トイレ便器の交換費用の相場はいくらくらいか気になりますよね。
TOTO公式サイトとLIXILサイトの工事費用(本体価格+工事費)を確認してみたところ、13万~20万円の価格帯に落ち着くことが多いようでした。
この価格を見て「高い!」「自分で取り付けて安くできない?」と思う方もいらっしゃるでしょう。
そこでこの記事では、便器交換の相場費用・DIYでトイレ便器を交換する方法・補助金制度をご紹介します。
トイレ便器交換の費用相場は13万円以上
トイレメーカーの公式サイトを確認すると、トイレ便器の交換には約13万~20万円の費用がかかるのが一般的なようです。
実際にTOTOとLIXILのトイレ便器の交換費用(トイレ便器の本体価格+工事費)は、以下のようになっていました。
TOTOのトイレ便器交換費用
商品名 | 本体価格+工事費 |
---|---|
ピュアレストQR | 130,000円~ |
HVリモデル | 180,000円~ |
GG1-800リモデル | 220,000円~ |
ネオレスト | 250,000円~ |
参考:TOTO公式ホームページ|トイレリフォームの参考価格(最終閲覧日:2021年1月18日)
LIXILのトイレ便器交換費用
商品名 | 本体価格+工事費 |
---|---|
アメ―ジュZA | 201,700円~ |
プレアス-LS | 222,100円~ |
プレアス-HS | 225,500円~ |
リフォレ-I型 | 266,200円~ |
参考:LIXIL公式ホームページ|トイレリフォーム まるごと交換 【LIXILオンラインショップ】(最終閲覧日:2021年1月18日)
このように、一番低い工事費でも13万円の費用がかかっていますよね。
メーカーの公式サイトから交換工事を依頼すると、最低でもこれぐらいの値段はすることを想定するといいでしょう。
また、LIXILの価格を見るとTOTOよりも高いことに気づきます。
トイレ便器交換の費用はメーカーによって異なることもわかりますね。
そのため、トイレ便器の交換費用を知りたいときは、まずメーカーを調べるとよいでしょう。
そして希望するトイレ便器の商品を決定すれば、最終的な工事費用がいくらになるのかだいたい見当がつきます。
トイレ交換費用の内訳
次はトイレ交換費用の内訳を確認しましょう。
トイレ便器の交換には以下の経費が掛かります
便器本体+工事費用(基本料金)+処分費用+オプション料金
便器本体
便器本体の価格とは、工事費用等を含めない『その便器の購入費用』を指します。
トイレ便器交換費用のおよそ半分は便器本体価格が占めます。
TOTOの便器本体価格をTOTO公式サイトと複数のネットショップで比較してみると、結果は以下のようになりました。
便器本体価格
商品名 | TOTO公式サイト | ネットショップA | ネットショップR |
---|---|---|---|
ピュアレストQR | 103,000円(税込)~ | 48,657円~ | 34,965円~ |
ピュアレストEX | 127,000円(税込)~ | 88,600円~ | 77,385円~ |
GG | 264,000円(税込)~ | – | 101,310円~ |
GG-800 | 270,000円(税込)~ | – | 102,520円~ |
FD※ | 328,000円(税込)~ | – | – |
レストパル | 324,000円(税込)~ | – | 191,902円~ |
レストパルF | 458,000円(税込)~ | – | 251,499円~ |
ネオレストDH | 325,000円(税込)~ | 220,000円~ | 183,531円~ |
ネオレストRH | 401,000円(税込)~ | 260,000円~ | 215,547円~ |
ネオレストAH | 401,000円(税込)~ | 258,000円~ | 209,619円~ |
ネオレストNX | 665,000円(税込)~ | – | 438,401円~ |
※2021年2月販売予定
参考:TOTO公式ホームページ|トイレ(ウォシュレット・温水洗浄便座・便座・便器・トイレ収納)(最終閲覧日:2021年1月18日)
このように、便器本体の価格は「どこで買うのか」によって大きく左右されます。
TOTOは各ネットショップに比べて、平均的に10万円ほど高いことがわかりますよね。
この結果から、安く商品を買いたいのであればネットショップで購入しましょう。
購入費用が安く済みます。
ネットショップによっては商品の保証をしていないことがあります。
そのため、安心して買い物をしたいのであれば、少々値が張りますがTOTO公式サイトで購入するのが無難です。
「価格を取るか? 保証を取るか?」で購入先を選んでください。
工事費用(基本料金)
工事費用とは、給水工事・排水工事・電気工事などにかかった費用を指します。
例えば、和式便所から洋式ウォシュレットに交換した場合、ウォシュレットを作動させるために新たに配線工事をしなければなりません。
そのため、通常の工事費用に比べて高額になることが予想されます。
このように、工事費用は「現状からどういったトイレに交換するのか」で大きく変わります。
工事費用が高額になりそうなら、まずは複数の工務店で見積りを取ってください。
そうすれば工事費用の目安がわかります。
処分費用
処分費用とは、交換をして不要になった旧便器を処理する費用を指します。
これは工務店によって価格が変化します。
見積りを取った際に、一緒に確認するといいでしょう。
オプション料金
オプションとは壁・床・天井の内装材張り替えや手洗い器の設置など(リフォーム)を指します。
工務店にトイレ便器の交換を依頼すると、高確率でこのようなリフォームをおすすめされます。
トイレ全体の雰囲気を変えたいのであれば、このようなオプションを付けてもいいでしょう。
トイレ便器の交換だけでいいのであれば断ってください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
トイレ交換の作業内容
TOTO公式サイトによると、トイレ便器の交換作業では以下のことをおこなっています。
- 内装(床・壁・天井・巾木・廻縁)
- 建具(ドア)
- 給水工事(便器給水)
- 排水工事(便器排水)
- 電気工事(ウォシュレット用コンセントなど)
- その他(駐車場代など)
内装・建具に関してはオプションです。
トイレ便器の交換のみを希望する場合は、担当者にその旨を伝えましょう。
給水工事・排水工事に関しては、各配管が劣化していない限りそのまま使用するケースが大半です。
もしも「配管を交換する必要がある」と言われたときは、必ずその交換費用を聞いておきましょう。
ウォシュレットタイプを取り付ける場合は電気工事もおこないます。
ウォシュレット用コンセントが必要だからです。
また、工務店によっては駐車場代を請求されることもあります。
駐車場代を含めたその他費用は、見積りのときに細かく確認しましょう。
トイレの交換工事にかかる日数
「旧ウォシュレットから最新ウォシュレットに交換する」といった簡単な工事であれば、半日~1日ほどで終わるようです。
場合によっては数時間で終わることもあります。
ただし、「和式から洋式ウォシュレットに交換する」場合はもっと日数がかかるでしょう。
ウォシュレット用のコンセントを作るために、電気の配線工事をしなければならないからです。
このように、トイレ便器の交換にかかる時間はケースによってまちまちです。
見積りを取った際に、工事にかかる日数も確認しておきましょう。
DIYでトイレ便器を交換する方法
DIYでトイレ便器を交換することは可能です。
「旧ウォシュレット➡新ウォシュレット」のような簡単な交換であれば、給水管と排水管に繋げるだけで作業が完了するからです。
ただし、「和式➡洋式ウォシュレット」のように電気工事が必要な場合は、業者に依頼しましょう。
屋内の配線工事をするには電気工事士の資格が必要だからです。
電気工事士の資格を持っていないのであれば、業者に工事を依頼してください。
DIYでトイレを交換する際の手順は以下のとおりです。
- 水道の元栓を閉める
- トイレの水を抜く
- タンク下のナットを外す
- 止水栓との接続を外す
- タンクを外す
- トイレ便器下のネジを外す
- トイレ便器を外す
- フランジ(パッキンみたいなもの)を交換する
- 接続用のアジャスターを取り付ける
- 便器を乗せる
- 便器本体をネジで固定する
まずは水道の元栓を閉めましょう。
元栓を閉めておけば、水が漏れ出しません。
元栓を閉めた状態でトイレの水を抜きましょう。
タンク内の水がなくなるまで、レバーを引いてください。
トイレの水がすべてなくなったら、タンク下のナットをモンキーレンチで外しましょう。
ナットが固くて回らないのであれば潤滑油を使うといいでしょう。
トイレタンクと止水栓をつなぐ給水管の接続を解除しましょう。
具体的にはトイレタンク側とのナットを緩めればOKです。
万が一止水栓を閉めても水が漏れだすのであれば、止水栓内でトラブルが発生しているのかもしれません。そのときは水110番にご相談ください。最短15分※で現場に駆け付け、無料※で原因をお調べいたします。
※対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。
ナットを外したらトイレタンクを持ち上げて外しましょう。
ただし、トイレタンクは重量が10kgを超えることが多く、とても重いです。
1人で持ち上げると落とすおそれがあるため、2人でやるといいでしょう。
外したネジは念のために容器に入れて保管しましょう。
トイレタンク同様、トイレ便器も重い傾向にあるため、2人でおこなうのが無難です。
フランジとは丸い形をした輪っかみたいなものです。
プラスチック製なので10年程でボロボロに劣化し、水漏れの原因になります。
アジャスターとは、排水パイプやソケットみたいなものです。
接続用アジャスターは便器本体とセットなので、便器本体に付与されていたアジャスターを取り付けてください。
アジャスターを取り付けたら便器を上から被せましょう。
アジャスターの排水口部分と便器本体の下部にある穴の位置を合わせて、慎重に置きます。
便器を置いたら、便器の向きが真正面になるよう微調整しましょう。
最後に便器本体をネジで固定しましょう。
ネジを強く締めすぎるとトイレトラブルの際便器を外すことができません。
幾分か余裕を残した状態で締めるのがいいでしょう。
1~11の流れを実行すれば、DIYでトイレ便器を交換することができます。
試してみてくださいね。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
トイレの便座のみ交換するのも可能!
便座のみの交換も可能です。その手順は以下のとおりです。
- 便座裏のナットを外す
- ベースプレート用のゴムをはめ込む
- ベースプレートをネジで固定する
- 新しい便座を差し込む
- ナットで固定する
ナットはタンク下に取り付けられていることが多いです。
下からのぞき込んで確認してみてくださいね。
ナットを見つけたらモンキーレンチで外しましょう。
便座を外したら、ベースプレート用のゴムを便座取付穴にはめ込みましょう。
ゴムとベースプレートが一体なのであれば、ベースプレートをそのままはめ込んでください。
ベースプレートをネジでしっかりと固定しましょう。
「カチッ」という音が鳴れば、差し込みは成功です。
音がしないときは引き抜いて、もう一度差し込んでください。
便座を取り付けたら、ナットで固定しましょう。
これで便座の交換作業は完了です。
便座の交換を検討している人は、この方法を実践してみてください。
便座が本体と一体化しているトイレや一部のタンクレストイレは、構造上の理由で便座を取り外すことができません。
このタイプの場合便座のみの交換はできないので、業者に相談するのがいいでしょう。
介護保険の「住宅改修」で補助金が出る
和式トイレから洋式トイレへの交換(暖房および洗浄機能が搭載された洋式トイレへの交換含む)をした場合、介護保険から補助金が出ます。
介護保険とは40歳から加入を義務付けられている保険のこと。
この介護保険を使えば補助金が支給されるのです(対象者は要支援1~2認定もしくは要介護1~5認定を受けた方のみ)。
なぜ介護保険からトイレ交換に関する補助金が下りるのかというと、介護保険には「住宅改修」という項目があるからです。
これは介護を目的としておこなった住宅の改修に、補助金を支給する制度のことです(限度額は20万円)。
この制度を利用すれば、お得にトイレの交換をすることが可能なのです。
それだけでなく、トイレを交換する際に必要と判断された「給排水管の工事」や、便器の張り替えに伴う「床材の変更」にかかった費用も、介護保険から支給されます。
トイレ交換で介護保険が適用されるケースは以下のとおりです。
- 和式便所から洋式便所への取替え
- トイレ交換に伴い必要と判断された工事
- 手すりの取り付け
- 段差の解消
- 滑り防止
- 移動を円滑にするための床および通路の材質変更
参考:厚生労働省|福祉用具・住宅改修に関する法令上の規程について
このように、介護保険を利用すれば費用を抑えることができます。
介護保険に加入している人はぜひこの制度を利用してくださいね。
住宅改修の補助金を申請する方法
住宅改修の補助金を申請する方法は以下のとおりです。
- ケアマネージャーに相談をする
- 事業者による下見および改修プランを作成する
- 市町村に申請書類の一部を提出する(事前申請)
- 工事着工~完了
- 住宅改修の補助金を申請(事前申請が必須)
この流れで補助金を申請することができます。
ただし、事前申請が無ければ補助金を支給されないおそれがあります。
必ず事前申請を済ませてから着工しましょう。
トイレ便器の交換に自治体の補助金が出ることも!
自治体によってはトイレ便器の交換にも補助金が出ます。
ただし、その際には受け取り条件をクリアしなければなりません。
たとえば東京都足立区の場合、以下の条件を満たす人に限り補助金を受け取れます。
- 申請者が足立区内に住民登録中の個人であること。
- 申請者に住民税の滞納がないこと。
- 申請者自らが在住している足立区内の住宅のトイレを『洗浄料が5.0リットル以下のトイレ』に交換すること。
- 補助金の対象経費が30,000円以上であること。
- 申請内容が『不動産登記上の一棟の建物単位』であること。
- 申請のタイミングが工事着工前であること。
- 令和3年2月28日までに工事が完遂しており、かつ令和3年3月31日までに報告を完了していること。
- 同一年度内に同様の補助金を受けとっていないこと。
- 過去5年以内に同様の箇所で補助金を受け取っていないこと。
- 他補助制度の交付決定を受けていないこと。
参考:東京都足立区役所公式サイト|節水型トイレ設置費補助金(事前申請)
このように、足立区であれば上記の条件をすべてクリアした場合に限り、補助金を受け取ることができます(上限は3万円)。
これは嬉しいですよね。
補助金受け取りの条件は自治体によって異なります。
トイレ便器の交換を検討しているのであれば、自分が住んでいる地域の役所ホームページを事前に確認してみましょう。
まとめ
トイレメーカーの公式サイトから工事を依頼すると、トイレ便器の交換には約13万円もの費用がかかることがわかりましたね。
メーカーや商品名によってはさらに高くなることも判明しました。
トイレ便器を交換する際は、予算にあったメーカーと商品を選んでくださいね。
もしも「工事費用が高いな」と感じるのであれば、DIYで便器交換をする1つの手です。
そうすれば費用が5万円ほど安上がりになるかもしれません。
また、依頼・DIYに関わらず、トイレ便器の交換をするのであれば、まずは自分が済んでいる自治体のホームページを確認してみましょう。
ひょっとすると補助金性があるかもしれません。
補助金を受け取って、お得にトイレ交換をしてくださいね。