鳩は人間の生活からとても近い距離にいる鳥です。日本では、首元に七色の光沢を持つドバトと、羽にまだら模様のあるキジバトの2種類が有名です。
どちらも公園などで普通に見かける種ですが、ときには人間の生活圏に近づきすぎて、被害を与えることもある鳥です。
悪い場合には、フンを介した伝染病や鳴き声による睡眠障害などが起こるときもあるといいます。
生活圏内で鳩の鳴き声が聞こえてくるときは、ハト被害の前触れかもしれません。今回は鳩が鳴く理由に注目して、効果的なハト被害対策についてご紹介します。
鳩の鳴き声が聞こえる場所と時間帯でわかること
日常の中でも鳩の鳴き声は自然に聞こえてくるものですが、鳩による本格的な被害は、人間の日常生活に大きな悪影響をおよぼします。 鳩の鳴き声にお悩みの場合は、いつ、どこから声が聞こえてくるのかに注意してみましょう。 鳩の声の特徴をつかむことで鳩の位置や巣の有無などの見当を付けることができます。
近くで鳩の鳴き声が聞こえるようなら要注意
公園や町で鳩の声が聞こえるのは自然なことです。しかし、ガラス窓を閉めた家の中でも大きな鳴き声がするとなれば、すでにお住まいで鳩被害が発生しているかもしれません。
鳩は特にマンションのベランダを営巣場所として好みます。近い場所から頻繁に鳴き声が聞こえる場合は、自宅が休憩場所や待機場所として使われている可能性があります。鳩が休憩場所や待機場所に選んだ場所というのは、鳩が本格的に住み着く寸前の場所ということです。
深刻な被害が発生する前に、鳩よけグッズなどで対策を講じましょう。
夜間・早朝の場合は敷地内に巣が作られている可能性も
夜間や早朝に鳩の鳴き声が聞こえる場合はお住まいに巣が作られている場合が多いです。鳩は夜になると巣へ戻る習性があるので、夜中から明け方にかけて鳴き声をうるさく感じた場合は敷地内や近くに巣が作られている可能性があります。
もし巣があった場合は自力での駆除は困難です。鳩駆除のプロへ依頼しましょう。
鳩が鳴く3つの理由
糞などによる健康被害とならび、深刻な騒音被害を引き起こすまでにうるさい鳩の鳴き声。
いつも鳴いている印象のある鳩ですが、それほど頻繁に鳴いているその鳴き声の意味を知っていますか?次は、鳩が鳴く3つの理由をご紹介します。
営巣のため
鳩のオスは、巣作りのための安住候補地をメスに知らせる習性があります。鳴き声につられてメスがやってくると、しばらくの間二羽でうずくまります。メスがその場所を気に入ると、オスは飛んでその場を離れ、巣の素材を持って戻ってきます。
メスがその場所を気に入らなければ、オスは別の場所にいって再びメスを呼びます。
メスはオスがくわえて運んでくる材料をくちばしで受け取り、巣を作っていきます。
繁殖のため
いつも頻繁に鳴いている鳩ですが、他の動物と同様、繁殖のためにメスを呼ぶ意味合いもあります。
繁殖は春が最も盛んで、育雛と放卵を同時にする鳩もいるので、一年間に6~8回も繁殖をする場合もあります。
自宅に巣を作られると、鳩の家族数羽の鳴き声がひっきりなしに聞こえる状況になり、精神的なダメージが大きくなります。
威嚇のため
鳩はとてもテリトリー意識が強い鳥です。鳩は常に鳴き声で自分のテリトリーを示しています。鳩の巣の駆除が難しいのは、この縄張り意識の強さのためでもあります。巣を駆除したとしても、同じ場所に戻ってくることが少なくありません。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
鳩の鳴き声対策は駆除と予防
鳩の鳴き声被害の対策には、鳩の駆除と予防を行いましょう。鳩の駆除は被害のレベルに適した対策でないと効果がありません。適切な駆除と予防を行うためのポイントをご紹介します。
1鳩被害レベルを調査する
鳩の害には被害レベルと呼ばれる段階分けがされています。一番軽度な害をレベル1、一番深刻な害をレベル4とし、以下のようになります。
- レベル1 羽休め場所……昼間、移動中の休憩に来る
- レベル2 待機場所……昼間、餌や仲間を待つ場所として利用し始める
- レベル3 寝場所……昼から夕・夜、安心できるねぐらとして長時間過ごす
- レベル4 営巣場所……一日中、巣を作り完全に定住する
どこから鳴き声が聞こえるのか、巣は近くにあるのかなど、被害状況を調査・確認します。
集合住宅や賃貸住宅にお住まいの場合は、オーナーや管理人・管理会社へ相談し、対策に踏み出しましょう。
2被害レベルにあわせた対策を行う
被害レベルが上がれば上がるほど、鳩は駆除しづらくなります。それは先にも述べた縄張り意識と帰巣本能によるもので、一度安心できる土地だと確信した場所には執念深くこだわり続けます。
レベル1~3は、鳩除けの薬剤を使えば追い払えることも少なくないのですが、レベル4にもなると薬剤では到底太刀打ちできなくなってしまいます。
レベル4では、鳩はその場所を絶対安全だと確信してしまっており、甘い駆除では撤退しないばかりか、徹底駆除をした後も戻ってきてしまう可能性さえあります。
鳴き声対策を行うにあたっての注意点
鳩の被害を最小限に抑えるには、「早期の」対策がなによりも重要です。鳴き声が気になり始めたらすぐに調査を行い、被害がひどくなり駆除が難しくなるより先に手を打たなくてはいけません。
自分で無理に対策や駆除をしようとすると、法律に抵触してしまうことがあるので注意が必要です。鳩は鳥獣保護法で保護されているので、個人で巣や卵を処分したり、鳩を傷つけたりするのは違法行為になるのです。
鳩の個体や巣を徹底駆除するには所定の手続きを踏まなければいけません。手続きの煩わしさと法に触れる可能性と手間暇を総合して考えると、専門の駆除業者に頼るのが良策です。適切な調査・駆除は業者に任せるようにしましょう。
まとめ
鳩の鳴き声が聞こえたとき、考慮すべきポイントは次の3つです。
- 夜間や早朝、近距離から鳴き声がしたら営巣場所になっている可能性がある
- 鳩は営巣、繁殖、威嚇のために鳴く
- 被害レベルを確認して適切な方法の駆除を行う
鳩の生命力はとても強く、すさまじい繁殖力や縄張り意識を持っています。一度自宅のベランダなどに住み着かれてしまうと、なかなか場所を移してくれないばかりか、繰り返し被害に遭う可能性もあります。
鳩が飛んできたり羽を休めたりしていのを見かけたら、すぐに対策をとり、安全な場所だと思われないように気を付けましょう。
また、鳩は法律で守られているので、被害がある程度悪化してしまった場合はプロの業者に連絡し、対処してもらうようにしましょう。