畳とは日本人には馴染み深く、和室で見かける床材です。新品の畳はイグサの青々とした香りもしてどこか落ち着いた雰囲気にさせてくれます。畳の歴史は古く、日本固有の物です。しかしそんな畳のことを詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。畳にも寿命があり、張り替えが必要となります。
ここでは畳の種類から選び方、また張り替えのタイミングなどを含め、張り替えた畳のお手入れ方法と業者に相談するときの注意点も説明していきます。
畳の種類はさまざま!畳の選び方
畳は時代とともに進化しています。予算や住まいの作りによって自分で選べる時代となりました。畳の種類はたくさんあるので、選ぶ際に迷ってしまうこともあります。そこで、畳の種類と選び方について説明していきます。
畳の種類はさまざま!その特徴は?
国産表、中国表、化学表の3種について、特徴とともにお話していきます。
- 国産表
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高品質なイグサを使用しており弾力性と耐久性に優れています。見た目も美しく変色やムラがありません。手触りが良く、香り高いイグサが魅力です。
- 中国表
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一番普及している畳です。国産表よりは品質が劣るため、弾力性、耐久性は国産表よりありませんがお値段が安いことが魅力です。
- 化学表
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化学製品で作られています。天然イグサと似た繊維で作られており、原材料は樹脂と和紙となります。防カビに優れて、変色もあまりないところが魅力です。
次は畳床について説明していきます。
- 藁床
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天然素材で作られているため、自然素材ならではの快適さがあります。たとえば、湿気にたいして調質効果を発揮してくれます。耐久性もあり、お手入れをしっかり行っていればとても長持ちする畳床です。
- 建材床
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藁をいっさい使わず化学繊維で作られています。そのためダニなどの害虫が発生しにくいところがメリットです。また断熱効果にも優れています。現在、畳床といえばこの建材床が主流となっています。
- 藁サンド
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藁と藁のあいだに、発砲プラスチック系の床材を挟んでいます。比較的、価格は安めで藁と似た感触があります。
どれを選べばいい?畳の選び方
上でご紹介したように、畳を選ぶ際には表と畳床の両方から考えなくてはいけません。お値段重視で考えるのなら中国表の藁サンドが良いでしょう。使用するお部屋が密閉された空間ですと、カビやダニの心配もあります。カビやダニに強い化学表の建材床が適切です。
小さなお子様がいる家庭なら、天然素材の国産表で藁材が安心かもしれません。素材のことでいいますと、イグサはクッション性があるので、高齢者や足の弱い方には優しい素材となります。
ペットなどの傷が心配な方は傷つきにくい素材の和紙が最適といえます。樹脂加工の素材の場合はカラーが豊富なので、和室に限らず洋室にもマッチするカラーを選択するのも楽しいかもしれません。
地方によって畳のサイズが違う?
地域によって畳のサイズが異なります。1畳という小さなサイズでしたら気になるほどではありませんが、5畳、10畳と大きくなればなるほど差が明らかになっていきます。
大きい順に「京間(西日本エリア)」「中京間(東海エリア)」「江戸間(北海道から関東エリア)」「団地間」となります。最後の団地間は、公団間とも呼ばれており地域は関係ありません。公共団地によく使用されているサイズです。古い公団アパートや公団住宅ですと、団地間なことがあります。
それぞれのサイズですが
- 京間
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95.5㎝×191㎝=約1.82平米
- 中京間
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91cm×182cm=約1.66平米
- 江戸間
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88cm×176cm=約1.55平米
- 団地間
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85cm×170cm=約1.45平米
となります。
しかし近年では法の改正により、不動産やでは畳数の表記が定められています。1畳=1.62平米で統一されているので、中京間が一般的ということになります。
畳を張り替えるタイミングと張り替え方法
畳も消耗品です。お手入れ方法で長く使っていくことはできますが永久ではありません。
畳の寿命は?
正確な寿命というのは決まっていません。一般的に畳本体は10年単位で交換、畳床は20年ほど使用できるといわれています。寿命となる基準は、見た目や使用感で見極めます。
畳の張り替え方法は「裏返し」「表替え」「新床」の3種類
寿命が来た畳の張り替えについて説明いたします。
- 裏返し
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そのままの通り、表と裏をひっくり返して張りなおすことです。購入した畳は表も裏も綺麗です。そこで5年もすると日焼けもしてくるので表から裏へ返すことで、綺麗な畳の面を使用します。5年以内で行うことが多いです。返すだけなので一番手っ取り早い方法となります。
- 表替え
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畳表を新しく張り替えることです。裏返しを済ませた畳は両面古くなっています。そうなると新しく張り替えとなります。5~6年で表替えをすることが多いです。
- 新床
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表畳だけではなく、畳床も寿命がきます。20~30年ほどといわれています。この場合は畳全体の新調となります。
畳交換をするタイミングの見極め方
上記では平均的な張り替えの年数を書きましたが、それはあくまでも平均です。使用されている状況により変わるので、ここでは畳交換のタイミングを迎えているサインについてお話いたします。
- 見た目
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イグサの色も、最初こそ鮮やかな緑色ですが日焼けによって黄色に変色してくると交換のタイミングとなります。また、カビやすり傷が目立ってきても交換となります。
- 使用感
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歩くとデコボコしていて沈む感覚があったり、ギシギシと音が鳴りだしても交換の合図です。
畳を長持ちさせる方法がある!
せっかく綺麗な畳を購入したのですから、日頃からできる長く使用するための方法をお話します。
日頃のお手入れが大事
掃除機と乾拭き
畳の目にそって掃除機をかけてください。隙間のホコリを取り除きます。そのあと乾いた雑巾で拭き掃除をしてください。濡れた雑巾は畳にとって良くありません。光沢がなくなるなど畳本来の美しさを損なってしまいます。
天日干し
よく晴れた日に畳を干してください。畳を太陽に干すことでカビやダニ防止にもなります。しかし直射日光は避けてください。日焼けの原因となります。半年にいちど、4~5時間ほどで大丈夫です。もし、外に干すことが難しいようでしたら、部屋の中で良いので畳をあげてください。こうすることで風の通りを良くし、湿気防止となります。
信頼できる張り替え業者を選ぶには? 業者に依頼する費用と流れ
畳の張り替え業者はたくさんあります。どこをポイントに選べば良いのか説明します。
ポイントをおさえて安心!業者の選び方
畳について知識があるところを選んでください。畳には種類があります。お客様の要望によって何がふさわしいのか提案をしてくれる業者が良いです。一方的に決めつける業者は、そのとき売りたい特売のものかもしれません。お値段重視であればそれも選択肢のひとつに入れるのも悪くないですが、できれば親身に相談にのってくれる業者が安心です。
費用は種類と面積で決まる
畳の張り替えの費用は、畳の種類と張り替え面積によって決まります。高級品質な畳にするとお値段は上がり、広い面積を張り替えるとその分お値段も上がります。畳のグレードによってお値段はピンからキリまであり、上と下を比較すると倍近く差がでることもあるのでご自分の予算と相談してください。
また、畳の使用数でも変わってきます。総替えよりも痛みのひどい畳のみの交換のほうが安くなりますが、どうしても色の違いがでるためアンバランスな見栄えになることも頭に入れておいてください。
お住まいが賃貸住宅の場合、経年劣化のみ大家さんが負担してくれることもあります。最初の契約書でどのように記載されているかにもよりますが、自分に落ち度がない経年劣化であれば大家さんに相談してみるのも良いでしょう。なかには、賃貸住宅向けの安い値段設定でリフォームを請け負ってくれる業者もあるようですので探してみるのも良いかもしれません。
業者に依頼したときの流れ
電話やインターネットなどで依頼をしたあとは、必ず現地調査をしてもらいます。お部屋の採寸をして見積書を出してもらいましょう。どんな周種類の畳を何枚使用するのかなど、明確な説明が書かれているかチェックしてください。また古い畳は廃棄となるため、廃棄費用もかかる場合があることも覚えておいてください。
まとめ
畳を変えるだけでお部屋の雰囲気も変わり、気分が良いものです。畳にもいろんな種類があるため、どんなお部屋で使用したいかを考えると選ぶのは大変ですが、基本的には10年以上と長く使っていくものです。ぜひ今回の記事を参考にゆっくり考えてみてください。
また畳を長持ちさせる方法も説明させていただきました。日頃のお手入れをしながら、畳を大切に愛用してください。