電子キーなど車の鍵は、電池交換を定期的にする必要があります。電池残量が少ないと正しく作動しないだけでなく、電池が切れてしまえば、さまざまなトラブルが発生してしまうためです。ここでは、車の鍵を自分で交換する方法や、電池切れで起こりうるトラブルなどについて解説します。
電子キーの調子が悪いという方は、電池の残量が少ないかもしれません。早めに電池交換をして正しく作動できるようにしましょう。
車の鍵の電池交換は自分でも簡単にできる
車の鍵は近年、ボタンを押すことでドアの施錠や解錠ができるリモコンキーから電子キーに変わりつつあります。電子キーは、車に近づいたりドアノブにふれたりすることで施錠や解錠できるなど、より便利なものに進化しているのです。
さらにキーを鍵穴に差さなくても、携行していればエンジンスタートのボタンを押して、エンジンの始動や停止ができるのも特徴です。リモコンキーや電子キーは、メーカーによって「インテリジェントキー」や「スマートキー」など呼び方が異なり、内蔵した電池で電波を発信しています。
しかし、キーの電池が切れてしまうと正しく機能しない場合があるため、定期的に電池交換しなくてはいけません。車の鍵の電池交換は、自分でも簡単にできます。必要になるボタン電池は、家電量販店などにいけば1,000円以下で購入することができるはずです。
ただし、電池の種類を間違えないように、品番などをひかえておくとよいでしょう。以下で、電池の交換を自分でおこなう方法を解説します。
電池の交換手順
ほとんどの場合は、以下の方法で車の鍵の電池交換ができます。ただし、メーカーや車種によって方法が異なることがあるので注意しましょう。
電池交換する際は、まずキー本体から「メカニカルキー」を引き抜きます。キー本体にあるロックを解除した状態でおさえたまま、メカニカルキーを引き抜くのがポイントです。メカニカルキーについては、このあとあらためて解説します。
次にマイナスドライバーなどを使って、キー本体を2つに分解しましょう。メーカーによっては、メカニカルキーで本体を分解できる場合もあります。また、本体を傷つけないように薄い布をあててから外すことがおすすめです。精密ドライバーを使えば、本体を傷つけにくく作業もしやすくなるでしょう。
キー本体が分解できたら、基板を取り出して古いボタン電池を新しいものに入れ替えます。ボタン電池は、プラス極とマイナス極を間違えないようにしてください。また、基板にある端子や回路などに指でふれてしまうと、サビや故障の原因になってしまうので注意しましょう。
電池の交換ができたら、分解したときと逆の要領で基板を本体に戻して元の状態にします。メカニカルキーも差し込んで、正しく作動するか確認できたら交換完了です。もし、電池交換しても機能しない場合は、電子キー自体の故障が考えられます。この場合は、ディーラーや販売店などに相談してみましょう。
電池交換のサインは車種によって異なる
車の鍵の電池交換は、使用頻度にもよりますが一般的に1~2年といわれています。たとえ短い期間であっても、電池残量が少ない場合は早めに交換することがおすすめです。
メーカーによっては、電池交換の時期を知らせてくれるものもあります。たとえば、キーのボタンを押すことで残量が確認できたり、ブザーとともに自動車のメーター画面に表示されたりするなどの機能もあります。ほかにも、鍵にあるLEDランプの点灯具合で確認できるものもあるのです。
ただし、電池残量の確認ができない場合もあるので注意しましょう。そして交換しないまま電池が切れてしまうと、さまざまなトラブルになるおそれがあります。
電池がなくなることで起きるトラブル
電子キーは内蔵した電池で電波を送受信しているため、電池切れを起こしてしまうと機能しなくなってしまいます。また冬など気温が低い環境では電池の電圧が下がり、正しく作動しないケースがあることも覚えておいてください。ここでは、電子キーの電池が切れてしまうと起こりうるトラブルについて解説します。
ドアロックの施錠や解錠ができなくなる
電子キーの電池が切れてしまった場合は、キーを使っての解錠や施錠ができなくなります。このため、本来なら車に近づくだけで解錠できる電子キーも無反応になってしまうのです。
エンジンスタートボタンで始動できなくなる
車種によっては、電子キーをエンジンスタートのボタンに近づけてからボタンを押すことが必要な場合もあります。電子キーの電池が切れてしまうと、エンジンスタートボタンに近づけてボタンを押しても、エンジンを始動できなくなってしまうのです。
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電池切れを起こしたときの対処法も知っておこう
電池の交換方法の説明でも解説しましたが、自動車のメーカーや車種によっては、電池切れが起きたときのために非常用のメカニカルキーが内蔵されています。電子キーによる施錠や解錠ができない場合は、メカニカルキーを取り出してドアの鍵穴に差せば解錠することができます。
またブレーキペダルを踏みながら電子キーの裏面をエンジンスイッチに接触させたあとPOWERボタンを押すと、エンジンを始動することも可能です。メーカーによって始動方法が多少異なる場合もあるので、取扱説明書などで確認してみましょう。
電子キーに電池切れのサインがない場合は、交換時期がはっきりとわかりません。このため事前に電池の種類を確認して、スペアの電池を財布などに入れて携帯しておくことをおすすめします。スペアをもっておけば、電池切れのトラブルの際でもすぐに対応できるので安心です。
自分で交換するのが不安な場合は販売店などに相談しよう
電池交換するのは自分でもできますが、やり方を間違えてしまえば電子キーに傷をつけたり壊したりするおそれがあります。電子キーを壊してしまうと、電池代だけでなくさらに部品代が発生して費用も高くついてしまいます。もし自分で電池交換をおこなうことに不安を感じるようなら、ディーラーや販売店などに相談してみるとよいでしょう。
まとめ
車の鍵は、電池交換しないとドアの解錠ができないなどトラブルの原因になります。電池交換する時期は使用頻度にもよりますが、1~2年を目安にして定期的に交換することが必要です。たとえ期間が短くても、残量がわずかな場合は早めに電池交換をしてください。また、電池が切れてしまったときのために、スペアの電池を携帯しておくのもおすすめです。
電池交換は、自分でも簡単におこなうことができます。しかし回路や端子にふれてしまうと故障の原因になることもあるため、自分で電池交換するのを不安に感じる方がいるかもしれません。また電池交換をしても機能しない場合は、電子キー自体が故障している可能性があります。これらの場合は、ディーラーや販売店などに相談してみましょう。