カラスが鳩を襲うという話を聞いたことはありませんか?同じ鳥類ですが、カラスは鳩の天敵だとされています。しかし、実は意外とカラスが鳩を襲うという状況は少ないようです。それは一体なぜなのでしょうか?
そこで今回は、何故カラスが鳩の天敵とされており、鳩を襲うとされているのか。そんな鳩とカラスの関係性についてお伝えしていきます。また、鳩の驚異的な繁殖力や鳩による被害を食い止める方法についてもご説明していきます。
この記事を読んで、鳩についての知識を手に入れましょう。
鳩の天敵は意外と多い!
鳩の天敵といえばカラスですが、それ以外にも多くの天敵が存在します。まずはその数々の天敵をご紹介していきます。
カラスだけではありません
鳩の天敵には、カラス以外にもワシやタカ、フクロウといった猛禽類(もうきんるい)とよばれるタイプの鳥類が存在します。これらの鳥は肉食のため、鳩を捕まえて食料にすることがあります。カラスは肉食専門ではないですが、雑食という性質から鳩を食べてしまうこともあるようです。
鳥類以外にも天敵は存在します。地上に生息しているネコやヘビに襲われてしまうこともありますし、日本では珍しいですが水辺で水を飲んでいた鳩をナマズが襲って食べてしまったという事例も存在します。
また、国によっては鳩が狩猟対象になっていることもあるため、一部の人間も天敵ということになります。こうして挙げてみると、鳩の周りは恐ろしいほど敵だらけということがおわかりいただけたでしょう。
鳩は天敵が多いけど…本当に襲われているの?
さて、これだけ天敵だらけの鳩ですが実際に襲われているのでしょうか?先に答えを言ってしまうと、ノーです。鳩はほとんど襲われることはありません。そもそもカラスや猫が鳩を襲うのは、食べるためにおこないます。
ですが、現代では生きている鳩以外にもカラスやネコの餌になるモノはたくさん存在しています。そのため、わざわざ鳩を襲うことは非常に少ないです。そうした理由から、鳩には天敵なんていないも同然な状態となっています。
天敵がいないも同然な鳩は、減るどころかどんどん増え続けています。
なぜ鳩は増え続けているの?
天敵がいないも同然な状態以外にも、鳩が増え続けてしまう理由が存在します。
鳩の驚異的な繁殖力によるもの
鳩は、繁殖力が非常に高い生き物です。鳩の繁殖期は3月から11月と非常に長い期間続きます。この期間中に5回から7回も卵を産むことがあります。また、現代では屋外に設置されたエアコンの室外機などから放たれる熱気などの影響で、暖かい環境を形成しやすいです。そのため、巣の環境によっては冬でも卵を産むこともあります。
雛を育てている状態で新しい卵を産み、育児と産卵を同時におこなうという習性も鳩にはあります。こうした理由から鳩は、ほとんど1年中繁殖し続けているという状態になります。
人間が原因であることも…
驚異的な繁殖力のほかにも、法律や人間の行動が鳩が増える要因になっている面もあります。その代表的なものが鳥獣保護法です。鳥獣保護法は、日本国内の鳥獣の保護や狩猟に関する取り決めを定めた法律です。
この法律の対象の中にはドバトなどの鳩も含まれています。その結果、殺傷や捕獲、卵の破棄などをおこなうことは禁止されており、もし禁を破れば1年以下の懲役か100万円以下の罰金が発生します。そして、日本では鳩は狩猟してはいけない動物としても指定されています。
その他にも、現代ではマンションや工場、広告看板の裏などといった、鳩の巣を作るのに適した建物が多数存在しているのも、繁殖が止まらない理由になります。街で見かけやすいドバトなどに餌をあげる人間が多いのも、繁殖しやすい大きな原因です。
姿がかわいいからと鳩に餌を与えているのを見かけたことや、実際にエサを与えたことがある人もいるかとおもいます。しかし、ああいった行為も鳩が繁殖する大きな理由に繋がります。
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鳩による被害を食い止める方法とは?
鳩による被害に悩まされる人も多く存在します。そこで、被害を食い止めるのに便利な道具をいくつか、ご紹介していきます。
有刺剣山
鳩は、羽を休める場所としてベランダの塀や手すりに留まることが多いです。この有刺剣山は、そんな塀や手すりに設置することで、鳩を留まりにくくする効果があります。接着剤や両面テープなどを使って装着するだけなので、設置は簡単に済ませることができます。
ただし、針の間隔が広いと隙間に鳩が留まってしまうこともあります。そのため、針の間隔が狭いものを設置したほうが効果的です。
忌避剤
鳩が嫌がる臭いなどの成分が含まれる薬剤のことです。スプレーや霧吹きといったものから、ジェル状のタイプまでさまざまなものが存在します。鳩被害への対策だけでなく、防止策としても使えるアイテムです。
気をつけて欲しいのが、忌避剤には人間にとっても不快な臭いを放つものや、有害な毒素を含むものなどが存在します。不快感だけでなく気持ちが悪くなるなどの体調に影響を与えるおそれがあります。
そのため、気になる人は忌避剤に使われている薬品の成分や臭いについて調べ、ご自分の生活環境にあった薬品を選ぶようにすることをおすすめしますまた、塗布するという性質から、雨などで流れてしまうこともあります。そして効果の持続期間にも限度がありますので、そのたびに設置や散布をおこなう必要もあります。
ストロボ発光装置
センサーが動くものを感知すると、発行する仕組みになっている機械です。鳩は強く光るものを拒む性質があります。その性質を利用し、強い光で鳩を撃退してくれます。ただし、鳩が嫌う強い光は、人間にとってもかなりまぶしいものになります。
近隣への迷惑に繋がってしまう可能性もあるので、設置する場所には十分注意するようにしてください。
鳩対策の注意点
鳩被害への対策をお伝えしましたが、そうした対策をおこなう場合に注意するべきことがあります。
法に触れることはしない
鳩が増え続ける理由のところでも説明しましたが、鳩は鳥獣保護法の対象なっています。そのため、保護法違反になるようなおこないをすると、刑罰の対象になってしまいます。具体的には、毒餌による殺害や、罠を使った捕獲などがそれにあたります。
また、エアガンなどを使って直接攻撃することで撃退しようとするのもやめましょう。動物を虐待していると見られるおそれがあります。仮に攻撃をするにしても、先ほど紹介した剣山やストロボ程度の、鳩を傷つけないレベルのものにしておくようにしましょう。
正しい知識を身につけよう
鳩が減らず、住み着いてしまったりすることには理由が存在します。そのため、その理由を知り、そこから対策を立てるようにすることが最も効果的です。また、巣を作ってしまっているなどの、個人の努力ではどうにもできない状態にまで発展している場合も存在するでしょう。
そういった場合は、専門の業者に相談してみることをおすすめします。専門の業者なら法律にも精通していますので、正しい判断で効果的な鳩対策をおこなってくれます。
まとめ
鳩には天敵であるカラスやネコといった生き物が存在します。しかし、それらは他に餌が存在することから鳩を襲うことは滅多にありません。その結果、鳩は実質天敵がほとんど存在しない状態で生息しています。
また、鳩自体の繁殖力の高さや、人間が鳩に与えている影響もあって鳩は増え続けるばかりです。そのため、鳩被害に悩まされる人も多く存在します。そんなときは、さまざまなハト対策グッズを使ってみましょう。
そして、それらのグッズを使ってもダメな場合は、専門の業者に相談してみることをおすすめします。鳩は法律で守られている動物であるため、駆除や捕獲といった方法は使えません。業者への依頼をせずに自分でどうにかしたい場合は、そうした知識を身につけたうえで、対策をおこなうようにしましょう。