神棚や神事に収められていることが多いヒサカキ。基本的に剪定は必要ないとされていますが、健康に育てたいなら剪定は欠かせません。剪定をおこなわないで放置をしていると、枝葉が密集することで病害虫が発生しやすくなり、枯れてしまうこともあるのです。
そんなヒサカキを健康的に育てるためにも、剪定の方法を知り作業をおこないましょう。また、剪定だけではなく日ごろのお手入れから、健康に育つかが決まってきます。そのため、普段のお手入れ方法もご紹介していきましょう。
ヒサカキの剪定方法
ヒサカキを自分で剪定をすることになったら、剪定の方法と時期を確認しておきましょう。剪定する時期や方法を間違えると、成長力が弱まったり、枯れてしまったりします。そのため、必ず確認をしておくことが大切です。
また、ヒサカキは成長が遅い植物になります。神棚用として育てている方は、ヒサカキを増やすのがおすすめです。剪定をおこなうと成長が追いつかず、神棚に利用できないことがあるからです。さらに、たくさん増やすことで、ヒサカキは生垣として利用することができます。
ここでは、剪定の方法からヒサカキの増やし方までをご紹介していきます。
ヒサカキの剪定時期
ヒサカキの剪定時期は3月~7月が適しています。成長期である春~夏場にかけておこなうのがおすすめです。成長期に剪定をおこなえば、深く刈り込んでしまったとしても、簡単に枯れることがありません。
成長力が低下している冬場におこなうと、弱ってしまったり、枯れてしまったりすることがあります。そのため、芽吹く力が強い3月~7月におこなうようにしましょう。
ヒサカキの剪定方法
剪定をおこなう前に道具をそろえましょう。ヒサカキの剪定をおこなうときはそろえておきたい道具は以下のとおりです。
- 剪定ばさみ
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剪定のあらゆる場面で活躍します。女性でも簡単に枝を切り落とすことができます。
- 植木ばさみ
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細かい枝を切るのに向いています。
- 刈込ばさみ
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持ち手が長い剪定ばさみです。7メートルまで成長するヒサカキの剪定にあったほうが便利です。
- 脚立
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ヒサカキは7メートルの高さまで成長すると、上の方が届かなくなりますのであった方がよいでしょう。
- 軍手
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枝や葉、剪定ばさみで手を切らないように軍手をしておきましょう。
次にヒサカキの剪定方法についてみていきましょう。
ヒサカキは基本的によくまとまって成長します。そのため、ほかの枝より長く伸びている枝やバランスの悪い枝を剪定していきましょう。たくさんの枝を剪定し、枝数を減らすというよりは、気になる枝をきれいに整える程度で大丈夫です。
また、ヒサカキは芽吹く力が強いため、刈り込み剪定で樹形を整えていくこともできます。刈り込み剪定とは、枝先など表面を切っていく剪定です。刈り込み剪定をおこなうことで、人工的に樹形の形を整えることができます。
しかし、ヒサカキは成長が遅いため一度剪定すると、もとの長さになるまで時間がかかるので注意しましょう。そのため、強く刈り込まないようにしましょう。バランスを整えるぐらいの軽い剪定を心がけてください。
ヒサカキを増やす方法
ヒサカキを増やす方法は「挿し木」と「種まき」があります。それぞれの増やし方は以下のとおりです。
- 挿し木
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挿し木とは、芽がついた枝などを切り取り、根付けをして増やす方法のことです。挿し木をおこなう時期は7月が適しています。剪定した枝を利用しましょう。挿し木する枝の選び方のポイントは、今年新しく伸びてきた枝にすることです。
切った枝は、土に挿してあげるだけで根を張るようになります。ヒサカキは根がつきやすい植物ですので、時間はあまりかかりません。
- 種まき
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種まきとは、熟した果実から種を取り出し、土にまき増やしていく方法です。種まきをおこなう時期は果実が熟した10月ごろがてきしています。熟した果実を収穫し、中から種を取り出します。取り出した種をそのまま土にまくだけで増やすことができます。
挿し木、種まきをする場合どちらも気をつけておきたいことがあります。それは、「乾燥させない」ことです。ヒカサキは乾燥に弱いため、たっぷり水やりをおこなうようにしましょう。
剪定の仕方に不安を感じたら?
ヒカサキの剪定の仕方に不安を感じたら、剪定のプロに任せましょう。ヒカサキは基本的に剪定が必要ないといわれています。しかし、剪定をせずに放置していると、7メートルの高さまで成長したり、茂った葉を求めて病害虫が発生したりするのです。そのため、ときどき剪定をおこなう必要があります。
剪定をする必要があるからといって、知識や技術なしにおこなうと枯らしてしまうこともあるので要注意です。剪定に不安がある方やきれいな仕上がりにしたい方は剪定をしてくれる業者に依頼することをおすすめします。
ヒサカキを健康的に育てる方法
ヒサカキを健康的に育てるのに必要なのは剪定だけではありません。日ごろのお手入れからが重要なのです。ヒサカキにあってないお手入れの仕方をおこなえば、簡単に弱っていきます。
ヒサカキの特徴を知り、ヒサカキにあった育て方をしていきましょう。ここでは、ヒサカキを健康的に育てる方法をご紹介していきます。
ヒサカキの特徴
ヒサカキは一年中葉をつける常緑樹です。また、剪定をおこなわずに放置しておくと最大で7メートルも成長することがら高木に属します。
比較的温暖な気候を好み、日本国内どこでも基本的に育つのが特徴です。また、ヒサカキは丈夫な植物のため、ガーデニング初心者でも育てやすいといわれています。
どんな場所を好む?
ヒサカキは、日当たり~半日陰の場所を好みます。しかし、ヒサカキは日差しがなくても育つこともできますので、必ず日当たりのよい場所でなくても平気です。ただし、完全な日陰になってしまうと、光合成ができませんので育ちません。
また、土がやせていても育つので、土壌を選ばずに育てることができます。乾燥に強いですが、湿気を好むため、日当たりのよい場所で育てる場合は保水性の高い土を選ぶとよいでしょう。
普段のお手入れ方法
普段おこなうヒサカキのお手入れ法をご紹介していきます。
- 水やり
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庭植えで育てている場合は、ヒサカキが根付けば水やりをする必要がありません。降水だけで充分育ちます。乾燥に強いですが、湿気がある方が好むため、夏場は水やりをしましょう。
鉢植えで育てている場合は、たっぷりと水やりをおこなってください。朝と夕方に水やりをおこないましょう。
- 肥料
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1月・2月に肥料を与えましょう。土が肥えた農作物ができやすい肥沃(ひよく)な土壌をよく好みます。そのため、堆肥(たいひ)もしくは油かす、緩効性肥料がおすすめです。肥料を与えなかったり、少なかったりすると葉が黒くなります。そのため、十分な肥料を与えましょう。
ヒカサキは寒さや暑さにも強く、乾燥にもやや強いです。育てるにあたって、気候に左右されるわけでもないのでガーデニング初心者の方でも育てやすいでしょう。あまりにも乾燥が続くと弱ってしまうため、その点だけ注意すると健康的なヒサカキに育ちます。
注意したい病害虫
ヒサカキに発生しやすい病害虫に「カイガラムシ」「スズ病」があります。カイガラ虫が発生しその排泄物が原因でスズ病にかかります。そのため、カイガラムシを駆除しておけばスズ病にかかりません。
駆除は基本的に、薬剤でおこなえます。カイガラムシを見つけ次第、薬剤を散布しておきましょう。また、ブラシやヘラでそぎ落とす方法もあります。
病害虫の被害を防ぐために……
ヒサカキが病害虫にならないように被害を防ぐには、風通しをよくすることが大切です。風通しをよくするためには、剪定をおこないましょう。剪定をせずに放置しておくと、枝葉が生い茂り、幹まで日が当たらなくなります。その結果、じめじめとしやすく病害虫が発生するのです。
ヒカサキの健康のために剪定をしたいけれど、どう剪定をしたらいいのかわからないという方は剪定業者へ相談してみてはいかがでしょうか。剪定業者へ依頼をすると、お客様のヒサカキにあった剪定方法で作業をおこなってくれますので、健康を維持することができます。また、プロに頼めば確実に仕上がりがキレイになりますよ。
あまり剪定をしたことがない方や自信がない方は、剪定業者に依頼することをおすすめします。
ヒサカキの花・実の特徴
ヒサカキの花や実にはほかの植物にはない特徴があります。とくに花のにおいは特徴的なため、春の訪れをよく感じさせるのです。そんなヒサカキの花や実の特徴を知り、よりヒサカキの楽しみ方を増やしましょう。
ヒサカキの花のにおいは独特
ヒカサキの花のにおいは独特です。酒かすやガスのようなにおいに近いといわれています。そのため、どうしてもこのにおいに耐えられないという方も多いです。
ヒサカキのにおいをどうにかしたいという方は、花を摘み取ってしまえば解消できます。しかし、実をつけたいと考えている方は、我慢するしかないでしょう。虫を誘い、授粉させるために放っているため、仕方がありません。
ヒサカキの花が咲くのはいつ頃?
ヒサカキの花が咲くのは3~4月です。クリーム色をした花は開花時期になると、下向きにびっしりと咲かせます。
ヒサカキの花に似たにおい・花の形を咲かせる植物にハマヒサカキがあります。ハマヒサカキは10月~2月に開花するので混同しないようにしましょう。
ヒサカキの実は小鳥が寄ってくることも
ヒサカキの実は黒く、10月になると熟します。その実を食べに小鳥たちが食べにくることがあるようです。そのため、ヒサカキを育てながらバードウォッチングをする楽しみ方ができます。
小鳥たちが食べた実からでた種がまた土へ還ると、新しく芽がでることもあるそうです。そのまま、ヒサカキを増やして育てていけば生垣にすることができるでしょう。
生垣として育てていくとなれば、樹形を整えたり高さを一定に保ったりする必要があります。そのため、剪定の作業は欠かせません。
剪定する木が倍になれば、大変さも倍になります。何本も剪定をおこなわなければならないとなると自力でおこなうのに限界があるからです。自分で剪定をおこなうのは難しいと感じたら、剪定業者に頼ってみてはいかがでしょうか。
剪定の経験と知識が豊富な業者を「剪定110番」でご紹介しております。庭木1本から剪定作業を受け付けておりますので、お気軽にご利用いただけます。まずは相談だけしたいというお客様もご安心ください。弊社は24時間365日体制で、無料相談を受け付けております。
まとめ
ヒサカキは暑さや寒さに強く、土壌がやせていても育てることができる丈夫な植物です。剪定も絶対必要な植物ではないため、ガーデニング初心者にも扱いやすいでしょう。
ヒサカキを健康的に育てたいなら、普段のお手入れに気をつかったり、剪定したりするのがおすすめです。ヒサカキは、乾燥に強いとされていますが、夏場は水やりが欠かせません。
また、適度な剪定をすることで、病害虫の発生を抑えることができます。ヒサカキが健康に育てば、神棚用として利用できるだけではありません。実をつけることができ、バードウォッチングを楽しむことができます。