「いざ草刈りを始めると思うように進まず、時間も労力もかかって大変!」
とお悩みではありませんか?
じつは草刈りには作業を楽に進めるためのコツがあります。
以下の5つのコツを知っておくだけで、毎回大変な草刈りが劇的に楽になりますよ。
- 草刈りに適した時期に作業する
- 雨が降った2~3日後に作業する
- 天候や体調に合わせて作業量を調整する
- 用途や目的に合った道具を用意する
- 刈草の処分方法も考えておく
今回は少しでも楽に草刈りしたい方のために、草刈りで意識するとよいポイントや草刈り道具の使い方を解説します。
当記事を読めば、誰でも最小限の労力で効率的に草刈りできるようになりますよ。
ぜひ参考にしてくださいね。
草刈りが劇的に楽になる5つのコツ
では、冒頭で触れた5つのコツを詳しく解説します。
簡単にできることばかりなので、草刈りするときに意識してみてください。
草刈りに適した時期に作業する
何よりも大切なのは草刈りに適した時期に作業することです。
草刈りのシーズンは雑草が成長し始める6月頃から成長が緩やかになる9月頃までです。
この間に3週間から1ヵ月くらい期間を空けて計3回おこないましょう。
定期的な草刈りで継続的に雑草の発生を抑制できます。
上記のスケジュールでの草刈りを2~3年続けると、雑草が生えづらい環境を作ることができますよ。
それぞれの時期にどのようなことをするのかは、以下の記事をご覧ください。
雨が降った2~3日後に作業する
草刈りは雨が降った2~3日後がいちばん作業しやすいです。
雨で草が湿っているので力を入れなくても刈りやすく、楽に作業できますよ。
雨上がりは地面がぬかるんでいるため、足元に十分注意しましょう。
作業するときは長靴や滑り止めの付いた靴を履くことをおすすめします。
また、雨水を吸った草はかなり重くなっています。
刈った草を集めて運ぶときは無理せず、少しずつ運びましょう。
家族や一緒に作業する人がいれば声をかけて手伝ってもらいましょう。
天候や体調に合わせて作業量を調整する
草刈りのシーズンは梅雨から夏にかけての暑い時期です。
湿度や気温が高く体に負担がかかりやすいので、天候や体調に合わせて作業量を調整しながら無理のない範囲でおこないましょう。
長時間作業するときは、こまめな休憩と体への負担を減らす工夫も大切です。
例えば、草刈り機を長時間使うときは肩にタオルやパッドを当てると痛みを軽減できます。
真夏の作業は熱中症の危険性が高まるため、30分~1時間ごとに休憩を取り水分補給をしましょう。
疲れたときは無理せず休むことも作業を効率的に進めるうえでは大切なことです。
目的に合った道具を用意する
草刈り道具にはさまざまなものがあります。
そのなかから目的に合った道具を選んで使うことも、作業を効率的に進めるコツの1つです。
草刈りに使う基本道具は5つあります。
ここではそれぞれの特徴を簡単に解説します。
- 草刈り鎌
-
草を刈り取るのに使う
雑草の種類に応じて最適な刃の厚みや形が異なる - 鍬(くわ)
-
根を掘り起こすときに使う
刃の形が平たい平鍬(ひらくわ)が一般的 - 三角ホー
-
草を刈る以外に、根を掘り起こす作業にも使える
- 草刈りバサミ
-
太くて硬い草を根元から切りたいときにおすすめ
- 熊手(レーキ)
-
刈った草を集めるのに使う
広い意味でレーキと呼ぶこともある
上記以外に、立ったまま使える草刈り道具もあります。
自分に合った道具を見つけて草刈りをより効率的に進めましょう。
おすすめの草刈り道具は以下の記事をご覧ください。
刈った草の処分方法も考えておく
草刈りを始める前に刈った草の処分方法も決めておきましょう。
あらかじめ決めておけば、雑草に虫が集まったり、町の美観を損ねるなどの近隣トラブルを防げます。
また、野焼きなど間違った方法で処分しトラブルにつながる事態も防げます。
もっとも一般的な処分方法は可燃ゴミで出す方法です。
ただし、自治体によっては【一度に△袋まで】などルールが決まっていることもあります。
決められた量を超えると回収してもらえなかったり、別途料金がかかることもあるので、必ずお住まいの地域のルールをご確認ください。
以下は一例です。
出典:豊中市|落ち葉や葉刈り、雑草などの出し方(最終閲覧日:2024年6月18日)
- 家庭から出る、落ち葉や葉刈り、雑草などのごみは、週2回の可燃ごみの日に、1回につき市指定ごみ袋3袋まで収集しています。
- 市指定ごみ袋4袋以上を出される場合は、臨時ごみ(45リットルのごみ袋、1袋で250円)となります。
雑草の成長点に合わせて刈り方を変えるのもコツ
草刈りでは雑草の成長点に合わせて刈り方を変えるのもコツです。
成長点は植物が成長するための組織のことです。
イネ科の雑草は根元(地中)に、広葉雑草は根元から枝分かれする部分にあります。
具体的な位置は下図をご覧ください。
広葉雑草は成長点のすぐ下、地面ギリギリで刈りましょう。
この方法を地際刈りといいます。
地上にある成長点を断つことで枯れやすくなります。
一方イネ科雑草は成長点が地中にあるため、地上から5~10cmの位置で刈りましょう。
この方法を高刈りといいます。
ただし、イネ科雑草と広葉雑草が同じ場所に生えている場合は、広葉雑草も高刈りするのがよいです。
広葉雑草を高刈りして茎を少し残すことで、イネ科雑草に日光が当たるのを防ぎ繁殖を抑えられます。
他にも次のようなメリットがあります。
- 高い位置は葉がやわらかいので、力を入れなくても刈りやすい
- 刈るときに石や泥が跳ねる危険性を減らせる
参考:丹波篠山市|草刈り作業の負担を軽減(最終閲覧日:2024年6月18日)
このように、雑草の種類や生えている環境に応じて刈り方を変えてみましょう。
草刈り鎌は振るのではなく引いて刈る!
ここからは草刈り道具の使い方を解説していきます。
まずは草刈り鎌の使い方からです。
※今回は右利き用を前提に解説します。左利きの方は左利き用または両刃仕様の鎌を使うと作業しやすいです。
- 右手で鎌を持ち、自分から見て刃先が左側に向くように持つ
- 左手で雑草を握って刈りやすいように固定する
- 雑草の根元に刃を入れ、自分側に引き切る
タイトルにもあるとおり、鎌は振るのではなく引いて刈るのがポイントです!
太くて硬い茎は刃の根元側を使って刈りましょう。
初めて鎌を使う方はケガしないよう手元に十分注意してくださいね。
実際の鎌の使い方は以下の動画も参考にしてください。
草刈り機は雑草の種類で刃を使い分ける
ここからは草刈り機に関する内容を解説します。
草刈り機の刃にはさまざまなタイプがあります。
家庭でよく使われるのはチップソーとナイロンカッターです。
雑草の種類に応じて使い分けることで作業をよりスムーズに進められますよ。
ではそれぞれの特徴を解説します。
太く硬い草にはチップソー
チップソーは丸ノコギリの刃の先端に金属製のチップが付いたものです。
刃が高速で回転し、太く硬い草もしっかり刈り取ります。
なお、草刈りには草刈り専用のものを選びましょう。
チップの数は商品によって異なるので、刈りたい草に合ったものを選びましょう。
家庭での草刈りには30〜40個あれば十分です。
太くて硬い草も多く生えている山林や農地には50~60個ある商品がおすすめです。
さらに、チップソーは草刈り機の大きさによって対応サイズが変わるので、必ず確認しましょう。
草刈り機の排気量を目安にするとわかりやすいです。
具体的には以下をご覧ください。
- 26cc以下(一般家庭向け):直径230mm
- 26cc以上(農地、山林向け):直径255mm
参考:アグリズ|排気量別の用途をわかりやすく
参考:農業とつながる情報メディア|草刈機の刃で最強なのは?おすすめチップソー20選・選び方や交換方法
(最終閲覧日:2024年6月18日)
なるべく草刈り機本体と同じメーカーで揃えることもポイントです。
同じメーカーであればサイズが合わないなどのトラブルを防げます。
やわらかい草にはナイロンカッター
ナイロンカッターはナイロンコードを高速で回転させ、草をたたいて粉砕するように刈るので、丈の短いやわらかい草に適性があります。
金属製のチップソーでは作業しづらいコンクリート塀の近くや樹木周りの草刈りにも最適です。
また、刃物ではないため摩耗しにくく、広範囲の草刈りにも向いています。
ただし、高速で回転するコードが小石に当たって飛び跳ねたり、刈った草が飛び散ったりしやすいデメリットもあります。
ナイロンカッターの特性をよく理解したうえで、購入を検討しましょう。
草刈り機を安全に使うためのポイント
では、草刈り機の使い方を解説します。
草刈り機は便利な道具ですが、使い方を誤ると大きなケガにつながる危険性もあります。
当章で正しい使い方を身に付けましょう。
なお、草刈り機を使う際は以下の服装・装具を着用しましょう。
飛び石などの飛散物から体を守るために保護メガネとヘルメットは必ず着用してください。
過去には、建設現場で草刈り中に交通誘導をしていたスタッフの目に飛び石が当たり、ケガをした事例も発生しています。
複数人で作業する場合は、その場にいる全員が必ずヘルメットと保護メガネを着用しましょう。
お互いに呼びかけあって注意しあうことが大切です。
参考:岐阜県|令和2年度に建設工事で発生した事故事例 (除草・草刈による事故)(最終閲覧日:2024年7月1日)
周りの環境をよく確認する
草刈り機を使う前に、周りに人がいないことと障害物がないことを確認しましょう。
具体的には、以下の事項を確認してください。
- 半径15m以内に人がいないこと
- 小石、枝、硬い異物がないこと(もしあれば事前に取り除く)
参考:消費者庁|刈払機(草刈機)の使用中の事故にご注意ください !(最終閲覧日:2024年6月19日)
草刈り作業では思わぬ事故も考えられるため、すぐに連絡が取れるよう2~3人で作業すると安心です。
その際はお互いに15m以上距離を取りましょう。
また、作業中の人には近づかないことも大切です。
どうしても声をかける必要があるときは、まず相手の視界に入る位置で合図しましょう。
そして相手がエンジン・電源を切ったことを確認してから近づきましょう。
参考:日本農業機械協会|初心者のための刈払機の安全使用(最終閲覧日:2024年6月19日)
正しい姿勢で持つ
肩掛けベルトは左肩にかけ、本体が自分の右側にくるように構えましょう。
これは右利きでも左利きでも共通です。
自分の体に合わせてベルトを調節し、刃が地面と並行になればOKです。
長さを調節できたらグリップまたはハンドルを両手でしっかり握り、両足を肩幅程度に開きましょう。
必ず右から左に刈る
草刈り機の刃は左回り(反時計回り)なので、刃の回転に沿って右から左に刈りましょう。
刈り残しがある場合も往復はせず、必ず本体を右に戻してから刈るようにしてください。
左から右だとうまく刈れないだけでなく、機械が障害物に当たって刃が跳ね返るキックバックを起こす危険性があります。
参考:林野庁|災害事例から見る再発防止対策ーキックバック刈払機(最終閲覧日:2024年6月19日)
さらに、草を刈るときは刃の左上3分の1を当てて刈りましょう。
刃を地面から少し浮かせて左に傾けながら刈り進めるのがコツです。
まっすぐすり足で進む
草刈り作業中は右足から踏み出し、すり足でまっすぐゆっくりと進みましょう。
1歩ずつ進めばバランスを崩して転倒したり、不意の障害物につまずいたりするのを防げます。
草刈り機を長く使うための手入れ方法
草刈り機を安全に使うためには普段の手入れも大切です。
この章ではお手入れのポイントをわかりやすく解説します。
定期的にグリスを補充する
チップソータイプの草刈り機には、ヘッド部分にギアケースがあります。
ギアケースには歯車とグリス(潤滑油)が入っていて、エンジンやモーターの回転をチップソーに伝えます。
しかし、グリスが減ると部品に負荷がかかり故障の原因になります。
そのため、ある程度の時間使ったらグリスの補充が必要です。
補充のタイミングはだいたい使用時間20~50時間が目安です。
グリスの注入方法は以下を参考にしてください。
- 注油口ボルトを外す
- 注油口からグリスを注入する
参考:アグリズ|ギヤケースに負担をかけない方法は?(最終閲覧日:2024年6月19日)
グリスにはさまざまな種類がありますが、初めての方には流通量が多く値段も手頃なリチウムグリスがおすすめです。
リチウムグリスは耐熱性、耐水性、潤滑性に優れていて汎用性が高いです。
何を選んだらよいかわからない方はとりあえずリチウムグリスを選んでおけば問題ないでしょう。
参考価格 | Amazon:456円 楽天市場:454円 Y!ショッピング:373円 |
内容量 | 40g |
※参考価格は2024年6月20日時点のAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングでの価格(税込み・東京都への送料込み)です。
表面の汚れを拭き取る
草刈り機に付着した泥汚れや刈った草のカスは錆びや劣化の原因になるので、こまめに取り除きましょう。
目に見える汚れだけでもブラシや布で拭き取ってきれいにしておくことが大切です。
これだけで草刈り機の寿命は大幅に伸びますよ。
刃が欠けていたら交換する
チップソーは刃が欠けたり切れ味が悪くなったら交換しましょう。
交換の手順は以下を参考にしてください。
- 付属のスパナを差し込み、チップソーを回す
- カチッと音がしたらロックされるので、その状態でひっくり返す
- 付属のレンチの穴の小さいほうを差し込み、チップソーを時計回りに回す
- 固定部品とチップソーを取り外す
- 新しいチップソーを取り付ける
- 固定部品を付け直す
- レンチで固く締める
参考:株式会社グリーンランド|【刈払機】刃の交換方法・やり方【草刈機チップソー】(最終閲覧日:2024年6月19日)
以下の動画もあわせてご覧くださいね。
田んぼや斜面の草刈りを安全・効率的に進めるコツ
ここからは応用編として田んぼや斜面の草刈り方法を解説します。
特に斜面は足元が不安定で事故につながる危険性が高いため、これから解説する内容を意識して安全に作業しましょう。
田んぼ:高刈りを意識する
イネ科植物がたくさん生えている田んぼでは、先ほど解説した高刈りをしましょう。
おさらいすると、高刈りは地上から5~10cmの位置で草を刈ることです。
田んぼでの高刈りには、イネ科雑草を好むカメムシの被害を減らす効果もあります。
5つの地区でカメムシが好むメヒシバ、エノコログサ、イヌビエ、スズメノヒエ類の植被率(一定面積の土地に対してどれくらい生えているか)を調べた実験によると、いずれの地区も田んぼでの高刈りをおこなった場合は、上記の植物の植被率が地際刈りをした場合よりも大幅に低くなったそうです。
参考:アグリズ|高刈りによるイネ科雑草と斑点米カメムシの抑制(最終閲覧日:2024年6月19日)
上記から、高刈りには害虫を防ぐ効果があることもわかります。
斜面:下から上に向かって1列ずつ刈る
足元が不安定な斜面では、安全のために滑り止めの付いたスパイクを履きましょう。
そのうえでまずは刈り取る場所を上段・中段・下段に分けます。
そうしたら下段から1列ずつ刈っていきましょう。
下段から刈る理由は安全性だけでなく、刈った草が下に落ちて進行方向を邪魔しないからです。
刈るときは【右から左】を必ず守りましょう。
草丈が長い雑草はまず上部分を刈り、次に下部分を刈る2段階構成にするとやりやすいです。
斜面ではちょっとした動作で転倒しやすいため、常に姿勢のバランスを意識することも大切です。
他にも注意点があるので以下にまとめます。
- 雨上がりは滑りやすいので作業しない
- 事前に地形や段差をよく確認する
上記のことを意識して、少しずつ確実に作業を進めましょう。
草刈り機の扱いに慣れていない方や作業中に不安を感じた方は無理せずプロを頼ってくださいね。
1人では大変な草刈りはプロに相談!
草刈りはどうしても労力と時間がかかります。
特に草刈りの適期は暑い時期なので、草刈り機を使ってもすべて1人で作業するのはとても大変です。
無理すると体調を崩したり、熱中症になる危険性もあります。
もし1人では大変だと感じたら、遠慮せずプロに相談しましょう。
プロなら草刈りはもちろん、刈った草の回収までおこなってくれるので、あと片付けも楽ちんです。
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