障子のリフォームをお考えの方は、今までとは少し変わったオシャレな障子に張り替えてみてはいかがでしょうか。障子にはさまざまな色や形、素材、デザインがあります。部屋のインテリアや窓などと合わせてコーディネートすることで、よりきれいな空間を演出することができるのです。
当記事では、さまざまな障子の種類と特徴、障子アレンジのアイデアをご紹介しますので、ご自宅にあった障子を見つけるヒントに活用してみてください。
全7種類!和室に合う障子の種類と特徴をご紹介【イラスト付き】
障子は白い障子戸だとは限りません。格子や障子紙のアレンジで、和・洋といった現代のお住まいに合わせ、より美しく味わい豊かに演出することが可能です。この章では、障子にはどんなスタイルがあるのか、障子紙や格子のアレンジ方法を解説していきます。
種類1.腰付障子
障子の下部分に30㎝ほどの腰板がついた障子を「腰付障子(こしつきしょうじ)」と呼びます。もともと腰板は、雨を防ぐためにつけられていたため、板の大きさが60~70㎝ほどありました。
しかし、現在は部屋などを仕切るために使用されているため、腰板を大きくする必要がなくなり小さくなったのです。区別するために腰板の大きなものはとくに「腰高障子(こしだかしょうじ)」と呼ばれることもあります。腰付障子は和の印象がありますが、じつはリビングなどにも使われています。
種類2.水腰障子
腰板がないものが水腰障子(みずこししょうじ)です。また「腰無障子(こしなししょうじ)」とも呼ばれています。腰板がなく、外から入る光の量が多いことで日中部屋を明るくする効果があります。リビングや子供部屋など、部屋を明るくしたい場合におすすめの障子戸です。
種類3.雪見障子
雪見障子(ゆきみしょうじ)は、障子戸の下部分がガラス窓になっているものです。名前に「雪見」とついていますが、雪景色以外にも各季節の景色が楽しめるのが、この障子戸の特徴です。
また、ガラス部分があるため開放感も感じられます。リラックスして過ごせる部屋に設置するのもよいかもしれません。
種類4.擦上障子
擦上障子(すりあげしょうじ)は、小障子といわれる部分が上下に動く障子戸です。擦上障子のなかには、左右に動くものもあります。先ほどご紹介した雪見障子のひとつで、障子の下部分はガラスがはめ込まれています。
外部からの光や景色を楽しみたいときには、小障子を上に動かし、夜や外部の光を必要としないときなどは小障子を下に動かし閉めておくことができます。
種類5.猫間障子
猫間障子(ねこましょうじ)は、擦上障子と同様に小障子が動く仕組みになっていますが、ただその部分にガラスがはめ込まれていません。もともとは猫がでたり入ったりすることを目的としてつくられたものです。ただ、近年ではガラスがはめ込まれている猫間障子というものもあり、擦上障子との区別はあいまいになっています。
種類6.東障子
東障子(あずましょうじ)は、障子紙ではなく「ガラス」または「アクリル板」を使用した障子戸です。「ガラス障子」や「ガラス戸」とも呼ばれています。通常、障子紙を張るため、破れたり汚れたりすると、その都度張り替えが必要です。
ガラスやアクリル板にすることによって破れる心配はなく、汚れたときはタオルなどで対応ができ掃除が楽になります。また、デザイン性も高いのでいろいろな部屋に合わせやすいメリットがあります。
種類7.額入障子
額入障子(がくいりしょうじ)は、戸の中央の一部分だけガラスがはめ込まれている障子戸です。ガラス部分が縦長の「縦額入障子」と横に長い「横額入障子」があります。この障子のメリットは、はめ込むガラスを柄入りのものにしたり、色付きのものにしたりできることです。
ご自身で額の縦横を選び、さらにどの種類のガラスをはめ込むかも決めて、設置場所にあった障子戸するのもよいでしょう。
※対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。
より個性的に!障子のアレンジ方法
ここでは、障子紙や格子のアレンジ方法を解説していきます。先ほどご紹介した7種類の障子を自分なりにアレンジすることで、より個性的な演出を楽しむことが可能です。
また、ペットやお子さんがいらっしゃるご家庭では、張り直しても破れることがあり困ってしまうことも多いでしょう。そんなときに便利な破れにくい障子紙についてもご紹介しますので、参考にしてください。
障子紙のアレンジ
障子紙によって、さまざまなアレンジが可能です。ここでは、6つのアレンジ例と張り方をご紹介します。
和紙
障子が汚れたり破れてしまったりした部分を剥がして、色付きや柄の入った和紙を貼り張りつけるというアレンジができます。全体を剥がさず、気になる部分にだけ和紙を切って張りつけることで、ほかにはない障子になるので、一度試してみてはいかがでしょうか。
ガラスシート
障子を取り外し、代わりにガラスシートを張りつけることで和風だった障子が洋風に印象が変わります。もともとUVカットなどでガラスシートは使用されてることがありますが、このように使うことも可能なのです。
ガラスシートは、ホームセンターなどで簡単に購入できます。また、作業も張りつけるサイズにはさみを使って切るだけなので、時間があるときに障子をアレンジしてみるのもよいでしょう。
布
布を使って障子をアレンジさせることも可能です。布であれば、家で余ったものを使えるので、とくに費用はかかりません。アレンジ方法は、まず布を準備しましょう。準備ができたら、張りつける大きさに合わせてハサミで切り、画びょうや両面テープで張りつけるだけです。
また、汚れても取って洗えるメリットもありますので、一度試してみてはいかがでしょうか。
プラスチック素材の障子紙
プラスチック素材の障子紙は和紙の障子紙と見た目の大差はありません。プラスチック素材の障子紙にすることで、紙より耐久性があがり、障子紙の色あせを心配する必要がありません。また、水拭きができることメリットです。
最近では、UVカット効果が期待できるものもあるようなので、検討するのもよいでしょう。
ウォールステッカー
このステッカーは壁などに張ることが多いですが、障子に張っても楽しむことができます。貼り方は、ウォールステッカーを貼りたい場所に貼るだけです。
ウォールステッカーをご自身で好きなように張れますし、直ぐに剥がせるので、その都度気分に合わせて張り直すことができます。また、キャラクターや植物などさまざまなステッカーあるので、購入するときも楽しめることでしょう。
ガラスやプラスチック板
ガラスやプラスチック板をはめ込むことで、透明感をだすことができます。ガラスの場合、購入するとき必要な大きさを業者に頼まなくてはいけません。しかし、プラスチック板であれば、カッターで切ることができるので、業者に発注する手間がなくなります。
このふたつ以外にも、アクリル板を使用する方法もありますので、障子を透明にする際は、この3種類で検討するとよいでしょう。
格子のアレンジ
アレンジができるのは障子紙だけではありません。格子もアレンジすることができます。ここでは、格子のアレンジについて解説します。
格子の数を増やす
障子の格子を増やすことで、障子紙を破れにくくすることができます。数を増やすことによって、おしゃれな障子に換えることが可能なのです。しかし、格子を増やす際は、枠が既存の障子と同じ太さにして、全体が重くならないように注意が必要です。
格子を洋風にする
和風のイメージのある障子ですが、格子をリメイクすることによって洋風の格子窓や格子戸にすることができます。たとえば、黒色の格子を白に塗り替えるだけでも洋風な雰囲気をだすことが可能です。
また、格子の数を減らすことで外国風にアレンジができますので、洋風にアレンジされたい方は、試してみるとよいでしょう。
破れにくい障子紙
障子紙のアレンジでご紹介したプラスチック素材の障子紙は、強度があるため破れにくいです。プラスチック素材の障子紙を張るときは、アイロンを使う方法と両面テープを使う方法があります。以下に両方の張り方をまとめましたので、参考にしてください。
アイロンを使った方法
アイロンタイプのプラスチック障子紙・アイロン・マスキングテープ・定規・カッターナイフを準備します。
ざらざらしている面を枠側にして、プラスチック障子紙の端をマスキングテープで仮止めします。そのあと、カッターナイフで障子よりも少し大きめに障子紙をカットします。
カットしたら、障子紙を少しずつ広げながらアイロンをかけていきます。かけ方は、中央から外方向にかけましょう。
はみ出した障子紙を定規とカッターナイフを使い、カットしていきます。それから、余分な障子紙をはがし、もう一度アイロンをかけて張り替えは完了です。
両面テープを使った方法
両面テープタイプのプラスチック障子紙・専用の両面テープ・マスキングテープ・定規・カッターナイフを準備します。
マスキングテープで、新しい両面テープタイプのプラスチック障子紙の端を障子枠の片側に仮止めします。
障子紙を広げ、カッターナイフで障子よりも少し大きめにカットしましょう。次に専用の両面テープを枠の部分全部に張ったら、両面テープの紙をはがします。
仮止めしたところからずれないように、障子紙を角に合わせゆっくり張っていきます。たるんだ場合、すぐに少しはがして張り直すようにしましょう。
張り終えたら、定規とカッターナイフを使いはみ出した部分を切って作業は完了です。
※対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。
障子を張り替えてみよう!
障子をリフォームするための障子紙が見つかったら、実際に張り替えてみましょう。この章では、障子のはがし方や張り方、費用相場についてそれぞれご紹介します。
また、障子の張り替えをプロに任せたいという方も多いことでしょう。そこで、実際に依頼した際にどのくらいの費用がかかるものなのかについてもご紹介していますので、参考にしてください。
障子紙のはがし方
障子を張り替える作業で、まずおこなうのが障子紙をはがすことです。ここでは、障子をはがす際に必要な道具とはがし方をご紹介します。
必要な道具
- はがし剤または水
- 霧吹き
- はけ
- 雑巾
- スポンジ
障子紙をはがす手順
障子を障子紙の面を上にして寝かせて置き、霧吹きやはけなどを使って桟(さん)部分の障子紙に水かはがし剤をつけます。そして、5分ほど染みるのを待ちましょう。
5分ほど経ったら、障子紙を下からゆっくりはがしていきます。はがし終えたあと、雑巾やスポンジで桟に残った障子紙を取り除きます。
障子紙をすべて取り除いたら桟を干します。桟が濡れていると、障子紙を張った際にシミができてしまうおそれがあるためです。
上記でご紹介した障子紙のはがし方は和紙の場合です。プラスチック障子紙の場合は、水やはがし剤を使わず、ドライヤーで温めて障子紙をはがします。プラスチック障子紙のほうが、張り替えをするときに作業が楽ですので、和紙からプラスチック素材のものにするのもよいでしょう。
障子紙の張り方
プラスチック障子紙の張り方は「破れにくい障子紙」でご説明しましたので、ここでは和紙の障子紙の張り方をご紹介します。まず、以下の道具を準備しましょう。
準備する道具
- 新しい障子紙(和紙)
- 障子のリ
- セロハンテープ
- 定規
- カッターナイフ
- 新聞紙
上記の道具が準備できたら、以下の手順で障子紙を張っていきます。
障子紙を張る手順
桟に障子のりをつける際に、床にもつかないよう新聞紙をあらかじめ敷いておき、障子を寝かせて置きます。
セロハンテープを使い、障子紙を桟に仮止めしましょう。仮止め箇所は桟の一方のふちで、セロハンテープは3箇所から4箇所に張ります。
のりをつけ忘れている部分がないように、桟に沿って障子のりをつけていきます。障子のりをつけ終えたら、障子紙を張ります。障子紙を張るときは、たるみがでないように気をつけて、ゆっくり張っていきましょう。
仕上げに桟の中央から外側に向かって、桟を指で押さえつつ障子紙を桟にしっかり貼り付けます。
余分な障子紙がでてくるので、カッターナイフを使って切ります。「紙じゃくり」という段になっているところがあればその長さで障子紙を切ればよいですが、ない場合は6mmほど障子紙を残して切ります。
障子の張り替え費用
障子を張り替えようとすると、どのくらい費用がかかるか気になる方もいるでしょう。以下に、自分で張り替えた場合と業者に依頼した場合の費用をまとめました。
- 自分で張り替えた場合の費用(道具も含む)
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障子紙4枚あたり……約1,000円~6,000円
- 業者に依頼した場合の費用
-
障子紙4枚あたり……約1,500円~8,000円
障子紙を自分で張り替える場合は、必要な道具が家にあれば障子紙代のみの費用だけになり安くすみます。しかし、障子紙をきれいに張れず、たるんでしまうおそれがあるため業者に頼むことも検討するとよいでしょう。
弊社では、障子の張り替え業者を多数ご紹介しています。障子の張り替えをご検討されている方は、ぜひご相談ください。