畳の寿命は、部屋の環境や扱い方によって大きく異なります。せっかくなら長く使いたいとお思いの方もいるかもしれませんが、そのためには定期的なメンテナンスが大切です。
メンテナンスをせずに敷きっぱなしの状態で使い続けると、残念ながらその畳の寿命は短くなります。また、古い畳をそのまま使用していると、見栄えが悪いだけでなく体にも悪影響を及ぼしてしまうのです。
そこでこの記事では、畳についての知識や長持ちさせるためのメンテナンス方法、業者にメンテナンスを依頼する際に知っておくべきことについてご紹介します。この記事で、畳を張り替えるべきタイミングについても確認してみてください。
畳の寿命はどれくらい?
当たり前のようにいつも使っている畳にも、寿命はあります。ここからは、畳の寿命について、また、その寿命を短くする原因についてご紹介します。
畳の寿命の目安
畳の寿命は、10年程度といわれています。しかし、畳の寿命は、畳を敷いている部屋やお手入れの内容によって大きく違ってきます。畳をより長く使用するためには、してはいけないこと、するべきことを知ることが大切です。
畳が傷む原因
畳が傷んでしまう原因には、次のようなことがあります。
- 直射日光に当たる場所に敷く
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紫外線が当たり続けると、畳は傷んでしまいます。カーテンやブラインドを閉め、畳を直射日光から守りましょう。
- 畳の上に敷物を敷く
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畳が傷まないようにとカーペットを敷くご家庭もあるでしょう。しかし、カーペットを敷くことでほこりやゴミが溜まってしまい、その結果ダニが発生してしまいます。また、湿度の高い場所では、湿気がこもりカビが発生することもあります。
古い畳をそのまま使っていると……
畳を長期間使用すると、乾燥し表面に傷ができてしまいます。その結果、毛羽立ちやささくれが発生してしまいます。畳は、藺草(いぐさ)という固い植物の茎を乾燥させて作られるため、ささくれといっても固く、足に刺さってケガをしてしまうことがあるのです。
さらには、汗や汚れがしみついた畳は、とても不衛生な状態です。汗や汚れをエサにする害虫が外から侵入し、畳にすみつき増殖してしまうからです。畳に住みつく害虫には、ツメダニやケナガコナダニ、シバンムシ、アリガタバチ、チャタテムシ、ヤマトシミなどがいます。
そのなかでもツメダニやアリガタバチのメスは、人を刺す害虫です。これらに刺されてしまうと、痒みを引き起こすなど健康被害を引き起こします。また、シバンムシ自体は人を刺すことはありませんが、シバンムシの幼虫を捕食するためにアリガタバチがよってくるため注意が必要です。
このような理由から、古い畳はケガをするだけでなく、衛生的にもよくありません。ダニの死骸やほこりが原因でアレルギー症状がでてしまうこともあるので、古い畳を使用しているのであれば、早めに交換したほうがいいかもしれません。
畳の寿命を左右するメンテナンスとは
畳をより長く使用したいなら、メンテナンスをおこないましょう。メンテナンスには、業者に依頼するものと自分でおこなうものがあります。ここでは、これらのメンテナンスについてご紹介します。的確なメンテナンスをおこなうためにも、まずは畳の構造について確認していきましょう。
まずは畳の構造を知っておこう!
畳は、畳床(たたみどこ)、畳表(たたみおもて)、畳縁(たたみべり)という3つの要素で構成されています。
- 畳床(たたみどこ)
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畳のベースとなる部分です。最近では、湿気に強く軽い機能的なものがあります。畳床の種類によって歩き心地や耐久性、厚さなどが違ってきます。
- 畳表(たたみおもて)
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畳の表面部分のことです。近年では、藺草に色をつけたものなどデザイン的なものもあり、お部屋の雰囲気によって選ぶことができます。
- 畳縁(たたみべり)
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畳の四方に貼られている布の部分で、職人が手仕事で作成します。畳縁のないものもありますが、あるものの方が高級といわれています。
メンテナンスその1:裏返し
裏返しとは、汚れたり日焼けをしたりした畳を裏返し、きれいな面を表側にすることです。使用期間が3~4年の畳であれば、深い部分まで傷がついていないので、この方法は有効です。しかし寿命が近い畳は、深部まで傷がついてしまっていることが多く、裏返しができないことがあります。
メンテナンスその2:表替え
表替えとは、表面の藺草で織られている部分を新しいものに交換することです。これは畳の両面が汚れている、擦り切れて毛羽立っているときにおこないます。表替えをする目安としては、裏返しをしてから5年くらいです。
メンテナンスその3:新調
新調とは、新しい畳に交換することです。裏返し、表替えもして使い続けた畳は、もう寿命です。新しい畳に変えましょう。畳の弾力性がなくなり歩くとブカブカする、畳と畳の間が空いている、カビ臭いといったときは、新調をおすすめします。
新調するときは、畳床も経年劣化しています。そのため畳床、畳表、畳縁のすべてを交換します。新調する目安は、寿命である10年以上を経過したタイミングです。
日常で気をつけること
畳を長持ちさせるためには、次のようなことに注意をしましょう。
- 湿度に注意すること
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カビの発生を防ぐためにも湿度には、注意が必要です。畳の上には、なるべくカーペットは敷かないようにしましょう。
もしカーペットを敷く場合は、定期的にカーペットは干すようにしてみてください。そうすることで、湿気がこもるのを防ぐことにつながります。また、水をこぼしてしまった場合は、すぐに拭き取りましょう。
さらに、加湿器を使用する場合は、室内の湿度が高くなってしまいます。そのため、湿度は40パーセント前後に設定しましょう。湿度の設定値以外にも、こまめに換気をするなど、注意が必要です。
- 傷をつけないこと
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重い荷物を引きずると、表面の藺草が切れてしまうため、毛羽立ちやささくれの原因になってしまいます。畳の上では、ものを引きずらないようにしましょう。掃除機をかけるときも、畳の目に沿ってかけることで毛羽立ちやささくれの発生を防ぐことができます。
- 畳を干すこと
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日陰で風通しのよい場所に、畳を4~5時間程度干しましょう。畳を干すことで湿気を取り去ることができます。
ただし、日に当たると、日焼けをしてしまいます。日焼けしないよう、必ず日陰に干すことがポイントです。畳干しをおこなうのは、半年に一度、お天気のよい日におこないましょう。
畳のメンテナンスを依頼するには
裏返しや表替えなどを業者に依頼するときは、持ち家か賃貸かによって手順が異なります。実際に依頼する前にいくつかのポイントを押さえておくことで、スムーズに依頼できるでしょう。ここからは、畳のメンテナンスを依頼する際に、抑えておきたいポイントについてご紹介します。
どこに依頼すればいいの?
畳のメンテナンスを依頼できるのは、畳屋だけではありません。じつは、リフォーム業者やホームセンターでも依頼することができます。また、自分で畳の交換をするのであればインターネットで新しい畳を購入するといった方法もあります。まずは、自分で交換をおこなうのか、業者に依頼するのかを決めてみるとよいでしょう。
賃貸の場合は管理者に相談を
賃貸住宅にお住まいの方は、まず管理会社や大家さんに相談してみましょう。このとき、畳の交換費用を大家さんと契約者のどちらが負担するかも確認しておくことが大切です。負担先については賃貸の条件によって変わるので、あらじかじめ賃貸契約書を確認しておくことをおすすめします。
かかる費用の目安
業者による畳のメンテナンスの費用相場は、次の通りです。
- 裏返し
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1畳約3,000円
- 表替え
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1畳約4,000円~20,000円
(金額のひらきは、使用する藺草の質によるものです。) - 新調
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1畳約8,000円~35,000円
(新調に関しても、使用する畳の質で値段が変動します。)
業者に依頼する際に確認するポイント
畳のメンテナンスを業者に依頼する場合、以下の5点に注目してみてください。
- 相見積りをとる
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畳のメンテナンスを依頼する前に、いくつかの業者から見積りをとって、比較をしましょう。比較をすることで、作業の適正価格やサービス内容の充実性を知ることにつながります。数社から見積りをとるときは、無料でおこなってくれる業者に依頼するとよいでしょう。
- 追加費用はないか
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作業費用が安くても、後から追加料金がかかってしまうとかえって高くなってしまうことがあります。出張費や古い畳の廃棄代など、後から発生する費用はないかを見積りの段階で確認しておきましょう。
- サービスは充実しているか
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畳を外すためには、その上に置いているタンスや棚などの家具を移動させなければなりません。もし畳の上に家具を置いている場合は、畳の交換の際に移動してもらえるかを業者に確認しておきましょう。
家具の移動は、意外と重労働です。ご自身でおこなうのは大変なので、できるだけ家具移動のサービスが充実しているところに依頼するのがおすすめです。
- 希望日時に施工してもらえるか
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畳の交換は、業者が部屋の中に入り畳を外します。作業中は、在宅していなければなりません。そのため、希望日時が通りやすいかどうかは重要なポイントです。
- 畳製作技能士の資格をもっているか
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畳製作技能士とは、畳の製作や施工に関する技能を認定する国家資格です。この資格には、1級と2級のふたつがあります。
とくに1級の受験資格には、実務経験が7年以上であることという条件があります。
この資格をもっているということは、畳に関する知識と経験があると判断することができるでしょう。
「張り替え110番」の特徴
弊社の張り替え110番は、無料で業者をご紹介しております。畳のご相談も、24時間365日お受けしているため、深夜・早朝であってもお気軽にご連絡いただけます。
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まとめ
畳の寿命はおよそ10年です。古くなった畳を使用していると、ささくれによってケガをしてしまうことがあります。さらには、ダニなどの害虫が繁殖してしまうことがあり、衛生的にもよくありません。古くなった畳は、なるべく早く交換しましょう。
また、畳をより長く使用するためには、メンテナンスが必要です。畳のメンテナンスには、裏返しや表替えがあります。これらは業者に依頼しておこないます。自身では、年に2回の日陰干しをおこなうことと、傷をつけないといったことに注意してみてください。
畳のメンテナンスの際は、いくつかの業者に見積りを依頼し、ご自身が納得のできる業者に依頼するようにしましょう。