網入りガラスの価格は窓1枚あたり1万円前後が相場ですが、選ぶガラスのランクや窓の大きさによって大きく値段は変わってきます。交換時に発生する費用項目が多いため、ご紹介する内訳ごとの料金や、業者依頼時のポイントをよく確認してから発注しましょう。
加入している保険内容をチェックしておくのも大事です。火災保険や個人賠償責任保険で修理できるかもしれません。
また、せっかく窓ガラスを交換するなら防犯性や強度のUPもしたいですよね!
網入りガラスやペアガラス、強化ガラスそれぞれの特徴や、防犯・防災効果は実際どれくらいあるのか、あなたはご存知ですか?
今回は、多くの方が誤解されている網入りガラスの実態と、強度バッチリな窓にする条件について迫ります!
網入りガラスの価格・内訳表とあわせて、交換前の必見ポイントをぜひご一読ください。
網入りガラスってどんなもの?
網入りガラスとは、その名のとおりガラスの中に格子状の網が入っているガラスのことを指します。網入りガラスの使用用途やメリット、交換方法について説明します。
網入りガラスが防火区画で採用されている理由
網入りガラスは、ワイヤーの効果で割れたガラス片の脱落を防ぐことで、炎が窓を通過して燃え広がっていくことを防ぐ効果があります。このため、網入りガラスが防火設備の一つとして採用されているのです。
建築基準法では、防火設備が必要な建物において防火対策用のガラスの採用が義務付けられています。また消防法では、各県の建築指導課などにより定められた防火地域でも網入りガラスを導入しなければなりません。(区画についての詳細は都市計画課で確認することができます)
【特徴1】割れても飛散しない
網入りガラスは耐熱温度が高く防火戸に似た効果を持つほか、前述のとおりガラス片の飛散を防止する効果があります。そのため、飛び散ったガラスを踏んで足をケガするといった事故を防げます。
【特徴2】強度・防犯性においては対策が必要
網入りガラスは、網が入っているからといって頑丈になるわけではなく、ベースに採用するガラスの種類で耐用年数や強度が変わってきます。
網入りガラスの網は手で引きちぎれる程度の強度であるため、一般的なフロートガラスを使った網入りガラスの場合、空き巣によるガラスの打ち破りを防ぐ効果は望めません。
また、台風による強風への耐性については、網が縦腺だけのタイプより菱タイプの方が被害が軽い傾向というデータはあります。しかし強化ガラスなどと違い、頑丈さよりも防火や飛散防止を目的としているガラスですので、強度が必要な場所には防犯ガラス・強化ガラスが向いているといえます。
網入りガラスのまま強度をアップさせるには防犯フィルムを貼る手段がありますが、一般的なフィルムは貼ることができません。必ず網入りガラス対応のフィルムを選びましょう。
手軽にできる 養生テープを使った台風対策については、網入りガラスにテープを貼ること自体は可能ですが、じつは養生テープの主な効果も飛散防止。ですので、割れるのを防ぐ効果を望むのなら防犯フィルムを利用した方がよいでしょう。
【特徴3】値段が安い
網入りガラスは、同じように耐熱効果を持つ耐熱強化ガラスと比べて、安価で購入することができます。サイズなどで値段は異なりますが、耐熱強化ガラスは網入りガラスに比べ、およそ1.5~2倍の値段が相場となっています。
網入りガラスは自分で交換できる?
網入りガラスは、知識と技術があれば自力で交換することは可能です。しかし、建築基準法に基づいて設置された網入りガラスについては、防火効果のないガラスに交換することはできません。
また、自力で交換する場合の技術や知識についても、ワイヤーのさび付きを防ぐためのコーキングやパテ処理、熱割れ対策も必要になってきます。したがって、業者に依頼する方が手っ取り早い場合が多いのです。
ガラス交換の業者選びに迷ったら
ガラス交換の業者選びに迷った場合、ぜひともガラス110番にお電話ください。お客様のご要望や、予算にあった交換方法で対応してくれる業者を紹介させていただきます。
ぺアガラスとは│網入りガラスで設置できる?
ペアガラスは正式には複層ガラスといいます。2枚のガラスの間に空気の層をもつことで、外からの光を通しながら寒さや暑さを遮ることができ、一般的なガラスの2倍近く断熱性を上げることができるのが特徴です。もちろん網入りガラスを使ってペアガラスにすることも可能ですよ。
最近では中間の幅を広く設計されたものや、ガスを封入することでより断熱性を高めたもの、3枚目のガラスを入れた トリプルガラスなども登場してきています。どれも結露や外気からの影響を防止でき、大幅な省エネ効果があるのが人気の理由でしょう。
ペアガラスの強度は採用するガラスで決まります。たとえばフロートガラスを1枚から2枚にしただけでは破壊耐性はあまり上がりませんが、防犯ガラスを採用することで強度のあるペアガラスにすることができるでしょう。
ペアガラスにするデメリットは、次章でも触れていきますが一般的なガラスよりも価格が高いこと。結露防止や断熱効果をより高めるためには、サッシごと交換する必要があるため、施工費用も割り増しになってくるでしょう。
網入りガラスの価格相場
網入りガラスと一口にいっても、ワイヤーの形や透明度などさまざまな違いがあります。ここからは、網入りガラスの種類や交換費用について解説していきます。
網入りガラスの種類
網入りガラスの厚さの種類は6.8mmと10.0mmの厚みのものがあり、使用用途や場所によって適した厚みが選ばれています。また、網入りガラスには透明なもの以外にも、片面だけが曇っている、曇りガラスタイプなどもあります。
ワイヤーの入れ方にもさまざまな種類があり、縦横のものや、見栄えの良さを重視した横線だけのもの、縦線だけのものも売られています。しかし、縦線だけ、横線だけのものは防火性が低いことが確認されたため、防火設備が必要な建物では使用できなくなりました。
また、メーカーによっては和紙調のものやフロスト加工が施されたものもあります。しかし、フロスト加工したものはガラスの強度が落ちるなど、種類によって特長が異なるので注意してください。
網入りガラスの交換費用
網入りガラスを交換する費用は、窓一枚あたり20,000円から30,000円が相場目安です。しかし、選ぶガラスの種類や実際の窓の大きさ、どのような場所に設置するのかなどによっても値段は変動していきます。
たとえば一般的な窓サイズでの網入りガラス本体の価格は、一枚が10,000円前後から20,000円くらいが相場ですが、掃き出し窓のような大きなサイズになると30,000円ほどになってきます。
また、設置する場所や方法によって追加費用が発生することも忘れてはいけません。
まずは費用全体の目安を把握するため、料金の内訳から見ていきましょう。
網入りガラス交換価格表│内訳と注意点
内訳 | 注意点 |
---|---|
網入りガラスの価格 約10,000円~ | サイズ×種類×厚みによる (例:90×90の一般的なフロートガラスで10,000円前後) |
施工料金 約8,000~40,000円 | サッシ交換などが必要になると追加料金が発生 状況によって足場代や高所作業車など特殊施工費用も発生 |
出張費・ キャンセル料 無料~3,000円+@ | 出張費だけでなく運搬費がかかる場合もある 地域や業者によって設定はさまざま 見積り後のキャンセル料の有無も業者による |
休日・深夜料金 5,000円前後 | 土日祝、早朝・夜間の依頼で発生 (くわしい設定は業者や時間帯による) |
このように、1つ1つの内訳だけ見ても、状況や業者によってかなり値段が変わってくることが分かります。
具体的な料金を知りたい場合は、一度業者に来てもらって見積りをとってみるのが一番です。まずは、フリーダイヤルやネットの見積りフォームなどから、無料で現地調査と見積りをしてくれるところに相談してみましょう。
その際、少しでも安くしたいなら、以下の点をふまえて見積りをとってみてください。
- ペアガラスなど特殊なガラスでなく通常タイプを選ぶ
- どうしても必要な部分のみ交換する
- 夜間や土日祝を避け、平日の昼間に依頼する
- 業者選びでは「キャンセル料・追加料金の設定が良心的か」チェックする
- 3つ以上の業者で相見積りをし、比較してから決める
- 依頼前に保険をチェック!(※くわしくは次章にて)
網入りガラスの価格をおさえるためには、「すすめられるまま、その場の勢いで枚数や機能を追加しない」「料金がわかりにくい業者に依頼しない」「1件目で即決するのは避ける」といったことに気をつければ、いわゆる悪徳業者にひっかかることなく想定内の費用におさめることができるでしょう。
また、依頼前に保険の補償内容をチェックするのも大切です。
次章にてどんな保険が適用されるのかご紹介します。
ガラスは保険利用で修理できる
窓ガラスが割れたときには保険が使える可能性があります。持ち家の方だけでなく賃貸物件にお住まいの場合も、管理会社からのすすめで加入しているケースが多いので一度確認してみましょう。契約している範囲にもよりますが、 基本的に火災保険は自然災害による被害も補償してくれます。
また、不意の事故などで割れてしまったガラスについては、故意に割るといった「重過失」である場合を除き、保険が適用される場合があります。こちらも火災保険、個人賠償責任保険などによって補償を受けられるかもしれません。
自分や身内が自宅や知人宅、学校など施設のガラスを割ってしまった!というときには、加入している保険の内容をよく確認してみましょう。
業者選びに時間をかけたくない場合は
業者選びに時間をかけたくない場合は、ぜひ弊社にお電話ください。費用をおさえるコツでもご紹介しましたが、たとえば弊社では見積り後のキャンセル料は発生しません。
無料で現地調査とお見積りをさせていただき、予算オーバーであれば遠慮なくキャンセルできます。他社と比較するための相見積りとしてもどうぞご活用ください。
ガラス110番では24時間365日対応のコールセンターが、お客様に適した業者を紹介させていただきます。お好きなタイミングでいつでもご連絡を!
網入りガラスは熱割れに注意!
網入りガラスは防火効果の高いガラスですが、熱が加わることで割れてしまう「熱割れ」という現象が起こりやすいのです。ここでは、そんな熱割れについてと、その予防策をご紹介します。
網入りガラスは割れやすい!
網入りガラスは防火効果を目的としたものなのに、熱で割れやすいのはおかしいと思われるかもしれませんが、熱割れはワイヤーやガラスの部分的な熱膨張が原因です。
網入りガラスが耐性を発揮するのは、ガラスに対して均一に熱される火災などの熱。しかし熱割れは、直射日光のあたる部分と日陰部分、気温によるワイヤーやサッシ部分の加熱といった、 使用環境によって部分的に発生する熱が引き起こす現象です。
通常のガラスでもサッシ部分の膨張による熱割れが発生しますが、網入りガラスはさらにワイヤーの膨張も加わるため、通常のガラスよりも割れやすくなっています。
ワイヤーはあくまで割れた際のガラスの飛散や脱落の防止が目的であり、ガラスを割れにくくするものではないのです。
熱割れの予防策
熱割れの予防策としては、以下のことが挙げられます。
- 窓際に家具や段ボールなどを触れさせない
- エアコンの風を網入りガラスに当てない
- 網入りガラスに影を落とさない
ひとつ目についてですが、窓際に家具や段ボールが触れることによって、その部分が過熱して熱割れを起こしやすくなってしまうのです。ふたつ目とみっつ目は、エアコンの風や影を作ることによって、その部分だけ温度差が生じて割れやすくなってしまいます。
つまり、ガラス全体の温度差を作らないことが、熱割れ防止につながるのです。
ちょっとした「ヒビ」に注意!
熱割れによってヒビが入った網入りガラスは、強度がほとんどなくなってしまっています。そのため、開け閉めの衝撃だけでも破損するおそれがあります。
小さなヒビでも強度が大きく下がるため、ヒビを見つけた際にはすぐに修理・交換するようにしましょう。
ガラスのお悩みはプロに相談!
網入りガラスのヒビや強度にお悩みであれば、ぜひとも弊社にお電話ください。交換だけでなく、お客様のご要望にあった強度対策なども提案させていただきます。ご相談、お見積りは無料でお気軽にしていただけますよ。