鳩の寿命は年々延びています。その理由とさまざまな被害

鳩の寿命が延びている理由

公園などでよく見かける鳩。その寿命は意外と長く、平均で10年と言われています。愛好家の方が飼っている鳩の中では、20年以上生きる個体もいるそうです。

鳩は「野鳥」に分類されており、鳥獣保護法で守られているので許可なく傷つけたり持って帰ったりできません。

それもあって、近年では増えすぎた鳩による人への被害も出てきています。病気やアレルギーの原因ともなりうるといわれており、その被害も対策もさまざまなものがあります。

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目次

鳩の寿命はどれくらい?

鳩の寿命は、その種類や住んでいる環境にも左右されますが、平均して10年ほどといわれています。しかし、同じ種類の鳩でも強い個体、弱い個体によって寿命は変わってくること、卵から死ぬまでの追跡調査が難しいことにより、はっきり何年と断定できないそうです。

近年では、もともと野生だったキジバトも、人間と密接に生活するようになり寿命が伸びていると言われています。外敵のカラスやイタチなどが少なく、人間から餌をもらえることがポイントでしょう。

愛好家の方が飼っている鳩の中では20年以上生きる鳩もいるそうで、やはり生活環境によって大きく異なるようです。

日本にいる鳩の種類

白い鳩

日本には、約6種類の野生の鳩がおり、中には天然記念物や絶滅危惧種に認定されている種類もあります。全国各地で見られるのはキジバトとドバトです。

キジバトは、外見は茶褐色から紫灰色で、翼に黒と赤褐色のうろこ状の模様があります。名前の通りキジに似た模様をしています。かつては山間部に生息しており、人間とはあまりかかわりのなかった鳥ですが、近年では都会でも見られるようになってきました。

一方のドバトは、首のあたりに緑のマフラーのような模様があります。神社や公園などで群れて生活している鳩です。「カワラバト」とも呼ばれており、1500年程前に日本に渡来した外来種で、日本固有の種類ではありません。しかし、童謡にもなっているなどおそらく日本人に最も親しまれているハトでしょう。

また、手品などでよく使われる白い鳩は、品種改良で作られたギンバト(銀鳩)という種類です。小型で性格もおとなしいため、ペットとして飼育されることもあります。

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鳩の繁殖について

キジバトもドバトも、周年繁殖といって1年中いつでも卵を産むことができます。巣を作る場所は、家の庭木、街路樹など。ドバトは民家の屋根裏にも巣を作ります。近年では、ベランダのエアコン室外機の裏に巣を作るケースもあるといわれています。

繁殖は通常、年3~4回、 産卵期は4~6月頃や秋がメインだと言われています。

しかし、公園などでエサを与えられる個体は年間7~8回の繁殖が可能と言われ、その為か個体数が急激に増加しています。雛は生まれてから1か月程度で巣立ちますが、その雛を育てている最中に次の繁殖行動に移ることもあるそうです。

また、帰巣本能が強く、同じ場所に住みつき繁殖の際には自分の生まれた場所に戻ってくるといった習性があります。

減らない鳩のさまざまな被害

屋根上の鳩

鳩は繁殖力が高いため年々増え続け、近年鳩による公害が大きな社会問題になっています。

その中でも多いのが、糞の被害でしょう。糞は建物を汚して美観を損なうだけでなく、金属を酸化させて建物自体にもダメージを与えます。アレルギー物質や病原菌の媒体にもなるため、長い目で見ると人体への被害も指摘されています。

また、鳩は縄張り意識や帰巣本能が強い生き物です。糞が自分の行動パターンの目印にもなるため、糞を放置することによりその被害もしつこく続くといわれています。

集団で住みつくと鳴き声や羽音がうるさく騒音問題となるケースもあります。自宅のベランダに鳩が何度も来るようになり、それがもとでご近所トラブルに発展・・・ということも考えられます。

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鳩よけ対策もいろいろ

では、鳩よけ対策はどうしたらいいのでしょう。

鳩はベランダに来る際、安全確認のため、いきなりベランダの中に入るのではなく最初に手摺や手摺の下の隙間などにとまります。基本的な対策は、鳩が安全確認する場所をなくすことです。具体的には、テグス、剣山、鳩よけマットなどを使用します。

鳩にいったん巣を作られてしまうと、そう簡単には追い出せません。巣を作らせないためにも、鳩が寄り付けないベランダにして「巣を作るのに適さない場所」と認識させることが大切です。

しかし、鳩を直接攻撃するような対策は厳禁です。間違ってもエアガンなどで鳩を傷つける行為をするのは避けましょう。鳩は「鳥獣保護法」で守られており、不用意に傷つければ罰則もまぬがれません。

まとめ

日本人に長年親しまれてきた鳩。しかし増えすぎて問題になっているのも事実です。
意外にも長寿で、天敵に襲われたり病気にかかったりしなければ10年以上街にいることになります。
繁殖力が高く、同じ場所にこだわるため、数が増えていけばますます鳩による被害に悩む方は増えていくでしょう。
餌を与えない、ベランダなどに巣を作らせないなどの環境を人間が整えていく必要があります。

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