スズメバチの行動範囲は巣から半径1~2kmといわれています。
ただし、時期によっては10km以上移動することもあります。
特に9月中旬以降は、スズメバチがエサにする虫が少なくなるため、エサを求めて多くの距離を移動するのです。
この記事ではスズメバチの行動範囲と、刺されないための対策・巣を作られない対策をご紹介します。
被害を防ぐために参考にしてみてください。
すでに巣ができてしまっている場合は、無理をせずに業者に相談することをおすすめします。
スズメバチの行動範囲は数kmにおよぶ
スズメバチを見かけたからといって近くに巣があるとは限りません。
スズメバチの行動範囲は巣から半径1~2kmほどですが、エサが近くになくなると10km以上とさらに行動範囲が広くなるからです。
巣から離れて行動するのは働き蜂です。
女王蜂は働き蜂が育ったら巣から離れません。
そのため、巣の近く以外でスズメバチを見つけたら、働き蜂の可能性が高いです。
スズメバチの行動範囲は思った以上に広く、驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さらにスズメバチをよく知るために、生態についても簡単にご紹介します。
スズメバチの生態
スズメバチの女王蜂は4~5月ごろに巣作りを始めます。
そこから産卵をして6~8月ごろになると、働き蜂の数が増えて巣がさらに大きくなっていくのです。
スズメバチの数のピークは9~10月ごろで、攻撃性がもっとも高いのもこの時期です。
スズメバチは集団行動をし、1匹見つけたら近くに仲間がいる可能性が高いため注意が必要です。
スズメバチの生態の詳細はこちらをご覧ください。
行動範囲以上に注意したい「警戒範囲」と「追跡距離」
スズメバチの行動範囲よりも警戒範囲に注意する必要があります。
警戒範囲とは近づいてきた敵に対してスズメバチが威嚇行動を示す範囲です。
蜂の巣の周囲には偵察蜂が飛んでいて、常に警戒しています。
警戒範囲に入ると敵とみなされ、威嚇したあとに攻撃されてしまうおそれがあります。
警戒範囲はスズメバチの種類や巣のある場所によって、数m~10mほどと差があります。
過去に警戒範囲に敵が侵入してきたことがある場合、以前よりも警戒範囲が広くなってしまうこともあります。
もう1つ注意すべきは追跡距離です。
巣に刺激を与えた敵を追いかける距離で、攻撃性の強い蜂ほど長くなります。
飛行速度は時速30~40kmほどで、人が走る速さは時速20kmほどなので、短い距離でも逃げ切るのは難しいでしょう。
こちらの表は、スズメバチの種類ごとの警戒範囲と追跡距離をまとめたものです。
上にいるスズメバチほど攻撃性が強く、警戒範囲と追跡距離が広いことがわかります。
蜂の種類 | 警戒範囲 | 追跡距離 |
---|---|---|
ツマアカスズメバチ | 10m | 40m |
オオスズメバチ | 10m | 30m |
キイロスズメバチ | 10m | 30m |
モンスズメバチ | 5m | 25m |
チャイロスズメバチ | 5m | 10m |
ツマグロスズメバチ | 4m | 10m |
コガタスズメバチ | 3m | 10m |
ヒメスズメバチ | 2m | 3m |
※ツマアカスズメバチは海外での観察に基づく
被害を受けないためにも、なるべく距離をとって巣のありそうなところには近寄らないことが重要です。
警戒範囲に入られた場合、スズメバチは特有の行動をとる習性があります。
刺されないように、次にご紹介するスズメバチの行動をよく覚えておくようにしましょう。
警戒範囲に入った敵に対するスズメバチの威嚇行動と攻撃
警戒範囲に入ってしまった場合、スズメバチは以下のような行動をとります。
これらの行動が見られたら敵とみなされて攻撃されるおそれが高いです。
- 敵の周囲を大きく飛び回るなどして威嚇する
- あごをカチカチと鳴らして威嚇する
- 敵が立ち去らなかったら攻撃する
スズメバチの威嚇行動の詳細はこちらの記事をご覧ください。
スズメバチに刺されないようにするためには、正しい予防法や逃げ方について知っておくことが大切です。
次は、スズメバチに刺されるのを防ぐためにおこなうべきことをご紹介します。
蜂に刺されるのを防ぐ方法
スズメバチは色や匂いに反応します。
特に黒色はスズメバチを刺激する色であるため、黒色の服は着ないようにしましょう。
山登りなどスズメバチの巣がありそうな場所に行く際は、肌の露出を控えた白っぽい長袖・長ズボンがおすすめです。
頭部を守るために帽子をかぶることもおすすめします。
また、甘い匂いのする香水や柔軟剤もスズメバチを刺激してしまいます。
香水はつけない、無臭の柔軟剤を使用するなどして気をつけましょう。
もしもスズメバチに遭遇してしまったら、ゆっくり静かに離れてください。
スズメバチの視界は狭いため、姿勢を低くして離れると、刺されるリスクを低くすることができます。
慌てて腕を振り回したり、大きな音を立てたりしないでください。
スズメバチに巣を作られやすい場所
最後に、スズメバチの巣が作られやすい場所をご紹介します。
巣がないか不安で仕方ないという人は、自宅周辺を確認して巣を作られていないか、以下の場所をチェックしてみましょう。
このように、スズメバチは雨風をしのげる場所に巣を作ることが多いです。
巣の大きさが5cm以上まで大きくなっている場合は、すでにスズメバチが大量にいて大変危険です。
業者依頼をして、安全で適切な方法で駆除してもらってください。
詳しくは蜂の巣が作られやすい場所をまとめた記事をご覧ください。
蜂の巣を作られないようにする方法
巣を作られないようにあらかじめ予防しておくことも可能です。
ここでは2つの方法を簡単にご紹介します。
忌避剤(殺虫スプレー)
殺虫スプレーをまいておくとスズメバチが嫌がって近寄りにくくなるため、巣予防の効果が期待できます。
効果はスプレーをまいてから1ヵ月ほど持続しますが、天候にも左右されるので、こまめにまいておくとよいでしょう。
木酢液
木酢液(もくさくえき)とは、木材を焼いて乾かしたときに出る煙を冷やして液体状にしたものです。
スズメバチは木酢液の焦げ臭い匂いが苦手なので、蜂の巣予防として活用されています。
詳しくは蜂の巣の予防法をまとめた記事をご覧ください。
蜂の巣を作られたら早めに業者に駆除してもらう
万が一巣がすでに作られている場合は、なるべく早く業者に依頼して駆除してもらうことをおすすめします。
そのまま放っておくと、自分だけでなく近隣にも被害が及んでしまうかもしれません。
また、巣は小さいうちだと比較的駆除が簡単なため費用を抑えられます。
ハチの巣駆除業者をお探しなら、ハチ110番をご利用ください。
ハチ110番ではスズメバチの巣の駆除ができる業者をご紹介しております。
もちろん、スズメバチ以外のハチでも対応できます。
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