「トイレがつまった!」
というときには、まずなにがつまっているのかを確認しましょう。
自分で解決が可能か、業者を呼ばなければいけないかは、つまっているものによって変わってくるからです。
この記事では、状況別のトイレつまり解消法を解説します。
読めばトイレつまりがスッキリ解消され、安心してトイレを使えるようになるでしょう。
トイレつまりの対処は原因によって違う
トイレつまりの原因がなにかによって、適切な対処が変わってきます。
トイレつまりの原因になるものは、大きく2つに分類できます。
- トイレつまりの原因と対処
-
- トイレに流せるもの
-
自力で直せる
- トイレに流せないもの
-
業者に頼む
本来トイレに流せるものは、排せつ物とトイレットペーパー、商品名や商品説明に「トイレに流せる」と書かれている商品です。
■ 流せるもの
- トイレットペーパー
- 排せつ物
- 「トイレに流せる」商品
■ 流せないもの(例)
- アクセサリーなどの固形物
- タオル
- ティッシュペーパー
- キッチンペーパー
- ウェットティッシュ
- マスク
- 紙オムツ
- 生理用品
- ペット用トイレシート
- ペット用トイレ砂
- ペットのフン
- タバコ
- 残飯
- 吐しゃ物
それぞれつまる理由や基本的な対処方法を解説します。
「流せるもの」のトイレつまりは自力で解消
トイレットペーパーなどもともとトイレに流してよいものによるつまりは、自分でも解消できます。
流せるものによるつまりは、排水路や排水管の曲がった部分などに引っかかっていることがほとんどです。
流せるものが引っかかっているだけなら、ラバーカップなどを使って比較的簡単に流すことができます。
以下のような場合には、自力対処を試してみましょう。
- トイレットペーパーをたくさん流した覚えがある
-
トイレットペーパーでも、一度に大量に流すとつまりの原因になる。
- トイレに流せるおしりふきやお掃除シートを使った
-
流せる商品でもトイレットペーパーよりほぐれにくいので、つまりの原因になる。
- 海外製のトイレットペーパーを使った
-
海外製のトイレットペーパーは日本製のものよりほぐれにくいことが多く、つまりの原因になる。
- トイレの水圧が弱い・節水している
-
トイレットペーパーなどが流れ切らないことがあり、つまりの原因になる。
ラバーカップの詳しい使用方法は、このあとの自分でできるトイレつまりの直し方で解説しています。
流せるものがつまっている場合は、時間をおけば自然に直ることもあります。
このあとのトイレつまりは自然に直る場合もあるもご覧ください。
「流せないもの」「原因不明」のトイレつまりはプロに相談
通常トイレに流せるもの以外の異物でトイレがつまっている場合、自分でつまりを解消するのは難しいです。
原因になっている異物を流してしまうのではなく、取り出さなければいけないからです。
トイレの排水路や排水管につまってしまった異物は、ラバーカップなどでは取り出せません。
以下のような場合には、水道工事店などのプロに相談しましょう。
- おもちゃやアクセサリーなどの固形物を流した
-
固形物は排水路や排水管内で引っかかってつまりの原因になる。
- タオルや雑巾などの布製品を流した
-
布製品は水でほぐれないので、つまりの原因になる。
- トイレットペーパー以外の衛生用品を流した
-
トイレットペーパーより水でほぐれにくいので、つまりの原因になる。
- オムツや生理用品を流した
-
吸水性があるので、排水路や排水管内で膨れてつまりの原因になる。
- 残飯や吐しゃ物を流した
-
カスや脂分が排水路や排水管内にこびりついてつまりの原因になる。
- なにがつまっているのかわからない
-
流せない異物がつまっているおそれがある。
異物がつまっている場合は無理に自分で対処しようとすると、状況を悪化させるおそれもあります。
つまっている異物を、さらに奥に押し込んでしまうことがあるのです。
つまりが奥のほうにあると解消するのに大がかりな工事が必要になり、費用も高くなってしまうおそれがあります。
異物でつまっている可能性が高い場合は、早めに水道工事店などのプロに相談しましょう。
当サイト【水110番】では、トイレつまりに対応している水道工事店をご紹介しています。
調査・見積りは無料※なので、ぜひお気軽にご相談ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様の了承をいただいたうえで、調査費用等をいただく場合がございます。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
つまっているものが比較的手前側にある場合は、手で取り出せる場合があります。
このあとの流せないものは手で取り出すでご紹介している方法も試してみてください。
自分でできるトイレつまりの直し方
トイレつまりを自分で直す具体的な方法を2つご紹介します。
トイレつまりに対処する際には、以下の準備をしましょう。
便器からあふれた水による感電や汚染を防ぐためです。
- 温水洗浄便座などの電源プラグを抜く
- 給水管の止水栓を閉める
- 便器周りの床にブルーシートや新聞紙などを敷く
止水栓は、トイレのタンクにつながる給水管についている弁です。
止水栓を閉めることでタンクへの給水を止め、万が一のときに大量の水が漏れるのを防ぎます。
流せるものはラバーカップで流す
トイレットペーパーなど流せるものによるトイレつまりの解消には、ラバーカップ(スッポン)を使うのが有効です。
便器のつまりのほとんどが「ラバーカップ(市販)」を使うと直りますので、備えておかれると便利です。
出典:高島市|便器がつまって流れない(最終閲覧日:2023年12月18日)
ラバーカップは、先端のカップ部分を真空状態にして、便器内の水を引っ張り上げる道具です。
水を引っ張ってつまっているものを動かし、ほぐして流すことができます。
- ラバーカップ
- ビニール袋
- 輪ゴムかテープ
- バケツ
- ゴム手袋
ラバーカップは、ホームセンターなどで購入できます。
ラバーカップにはいくつかの種類があります。
タイプの違うものだと、十分な効果を得られません。
ご自宅のトイレに対応したものを用意しましょう。
ラバーカップでトイレつまりを直す手順
作業前の準備をします。
- 温水洗浄便座などの電源プラグを抜く
- 給水管の止水栓を閉める
- 便器周りの床にブルーシートや新聞紙などを敷く
使用時に便器内の水が周りに跳ねないよう、便器を覆うビニール袋を用意おくと安心です。
ビニール袋に穴を開け、ラバーカップにくっ付けます。
- ビニール袋の中央にラバーカップの柄が通るほどの穴を開ける
- 開けた穴にラバーカップの柄を通す
- 輪ゴムやテープを付けてビニール袋を柄に固定する
- ラバーカップのカップ部分を便器に差し込み、ビニール袋で便器を覆う
ラバーカップのカップ部分が水に浸かるように、便器内にたまっている水の量を調節します。
水位が低い場合は、バケツで水を注ぎ入れましょう。
カップ部分が水に浸かっていないと、十分に効果を発揮できません。
空気が入ってしまって、真空状態にならないからです。
便器の排水口にカップを差し込み、カップが潰れるまでゆっくりと押し込みます。
カップ内の空気や水を抜くイメージです。
力を入れて、ラバーカップを一気に引き上げます。
カップの先にある水ごと引っ張り上げるようなイメージです。
引き上げる高さは、引っ張る水の手ごたえがなくなるまでです。
カップが水から出るところまで持ち上げる必要はありません。
ラバーカップを押し込んで引き上げる動作を、つまりが解消されるまで繰り返します。
便器にたまっている水がゴボゴボ流れていけば、つまりが解消された可能性が高いです。
つまりが解消されたかどうかを、水を流してチェックします。
バケツで少しずつ水を注いで、問題なく流れるか確認しましょう。いきなりタンクのレバーを回してたくさんの水を流すと、つまりが直っていなかった場合に水があふれるおそれがあります。
流せないものは手で取り出す
つまっているのが固形物など流せないものでも、排水路の手前側でつまっていれば手で取り出せる場合があります。
便器に直接手を入れて取り出すのです。
この方法は、流せるものがつまったときにラバーカップがない場合の代用として使うことも可能です。
- ゴム手袋
- ビニール袋2枚程度
- 輪ゴム
- バケツ
手でトイレつまりを直す手順
作業前の準備をします。
- 温水洗浄便座などの電源プラグを抜く
- 給水管の止水栓を閉める
- 便器周りの床にブルーシートや新聞紙などを敷く
汚れないように、手をゴム手袋とビニール袋で保護します。
- 便器に入れるほうの手にゴム手袋を着ける
- ゴム手袋の上からビニール袋をかぶせる
- ビニール袋の口に輪ゴムを付け、腕に固定する
ゴム手袋とビニール袋を装着した手を、便器の排水口にゆっくり差し込みます。
排水路の形に沿って、入れられるところまで差し込んでみましょう。
手に異物が当たったら、指でつまんで引っ張り出します。
トイレットペーパーなど流せるものがつまっている場合は、排水口の入り口で何度か手を上下に動かし、つまりをほぐします。
流せない異物がつまっている場合は、この工程はおこないません。
異物を取り出すことができたら、バケツで少しずつ水を注いでつまりが直っているか確認します。
直っていることが確認できるまでは、タンクのレバーを回して水を流さないようにしましょう。
もしも異物を取り出せない場合は、無理せず業者にお任せしましょう。
トイレつまりは自然に直る場合もある
通常トイレに流せるものがつまっている場合は、しばらく放置しておくと自然に直ることがあります。
トイレットペーパーは普通のティッシュなどに比べて繊維がほぐれやすい性質があり、水に浸けておくと自然にほぐれます。
一度つまっても、水に浸かった状態で時間が経過すると自然にほぐれ、流れていくのです。
放置時間の目安
- トイレットペーパーや排せつ物
-
1時間~半日程度
- 「トイレに流せる」商品
-
1日程度
自然に直るのを待って様子を見る場合は、あらかじめ便器内にたまっている水の水位を確認しておくとスムーズです。
放置したあと再び水位を確認し、当初よりも水が減っているようなら、つまりが直っている可能性があります。
バケツなどで少量の水を便器に入れて、問題なく流れるか確認してみましょう。
以下のような場合には、流せない異物がつまっているおそれがあります。
- 1日を過ぎてもつまりが直らない
- 便器にたまった水の水位が上がったまま変わらない
- 直ってもまたすぐにつまるのを繰り返す
異物がつまっている場合は基本的に自然に直ることはないので、早めにプロに相談しましょう。
「お湯・重曹・お酢」を使うとより効果的
トイレつまりが自然に直るまでの時間を早くしたい場合は、便器にお湯を入れたり、重曹とお酢を混ぜて入たりすると効果的です。
お湯は水よりもトイレットペーパーの繊維に浸透しやすく、よりほぐれやすい効果が期待できます。
また、重曹とお酢を混ぜると炭酸ガスが発生し、トイレットペーパーの繊維に入りこんでほぐしてくれる効果が期待できます。
当サイト【水110番】編集部で実験をしてみたところ、お湯と重曹、お酢を同時に使うのが特に効果的とわかりました。
- 容器を2つ用意し、片方に水、もう片方にお湯を入れる。
- それぞれの容器にトイレットペーパーを丸め固めたものを3つ入れる。
- 一方の容器に重曹を入れ、その後お酢を入れる。
- そのまま3分間放置し、トイレットペーパーのほぐれ具合を観察。
お湯と重曹、お酢を入れて3分経過したときの様子が、以下の写真です。
水のみの容器(左)に比べて、お湯と重曹、お酢を入れた容器(右)のトイレットペーパーはほぐれて広がっているのがわかります。
実際に使うときには、以下の手順でおこないましょう。
- 重曹:50g程度
- お酢(クエン酸):100ml程度
- 40℃~60℃程度のお湯
- バケツ
- 灯油ポンプなど便器の水を汲み出せるもの
便器に入れるお湯は、必ず60℃以下にしましょう。熱すぎる熱湯を便器に入れると、陶器が破損するおそれがあります。
お湯・重曹・お酢でつまりを直す手順
作業前の準備をします。
- 温水洗浄便座などの電源プラグを抜く
- 給水管の止水栓を閉める
- 便器周りの床にブルーシートや新聞紙などを敷く
灯油ポンプなどを使って、便器内にたまっている水をできるだけバケツに汲み出します。
水がたまっているままだと、お湯の温度が下がってしまいます。
灯油ポンプがない場合は、ペットボトルを切ったものを使って水を汲み出すとよいです。
便器の排水口に重曹を入れ、その上にお酢(クエン酸)を入れます。
分量は、重曹1:お酢(クエン酸)2になるようにしましょう。
重曹とお酢(クエン酸)を混ぜると、泡立ってきます。
便器に40℃~60℃のお湯を注ぎ入れます。
熱湯は避けましょう。
そのまま1時間程度放置しておきます。
トイレ内に炭酸ガスが充満するので、十分な換気を確保しておきましょう。
1時間程度たったら、バケツなどで少しずつ水を注ぎます。
問題なく流れれば、つまりが直ったと考えられます。
ラバーカップ以外のトイレつまり解消アイテム
ラバーカップがない場合に使える身近なものや、より強力なつまり解消アイテムもあります。
それぞれ使い方を解説します
ご紹介する方法はいずれもトイレットペーパーなど「流せるもののつまり」にのみ使える方法です。
流せない異物でつまっている場合にこれらの方法をおこなうと、つまりをさらに奥へ押し込むなどして状況を悪化させるおそれがあります。
異物がつまっている場合は、プロに相談しましょう。
バケツと水
バケツに水を汲んで、便器に直接注ぎ入れる方法です。
やや上のほうから勢いよく水をよく注ぎ入れることで、つまりを押し流せる可能性があります。
- バケツ
- 灯油ポンプなど便器の水を汲み出せるもの
バケツと水でトイレつまりを直す手順
作業前の準備をします。
- 温水洗浄便座などの電源プラグを抜く
- 給水管の止水栓を閉める
- 便器周りの床にブルーシートや新聞紙などを敷く
水の勢いをつまり部分に届かせるために、便器内にたまっている水を減らすとより効果的です。
灯油ポンプなどを使って水を汲み出しておきましょう。
バケツに水を入れ、できるだけ高い位置から便器に注ぎ入れます。
水が便器の排水口に当たるように注ぎましょう。
水が流れていかない場合は、便器にたまった水を汲み出し、もう一度バケツで水を注ぎ入れます。
つまりが解消されるまで、水を汲み出すのと注ぎ入れるのを繰り返しましょう。
針金ハンガー
棒状にした針金ハンガーを便器に差し込む方法です。
差し込んだ針金ハンガーの先端でつまりを直接ほぐすことで、つまりを解消できる可能性があります。
- 針金ハンガー
- ペンチ
- バケツ
針金ハンガーでトイレつまりを直す手順
作業前の準備をします。
- 温水洗浄便座などの電源プラグを抜く
- 給水管の止水栓を閉める
- 便器周りの床にブルーシートや新聞紙などを敷く
ペンチを使って針金ハンガーを加工し、1本の棒状にします。
- 針金ハンガーの結わえてある部分を、ペンチのハサミ部分で切断する
- 針金ハンガーをまっすぐに伸ばす
- 片方の先端部分を輪っか状にする
輪っか状にしたほうを先端にして、便器の排水口に針金ハンガーを差し込みます。
つまりに当たる手ごたえを感じるまで、奥に差し込んでいきましょう。
針金ハンガーの先端がつまりに当たったら、手元で針金ハンガーを回転させたり、前後左右に動かしたりしてつまりをほぐします。
便器にたまっていた水が流れていけば、つまりが直った可能性が高いです。
バケツなどで少量の水を便器に流し、つまりが直っているか確認しましょう。
針金ハンガーでつまりを強く押し込まず、つまりの表面を削るようにやさしく動かしましょう。
つまりが排水路の奥のほうにいってしまうと、つまりを解消するのがより難しくなります。
また、針金ハンガーを無理に便器の奥まで差し込みすぎないようにしましょう。便器から抜けなくなるおそれがあります。
真空式パイプクリーナー
ラバーカップと同じ原理で、より強力につまりを解消する道具が真空式パイプクリーナーです。
「ローポンプ」ともいいます。
本体の筒状の部分に、ラバーカップよりも多くの水を一気に吸い上げられるようになっています。
- 真空式パイプクリーナー
- バケツ
真空式パイプクリーナーは、ホームセンターなどで購入できます。
真空式パイプクリーナーでトイレつまりを直す手順
作業前の準備をします。
- 温水洗浄便座などの電源プラグを抜く
- 給水管の止水栓を閉める
- 便器周りの床にブルーシートや新聞紙などを敷く
真空式パイプクリーナーの先端が水に浸かるように、便器内にたまっている水の量を調節します。
水位が低い場合は、バケツなどで水を注ぎ入れましょう。
真空式パイプクリーナーの先端を便器の排水口に差し込みます。
真空式パイプクリーナーのレバーを手前に引くと、便器内の水が吸い上げられます。
レバーを押し戻すと、水も便器内に戻ります。
これを何度か繰り返して、つまりを動かしてほぐします。
レバーを引くときの手ごたえが弱くなったら、つまりが直った可能性があります。
バケツなどで少量の水を便器に入れ、つまりが直っているか確認しましょう。
ワイヤー式トイレクリーナー(ワイヤーブラシ)
ワイヤー式トイレクリーナー(ワイヤーブラシ)は、長いワイヤーを便器に差し込んで掃除する道具です。
針金ハンガーを使った方法と同じ原理で、つまりを直接ほぐしてつまりを解消します。
- ワイヤー式トイレクリーナー
- バケツ
ワイヤー式トイレクリーナーは、ホームセンターなどで購入できます。
ワイヤー式トイレクリーナーでトイレつまりを直す手順
作業前の準備をします。
- 温水洗浄便座などの電源プラグを抜く
- 給水管の止水栓を閉める
- 便器周りの床にブルーシートや新聞紙などを敷く
ワイヤー式トイレクリーナーの先端を便器の排水口へ入れます。
つまりに当たった手ごたえを感じるまで、奥に差し込んでいきましょう。
つまりに当たったら、手元のハンドルを回すことでワイヤー先端を回転させたり、ワイヤーを前後左右に動かしたりしてつまりをほぐします。
便器にたまっていた水が流れていけば、つまりが解消されたと考えられます。
バケツなどで少量の水を便器に入れ、問題なく流れるか確認しましょう。
ワイヤーは強く押し込まず、つまりの表面を削るようやさしく動かしましょう。
つまりを奥に押し込むと、つまりを解消しにくくなります。
高圧洗浄機
屋外のお掃除などで使われる家庭用の高圧洗浄機は、トイレつまりの解消にも活用できます。
高圧洗浄機で噴射する高圧の水をつまりに当てて、つまりをほぐすのです。
高圧洗浄機を持っている場合は、試してみましょう。
- 高圧洗浄機
- ビニール袋
- バケツ
高圧洗浄機でトイレつまりを直す手順
作業前の準備をします。
- 温水洗浄便座などの電源プラグを抜く
- 給水管の止水栓を閉める
- 便器周りの床にブルーシートや新聞紙などを敷く
大きめのビニール袋に高圧洗浄機のホースが通る大きさの穴を開け、便器にかぶせます。
高圧洗浄機の水圧で、便器内の水が周囲に飛び散るのを防ぐためです。
高圧洗浄機のホースの先端を、便器の排水口に差し込みます。
便器の排水口に向けて、高圧洗浄機の水を噴射します。
もっとも弱い水圧で少しずつ噴射しましょう。
水圧が高すぎると便器が破損するおそれがあります。
便器にたまっている水が流れていけば、つまりが解消されたと考えられます。
バケツで水を便器に流し、つまりが直っているかチェックしましょう。
トイレつまりのNG対処
トイレつまりを自力で解消しようとする場合に、逆に事態を悪化させてしまうNG対処があります。
具体的には、以下のような行動です。
それぞれ理由を解説します。
レバーを回してタンクから水を流す
つまりを押し流そうとしたり、つまりが直っているか確認しようとしたりして、いつものようにレバーを回してタンクから水を流してはいけません。
万が一便器からあふれ出たときに、あたり一面が水浸しになってしまうからです。
大のレバーを回したときにタンクから出る水の量は、5Lほどにもなります。
つまりが確実に直ったと確認できるまでは、バケツなどを使ってあふれないよう調節しながら水を流しましょう。
固形物つまりでラバーカップを使う
アクセサリーやおもちゃなどの固形物がつまっているときに、ラバーカップを使ってはいけません。
ラバーカップでは固形物のつまりは解消できないばかりか、つまりを奥へ移動させてしまうおそれがあるからです。
固形物のつまりでは、つまっている固形物を取り出すことが重要です。
一方、ラバーカップはつまっているものを動かして、流す道具です。
便器の排水路でつまっている固形物をラバーカップで動かすと流れていき、さらに奥の排水管でつまってしまうおそれがあります。
排水管に固形物がつまっている場合は、便器を外して取り出すなどの大がかりな作業が必要になってしまうのです。
固形物のつまりは基本的に自力で対処しようとせず、プロに相談しましょう。
つまりを奥に押し込む
トイレットペーパーなどのトイレに流せるもののつまりであっても、針金ハンガーなどで無理に流そうとして押し込むのはよくありません。
つまりが奥のほうにあると針金ハンガーや家庭用のワイヤー式トイレクリーナーでは届かなくなり、つまりを解消するのが難しくなるおそれがあります。
針金ハンガーやワイヤー式トイレクリーナーなどつまりに接触する方法を使うときには、奥に押し込むのではなく、ほぐすようにやさしく動かしましょう。
オムツやペットシートのつまりを放置する
異物によるつまりのなかでも、オムツやペットシートなど吸水性の高いものによるつまりは、特に放置してはいけません。
排水路や排水管内で膨張してしまうからです。
オムツなどに使われている吸水性ポリマーは、水分を吸収して保水することでゼリーのようになって体積が増えます。
排水路や排水管の中で吸水性ポリマーが膨張すると、管を完全にふさいでしまうおそれがあるのです。
吸水性ポリマーが使われていることがある製品には、例えば以下のようなものがあります。
- 紙オムツ
- ペット用トイレシート
- ペット用トイレ砂
- 生理用品
- 保冷剤
- 消臭剤
- 芳香剤
- 使い捨てカイロ
このような吸水性ポリマーが使われているものをトイレに流してしまったときは、早めにプロに相談しましょう。
トイレつまりの予防方法
今後トイレつまりで困ってしまうことがないよう、トイレをつまらせないポイントも知っておきましょう。
それぞれ解説していきます。
トイレットペーパーを大量に流さない
トイレを使用するときには、トイレットペーパーを一度に大量に流さないようにしましょう。
本来はトイレに流せるトイレットペーパーも、一度に大量に流すとつまりの原因になります。
量が多くなりそうなときには一度に流さず、こまめに分けて流すことを意識してみましょう。
また、スムーズにほぐれやすいトイレットペーパーを選ぶのも対策になります。
具体的には、以下のような対策です。
- シングルロールのトイレットペーパーにする
- 海外製のトイレットペーパーを使わない
水量を調整する
トイレを流すときの水量を適切に調節しましょう。
流すときの水量が少ないとトイレットペーパーをすべて流し切ることができず、つまりの原因になります。
水の流れる量を少なくする節水対策をしている場合は、それがつまりが起きやすい要因になっているかもしれません。
例えば以下のような節水対策は、トイレつまり予防の観点からいえば避けたほうがよいです。
- いつも小で流す
- 流す回数を減らす
- タンクにペットボトルなどを入れる
また、トイレの不具合などによって水量が少なくなっている場合もあります。
特に節水対策をしているわけではないのに水量が少ない場合は、トイレタンクの中を確認してみましょう。
以下は、トイレタンクの中身の図です。
以下のような状態のときは、部品交換などの調整が必要です。
- タンク内にたまっている水の水位がオーバーフロー管の「WL」の線より低い
- レバーからつながっているチェーンが長すぎる
- フロートバルブに破損や隙間がある
トイレタンクの部品交換は、自分でもできます。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
自分では難しそうなときや原因がよくわからないときには、プロに相談するのがおすすめです。
こまめに掃除をする
トイレは便器だけでなく、排水路や排水管もこまめに掃除をしましょう。
排水路や排水管内には尿石やヘドロなどの汚れがこびりつき、つまりの原因になることもあるからです。
トイレ専用のパイプ洗浄剤を使えば、排水路や排水管内にたまった汚れを落とすことが可能です。
ただし、トイレ用の洗剤には強力なものが多いです。
商品に記載されている使用方法をよく読んで、正しく安全に使用しましょう。
トイレ内を整理する
便器に異物を落としてしまわないよう、なるべくトイレ内にものがない状態を作るのもひとつの対策です。
例えば、以下のような方法が考えられます。
- タンクの上に芳香剤や置物などを置かない
- トイレに流せないウェットティッシュなどを置かない
- 文房具などの小物をトイレに持ち込まない
- ポケットから落ちそうなものはあらかじめ出しておく
いずれもすぐにできる対策なので、ぜひ実践してみてください。
トイレつまりの解決は業者依頼が確実
ここまで自分でできるトイレつまりの解消法をご紹介してきましたが、やはりトイレに関することはトイレのプロにお任せするのがより確実です。
トイレの構造に詳しいプロは豊富な知識と経験から原因を判断し、適切な対処をしてくれます。
「費用が高いんでしょ?」「ぼったくり業者がいるとニュースで聞いた」といった不安があることでしょう。
そこで、トイレつまり修理を業者に頼んだときの費用や、業者の選び方について解説します。
トイレつまり修理を業者に頼む費用
トイレつまりの修理を業者に頼んだ場合、5千円~5万円程度が相場といえます。
金額に大きな幅があるのは、作業内容によって料金が変わってくるからです。
作業ごとに細かく費用相場を見ると、以下のとおりです。
薬剤投入作業のみ | 5,500円~8,800円 |
ローポンプ作業のみ | 8,800円~27,500円 |
高圧洗浄作業 | 33,000円~55,000円 |
旧型便器脱着作業 | 27,500円~55,000円 |
新型便器脱着作業 | 33,000円~55,000円 |
基本料 | 3,300円~8,800円 |
深夜早朝料 | 8,800円~ |
調査対象:弊社加盟店(水トラブル対応業者32社)
調査期間:2023年11月1日~11月8日
トイレットペーパーなど流せるもののつまりは比較的簡易的な作業で解消でき、費用も安く済む場合があります。
対して固形物など流せないもののつまりの場合、便器の脱着など大がかりな作業が必要になり、費用も高くなることが多いようです。
実際の作業内容は状況によって変わります。
より正確な料金を知るには一度プロに現場を見てもらい、見積り出してもらいましょう。
水トラブル業者の選び方
トイレつまりの修理を依頼する業者を選ぶときには、業者の公式サイトを見て料金やサービス内容などをチェックしてみましょう。
以下のような特徴がある業者を選ぶのがおすすめです。
- 地域の水道局指定工事店の認定を受けている
- 現地調査や見積りが無料
- 保証やアフターフォローが充実している
- 公式サイトに詳細な料金表を掲載している
- 公式サイトに正確な会社情報が記載されている
水道工事に関する資格や設備を有していると自治体に認められている業者。
指定を受けている業者は自治体の公式サイトなどで確認できる。
また、業者選びの際は複数の業者から見積りを取る相見積りがおすすめです。
見積りを比較することで、料金やサービス内容の条件がよりよい業者を選べます。
水トラブル業者の費用や選び方のポイントについては、以下の記事でも解説しています。
賃貸マンションのトイレつまりは管理会社へ相談する
賃貸マンションやアパートのトイレがつまってしまったときは、管理会社へ相談しましょう。
管理会社によっては提携している修理業者がいることがあります。
また、トイレがつまった原因によっては、修理費用を負担してもらえるかもしれません。
- 管理会社負担になる例
-
- 共有部分のつまりが原因の場合
- 排水管の老朽化やメンテナンス不足が原因の場合
- 入居者負担になる例
-
- トイレットペーパーを大量に流した
- 水に溶けない固形物を流した
共有部分のつまりや排水管の老朽化が原因でも、管理会社に連絡せずに業者に依頼すると費用を負担してもらえないおそれがあります。
トラブルを避けるためにも、管理会社に確認してから業者に修理してもらいましょう。
トイレつまりトラブルは水110番へご相談ください!
「業者を探すのが面倒」
「じっくり選んでいる時間はない」
といったときには、ぜひ当サイト【水110番】にご相談ください。
水110番では、トイレつまりをはじめとした水道に関するトラブルを解決できる業者をご紹介しています。
水110番の窓口で状況やご要望を伝えていただくだけで、最適な業者をご紹介可能です。
- 原則現地調査・見積りは無料※1
- 見積り後の追加料金なし
- 水道局指定工事店の対応も可能※2
- 他社との相見積りも大歓迎
「一刻も早くトイレつまりを解消したい!」というときには、水110番がきっとお役に立ちます。
ご相談は24時間365日受け付けているので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
※1対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様の了承をいただいたうえで、調査費用等をいただく場合がございます。
※2エリア・加盟店の状況により水道局指定工事店による対応ができない場合がございます。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
まとめ
トイレつまりの対処方法は、原因によって変わります。
- トイレットペーパーなど流せるもの
-
基本はラバーカップなどで自力対処可
- 固形物など流せないもの
-
手で取り出せなければ業者依頼
ラバーカップがない場合には、針金ハンガーやバケツを使う方法もあります。
また、流せるもののつまりは自然に直ることもあるので、しばらく様子を見るのもひとつの手です。
早くしたい場合には、お湯、重曹、お酢を使ってみましょう。
固形物でつまっている場合には、自分で対処しようとすると状況を悪化させてしまうこともあります。
無理せずプロに相談しましょう。
業者は、相見積りで比較検討して選ぶのがおすすめです。
その際には、現地調査・見積り無料※の【水110番】もぜひご検討ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様の了承をいただいたうえで、調査費用等をいただく場合がございます。