ちょっとした空き地や駐車場などに、春になるとシロツメクサやツクシなどを見かけて季節を感じることも多いですよね。子供のころに雑草を摘んで遊んだ経験のある人も多いことでしょう。
子供のころは遊び道具として慣れ親しんでいた雑草も、大人になった今では、庭を占領する厄介な存在と感じている人もいるのではないでしょうか。道端で目にする分には愛らしい白い花も、庭じゅうに生えられては困りものです。
このコラムでは、かわいく白い花を咲かせるさまざまな雑草について紹介していきます。また、それらの雑草の駆除方法や予防方法についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
白い花の雑草 5種【春~夏編】
春から夏にかけて、さまざまな雑草がキレイな花を咲かせます。ここでは白い花を咲かせる雑草を紹介していきます。
ヒメジョオン
背丈が50センチ~1メートルにもなる雑草です。公園や駐車場などで見かける人も多いことでしょう。茎と葉は黄緑色をしており、花はヒマワリのような形をしているのが特徴で、白色や薄紫色の花を咲かせるかわいらしい雑草です。
ヒメジョオンは、春~夏にかけて花を咲かせ、秋には枯れます。次の年には新しい芽が育ち花を咲かせるという一年草です。現在では、公園や駐車場・空地などあちらこちらで見かけることができるので珍しくない雑草ですが、昔はとても貴重な植物だったといわれています。
繁殖力が強く、ほかの植物の生長をさまたげて生育していくたくましい雑草です。見た目のかわいさからは想像できませんね。
アレチノギク
道端や空き地、駐車場のちょっとしたスペースなどで見かける植物です。背丈は30センチ~50センチにもなり、フワフワの綿毛のような花を咲かせます。
茎は太く、細い毛が生えているので触ってみると、モフモフした手触りを感じることでしょう。花がタンポポの綿毛のようなので、タンポポと勘違いをされる人も多いようです。
ナズナ
通称「ぺんぺん草」と呼ばれる植物です。このナズナをとって、草の部分をペンペンと鳴らした記憶がある人も多いのではないでしょうか。止血や解熱などに効果があるといわれています。
また、春の七草としても有名ですね。ナズナの名前は、早春に花を咲かせて夏が始まるころには枯れてしまうことから「夏無」と付けられたようです。
ハコベ
ハコベは、道端や畑、森林がある場所に自生しています。米粒ほどのサイズの、小さくてかわいい花を咲かせる植物です。ナズナと同様に春の七草として知られています。
ハコベはビタミンBやビタミンCをふくんでいます。さらに、ハコベを炒った粉に塩を混ぜると歯磨き粉としても使用できるなど、まさに万能薬です。
シロツメクサ
子供のころ、シロツメクサを結んで花の王冠などを作った人もいることでしょう。シロツメクサの葉っぱはクローバーと呼ばれることも多く、四つ葉を探した記憶もありますよね。
シロツメクサは、昔から親しまれている春の代表的な植物ではないでしょうか。道端や空地、草の生えている場所によく見かけるかと思います。
もともと日本に自生していた植物ではありません。江戸時代にガラス製品の緩衝材としてオランダから運ばれてきたのが、日本で繁殖した始まりといわれています。
白い花の雑草 3種【秋~冬編】
夏が終わり、はかない季節である秋にも花を咲かせる雑草があります。秋に咲く白い花の雑草を紹介していきます。
オランダミミナグサ
畑や草の生えた場所、道端など広い範囲で自生しています。背丈は10~30センチで、直径1センチにもおよばない小さな花を咲かせる植物です。
春に花を咲かせるハコベの仲間であり、同じように3月~5月の春の時期に花を咲かせます。ただし、オランダミミナグサの場合は、冬に花を咲かせることもあるようです。
ヒメムカシヨモギ
道端や荒れ地などに自生していることの多い植物です。茎の長さが1~2メートルにもなり、その先に直径2mm~3mmほどの花を咲かせます。形状は、春に花を咲かせるオオアレチノギクにそっくりなので、間違われることも多いようです。
ダンドボロギク
高さが1メートル前後にもなる植物です。長い茎の先に筒状の頭花を咲かせます。大きさは2センチにもならない小さな花です。
花が咲き終わると、実があらわれてフワフワの綿毛が生えてきます。道端や公園などでもよく見かけることができるでしょう。
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本格的な駆除が必要な雑草もある
キレイな花を咲かせる雑草も、たくさん増えすぎるのは困りますよね。雑草には繁殖力や生命力の高いものが多くあります。
雑草のなかには、猛毒を持ったものも存在しています。庭にそのような雑草が自生しているのを放っておくと、赤ちゃんやペットが誤って食べてしまい食中毒を起こすことも考えられ、とても危険です。
ここからは、駆除が必要な雑草について説明をしていきます。あなたの家の庭などに、これらの植物が自生していないか確認をしてください。
繁殖力が高い植物
・ドクダミ
ドクダミといえば、お茶や薬として利用されることでも有名な植物です。ドクダミは加工されていなくても、植物自体が独特なニオイを放ちます。繁殖力がとても高いため、知らないあいだに庭にたくさん自生され悪臭を放たれて、生活をするなかで不快感をおぼえることもあるでしょう。
ドクダミは半日影のような、すこしジメっとした場所を好みます。根を土のなかで横に伸ばして繁殖し、根から次々と茎を伸ばしていきます。さらに、ちぎれた根からでも茎が伸びるので除草が難しい植物です。
・クローバー(シロツメクサ)
四つ葉を見つけるとうれしいクローバーですが、この植物も繁殖力が高くて厄介な雑草なのです。クローバーは切断したとしても、切断面から根が生えてそこから生育してしまうため、根絶させるのは難しいようです。
・ミント
ミントはハーブティーやミント味のお菓子、さらには歯磨き粉などといったさまざまな場面で使われています。このなじみ深いミントも、じつは繁殖力がとても高い植物なのです。種を1粒まくだけで、ほかの植物の生命力が奪われ、庭じゅうがミントでおおわれてしまうことから「ミントテロ」といわれることもあるほどです。
・クズ
ツタの一種です。オシャレや防熱対策として、ツタを家の外側にはわせる家庭もあるかと思いますが、クズはとても繁殖力が高いのであっという間に家がおおわれてしまいます。
毒性のある植物
・トリカブト
トリカブトという名前は、トリカブト事件で聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。トリカブトは、根・茎・葉・花すべてに猛毒があります。トリカブトの葉が約1グラムあるだけで、人を死に追いやることができるともいわれているのです。
トリカブトは花粉にも毒を持っているため、傷口や粘膜から毒が入り込むおそれもあります。もし家の庭などに咲いているのを発見したら、すみやかに駆除しましょう。子供やペットが知らないあいだに口にふくんでしまうと大変なことになりかねません。
・彼岸花
彼岸花は全体に毒がありますが、特に根に多くの毒がある植物です。その毒をいかして、土葬した遺体にネズミやモグラなどがいたずらするのを防ぐため、墓の近くに植えられるようになりました。
・イチイ
イチイとは、北海道や東北で生け垣などに使われることの多い植物ですが、果実以外はすべて毒を持っています。北海道や東北の人は子供のころ、イチイの実をとって食べた経験のある人もいるのではないでしょうか。
しかし、このイチイは果実のなかにある種に最も強い毒があるのです。果実を食べたあとに吐き出した種を犬が誤って飲み込んでしまい、中毒を起こすということもあるようです。
雑草を根絶!ただしい除草・防草 3ステップ
雑草は、キレイな花を咲かせているうちは愛らしい存在でしょう。ですが、繁殖力の高いものもあり、ほかの植物を枯れさせてしまうこともあるため、できるだけ根絶させたいですよね。
ここからは、雑草の被害を解決するための、ただしい除草方法を説明していきます。あなたの家の庭をすっきりさせるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
ステップ1:生えている草を取り除く
雑草を抜くか刈る
手もしくは鎌、もっとラクに雑草を刈るなら草刈り機で、自生している雑草を刈り取りましょう。ずっとしゃがみ込む体勢になるので、休憩をとりながらおこなってください。
除草剤を散布する
生えている雑草を枯らしてくれるもの、雑草を生えなくさせるものなど除草剤にはさまざまな種類があります。あなたが使いたい用途に合わせて、溶剤を選びましょう。
身近にあるものを利用する
植物は塩分があると枯れます。塩水を使えば、その原理をいかして雑草を効率的に枯れさせることができますね。ただし、塩水をまくときには注意点があります。雑草だけでなく、ほかの植物も育たなくなるという点です。
さらには、雨水によって近隣の田畑に流れこんだ場合は、その田畑にも影響を与えてしまうおそれがありますので、塩水をまくときには注意をしてください。
塩水のほかに、お湯をかけることも雑草を枯れさせるためにとても有効です。根気のいる作業ではありますが、環境に与える影響がすくなく済むので、急いで除草したいのでなければおすすめの方法です。
ステップ2:抜いた雑草の処理をする
抜き取り・刈り取りをした雑草は、水分を多くふくんでいるものもあり、そのままにしておくととても重量があります。種類によっては、放置しておくとまた根付いてしまうものもあるので、抜いた雑草はかならず日干しして乾燥させましょう。
雑草を乾燥させるときは、そのまま土の上で乾燥させると根付く草もあるので、ブルーシートなどの上で乾燥させるようにしてください。このとき、雑草は山に積んだ状態だと中のほうまでしっかりと乾燥させることができないので、なるべく平らに置くようにしましょう。
乾燥させたあとにおこなう雑草の処理の仕方には、ふたつの方法があります。
地面に埋める
雑草は、土に埋めることによって肥料となります。草がまた根付き庭を荒らすのを避けるため、地面に埋めるときには穴を40センチほど掘る必要があります。手間はかかりますが、環境にはとても優しい処理方法です。
燃えるゴミとして処理する
雑草の処理方法として、雑草を燃やして処分したいと考える人もいるかと思いますが、これは近隣へ迷惑がかかります。さらに、生えている雑草をそのまま焼く「野焼き」は法律で禁止されているのです。
雑草は、燃えるゴミとしてただしく廃棄しましょう。抜いた雑草をゴミ袋に入れてゴミの日に回収してもらうだけなので、とても簡単で手間のかからない処理方法といえます。雑草の処理方法をしっかりとおこなって、また庭に自生しないようにしてくださいね。
ステップ3:生えにくい環境にする
そもそも雑草の生えにくい状況にしてしまえば、処理する手間を省くことができますよね。そのために、先ほど紹介した除草剤をまくのもとても有効な方法です。ほかにもできる、雑草の生えにくい環境をつくる方法を紹介します。
- 防草シートを張る
- 砂利を敷く
- コンクリートで固めてしまう
防草シートとは、地面の上に敷くことで日光を遮断して、雑草の発生を抑えてくれるものです。一度シートを敷いてしまえば、長期間雑草が生えることを防いでくれます。ホームセンターなどで売られているシートから、なるべく破れにくいものを選びましょう。
砂利を敷く方法ですが、これも防草シートと同じ原理で、砂利を敷き詰めることで日光を遮断して草が生えるのを抑える役割があります。効果は約3~5年なので、そのくらいの年月を目安に砂利を敷き詰め直すようにしましょう。
コンクリートで埋めてしまうのは手っ取り早く効果の高い方法でしょう。ただし、コンクリートにすることで、夏場には表面温度がかなり高くなります。コンクリートを固める作業はプロの業者にお願いすることになるので、費用も高くなります。あなたの家の事情に合わせて、雑草の予防をしてみてください。
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業者と自力はどう違うの? ―業者がオススメな理由
これまで雑草の駆除のしかたについて説明してきましたが、大変なことが多いですよね。
- 草取りは時間と手間がとてもかかる
- 草が生育する夏場は毎週のように手入れをしなくてはいけない
- 暑くても長そで長ズボンの格好でないと、肌が荒れたりする
プロの業者に依頼をすれば、これらの問題は一気に解決できます。あなたが涼しい部屋にいるあいだに、庭や玄関先などに生い茂った雑草をキレイに駆除してくれるでしょう。
雑草を駆除してくれるだけでなく、雑草が生えにくい環境にする相談にものってもらえます。雑草についてのお困りごとの解決は、プロの業者にまかせてみませんか?
まとめ
「道端や空き地でよく見かけるキレイな花が、じつは雑草だったなんて!」と意外に感じた人もいたのではないでしょうか。雑草は、種類によっては繁殖力が高く、ほかの植物を枯れさせることもあります。
あなたの家に生えている雑草は、駆除をしてもどんどん生えてきませんか?雑草を抜いてもすぐに生えて、また抜いて……と雑草とのいたちごっこに疲れてしまったあなたにおすすめなのが、プロの業者に依頼することです。
業者にお願いをすれば、キレイに除草してくれることはもちろん、草が生えにくくする環境づくりの提案もしてくれます。雑草について疑問があるときには、まずは業者に相談をしてみましょう。