ヤブガラシは食べることができる雑草だと知っていましたか?このコラムでは、ヤブガラシの美味しい食べ方をいくつかご紹介しています。道端や住宅地などどこにでも生えていて、簡単に手に入れることができる雑草を美味しく食べられるなんて嬉しいですよね!
一方で、驚異的な繁殖力をもつことから駆除が困難な雑草でもあるヤブガラシ。食用として魅力ある雑草とはいえ、繁殖しすぎるとさまざまな弊害を引き起こす可能性があるのです。
今回は、ヤブガラシの食べ方に加え、駆除方法についてもご紹介しているので、参考にしてみてください。
適切な駆除で繁殖を抑制しつつ、美味しいヤブガラシを楽しみましょう!
ヤブガラシを食べるとどうなる?特徴をおさらい
ヤブガラシの食べ方をご紹介する前に、ヤブガラシの特徴についてみていきましょう。ヤブガラシは、ブドウ科ヤブガラシ属の一種で、各地でよく目にする雑草です。道端や公園のフェンスなど、どこにでも生えていますが、ただの雑草ではありませんよ。
ヤブガラシの根は生薬として利用され、利尿・解毒・鎮痛などの効果があると言われています。また、若芽は山菜として食べることも!生薬に山菜といろんな顔をもつヤブガラシですが、ここではヤブガラシをおいしくいただくオススメレシピをご紹介します。
・ヤブガラシのおひたし
- 巻きひげと葉を取り除く。
- 約1分ゆでる。(本来の赤色から、鮮やかな緑色に変化します)
- 水にさらす。(アクが強いので、数時間~一晩さらしましょう)
- 完成
醤油をかけて食べてもよし、納豆に混ぜてもよし!ワラビやモロヘイヤに近いぬめりと、ピリッとした辛さがなかなかいけます。ただ、アクがとても強いので、アク抜きは入念におこなってください。抜きすぎは風味が失われてしまうので注意です。
・ヤブガラシの大根おろし和え
- ヤブガラシの芽を熱湯でゆでる。
- 冷水にさらし、一晩アク抜きをする。
- 2のヤブガラシに、大根おろしと醤油をかける。
上記のおひたしとレシピはほとんど変わりません。ヤブガラシのもつ辛みと、大根おろしの辛みが見事にマッチしたオススメの一品です。ヤブガラシは夏も採集することができる雑草なので、暑くて食欲が出ないときにサッパリといただいてみては?
・ヤブガラシの天ぷら
山菜ならばはずせない鉄板レシピ、天ぷら。アクが強いヤブガラシの天ぷらってどうなの?と思うかもしれませんが、これがとっても美味しいのです。えぐ味も消えて、クセもありません。騙されたと思って、一度試してみる価値ありです。
ヤブガラシが、あらゆる料理でいただける美味しくて万能な山菜であることがお分かりいただけましたか?ここでご紹介した3品以外にも、胡麻和えやお味噌汁などヤブガラシを美味しく食べられる料理がたくさんあります。ぜひ、お試しください。
ヤブガラシを採るときはスズメバチに気を付けて!
ここまでヤブガラシの食べ方をいくつかご紹介しました。実際に「ヤブガラシを食べてみたい!」と思ってくださった方もいらっしゃると思います。しかし、採取するときにはスズメバチに要注意です!スズメバチがヤブガラシに集まってくる理由について解説します。
周りに巣はみあたらないのに、なぜかスズメバチがたくさんいる……と怖くなった経験はありませんか?実はそれ、ヤブガラシが茂っていることが原因かもしれません。ヤブガラシの花には豊富な蜜があるため、それを求めて多くの昆虫が集まるのです。
スズメバチの成虫は蜜や樹液を好むため、他の昆虫と同じようにヤブガラシの蜜を吸いにきていたのですね。花の蜜を吸いに来ている場合は、危険性はないといわれているスズメバチですが、偶然触れて刺されてしまう可能性などを考えるとやはり怖いですよね。
もしそれがご自宅の庭であれば、ヤブガラシの花の蜜を求めて増えるスズメバチを放置するのは危険です。また、繁殖しすぎたヤブガラシは他にも害虫・害獣も呼び寄せてしまいます。そういった問題がある場合は、ヤブガラシを駆除するなどの対策をとる必要があるでしょう。
\無料でご相談いただけます/
\無料でご相談いただけます/
意外と美味しいヤブガラシ、でも増やしすぎは禁物
ヤブガラシとスズメバチの関係性を知ってしまうと、美味しい山菜であるからといって繁殖するのを黙ってみているわけにもいきません。ここでは、ヤブガラシの駆除方法にはどのようなものがあるのかご紹介していきます。
・ヤブガラシは増えすぎると駆除が大変!
とてつもない生命力をもつヤブガラシは、少し放っておくだけでたちまち広範囲に繁殖します。ヤブガラシの駆除でなによりも大切なことは、なんといっても早期対処!それでは、駆除方法とその注意点についてご紹介していきましょう。
【草取り作業で駆除】
まずは手作業でヤブガラシ駆除をしようと考える方も多いのではないでしょうか。しかし、先述したとおり繁殖力が強く、スズメバチも集まるヤブガラシですので、少し注意が必要です。
服装はあまり肌の露出がないものにしましょう。夏場におこなう場合は、風通しのよいものを身に付けたり、水分補給を徹底するなどして対策してくださいね。また、防虫スプレーで害虫から身を守ることも忘れてはいけません。
草取りによるヤブガラシの駆除で最も大切なことは、「根」を地中に残さないこと。地上に顔を出している茎や葉の部分をいくら駆除しようと、地中に根が残っていれば何度でも再生できるのがヤブガラシです。できるだけ根がちぎれないように、丁寧に草取り作業を進めていきましょう!
【除草剤を使って駆除】
草取り作業に比べると労力が少ない除草剤による駆除。ですが、今後またヤブガラシを食用にと考えている方は安全のため除草剤の利用は避けましょう。
徹底駆除する!と決めた方は、まずヤブガラシの繁殖状況に合わせた除草剤を選び、用法・用量をあらかじめしっかりと確認したうえで作業に入ります。
駆除したいヤブガラシの周りに、枯らしたくない植物がないかどうかの確認も必要です。もし、広範囲にまくわけにはいかない状況なのであれば、筆などを使ってヤブガラシに直接除草剤を塗るようにしてください。
・増えすぎたヤブガラシの駆除方法
問題なのは、対処が遅れたことで広範囲にヤブガラシが繁殖してしまっている場合の駆除方法です。
先述したようにヤブガラシには蜜を求めてスズメバチなどの害虫が多くやってきます。開花時期は毎日のようにハチが庭にくると考えると怖いですよね。また、ヤブガラシを放置してできた藪には、タヌキや野良ネコなどによる害獣被害の心配があるのです。
ヤブガラシがすでに広範囲に繁殖してしまって、手に負えない……という場合は、専門業者に駆除を依頼しましょう。悩んでいるあいだにも、ヤブガラシの繁殖は進行する一方です。プロの知識と経験でヤブガラシの繁殖を食い止めてもらいましょう!
まとめ
ヤブガラシの食べ方から、いざという時の駆除方法までをご紹介してきました。
家の周りや道端などによくある雑草が、実は美味しい山菜だったなんて驚きですよね!いろんな料理に使える万能な山菜なので、みなさんもオリジナルのレシピを見つけてみてはいかがでしょうか。
一方で、ヤブガラシは駆除が困難でやっかいな雑草であることも事実。ヤブガラシの繁殖を放置することは、害虫や害獣を呼び寄せてしまうなどの危険を伴います。なによりも早期対処が大切なので、少しでも繁殖が目立ってきたら、その都度駆除するようにしましょう。
自力では駆除できないほど広範囲に繁殖してしまった場合は、迷わず業者に依頼することをオススメします。