家の網戸がたるんでいるのを見かけると、とにかく気になりますね。来客があったときにも「網戸が不格好でちょっと恥ずかしいな……」と感じることが多いのではないでしょうか。
網戸がたるんでいると、見栄えが悪いだけでなく、網戸本来の機能を果たすことができません。たるんでしまった網戸は、枠との間にすき間ができて、虫が入り込んでくる可能性がありますので、対策をおすすめします。
実は、網戸のたるみは意外な方法で直すことができます。また、応急処置では直らない場合には、自分で張り替えることも可能です。このコラムでは、網戸の網がたるんでいる場合の応急処置の仕方や、自分で張り替える方法を詳しく紹介します。
網戸のたるみの解決方法
網戸のたるみは、軽度なものなら元に戻すことができます。自分でできる簡単な方法を紹介しますので、試してみてください。
ドライヤーで解決?
ちょっとしたたるみなら、ドライヤーを使って直せる場合があります。網は、温度が高くなるとひとたび伸びるからです。その性質を利用して、ドライヤーでたるみを直してみましょう。
- たるんでいる部分に熱風をあてます。ドライヤーを網から20~30cmほど離しましょう。
- 冷めて縮むのを確認します。
- たるんでいるところがあれば再度熱風をあてます。
網の様子を見ながら、この作業を繰り返してみてください。ドライヤーを網に近づけ過ぎないように気をつけましょう。
既存の網を入れ直す
ドライヤーを使う方法を試しても、たるみが直らない場合は、網のたるんだ部分を伸ばしてはめ直すという方法もあります。新しい網に張り替えるわけではありませんので、コストはかかりません。
網は、サッシの溝にはめられていて、ガスケットと呼ばれる固定用シール材で押し込める形で固定されています。ガスケットはプラスチック製、またはゴム製のものが多いです。
ガスケットを持ち上げて、たるんだ部分を引っ張りながらサッシに網を押し込むことで、たるみを伸ばすことができます。以下の手順で試してみてください。
- まず、網戸はサッシから外し、床に置いて作業をします。網戸をサッシから外すときには、外れ防止用の留め具やネジを緩めてください。
- マイナスドライバーなどでガスケットを持ち上げ、網を引っ張ります。
- たるんでいる部分をしっかり引っ張りながら、ガスケットの溝に引き込みましょう。
- ガスケットを溝に埋め込みます。
ガスケットの溝に網を引き込むときには、目打ちを使うとよいでしょう。また、作業中の網戸の下には毛布や新聞紙などを敷いて、網戸や床に傷がつかないように気をつけてください。
網戸がたるむ原因とたるみ予防策
そもそも、網戸はなぜたるむのでしょうか?普段のお手入れのときにもできる、たるみを予防する方法をご紹介します。
網戸のたるみの原因
網戸は、強く押すなどの圧力をかけると、網が伸びてたるんでしまいます。ですから、できるだけ触らないように生活するのが一番のたるみ防止となるでしょう。また、雨風が当たる場所や、1日中日光が当たり続ける場所であれば、自然と網戸がたるんでしまいます。
網戸を洗うときに強くこするのも、たるみの原因となります。普段から網戸のお手入れをこまめにして、汚れをためないようにすることも大事です。
普段のお手入れ
網戸のお手入れといえば、こまめなホコリ落としが中心です。静電気の力でほこりを吸い取るようなハタキがよく使われます。水洗いは、年に1~2回おこなうとよいです。専用のブラシを使って、汚れを落としていきましょう。
ただし、こすりすぎや、力の入れすぎはよくありません。網に圧力がかかって、たるみの原因となります。網に負担がかからないように注意してお手入れをしてください。
網戸のたるみが直らないときは張り替えてみよう
これまで紹介してきた方法では網戸のたるみが直らないときは、網の張り替えを考えてみましょう。自分でおこなうときに必要な道具や、張り替えの方法をご紹介します。
- 新しい網(1枚の網戸につき2m)
- ローラー(ホームセンターなどで購入できる)
- 押さえ用ゴム(1枚の網戸につき6~7mくらい)
- 先のとがったもの(千枚通しやアイスピックなど)
- 大きめのクリップ(洗濯バサミまたは専用クリップ)
- ハサミまたはカッター
- 雑巾
- 歯ブラシ
- ゴミ袋
- 古い押さえゴムをはがし、ゴムの跡や溝の汚れを落とします。
- 新しい網を枠に合わせて広げ、クリップで止めます。
- コーナーから5cmほど離れたところにゴムを入れる。
- ローラーでゴムを押し込むようにはめていきます。
- 余った網の端を切り取って、張り替えは完了です。
網戸の張り替えを上手く仕上げるコツ
網戸の張り替えを自分でおこなうときに気をつけたい、上手く仕上げるコツをご紹介します。
- なるべく広い場所でおこなうと、作業がしやすくなります。
- ローラーは、押さえゴムを差し込むためのとがった部分があるものがよいです。
- 網戸の本体はとても汚れています。枠の部分や溝の汚れを丁寧に取り除きましょう。
- 誰かに手伝ってもらって引っ張りながらおこなうとよいです。
はじめて網の張り替えをする場合には、たるみができてしまって、何度もやり直しになる場合があります。また、自分ではしっかり仕上げたつもりでも、業者が作業した他の網戸と比べると、たるみが目立ってしまうこともあります。
何度も張り替えると、自分でもできるようになるのですが、慣れないうちは上手くいかないことも多いです。たるみが出ないようにビシッと網戸を張るのは、ある程度経験が必要なのかもしれません。
「工具をそろえるのが大変だ」「作業するスペースが狭い」「自分では上手くできるか心配」という場合には、業者に任せてみてもよいでしょう。
網戸の張り替えは業者に依頼できる!
網戸の張り替えは業者に依頼することができるので、自信がない場合は業者にお願いしましょう。網戸を自分で張り替えてみると、案外工具や道具をそろえるのが大変です。
新しい網戸やゴムなどを購入した場合、想定外の時間やお金がかかることがあります。また、大変な作業をしたのにもかかわらず、仕上がりに満足できないケースもあります。
網戸は、家の外に取り付けることがほとんどで、来客の目につきやすいところでもあります。たるんでいたり、曲がっていたりすると、家の印象を悪くしかねません。また、自分でおこなう雑な作業のせいで、網戸の端から虫が入ってきたり、網が外れたりする可能性もあります。
網戸の張り替えが難しそうだと感じたときは、業者に依頼することも検討してみてくださいね。なるべく安く張り替えたいという場合には、相見積もりを取っていくつかの業者を比較してみることをおすすめします。また、張り替えに関する質問や相談があれば、作業前に業者に聞いて、きちんと納得したうえで作業に入ってもらいましょう。
まとめ
網戸の網がたるんでいると、気になるものですよね。まずは、外さずに応急処置をしてみましょう。目立たない程度のたるみなら、自分で直すこともできます。
しかし、応急処置では直らないほどのたるみがある場合は、網戸としての機能を果たしてない可能性があります。どこかから、虫が入り込んでくるかもしれません。また、見た目もあまりよくありません。
網戸のたるみは、ひどくならないうちに直しましょう。網戸の張り替えには、専用の道具が必要です。新しい網やゴムも必要となります。また、網戸の張り替えには、多少の経験が必要です。
道具をそろえたり、自分で張り替えたりするのが面倒だと感じる方や、とにかくキレイに張り替えたいという方は、業者に任せてみてはいかがでしょうか。