感染するおそれもあるため、作業をおこなうときには次のことを守りましょう。
- 長袖長ズボン、マスク、ゴーグルを着用して肌の露出を避ける
- ゴム手袋や革手袋を着用して素手での作業はおこなわない
- 作業後は手洗い、消毒をおこなう
- アライグマに遭遇したら作業を中断してその場から離れる
外来生物法と鳥獣保護管理法についてはこちらの記事でも詳しく解説しております。
手順1|苦手な匂いや成分で追い出す
アライグマを追い出すには、アライグマが苦手な匂いや成分を使うことが有効です。
- 木酢液
- ハッカ油
- 漂白剤
- 唐辛子エキス
参考:横浜市|生活上の被害対策(最終閲覧日:2023年11月8日)
木酢液は木を焼いて木炭を作るときに出る煙を液体にしたものです。
山火事の匂いと勘違いし、危険な場所だと逃げていきます。
またハッカ油や漂白剤、唐辛子エキスも、嗅覚が優れたアライグマにとっては強い匂いとなり嫌うため、屋根裏から追い出すことができます。
- 液剤を染み込ませた紙や布を屋根裏に置く
- ペットボトルやバケツなどの容器に入れて屋根裏に置く
- スプレーで屋根裏に散布する(木酢液以外)
木酢液は匂いが強烈なため、スプレーで直接散布することはおすすめできません。
スプレーでの散布は、匂いの弱い漂白剤はそのまま、唐辛子エキスやハッカ油は水で薄めてからおこないましょう。
木酢液やハッカ油は、床や服につくとシミができるおそれがあるため、使用時には注意してください。
また、これらの匂いや成分が使われている忌避剤やくん煙剤を使うことで、効率的に追い出すことが可能です。
屋根裏にいる場合は、侵入口から遠い屋根裏の一角でダニ・ゴキブリ用のくん煙剤を焚いてください。(くん煙剤を使用する際は、取扱説明書等に従って安全な使用に努めて下さい。)
出典:大阪市福島区|アライグマにご注意ください(最終閲覧日:2023年11月8日)
屋根裏にアライグマの子供がいるときは、くん煙剤の使用はやめましょう。
アライグマの親が子供を煙から守ろうと壁の中に落とすことがあります。
そのまま逃げられなくなると、壁の中で餓死してしまい、悪臭の原因となります。
アライグマの子供が屋根裏にいるかどうかは、鳴き声を確認してください。
大人のアライグマはあまり鳴きませんが、子供は親を呼ぶため、「クルルル」「クックックッ」と鳴き声をあげます。
このような鳴き声が聞こえる場合は、アライグマの子供の存在を疑いましょう。
忌避剤を使った駆除についてはこちらの記事でも解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。
手順2|侵入口を封鎖する
再び侵入されることを防ぐため、アライグマを追い出したあと侵入口を封鎖することも重要です。
■ アライグマの侵入口となりやすい箇所
- 基礎コンクリートや床下の通気口
- 壁・軒下の破損部分や隙間
- 戸袋の隙間
- 屋根の隙間
- 外壁の換気口
- 増築した部分のつなぎ目
- エアコンの配管導入部
アライグマは顔さえ通ることができれば、3~4cmほどの隙間からでも侵入できます。
足跡があれば、その周辺の場所がアライグマに侵入口にされている可能性が高いです。
出典:野田市役所|アライグマの手足の形状と足跡のようす(最終閲覧日:2023年11月15日)
実際に侵入口となっている隙間だけでなく、3~4cmほどの隙間は塞いでおくと予防につながり安心です。
塞ぐときは、金網やパテの使用がおすすめです。
アライグマ駆除方法|家庭菜園編
屋根裏に住み着かれている場合、庭の家庭菜園でも被害が出るおそれが高いです。
雑食性のアライグマにとって、家庭菜園は恰好の餌場になります。
家庭菜園の被害を止める場合も、追い払う方法と侵入させない方法があります。
難易度が異なるため、被害状況や施工面積に合わせて選んでください。
苦手な匂いや成分で追い払う
屋根裏に住み着いているアライグマを追い出すときと同じように、家庭菜園でも苦手な匂いや成分を使うことが有効です。
ただし、匂いのもととなるものを置くだけだと、屋外では匂いが薄れてあまり効果を発揮できないことがあります。
そのため家庭菜園では、屋外でも使用ができる忌避剤の設置がおすすめです。
電気柵で侵入させない
アライグマは学習能力が高いです。
忌避剤でアライグマを追い出したとしても、その場に餌があると認識していれば、再び戻ってくることがあります。
そのため、徹底的に防ぎたいときは電気柵の設置がおすすめです。
アライグマが柵に触れたときに電気が通り、痛みに怖がり侵入しなくなります。
電気柵とあわせて金網やネットを設置する複合柵も効果的です。
アライグマは目線が低いですが、登ることは得意です。この特徴をふまえ、柵を設置するときのポイントをまとめました。
■ 電気柵
- 支柱は2mほどの間隔で立てる
- 1段目のワイヤーは地面から10cm以下になるよう設置する
- 2段目以降は10~15cm間隔で設置する
- 3段以上設置する
- ワイヤーがたるまないように注意する
■ 複合柵
- 目が5cm以下のワイヤーメッシュを使用する
- ワイヤーメッシュの上に1~2段の電気柵を設置する
- 電気柵のワイヤーの間隔は10cmほどにする
漏電を防ぐため、電気柵を設置する場所は事前に除草をしてください。
柵の設置後はすぐに電気を通し、設置中は24時間電気が流れている状態にしておきましょう。
詳しい設置手順は商品ごとに異なります。使用前には取り扱い説明書を確認しましょう。
参考:長崎県|有害鳥獣類(最終閲覧日:2023年11月13日)
アライグマ捕獲には許可が必要!自治体の対応
アライグマは鳥獣保護管理法で保護された動物です。
むやみに傷つけたり捕獲したりすることは禁止されています。
しかし、家屋や農作物に実際に被害が出ている場合であれば、許可を得ることで捕獲が可能です。
許可を得るには、被害状況や捕獲方法、捕獲器の設置場所などを記載した申請書の提出が必要です。
捕獲の他にも、自治体によって対応してくれる内容は異なります。
自治体の対応例は次のとおりです。
- 捕獲器を貸し出ししてくれる
- 捕獲器を設置してくれる
- 業者を派遣して捕獲してくれる(捕獲は無償だが他の作業は有償)
- 業者を紹介してくれる(紹介は無償だが捕獲は有償)
- 捕獲器の購入に補助金を出してくれる
- 相談にのってくれる
参考:貝塚市役所|アライグマ捕獲檻の貸し出しについて
参考:町田市|アライグマ・ハクビシン防除事業
参考:清瀬市役所|アライグマ・ハクビシンの被害にお困りの方へ
参考:上尾市|上尾市アライグマ捕獲器購入費補助金について
(最終閲覧日:2023年11月13日)
自治体によっては、捕獲器の貸し出しだけではなく、設置や業者の派遣まで無償で対応してくれるところもあります。
ただし、自治体が捕獲器を設置してくれる場合でも、餌の準備や毎日の確認といった管理は自分でおこなわなければいけません。
業者を派遣してくれる場合でも、侵入口の封鎖や清掃までしてもらう場合には費用が発生します。
自治体が紹介してくれる業者以外でも、被害規模や施工面積にあわせて対応してくれる、費用が安く済むなど、メリットをもつ業者は他にもあります。
そのため、手間なく安心してすべてを任せたい場合は、見積りや現地調査を依頼して納得できる業者に任せることがおすすめです。
アライグマの捕獲についてはこちらの記事でも詳しく解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。
自分で駆除できないときは業者へ依頼を
自分で追い出しや捕獲をすることに不安がある場合は、業者への依頼がおすすめです。
アライグマ駆除を業者に任せるメリットには、これらのことがあげられます。
- アライグマを確実に屋根裏から追い出してくれる
- 高所や狭い場所での作業も任せることができる
- 侵入口の調査や特定をしてくれる
- 侵入口となる隙間を封鎖してくれる
- 屋根裏の清掃や消毒をしてくれる
アライグマ駆除の費用相場
業者に依頼するメリットは理解していても、費用がわからなければためらってしまう方もいらっしゃると思います。
そこで、実際にアライグマの駆除を業者へ依頼したときの費用相場についてご紹介します。
次のグラフは、弊社がご相談を受けたアライグマ駆除の施工費用をまとめたものです。
- 10万円未満でおさまる場合が全体の30%
- 20万円未満におさまる場合が全体の52.7%
アライグマの駆除費用は、3割が10万円未満、5割強が20万円未満という結果となりました。
住み着かれて糞尿がたまっている、繁殖して被害が広がっているなどの場合は、費用が高くなる傾向があります。
そのため、費用を安く抑えるには、被害が広がらないうちに早めに相談することが大切です。
業者選びで悩んだら害獣駆除110番に相談しよう
アライグマ駆除を業者に相談したいなら、害獣駆除110番にお任せください。
害獣駆除110番では、2つのサービスで業者をご提案しています。
まずは業者絞り込み検索です。
対応害獣や業者の資格保有などを選択すると条件にあった業者が表示されます。
対応害獣にはアライグマもいるため、対応してくれる業者がすぐに見つかります。
条件を指定して検索ボタンをクリックしてください。(複数可)
次は業者のご提案サービスです。
電話やメールで現在の状況をご相談いただければ、条件にあった業者をご提案いたします。
現地調査や見積りに無料で対応※できる業者もご紹介できるため、ぜひお気軽にご相談ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積り・キャンセルに費用をいただく場合がございます。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
アライグマを近寄らせない日頃からの予防策
アライグマを再び近寄らせないためには、日頃から予防対策をしておくことが大切です。
学習能力が高いアライグマは、一度追い出してもそこが居心地のよい環境であれば再び戻ることが多いです。
アライグマにとって居心地のよい環境とは、餌があり安心して身を隠すことができる場所です。
そのような場所をなくすため、予防対策としては次の2つが大切です。
- 餌をなくす
- 雑草や庭木を短くする
餌をなくす
アライグマは雑食なので、基本的に何でも食べます。
庭で野菜や果物を育てているなら収穫しましょう。
落果したものもアライグマの餌となるため、収穫できない作物は処分し、放置しないようにしてください。
他にも、生ごみやペットフードもアライグマは餌にします。
生ごみはふたのある容器に入れるようにしましょう。
ペットフードも、お皿に残っているものをそのままにせず、夜には片付けるようにしてください。
雑草や庭木を短くする
家の周りの雑草は刈り、屋根裏近くの庭木は剪定をしましょう。
アライグマは警戒心が強いので、雑草が生い茂っている場所は身を隠せて安心できると認識します。
寄せ付ける原因となるため、定期的に草刈りをしましょう。
また、アライグマは運動能力が高く木登りが得意です。
庭木の枝が伸びていると、そこから登り屋根裏に侵入されやすくなります。
屋根にかかっている枝は、剪定をしておきましょう。
アライグマの被害内容と危険性
屋根裏に住み着いたアライグマを放置していると、被害がさらに広がります。
アライグマによる被害には、このようなものがあります。
- 足音や鳴き声による騒音が起こる
- 糞尿によって悪臭が漂う
- 糞尿によって天井にシミができる
- 農作物や生ごみが食べられ荒らされる
- 健康被害が起こる
健康被害で特に注意したいのは、感染症です。
アライグマは人へ感染する病原菌や寄生虫を保持しているおそれがあります。
- レプトスピラ症
-
レプトスピラ菌を保有している個体の糞尿に触れることで感染
5~14日の潜伏期間ののち、初期症状として発熱、頭痛、筋肉痛、結膜充血などが起こる
重症になると黄疸や出血、腎機能障害などを引き起こす - アライグマ糞線虫症
-
フンが排泄された土壌や水中に触れることで感染
発疹や腸管寄生を引き起こす
参考:環境省|アライグマ防除の手引き(最終閲覧日:2023年11月15日)
アライグマを放置して屋根裏で繁殖されてしまうと、被害もかなり大きくなってしまいます。
そのため、アライグマが発生したら早急な駆除が大切です。
まとめ
アライグマを駆除するときは、追い出し+侵入防止が大切です。
鳥獣保護管理法に該当するアライグマでも、追い出しなら自分でおこなうことができます。
ただし、アライグマは凶暴な性格をしており、病原菌や寄生虫を媒介しているおそれがあるため、むやみに近づくことは危険です。
また、狭い場所や高所での作業は簡単にはできないことも多いです。
そのため、少しでも不安がある場合は、業者に任せるとよいでしょう。
害獣駆除110番では、被害内容や場所などを伺い、状況に合わせて対応できる加盟店をご紹介しております。
いつでもご相談いただけるよう、24時間365日対応の窓口をご用意しております。
現地調査や見積りも無料※でおこなう業者をご紹介しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積り・キャンセルに費用をいただく場合がございます。