厄介なネズミの駆除のために、粘着シートや捕獲器を使う方法があります。
しかし、意外と難しいのが捕まえたネズミの殺処分の方法。
いかに害獣といえど、命を奪うのは気が引けますよね。
当記事では、みなさんのネズミ捕獲・駆除がうまくいくよう、ネズミの捕獲方法と捕獲後の殺処分方法について解説していきます。
ネズミの捕獲後を考えて悩んでいる方の手助けになる内容となっているので、ぜひ目を通してみてください。
ネズミの捕獲後は殺処分が必要
ネズミをトラップで捕獲したら、できるだけ速やかに処分しなければいけません。
ネズミの死骸を放置すると、早い場合は1日で死んで腐敗してしまいます。
後始末の方法は「殺処分」と「逃がす」の2通りがあります。
しかしネズミは帰巣本能が強いため、逃がしてもまた戻ってくることがあります。
ここは心が痛んでも殺して始末をしたほうが効果のある駆除につながります。
次章では殺処分の方法についてご紹介します。
捕獲したネズミを殺処分する方法
※ショッキングな内容なので苦手な方は飛ばしてください。
(第4章まで飛ぶ)
一般的なのは、水に沈めて「溺死」させる方法です。
ネズミは多くの病原菌やウイルスを保有しているので、どの方法にしてもマスクと手袋を着用してください。
また、捨てる際は各自治体のルールを確認してください。
水に沈める「溺死」
トラップにひっかかったネズミをトラップごと水に沈めます。
キッチンシンクや浴槽を使用すると不衛生なうえに自分が使うとき気分がよくないので、掃除で使うような大きめのバケツやトラップが入るサイズのゴミ袋がよいですね。
トラップは逃げ出せない作りになっていることを確認してください。
ドブネズミは泳げるため、八方ふさがりにしないと溺死は成功しません。
最初は苦しくて暴れることもありますが、おとなしくなるまで待ち、死んだらトラップごと引き上げます。
ネズミは可燃ゴミとして捨てることができます。
新聞紙に包んで、他の方が驚かないよう外から見えないようにして捨てます。
ゴミにそのまま出す
ネズミの死骸は可燃ゴミとして捨てることができます。
紙でできた粘着シートトラップなら、ネズミと一緒に捨てることができます。
シートを折りたたんで袋に包み、可燃ごみとして捨ててください。
ここまでご覧になって「殺処分ができそうにない……」と思った方もいるでしょう。
そんな方は無理せず、駆除から業者に相談することをおすすめします。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 交通費、お客様都合でのキャンセル料は別途発生する場合があります。
ネズミを殺すトラップ
わざわざ殺さなくても、ネズミを捕獲したときに死んでしまうトラップがあります。
自分で息の根を止めることに抵抗がある方は、こういったトラップを使用してみてください。
※ご紹介した商品は必ず殺せることをお約束するものではありません。
殺鼠剤で中毒死させる
殺鼠剤(さっそざい)とは毒餌のことで、ネズミのエサに毒を仕込んでおきます。
知らずに食べたネズミは、神経中枢に異常が出たり、血液凝固したりで命を落とします。
ただし、殺鼠剤での駆除はどこに死骸があるかわからないため、ご自身で探さないといけないのか難点です。
早く見つけないと、腐って悪臭や害虫が発生する原因になってしまいます。
殺鼠剤には速効性タイプや遅効性タイプ、また薬の形状もさまざまです。
それぞれ特徴が違うため、状況によって使い分けます。
駆除時間
- 速効性
-
早いと数時間
- 遅効性
-
1週間~
特徴
- 速効性
-
毒が強力なので食べてすぐに死ぬ
- 遅効性
-
即効性に比べて毒が弱いがゆっくり効く
使う状況
- 速効性
-
大量に発生した
早く駆除したい - 遅効性
-
速効性タイプの食いつきが悪い
確実に駆除したい
板挟みで圧死させる
ネズミの首や胴体を挟んで、圧迫死させる方法です。
ネズミ捕りのグッズとして板挟み式があるので、これを使うと圧死させることができます。
トラップの種類によっては、パワーが弱く捕獲はできるものの死ぬまではいたらないものもあります。
その場合は溺死させます。
海外製だとパワーが強い種類もあり、その場合ネズミを苦しませることなく一発で殺せることもあります。
殺したあとは、これまでと同じく新聞紙で包むなど外から見えないようにして、捨てます。
電流で感電死させる
高圧電流を流し、ネズミを感電死させるトラップがあります。
ネズミが誘因物質に引き寄せられ、一定の距離まで来ると強い電流が流れて感電する仕組みです。
おおむね「6,000~8,000Vの電気が流れる」とグッズサイトでは紹介されています。
ネズミの死骸は新聞紙などで包み、ゴミとして捨てます。
ネズミの死骸の処分方法の詳細はこちらの記事をご覧ください。
ネズミを殺したくない場合は追い出す
「どうしても自分で殺すことができない」「心が痛む」という方には、殺さずに家から追い出すという方法がおすすめです。
しかし、ネズミを殺さずに追い出すということは、「ネズミが戻ってくるかもしれない」という危険性があります。
その点をよく理解したうえで、以下の方法で追い出し作戦をおこなってください。
忌避剤を使う
ネズミの嫌いな匂いを家に置いておくことで追い出したり、近寄らせなかったりと、ネズミにとって住み心地の悪い環境を作ることができます。
忌避剤には3種類あるので、それぞれ見ていきましょう。
スプレータイプ
ネズミに直接スプレーをして追い払ったり、あらかじめネズミの現れそうなところにスプレーしたりして、ネズミを寄せ付けない商品です。
- メリット
-
即効性がある
- デメリット
-
持続期間が短い
蒸散タイプ
蒸気や煙で家の隙間や広範囲にわたって効果を発揮します。
- メリット
-
即効性がある
- デメリット
-
- 効果は数日間
- 火災感知器や電子機器、子供のおもちゃや食品などは、蒸気・煙がかからないようカバーで覆ったり部屋から出したりしなければならない
- 使用後は十分に換気することも必要
設置タイプ
一定期間、ネズミの嫌いな匂いを出すものです。
一度追い払ったネズミがもう一度戻ってくることを阻止するのに効果的です。
- メリット
-
スプレータイプや蒸散タイプに比べて長期間効果が持続する
- デメリット
-
風通しのよい場所で使用するとネズミの嫌いな匂いが広がって薄まってしまい、効果が出にくくなる
超音波で家から追い出す
超音波を利用してネズミを家から追い出すことも可能です。
ネズミの嫌がる音を出す器具を設置してネズミを追い払う方法です。
ネズミ用の超音波器具にはコンセントから電源をとるタイプや、乾電池式、ソーラータイプのものもあります。
設置するだけでよく、ニオイも気にならないので近年人気が出てきている方法です。
しかし、ネズミが超音波に慣れてしまうことや、人間にもキューンという甲高い超音波の音が聞こえてしまい不快になるということもあるので、気をつけないといけません。
ネズミを家から追い出す方法の詳細はこちらの記事をご覧ください。
ネズミトラップでうまく捕獲するコツ
ここからは、上記でご紹介したネズミトラップの仕掛け方について解説していきます。
せっかくトラップを購入しても、うまく活用しなければネズミは捕獲できません。
初心者の方でもネズミを捕獲・駆除できるよう解説していくのでご参考ください。
粘着シートの仕掛け方
ネズミの通り道に設置する
粘着シートはネズミの通り道に設置します。
ネズミは壁沿いやすき間をつたって走る傾向があるので、壁にそって端や隅に敷いていきましょう。
警戒心の強いネズミは見慣れないものがあると避けて通るようになるため、まずは粘着シートの存在に慣れてもらうところから始まります。
粘着面を出さずに設置したい場所へ置いておき、その上をネズミが通るようになれば、粘着面を出して捕獲します。
複数枚を敷き詰める
1枚だけではなく5~10枚ほど敷き詰めるように設置してください。
捕獲率が上がり、サイズが大きなネズミも捕獲しやすくなるメリットがあります。
粘着シートの下には新聞紙を敷いておいてください。
ネズミの足は水や油で汚れていて捕獲しにくいので、足を拭いてもらう意味と、ネズミが暴れてひっくり返しても床にダメージがないようにするためです。
1週間たっても捕獲できないときは、粘着シートの設置場所を変えます。
ネズミの通り道であるラットサイン※があるところが目安です。
ネズミの痕跡のことで、おもに以下の痕跡が挙げられます。
- 壁や家具、部屋の隅が薄黒く汚れている
- フンが落ちている
- ものがかじられている
- ネズミの足跡がある
ネズミ駆除の詳しい手順はこちらの記事でもご紹介しています。
殺鼠剤の仕掛け方
殺鼠剤に集中してもらうために、殺鼠剤以外のエサがないようにします。
冷蔵庫やネズミにかじられないガラスや陶器などの硬い入れ物の中にエサになるものを隠してください。
食いつきが悪ければ、ネズミの好物に殺鼠剤を混ぜて置いてみます。
以前にかじられた食べ物や、好物のヒマワリの種子などがよいです。
設置場所はエサ場と物陰が効果的です。
エサ場は「かじった跡がある」「いつも食べ物を置いている」といった場所に出ることが多いです。
おすすめの毒エサと使い方の詳細はこちらの記事をご覧ください。
捕獲器の仕掛け方
ネズミは大きなサイズだと全長30cmほどあります。
捕獲器はネズミ用の大きめを用意しましょう。
捕獲器の中にはネズミの好物を入れます。
殺鼠剤をエサに使用するとダブルトラップとなり、より駆除効果があがります。
- 米や麦などの穀類
- 落花生やひまわりの種など脂肪分の多い種子類
- チャバネゴキブリやカツオブシムシなどの虫
おすすめの捕獲器と使い方の詳細はこちらの記事をご覧ください。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 交通費、お客様都合でのキャンセル料は別途発生する場合があります。
ネズミ処理後は掃除・除菌が必要!
ネズミの体には大量の菌やダニがいます。
感染症を引き起こしてしまったり、ダニに刺されてしまったりするため、ネズミによる健康被害はあなどれません。
ネズミのフンや尿にも多くのウイルスがついています。
風に舞って空気中にウイルスがまき散らされれば、家に住んでいるだけで体調が悪くなることもあります。
ネズミの捕獲駆除をしたら、フン尿の掃除と除菌をしなければいけません。
マスクと手袋を必ずしておこなってください。
ネズミが入り込まないように予防する
せっかく駆除や追い出しをしたのなら、もう同じ被害に遭わないよう予防をしてください。
住み心地のよい環境だと、またネズミによる被害が発生することもあります。
- 侵入口をふさぐ
-
ネズミはわずかなすき間からでも簡単に侵入します。
外からの侵入を防ぐには、パテや金網で穴やすき間をふさぎます。 - 食べ物を片付ける
-
エサが豊富だと、ネズミにとって住みやすい環境となります。
お菓子や野菜、果物をテーブルなどに出したままにしないで冷蔵庫や硬い容器に入れておいてください。
生ゴミもネズミのエサなので、シンクや排水溝はいつもキレイにして、ゴミ箱もフタ付きにしてください。 - 巣の材料を置かない
-
ネズミは新聞紙、ダンボール、布切れを巣材にするので、不必要なものはできるだけ捨ててください。
- 忌避剤を設置する
-
忌避剤はネズミを追い出すだけでなく、侵入防止にも役立ちます。
ネズミが近寄りたくない状態にすることが大切です。
ネズミの侵入経路と対策の詳細はこちらの記事をご覧ください。
ネズミの殺処分に抵抗があれば業者に相談を!
「どうしてもネズミを殺すことなんて自分にはできない」「追い出してもまたネズミが戻ってきてしまった」など、ネズミの問題を自分で解決できない場合もあります。
そんなときは、ネズミ駆除業者に相談してみてください。
殺したくないからといって忌避剤などでやんわりと対策していると、ネズミによる被害を解決するのに時間がかかります。
根本からネズミによる問題を解決するためにも、プロに相談することをおすすめします。
自分で対策するよりお金はかかってしまうかもしれませんが、よりスピーディーに、適切に問題を解決してくれるので安心ですよ。
#ネズミ捕り #ネズミ駆除