「紫外線が気になる……」こうした悩みは誰もがいだくのではないでしょうか?そうした心配を解決するためにも、自宅の中にいれば紫外線を浴びずに安心だとお考えの方もいらっしゃることでしょう。
しかし、自宅の中だからといって、紫外線をまったく浴びないという訳ではありません。紫外線は自宅の窓ガラスから日々入ってきているのです。人体に悪影響を及ぼす紫外線。この紫外線は人だけでなく、自宅にも被害を与えてしまうため注意しなくてはいけません。
今回は自宅に紫外線が入ると生じる問題や、紫外線を防ぐ方法を紹介します。実践することで得られる効果は紫外線対策だけではありません。さらにうれしい効果もいくつかあるので、それらの説明もしていきます。さらに効果を高める方法とともに紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
自宅に紫外線が入るデメリット
紫外線と聞くとまず気になるのがお肌へのダメージではないでしょうか?屋根も壁もある自宅になぜ紫外線が入ってくるのか。それは紫外線の種類によって左右されています。
紫外線は主に3種類で、「UVA」「UVB」「UVC」に分けられます。UVCはオゾン層に吸収されるため、地上に届くことがありません。
しかし、UVAとUVBは別です。この2種は地上にまで届くため、私たちのお肌に害を与えます。UVAはお肌の内部を、UVBは表面を攻撃してくるのです。
そして、話を自宅の中に入ってくる紫外線に戻します。この2種、どちらも侵入してくるという訳ではなく、「UVA」が自宅の中に入ってきて被害を及ぼすのです。UVAは窓ガラスに遮断されることがなく、ガラスを通り抜けて侵入してきます。
そのため、窓を閉めていたとしても、屋外と比較しても約80%の紫外線を浴びてしまうのです。直接当たらないよう意識したとしても、床や壁などに反射するため、空気中には約10%の紫外線があるとまで言われています。
自宅に紫外線が入ると起こる問題として考えられるのは、お肌への負担はもちろん、他にもあるので注意しなくてはいけません。それは家具や床の日焼けです。木製家具だけでなく、プラスチックや布も日焼けによってダメージを受けてしまいます。
家具が日焼けしてしまうと、色があせ、家具本来のよさが消えてしまうのです。木製家具であれば表面が割れ、ささくれになったりすることもあります。家具自体の耐久性も下がり、脆くなりやすくなるため、紫外線は家具にとっても天敵と言えることでしょう。
ガラスからの紫外線を防ぐ方法
紫外線の及ぼす、自宅への問題を説明しましたが、それらを防ぐためにはどうすればよいのでしょうか?
一番の方法はガラスに紫外線対策を施すことです。窓ガラスから紫外線は入ってくるので、その侵入経路をふさぐことが重要になります。ガラスに施せる対策にも、いくつかの種類があるので、それぞれの特徴などを見ていきましょう。
ガラスの交換
昔までは透明ガラス1枚を窓にはめていました。しかし、現在は窓ガラスにも工夫が凝らしてあり、複数枚のガラスを合わせ、その間に特殊な金属や空間を取り入れたものもあります。こうすることで機能と性能が大幅に向上するのです。
- 紫外線を遮断
- 結露を防止
- 断熱性能
- 遮熱性能
以上が主な効果になります。
このような効果のあるガラスは、「エコガラス」「複製ガラス」「ペアガラス」と呼ばれています。それぞれ特徴はことなりますが、高い性能を誇っているガラスです。
ガラスとガラスの間に特殊な金属の膜を挟んでいるものであれば、紫外線の遮断率を約20%から、約80%にすることができます。ガラス自体を交換することで、紫外線を防ぐことができるという訳です。
性能や得られる効果はとても高いですが、費用が比較的高価になる可能性があるということを理解しておきましょう。
フィルムを貼る
フィルムの貼り付けも効果的な方法になります。ガラスを交換する手間がなく、フィルムを貼るだけなので、比較的簡単に生活に取り入れることができるかもしれません。もちろん紫外線をカットする効果もあります。
しかし、ガラスなどと比較した場合は、効果がやや低めになるので注意が必要になります。
ガラスコーティングを施す
ガラスの表面に特殊な樹脂膜をコーティングすることで紫外線の侵入を防ぐことが可能です。コーティングをおこなうことで、紫外線だけでなく、日射熱を遮熱することもできます。
お手軽に施工することができるため、少し気になるという方にはおすすめの方法かもしれません。しかし、持続効果が短いといったデメリットもあるため注意しましょう。
紫外線を防ぐことで得られるうれしい効果
ガラスの交換や、フィルムの貼り付けなどをおこなうことで紫外線を防ぐことができます。しかし、それ以外にもうれしい効果があるのです。
それは、電気代の節約と断熱効果です。紫外線をカットすることで、日差しによる熱を遮ることもできます。夏場であれば室内の気温上昇を最小限に抑え、冬場であれば窓から暖かい熱が逃げるのを防いでくれます。
熱が上がらない、下がらないというポイントは電気代の節約ではとても重要なポイントです。室内の温度を保つために必要な電力を最小限に抑えることができるため、経済的な節約につながります。
ガラスとガラスの間に空気層があれば、それがクッションとなり、外気と室温の温度差から生まれる結露の発生を減らすことも可能です。結露を抑えることで、カビの発生も未然に防ぐことができるでしょう。
このように、ガラスの交換をおこなうことで、紫外線対策だけでなく、いくつものメリットを得ることができます。紫外線対策だけを考えていたにも関わらず、このような効果があればうれしいのではないでしょうか。
ガラスの交換をご検討されているという方は、このようなメリットがあるということも理解しておくとよいかもしれません。
さらに効果を高めるならUVカットカーテンを取り付ける
ガラスで紫外線を防ぐことはできますが、「それだけでは心配……」という方もいらっしゃるはず。
そのような方におすすめなのが、UVカットカーテンの取り付けです。窓だけでなく、カーテンにも紫外線対策を施しておくことで、より高い効果を得ることができます。
UVカットカーテンには、紫外線の吸収や反射効果のある特殊な機能性繊維が使われているので、紫外線対策としては最適です。可視光線を通して明るさを確保することもできるので、室内が暗くなるといった心配もありません。
カーテンの種類によって紫外線のカット率もことなるため、目的に合ったものを選ぶようにしましょう。カーテンを取り付けることで紫外線をカットすることができますが、より安心したいのであれば、やはりガラスの交換がベストかもしれません。
ガラス自体を交換するため、カーテンの隙間から紫外線が漏れてくるといった心配も必要なくなります。どちらも紫外線防止効果は高いですが、2点を組み合わせることで、さらに効果を高めることができるはずです。安心感もより得られるため、ご検討してみてもいいかもしれません。
まとめ
今回はガラスで紫外線を防ぐ方法をご紹介してきました。紫外線はお肌にはもちろん、家具の日焼けなど、自宅にも悪影響を及ぼします。
紫外線は目に見えないものであるため、対策を難しいと感じる方は多いかもしれません。しかし、今回紹介した方法をお試しいただければ、紫外線を防ぐことができるはずです。
紫外線のカットだけでなく、電気代の節約や断熱効果などのメリットもあります。さらに効果を高めたい場合は、UVカットカーテンもおすすめです。
このように、自宅に入る紫外線の対策方法はさまざまです。期待できる効果もいくつかあるため、紫外線が気になるという方はご検討してみてもよいかもしれません。