多くの人が車やバイクの鍵を普段何気なく使っていますが、車両の鍵にもさまざまな種類があります。たとえば、イモビライザーをはじめ昨今増えている自動車の電子キーにも、機能ごとに種類があることをご存知でしょうか?
この記事では車やバイクの鍵の仕組みと特徴について、詳しくご紹介していきます。愛車の盗難を防ぐためには、鍵の特徴を正しく理解して選んだり使ったりすることが大切です。これから車やバイクを購入予定の方は、この記事を鍵選びの際の参考にしていただければと思います。
バイク・自動車のカギ
カギにも名称とタイプがあります。片側のみがギザギザしている片刻みキーや、小さな穴があるような形状のディンプルキーやICチップが組み込まれているものもあります。
住宅の場合、鍵穴が合えば開けられるものがありますが、暗証番号や室内から操作ができるものなどたくさんのカギがあります。この中にはそれぞれ特徴があり、電池式で電池交換するだけのものやテンキーとカードキーの両方なければ開かないものなど、タイプによって自分にとって使いやすいものを選ぶことができます。
バイクや自動車のカギにも様々な種類があります。主に普通自動車で使われているのが「溝式キー」と「電子キー」です。
溝式キー
外溝キーと内溝キーに分かれていています。外溝キーは、国産車で比較的多く使われギザギザの形状が特徴です。仕組みが簡易的な物が多く、防犯性は若干低い傾向があります。
内溝キーは高級車などで使われることが多いカギです。作りが変則的であり、複製やピッキングが困難とされているため防犯性能では外溝キーよりも優れていると言えます。
電子キー
リモコンやスマート機能といった、ボタンを押すだけや車に近づくだけでカギを開けることができるのが特徴です。また、軽トラックにも使われることもあります。
バイクはU字ロックやディスクロックなどの種類があります。以下でそれぞれ確認していきましょう。
U字ロック・ディスクロック
バイクや原付バイクで使われることが多い防犯器具です。車輪に掛けることで盗難被害を抑えることができます。
ディスクロックはブレーキディスクにかける種類で、小型で重量も軽いため持ち運びをするのに便利です。U字ロックと併せて使用することで、高い防犯効果が期待できます。
ワイヤーロック
ロードバイクやクロスバイクで主に使用されるカギはワイヤーロックと呼ばれています。これは防犯対策として代表的で、使用する際はフェンスや手すりなど、動かせないものにつなぎ合わせることで防犯効果を高めることにつながります。
高級車・外車のカギ
高級外車によっては独特のカギがあります。ある高級外車のスマートキーは、服のポケットに入れていけば、ドアハンドルを握るとドアロックが自動的に解除され、スイッチを押すだけでエンジンがかかります。
ロックをするときはドアハンドルに触れるだけです。他にも社によってデザインや形が異なります。中には燃料を表示するキーもあります。
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電子錠
電子錠は、イモビライザーという電子的な照合システムによるカギを指すとされます。
このイモビライザーとは、専用のキー以外でのエンジンの始動はできない仕組みになっています。そのためピッキングで解錠することは困難です。ICチップが組み込まれているカギをトランスポンダーキー、リモコン操作でドアをロックされているものはスマートキーと呼ばれています。
またこの鍵の名称は様々で、スマートキー、インテリジェントキー、アドバンスドキーなどがあります。外国産の車によっては、リモート・コントロール・キーという名称で呼ばれています。社によって名称が違うのが特徴でイモビライザー機能があることは変わらないとされています。
そして、キーのIDが暗号化され、組み合わせが数百万通りあることを踏まえると解読するのにかなりの時間がかかります。ここが片刻みキーとは大きく異なる点です。
このイモビライザーは1995年頃からヨーロッパではすべての車に装着することが義務となりましたが、日本ではイモビライザーが普及し始めたのが2000年代に入ってからであり、現在でも搭載されていない車もあります。
ヨーロッパでは法整備がされましたが、日本ではイモビライザーの義務化はありません。あまり普及しない要因の一つは法整備と言われています。
実は欠点もあります。このイモビライザーはエンジンをかけるのを防ぐものなので、ドアのロックをするスマートキーは別ですが、車上荒らしやレッカー車で車を盗まれることにおいての防犯性はないとされています。
また、「イモビライザー破り」という言葉もあり、何らかの方法を使ってエンジンを起動させる方法も存在します。イモビカッターというものもあり、一部の国産車で使用しIDコードを照合させることでエンジンがかかることがあります。
スペアキーに関しては、ホームセンターで作った合鍵では起動させることが困難とされています。そのためイモビライザーキーを登録させる装置やクローンキーを作製するための装置などが必要です。
まとめ
バイクや車は手軽に買えるものではありません。そのため盗難被害を避けたいとお考えの方も多いと思います。また、防犯機能に関しては良質なものにするのがいいでしょう。住宅、バイクや車も鍵を開けられないようにするためには、自分にはどんな鍵が合うのか、値段はいくらかなどを充分検討したうえで装着することが大切です。
また、鍵も使用しているうちに劣化していきますし、電子キーの場合は電池切れを起こすこともあります。鍵を選んだ後も、適切なメンテナンスをしていきましょう。
とはいえ、どんなに気をつけていても鍵トラブルをゼロにすることは難しいでしょう。紛失や故障、インロックといった鍵トラブルが起きてしまったときに備えて、鍵業者の目星をつけておくとさらに安心ですね。