ベランダなどに干していた洗濯物を取り込むとき、黄色いしみのようなものがついていることがあります。
あるいは網戸や窓ガラスにも、同じような汚れがついているケースがあります。
もしかしたらそれは蜂のフンかもしれません。
蜂といえば刺傷被害のイメージが強いですが、フン害も意外と厄介な問題です。
ここでは蜂の習性を見ながら、蜂のフンによる被害をどのように防止するか、蜂のフンがついてしまったらどう落とすかについてご紹介したいと思います。
蜂のフン害はミツバチのフンがおもな原因
蜂によるフン害の多くはミツバチによるものです。
ミツバチは掃除専門の働き蜂がいるほどきれい好きで、巣の中ではフンをしないとされています。
冬を越す際もフンをせず、じっと巣の中で春を待ちます。
ミツバチの糞害は活動を始める春、体の中に溜めていたフンを排出するため起こりやすいといわれています。
ミツバチは飛行しながらフンをするといわれています。
下記のような条件がそろっていると糞害に遭いやすいので注意しましょう。
- 白い色をした場所
- 巣からみて南から東の方向
- 巣から100~200m圏内
参考:玉川大学学術リポジトリ|ミツバチの糞について∼アンケート調査の結果から(PDF)
つまり、ミツバチがフンをしやすいエリアにベランダがあり白など薄い色の洗濯物を干している場合、白や銀色系の車を昼間置いている場合などに被害が出やすくなります。
ミツバチのフンは黄色っぽく泥のような見た目です。
こちらの写真のような汚れがついていたらミツバチのフンかもしれません。
ベランダにミツバチが寄ってくる理由は香り
ミツバチや匂いに敏感で、花の蜜以外の匂いにも反応します。
例えば、洗濯物に使われている柔軟剤の甘い香りにつられて蜂が寄ってくることもあります。
また、赤ちゃん用のミルクの匂いにつられて寄ってくることもあるようです。
ベランダは蜂が巣を作りやすい場所の1つです。
巣の場所を探すために偵察しにきているかもしれませんし、もしかしたらすでに蜂の巣ができているかもしれません。
蜂のフン汚れの落とし方
ミツバチのフンには花粉や油分が含まれています。
フンが乾燥する前であれば簡単に除去できるといわれていますが、そのまま乾燥してしまうと取れにくくなってしまいます。
早めに洗濯や洗車をし、シミや跡にしないことが大事です。
乾燥してしまった場合、油分の落とし方を参考にすればミツバチのフンも落ちます。
洗濯できる衣類やシーツの場合
油もののシミ取りには食器用洗剤を使う方法や、衣類用洗剤のつけおきと45℃くらいのお湯を使った方法がすすめられています。
まずは洗濯してみて、シミになっているか確認するのがよいでしょう。
食器用洗剤を使う方法
食器用洗剤をシミになった部分にかけます。
手洗いをしたうえで洗濯機にかけると、ついてしまったばかりのシミであれば取れます。
つけおきとお湯を使う方法
まずは衣類用洗剤をシミの部分に吸収させ、30分ほど放置します。
このとき、歯ブラシを使うとなじみやすくなります。
その後45℃くらいのお湯でシミになっている部分を手洗いし、洗濯機へかけます。
油が高温のお湯で溶けることを利用し、服の繊維から油汚れを取り除きます。
車の場合
車についてしまった場合はまず油汚れを落とす方法を実行し、それでもだめなら「磨いてそぎ落とす」という方針を取ります。
熱湯を使う方法
高温になると油は溶け出してくることが多いため、まずはお湯を使い、車を傷つけず取れないか試してみましょう。
油汚れ用の洗剤を使う方法
お湯で落ちなければ、油汚れに対応した洗剤を利用します。
ワックスを使っている場合、同じく油分なため一緒に落ちてしまうことには注意が必要です。
研磨剤入のポリッシュなどを使う方法
固着してしまいお湯や洗剤で取れない場合、研磨剤の含まれるポリッシュなどで磨く必要が出てくるかもしれません。
ただし、研磨剤は少なからず塗装を傷つけます。
そのため利用は控えめにし、必要な場合のみ使うことが大切です。
どちらの場合も早めに対策する方が落ちやすいとされています。
蜂のフンが付いていないかを日々確認し、付いていたらすぐに対策することが必要になってくるでしょう。
蜂の簡単な見分け方
蜂をベランダで見かけたときに、危険な蜂なのかどうかを把握しておきたいですよね。
もし強力な毒をもっている危険な蜂だったら早く対処したいものです。
ここではおもな蜂の種類と巣の特徴をご紹介します。
ミツバチ
■ ミツバチの姿
■ ミツバチの巣
ミツバチはスズメバチやアシナガバチよりおとなしい性格の蜂です。
そのため何もしなければ刺してきません。
体はずんぐりしており、毛が生えているのが特徴です。
巣は白っぽく平らな形が特徴です。
巣の大きさは最大1mにもなり、巣の規模が大きくなると板状の巣の枚数が増えます。
ミツバチの生態の詳細はこちらをご覧ください。
スズメバチ
■ スズメバチの姿
■ スズメバチの巣
スズメバチはとても強力な毒をもち、硬く頑丈な体をしています。
刺されてしまうと毒の影響で刺された部分が腫れ、最悪の場合はアナフィラキシーショックで死に至る危険もあるのです。
体は全体的にオレンジ色をしていて、最大で4cm程度と蜂の中では大きな体格です。
巣は球型が多く、大きいもので50cm以上に達します。
アシナガバチ
■ アシナガバチの姿
■ アシナガバチの巣
アシナガバチに刺された場合も腫れ、最悪の場合は死に至る危険性があります。
しかしスズメバチよりはおとなしいので、刺激しなければめったに刺されません。
全体に体は黄色で、長い足をぶらさげるような体勢で飛びます。
巣の形は、六角形の巣穴が外側に向いているようなシャワーヘッド型です。
巣の大きさは最大15cm程度になります。
蜂の種類ごとの詳細はこちらをご覧ください。
蜂の巣は飛んでいる蜂を観察して見つける
蜂の巣を見つけるためには、飛んでいる蜂をじっくり観察してみましょう。
昼間いくら飛び回っていても、夕方の暗くなる頃には活動時間が終わって巣に戻ります。
蜂が襲ってこない離れた場所や家の中など、安全な場所で観察してみましょう。
蜂の巣を作られやすい場所の詳細はこちらをご覧ください。
では、敷地内に蜂の巣を見つけときにはどのように対処したらよいでしょうか。
その方法を確認してみましょう。
見つけた蜂の巣の状態を確認する
蜂の巣を見つけたら、まずは巣の状態を確認しましょう。
把握することで、自分で駆除できるのか、業者に頼むべきかを判断できます。
- 蜂の巣の大きさ
- 蜂の巣の形状(球形、シャワーヘッド形など)
- 蜂の種類
- 4~5月の蜂の巣
- アシナガバチかミツバチの巣
- 巣の大きさが5cm未満
- 開放的な場所に巣がある
自分で駆除できる蜂の巣だった場合は、蜂が休んでいる夜に駆除をおこないましょう。
関連記事では、蜂の巣駆除に必要な道具や詳しい手順を解説しています。
駆除する前にぜひ参考にしてください。
自分で駆除できない蜂の巣だった場合は、業者に駆除の依頼をしましょう。
業者に依頼すれば、安全に的確に駆除をしてもらえます。
また、作業後のアフターサービスが付いている業者もあり、蜂が戻ってきても無料で再度駆除をおこなってくれるサービスがあります。
ハチ110番でも、見積り無料の蜂の巣駆除業者※をご紹介しています。
お近くの業者をお探しの際には、ぜひご相談ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積り・キャンセルに費用をいただく場合がございます。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積もりに費用をいただく場合がございます。
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フン害を減らすための蜂よけ対策
洗濯物がミツバチに汚されてお困りの方は、柔軟剤を変えてみるのもいいでしょう。
蜂対策を考えるなら、極力甘いにおいは避けましょう。
それ以外には以下の方法があります。
- ダミーの蜂の巣をベランダに吊るす
- オニヤンマの模型をベランダに吊るす
- ベランダを防虫ネットで覆う
- ハーブや木酢液の匂いを広める
蜂よけの詳しい方法はこちらの記事をご覧ください。
車の場合、木酢液や殺虫剤を直接かけられないので、カバーをかけるなど、蜂のフンが付いても塗装に影響がない方法を考えなければいけません。
ただ、蜂がいる以上フン害は完全に避けられるわけではありません。
特にベランダに蜂の巣がある場合、蜂の巣駆除を検討する必要が出てくるでしょう。
近くにミツバチを飼っている家などがあれば、巣箱の近くに白い布を引いてもらう、糞害が目立つのであれば巣箱を減らしてもらうなどの対策をお願いすることも大切です。
まとめ
- 蜂のフン害はミツバチのフンがおもな原因
- 蜂のフンは油汚れの落とし方を参考にする
- ミツバチは香りに引き寄せられる
益虫として有名なミツバチですが、フン害をはじめ、ミツバチが巣を作ったり飛び回ったりすることによるデメリットは存在します。
もし近くにミツバチの巣ができており、フン害などに悩まされる場合は、駆除などの方法を取る必要があるかもしれません。
小さくて開放的な場所にある巣なら自力駆除も可能ですが、それが難しい場合は蜂駆除業者にお任せください。
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専門文献や駆除業者・専門家への調査をもとに、蜂の駆除・予防法や駆除業者の選び方など様々なテーマで情報 …