何とかして危害を加えずに追い出しても、なかなか鳩が出て行ってくれない…鳩は巣や居心地の良い場所に対して非常に強い執着心を持ちます。そのため、被害状況が酷くなるほど簡単な鳩対策では打開策にはなりえないのです。
鳩の被害にもうあわないためには、鳩の侵入を徹底的に拒む必要があります。最も効果がある鳩対策として「防鳥ネット」というものがあるのはご存じでしょうか?よく被害にあいやすいベランダやテラスなどに張り巡らせることで、鳩の侵入を物理的に防ぐ効果があります。
しかし、防鳥ネットは設置方法によっては全く効果が得られなくなる可能性があります。そのため、正しい施工方法を知っておく必要があるのです。今回は防鳥ネットについて詳しくご紹介。張る前に知っておくと、鳩被害根絶への近道となるでしょう。
防鳥ネットってどんなもの?
防鳥ネットとは、鳩が飛来しやすい空間であるベランダやテラスに張り巡らせ、鳩の侵入を完全にシャットアウトする役割をはたします。ネットの目は鳩が通れない細かさなので、鳩が通れません。また、板などで囲ってしまわないので、光や風の透過性がよいです。
また、他の鳩対策方法と比較して、広範囲の施工する時の手間や費用が少なくてすみます。陸橋の高架下や、工場などの天井などの施工に向いているでしょう。鳩は非常に強い帰巣本能を持ちます。そのため、安全だと認識する度合いが高いほど、追い出しが困難になってしまうといえます。
防鳥ネットを張ることで得られる効果
防鳥ネットを張ることで得られる効果は以下のようなことが考えられます。
- 鳩対策グッズのなかで最も高い効果が得られる
- 広範囲の施工になると費用対効果がよい
- 高所の施工に向いている
- 誤飲・触れた時の怪我の可能性がない
基本的に鳩対策は鳩を寄せ付けないことがポイントです。鳩忌避グッズは主な目的として「鳩の嫌うもの(音・臭い・光)による忌避」「鳩が停まれない・侵入できない対策」の2種類に分けることができます。このうち防鳥ネットは鳩が侵入できない対策に当てはまります。
鳩が嫌うものによる忌避は手軽なものが多いです。吊るす、スプレー散布など大掛かりなものはないので、個人での設置は容易です。一方で効果が薄く、比較的軽度な鳩被害にしか効果がないといってよいでしょう。防鳥ネットは設置が他のものと比べて簡単ではありませんが、高い効果が見込めるうえ、広範囲の施工になると反対に施工時間が短くなるのが特徴です。
また、他の忌避グッズは設置した時にペットや子供が誤って誤飲することがあります。また、剣山タイプは先が鋭く、怪我をする可能性があります。防鳥ネットはそのような不安がないので、扱いやすいともいえます。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
防鳥ネットの簡単な張り方
防鳥ネットを自力で張る場合、以下の道具を用意します。
- 設置場所にあった大きさの防鳥ネット
- ワイヤー
- ペンチ、ニッパー、ハサミなどワイヤーを切断できる強度のもの
- 両面テープ
- ケーブルクリップ
両面テープは外壁やコンクリートにも貼り付けられ、かつ強度・耐久性のしっかりしたものを選ぶとよいです。どの道具もホームセンターやインターネットで簡単に入手可能です。
- 防鳥ネットを張る場所に合わせて、両面テープでケーブルクリップを8~10センチ間隔で取りつける
- 防鳥ネットをケーブルクリップに引っかけ、ピンと張る
- 防鳥ネットの浮きが無くなるよう、ワイヤーで柱などに固定する
上記手順で施工を行うことができます。この時気をつけておきたいのがネットの張る向きです。ネットの端が内側に向くように設置すると雨風などの影響を受けにくくなります。また、ケーブルクリップの形状によってはネットが外れやすくなることがあります。その場合はガムテープなどを使用して、ケーブルクリップの隙間を塞ぐとよいでしょう。またネットとあわせて、ほかの忌避グッズを使用するとより効果的です。
防鳥ネットでの注意点
防鳥ネットは鳩忌避対策としてとても有用です。しかし、設置方法を誤ると効果が薄れてしまいます。
- 防鳥ネットの網目が粗い
- 設置時にネットの設置があまく、風や雨で外れる
- 固定部分の間隔が粗く、鳩が侵入できるスペースがある
- 鳩の糞の駆除を行っていない
せっかくネットを張っても、鳩が侵入できてしまうスペースがあれば本末転倒です。それどころか鳩の天敵であるカラスや猫などの侵入ができなくなるので、より安心して居座ってしまうことになります。鳩の糞の駆除を行っていないと、鳩がネット内に入ってこなくとも寄りつく原因になります。鳩の糞は他の鳩を寄せつける要因にもなりかねませんので、施工前に取り除き、消毒をしておきましょう。
安価な防鳥ネットのなかには、ネットの材質が悪く、細かったり、網目が粗い場合があります。鳩対策を行ったとき、ベランダに近寄ってきた鳩がネットに攻撃を加えて穴を開けてしまうことがあるので、鳩の攻撃にある程度耐えられる強度のものを選ぶ必要があります。
また、防鳥ネットの色にも気をつける必要があります。緑などの色を選ぶと景観が悪くなるからです。黒や灰色など、暗めの色を選ぶと視界に入っても目立たず、気になりにくいのでおすすめです。防鳥ネットを選ぶ際は、色、サイズ、太さに注目してじっくり選ぶようにしましょう。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
それでも効果がない場合は業者に依頼を!
ネットによる鳩忌避対策は得られる効果が高いですが、施工がやや難しいという側面も持ちます。防鳥ネットを使用して鳩を近寄らせなくするには、前準備を行い、しっかりと設置して鳩が入れる隙間を徹底的に無くしましょう。鳩の駆除対策をしても効果がなかなか出ない場合は別の要因が考えられます。被害が深刻化すると、自身だけでなく周りへ影響を与えてしまいかねないので、鳩駆除が行える業者に相談してみるとよいかもしれません。
また、防鳥ネットは施工箇所の都合上、範囲が広い場合や高所での施工が多いです。危険な作業になりますので、無理は禁物です。自身でできる範囲だけ取りつけるようにしましょう。
まとめ
防鳥ネットは飛来される軽度の状態から、営巣まで対応できる最も有効な鳩対策方法です。鳩に悩まされているのであれば、ぜひ行っておきたい対策になります。
防鳥ネットを設置するときは、隙間がないようにしっかり張ることが重要です。鳩被害を抑えるためには、鳩の侵入経路を徹底的に断つだけでなく、あわせて鳩対策グッズを複数組み合わせることでより高い効果を発揮するでしょう。防鳥ネットは小さなお子様やペットがいても設置できるほど誤嚥や怪我が低く、安全性が高いです。ただし、施工場所によっては施工時に危険が伴うため注意が必要です。