「コウモリが来る家には特徴があるの?」
「コウモリを寄せ付けないためには何をするべき?」
コウモリは暗くて狭い安全な場所を好んで住み着きます。
特に以下の4つに当てはまる家は、コウモリの絶好のすみかになります。
- 隙間が多い
- 雨風をしのげる場所がある
- ぶら下がる場所がある
- エサになる虫が多い
コウモリは自分たちが暮らしやすい環境を探し求めて飛び回っています。
ちょうどよい家を見つけると集団で住み着いて繁殖してしまうので、早めに手を打つことが大切です。
今回は「コウモリの気配を感じて不安……」という方に向けて、以下の内容を解説します。
当記事を読めばコウモリの来る家の特徴と必要な対策がわかります。
今のうちにきちんと対策して、被害を最小限に抑えましょう。
コウモリの来る家に共通する4つの特徴
冒頭で触れたとおり、コウモリの来る家には共通する特徴があります。
それは以下の4つです。
- 隙間が多い
- 雨風をしのげる場所がある
- ぶら下がる場所がある
- エサになる虫が多い
以下で詳しく解説するので、「コウモリがよく来るけれど理由がわからない」という方は、ご自宅が上記に当てはまっていないか確認してみてください。
隙間が多い
コウモリは約1~1.5cmの隙間があれば簡単に出入りできます。
どこから入ってくるのかわからない場合、たいていは人が気付かないほど小さな隙間が入口になっていることが多いです。
コウモリの侵入が確認された約1cmの隙間
出典:株式会社雨宮|コウモリの生態と駆除(最終閲覧日:2024年4月11日)
瓦屋根の家では、瓦と瓦の隙間からコウモリが侵入することがあります。
フン尿で下地の防水シートが劣化し、穴が開いて雨漏りにつながることもあるため、コウモリの気配を感じたらプロに調査してもらいましょう。
コウモリのフン尿で劣化した屋根の防水シート
出典:有限会社ヨシダクラフト一級建築士事務所|コウモリが瓦屋根の雨漏りの原因に!?(最終閲覧日:2024年4月11日)
雨風をしのげる場所がある
コウモリにとって暖かく雨風をしのげる場所は絶好のすみかです。
民家では以下のような場所を好みます。
- 屋根裏
- 軒下
- 戸袋
- 室外機
- 雨戸やシャッターの隙間
特に屋根裏は人があまり立ち入らないので、コウモリが暮らすには最適な環境です。
知らぬ間にコウモリが住み着き、大繁殖していることもよくあります。
屋根裏にコウモリのフン尿が大量にたまると天井に染みができたり、場合によっては健康被害につながる危険性もあります。
大きな被害が出る前に一度プロに調査してもらい、早めに手を打つことが大切です。
屋根裏にたまった大量のコウモリのフン
ぶら下がる場所がある
コウモリは何かにぶら下がって休憩する習性があります。
そのため、柱や梁(はり)が多い軒下や屋根裏が好まれます。
コウモリがぶら下がって休憩するのは、エネルギー消費を減らして体力を温存するためです。
コウモリは大食漢で、一日に体重の半分近くの量の昆虫を食べます。
それだけの量を食べるには常に飛び回っていないといけないので、必要なとき以外は休んで体力を温存しているのです。
参考:株式会社プログラント|大群で過ごすコウモリの逆さまにぶら下がる理由(最終閲覧日:2024年4月12日)
軒下にぶら下がるアブラコウモリ
出典:やまとナビ-NAVI-神奈川県大和市のスポーツ・よか・みどり情報サイト|8/30(金) 泉の森自然情報 ~軒下のアブラコウモリ~ 【自然観察センター】(最終閲覧日:2024年4月12日)
軒下はコウモリの一時的な休憩場所(ナイトルースト)にされることもあります。
コウモリはエサを食べたあと休憩場所で少し休み、再びエサを探しに行く習性があるのです。
軒下は飛び回る途中に立ち寄りやすいので、ちょうどよい休憩場所として好まれます。
軒下付近の壁の白い染みはコウモリの尿が乾いた跡です。
もしあったらその場所が休憩場所(ナイトルースト)になっているか、近くに住み着いているおそれがあります。
コウモリのフン尿で汚れた壁
出典:かわほりプリベント|コウモリの駆除と対策の説明書(最終閲覧日:2024年4月15日)
エサになる虫が多い
コウモリのエサはユスリカ、ヨコバイなどの小さな昆虫です。
自宅近くに川や公園などの虫が集まりやすい環境があると、コウモリがエサを求めてやってくることがあります。
また、街灯に集まる虫を食べにくることもあります。
都心でも夜にコウモリを見かけることがあるのはそのためです。
コウモリが飛んでくるだけなら忌避剤で追い払う
ここまでコウモリの来る家の特徴を解説しました。
ただ、コウモリが飛んで来てもすぐに飛び立つ場合は、ご自宅が一時的な休憩場所になっていると考えられます。
その段階であればまだ自分で対処できるので、忌避剤を使って追い払いましょう。
以下でおすすめの忌避剤をご紹介します。
おすすめ商品は「鳥類忌避剤バードフリー」
「バードフリー」はジェル状の忌避剤です。
コウモリにも効果が確認されており、屋外でも使用できます。
さらに効果が1~2年続く※ので、長期間コウモリを寄せ付けません。
※環境によって異なります
参考価格 | Amazon:6,050円 楽天市場:6,050円 Y!ショッピング:6,700円 |
有効成分 | ポリブテン65% ミネラルオイル25% 漢方植物エキス10% |
効果・効能 | 鳥類およびコウモリの忌避 |
効果の 持続期間 | 施工から約1~2年 |
商品サイト | 環境機器株式会社|鳥類忌避剤バードフリー |
※参考価格は2024年4月12日時点のAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングでの価格(税込み・東京都への送料込み)です。
コウモリに対するバードフリーの使い方は、コウモリが止まる場所に「直接塗る方法」と「付属のトレーとフックを用いて吊り下げる方法」があります。
どちらも一定の効果が期待できますが、あと片付けの手間を減らしたいなら「トレーとフックを使う方法」がおすすめです。
なお、トレーとトレーの間隔は5cm開けて設置しましょう。
トレーの設置例
出典:虫博士ドットコム|コウモリ対策の基本(最終閲覧日:2024年4月12日)
バードフリーの使い方は以下の動画も参考にしてください。
コウモリを寄せ付けない環境作りも大切
忌避剤の使用とあわせて、コウモリを寄せ付けない環境を作ることも大切です。
具体的には以下のことをおこないましょう。
- テグスを張る
- 隙間を埋める
- 水たまりなどをなくす
ではそれぞれのポイントを詳しく解説します。
テグスを張る
コウモリの休憩場所になりやすい軒下には、テグスを張り巡らせるのがおすすめです。
テグスは釣り糸のことで、鳥よけによく使われます。
コウモリは超音波を障害物に当て、その反響で自分と建物の位置関係を把握しています。
しかし、テグスがあると超音波が遮られて、自分がどこにいるのかわからなくなります。
その結果、コウモリは軒下に止まれなくなるのです。
コウモリがよく来る軒下に釘やピンを指し、そこにテグスを張るだけで簡単に対策できますよ。
出典:株式会社ミヤケン|桐生市にてスプレーでもない!忌避剤でもない!コウモリ対策を施してきました。(最終閲覧日:2024年4月12日)
以下は糸が太くて耐久性がある強靭タイプの防鳥用テグスです。
参考価格 | Amazon:555円 楽天市場:980円 Y!ショッピング:1,020円 |
太さ・長さ | 太さ:0.25mm 長さ:500m |
※参考価格は2024年4月12日時点のAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングでの価格(税込み・東京都への送料込み)です。
隙間をふさぐ
コウモリの侵入経路になる隙間は確実にふさぎましょう。
換気口や通気口などには目の細かい金網を張るのがおすすめです。
壁のひび割れはパテを使って埋めましょう。
ベランダの手すりの隙間や戸袋の穴など、小さな隙間には金網を丸めて詰めましょう。
以下はコウモリ対策におすすめのメッシュ金網です。
参考価格 | Amazon:4,500円 楽天市場:8,080円 Y!ショッピング:7,880円 |
幅・長さ | 幅:10cm 長さ:15m |
※参考価格は2024年4月12日時点のAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングでの価格(税込み・東京都への送料込み)です。
「フィリカルパ銅メッシュ」はハサミで簡単に切れます。
使いたい場所に合わせて調節できるので、いびつな形をした場所にもおすすめです。
隙間に埋め込むだけで効果的な侵入対策ができますよ。
水たまりなどをなくす
庭に水たまりがあると、そこにコウモリのエサになる蚊が発生しやすくなります。
なるべく地面をならして水たまりができないように対策しましょう。
バケツの水や植木鉢の水受けにたまった水はこまめに捨てることも大切です。
コウモリが住み着いているなら追い出しが必要
鳴き声が頻繁に聞こえる、フンが大量に落ちているなどの被害がある場合は、すでにコウモリが住み着いているかもしれません。
自宅にコウモリが住み着いている場合は、適切な方法で早急に追い出す必要があります。
本来コウモリを許可なく捕獲・駆除することは法律で禁止されていますが、忌避剤(におい)で追い出すだけなら許可は必要ないので、状況にあわせて以下の商品を使い分けましょう。
- 屋根裏:スプレータイプの忌避剤
- 屋根裏:置くだけの忌避剤
- 狭い場所:袋タイプの忌避剤
コウモリを追い出す手順は以下のとおりです。
- 侵入経路を特定する
- 忌避剤で追い出す
- 消毒・清掃する
- 侵入経路をふさぐ
詳しい手順やおすすめ商品は以下の記事で解説しているので、あわせて読んでみてください。
コウモリは許可なく捕獲・駆除してはいけない!
先ほど少し触れましたが、コウモリを許可なく捕獲・駆除することは、鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)で禁止されています。
コウモリを無許可で捕獲・駆除すると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されるおそれがあるので、自分では忌避剤で追い出すだけにとどめましょう。
参考:e-GOV法令検索|鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律
参考:環境省|野生鳥獣の保護及び管理ー鳥獣の違法捕獲の防止
(最終閲覧日:2024年4月15日)
鳥獣保護管理法の詳しい解説は以下の記事をご覧ください。
忌避剤を使ってもコウモリが出ていかない場合は、早めに業者に相談しましょう。
害獣駆除110番は24時間365日ご相談を受け付けています。
LINE、メール、お電話でのお問い合わせに対応しているので、自宅にコウモリが住み着いてお困りの方はご都合のよい方法で一度ご連絡ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
コウモリと縁起の関係性は国によってさまざま
ここからはコウモリに関する雑学をご紹介します。
じつはコウモリは、国によっては幸福を招く象徴として扱われます。
例えば中国では古くから「コウモリが来た家には幸せが訪れる」という言い伝えがあり、縁起のよい生きものとして大切にされてきました。
これは中国語の「蝙蝠(コウモリ)」の発音と、福に変わるという意味の「変福」の発音が似ていることに由来するそうです。
また、この考えは日本にも浸透し、現代でも縁起のよい生きものとして扱われることがあります。
当て字の「幸守り」「幸盛り」から、お守りに描かれることもあるんですよ。
対してドラキュラ伝説などが残る西洋の国々では、コウモリは縁起の悪い不吉な存在として扱われます。
魔女や悪魔の使いというイメージもいまだに残っているようです。
このように、コウモリに対するイメージは国によってさまざまです。
この機会に調べてみるのもおもしろいかもしれませんね。
参考:横浜中華街 上海料理 三和楼|王ちゃんの中華街こぼれ話ー第2話:コウモリは福を招く!?
参考:コウモリバスター|駆除が必要なコウモリだけど縁起のいい動物でもある? コウモリにまつわる世界の俗信をご紹介!
(最終閲覧日:2024年4月16日)
まとめ
コウモリの来る家には共通する特徴があります。
「コウモリがよく来るけれど理由がわからない」という方は、以下の条件が揃っていないか確かめてみましょう。
- 隙間が多い
- 雨風をしのげる場所がある
- ぶら下がる場所がある
- エサになる虫が多い
コウモリが飛んできてもすぐに飛び立つなら、まだ住み着かれてはいない状態です。
その場合は忌避剤を使って追い払いましょう。
一方で鳴き声が頻繁に聞こえるなどの被害がある場合は、すでに住み着いているおそれが高いです。
忌避剤を使っても出ていかないときは早めに業者に相談し、対応してもらいましょう。
害獣駆除業者をお探しの際は、ぜひ害獣駆除110番にご相談ください。
担当スタッフがお話を伺い、最適な業者をご紹介いたします。
ご相談は24時間365日受け付けているので、いつでもお気軽にご利用くださいね。