紫陽花(アジサイ)のお手入れのひとつに「剪定」がありますが、実際にやってみようしても「どこでどう切ればいいの?」と迷ってしまいますよね。
「失敗して枯れたり花が咲かなくなったりしないかな?」と不安もあるでしょう。
紫陽花の剪定についてはさまざまな情報が入り乱れていて難しく感じるかもしれませんが、じつはいたってシンプルです。
剪定に最適な時期さえ見極めれば、あとは枝に付いた脇芽を目印に枝先を均等に切れば見栄えがよくなり、花もしっかり咲きます。
このコラムでは紫陽花をコンパクトに維持し、かつ翌年も花を咲かせる剪定のポイントをご紹介します。
- たくさん花を咲かせるために最適な剪定時期
- 花を残して小さくする剪定方法
- 元気に育てるためのお手入れのコツ
このコラムを読めば紫陽花の一番簡単で確実な剪定方法がわかり、きれいな花を毎年咲かせてお庭やベランダを彩ることができるようになります。
紫陽花の剪定に最適な時期は花後
紫陽花は生命力の強い樹木なので、単に小さくしたいならいつでも剪定はできます。
ただ、花を咲かせるためには花の生育に合わせた適切なタイミングがあります。
花が咲かなくなるトラブルを避けるためには花後、つまり花が咲き終わった6月下旬~7月ごろの剪定が最適です。
逆に花が咲く直前の3月~5月ごろの剪定は初心者には困難です。
紫陽花に花を咲かせるための剪定時期と難易度 | |||||||||||
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1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
比較的簡単 | プロでも難しい | 簡単で確実! | 注意が必要 |
それぞれの時期ごとに紫陽花の状態と、花後の剪定が適切な理由、花後に剪定ができなかった場合にはどうすればよいのかを解説します。
6月下旬~7月ごろの剪定が確実
花が咲き終わった花後に剪定をすることにはメリットがあり、もっとも確実で効率的な剪定ができます。
- 翌年の花付きがよくなる
- 枝を短くできる
それぞれその理由を詳しく解説します。
翌年の花付きがよくなる
花後に剪定をすると、翌年の花を咲かせるための体力を温存させることができます。
紫陽花は5月~7月の梅雨時に花を咲かせ、そのままにしておくとやがて実がなり、秋ごろに種を付けます。
実や種を作ると紫陽花は体力を消耗し、翌年に咲かせる花芽を作る準備があまりできなくなってしまうのです。
夏ごろに紫陽花の葉の付け根を見ると、脇芽という小さなふくらみができています。
この脇芽が夏の間に伸びて枝になり、秋になってその先に花芽が付くのが紫陽花の特徴です。
秋の時点で脇芽が十分に伸びていないと、花芽は付きません。
花が咲き終わったらすぐに剪定して摘み取っておくと、実や種を作れなくなった分、脇芽に栄養を回せるようになります。
その結果脇芽が十分に生長して花芽ができ、翌年に花が咲きやすくなるのです。
紫陽花は「今年花が咲いた枝には翌年花が咲かない」といわれることがありますが、これは花を咲かせるために枝が体力を消耗しているからです。
早めに花を摘んで体力を回復させれば、翌年も咲く可能性は十分にあります。
花がしおれて下を向いたり、花の色が薄くなったり茶色が混ざったりしてきたら咲き終わりのサインですが、翌年のことを考えるなら花は早めに摘み取っておきましょう。
きれいなうちに摘み取って、切り花などで楽しむのがおすすめです。
枝を短くできる
花後はほかの時期に比べて、枝を短く切ってコンパクトにまとめる剪定が簡単です。
秋以降に剪定をする場合、枝を短く切ると花が咲かなくなるリスクが高いです。
秋にはすでに翌年花になる花芽ができているので、枝と一緒に花芽を切ってしまうおそれがあるからです。
紫陽花の花芽は基本的に枝の先端にできるため、花芽を残そうとすればあまり小さくはできないことになります。
それに対して花後の時期はまだ花芽を作り始める前なので、花芽を切り落とす心配がありません。
花芽は脇芽が伸びた先にできるので、脇芽を残せばどの位置で切っても花は咲きます。
枝に付いている一番下の脇芽で切れば、秋以降の剪定に比べて格段に短くできるのです。
紫陽花は年々枝が伸びて大きくなるので、適度なサイズを維持するために毎年花後に少し下の脇芽まで短く切る剪定をしていくのがおすすめです。
具体的な剪定の方法は、このあとの大きさを維持して花も楽しむ剪定3つのコツで詳しく解説します。
1月~2月ごろにも剪定は可能
花後に十分な剪定ができなかった場合には、紫陽花が葉を落とした1月~2月ごろまで待って剪定をしましょう。
秋や春に比べると失敗のリスクが少ないからです。
紫陽花は乾燥に弱いので、梅雨が明けて日差しが強くなる8月に剪定をすると弱ってしまうおそれがあります。
落葉期の紫陽花は休眠している状態なので、枝を切っても体力の消耗が少なく済むのです。
また、花芽を作り始めている秋以降は花芽を切ってしまわないよう注意する必要がありますが、紫陽花は花芽からも葉が出てくるので、花芽なのか葉なのか見分けが難しいです。
1月ごろになると葉が落ちて枝だけになり、花芽も完成して形がわかりやすいため、誤って花芽を切り落とすリスクが大きいのです。
逆に冬を過ぎて春になると今度は芽が吹き出して葉が付き、やはり区別が難しくなります。
葉が落ちて枝の様子が見やすい分、古い枝や枯れた枝を取り除いて整理する剪定ができるのもこの時期のメリットです。
古く大きい枝を根元から切り落とせば全体が小さくまとまり、若い枝に栄養を回して株を若返らせることにもなります。
ただし、冬の剪定では枝を観察してどの枝を切るかを考える必要がある分、花後の剪定に比べると難易度が高くなります。
毎年の基本的な剪定は花後にして、数年に一度は冬にもう一度剪定をするのがおすすめです。
枝が混み合ったり老化してきたりしたときに不要な枝をときどき整理しておくことで、きれいな枝ぶりを維持できます。
冬の剪定方法については、このあとの不要な枝葉を取り除くで詳しく解説しています。
大きさを維持して花も楽しむ剪定3つのコツ
以下の3つのポイントを押さえておけば、翌年の花を残しつつ簡単に理想の樹形に整えることができます。
- 花を花芽の上で切る
- 花が咲かなかった枝も同じように切る
- 不要な枝葉を取り除く
それぞれ実践的な方法を解説しますので、これを見ながら剪定を進めてみてください。
植木バサミを用意する
初めて紫陽花の剪定をするという人は、まずは植木バサミを用意するのがおすすめです。
剪定に使うハサミはいくつか種類がありますが、株がまだ小さいうちは植木バサミ1本あれば十分に作業ができます。
紫陽花が生長して植木バサミでは切れない太い枝が出てきたら、ほかのハサミも検討してみましょう。
ここでは紫陽花剪定で使う代表的なハサミ類を簡単にご紹介します。
すでに道具がそろっているという人は、次の花を脇芽の上で切るに進んでください。
- 植木バサミ
- 剪定バサミ
- 剪定ノコギリ
植木バサミ
直径5mm程度の枝を切ることができる園芸用のハサミです。
先端が細くなっているので細かい作業に向いています。
鉢植えの小ぶりな紫陽花はもちろん、大きくなってからも紫陽花は枝が混み合いやすいので、植木バサミは長く役に立ちます。
本格的なものは5,000円以上することもありますが、家庭用の手軽なものであれば100円ショップなどでも販売されています。
最初は安価なものから試してみるのがおすすめです。
剪定バサミ
植木バサミよりも太い2cm程度の枝を切ることができるハサミです。
刃は片方が切る刃、もう片方が切れない受け刃になっているのが特徴です。
受け刃で枝をしっかりと固定できるので滑ったりずれたりせず、太い枝も軽い力で切れます。
紫陽花の木質化して硬くなった枝を切るときは、剪定バサミを使うと簡単です。
こちらも100円ショップで手に入りますが、安価なものは対応している枝の太さが小さいものが多いので注意しましょう。
少なくとも1cm以上に対応しているものを選ぶのがおすすめです。
剪定ノコギリ
2cmを超える太い枝は剪定用のノコギリを使って切ります。
剪定ノコギリは刃や持ち手部分がカーブしていて、片手でも力が入りやすくなっています。
紫陽花の古く太い枝を根元から切るときに使いましょう。
ホームセンターやネットショップなどで、安価なものは1,000円程度で販売されています。
花を脇芽の上で切る
花後の剪定方法は、枝の先端を切り落とすだけです。
紫陽花の花は枝の先端に付いているので、自動的に花も摘むことができます。
その際には、枝の脇芽を確認して脇芽の少し上で切りましょう。
花芽は脇芽が伸びた先に付くので、脇芽を残すことで翌年も花を咲かせられます。
紫陽花の枝には両側に葉が付いている節目があり、葉の付け根部分にある丸いふくらみが脇芽です。枝には複数の節目に脇芽が付いていますが、どの脇芽の上で切ってもよいです。
なるべく大きな脇芽の上で切ると花が咲きやすいですが、小さな脇芽でも咲く可能性はあります。
枝を切るときは、脇芽の1cmほど上の位置で切りましょう。
紫陽花の芽は乾燥に弱いため、ギリギリの位置で枝を切ると枯れてしまうおそれがあります。
枝を切る位置についてよくいわれるのは「花から数えて2~3節目で切る」という方法ですが、小さく維持したい場合は脇芽があるところならもっと下で切ってもかまいません。
2~3節目で切る方法を繰り返していると、紫陽花はどうしても年々大きくなってしまいます。
紫陽花の花は花芽の位置ではなく、花芽が付いた枝がさらに伸びた先に咲くので、2~3節目の位置はどんどん高くなるからです。
2~3節目で切るのがよいといわれるのは、その位置にある脇芽が大きく生長する確率が高いからです。
紫陽花は頂芽優勢(ちょうがゆうせい)といって、枝の先端にある芽ほど優先的に栄養が送られるようになっています。
ある程度生長してから先端の脇芽を切ると、その枝には花芽が付かなくなるリスクがあるのです。
そのため植えたばかりで大きく生長させたい場合や、大きくなってもたくさん花を咲かせることを優先したい場合には、2~3節目で切る方法が適切です。
ただ、花後すぐの段階なら2~3節目の芽もそこまで生長していません。
もっと下の脇芽の位置で切っても、今度は切ったところの芽が先端になって生長し、花芽を付けてくれるのです。
適度な大きさを維持したいのなら、できるだけ低い位置にある大きな脇芽の上で切るのが理想的です。
花が咲かなかった枝も同じように切る
「今年花が咲かなかった枝は翌年咲くので切らないほうがよい」といわれることもありますが、花が咲かなかった枝も咲いた枝と同じ方法で切ってかまいません。
咲かなかった枝が翌年咲く可能性が高いのは、花を咲かせるための体力を使わなかったからです。
すでに翌年の花芽ができてるというわけではないので、切っても花が咲かなくなることはありません。
長く伸びていてほかの枝とバランスが悪くなるのであれば、高さを合わせて脇芽の上で切っておきましょう。
脇芽を残せばその芽が伸びて花芽が付きますし、体力がある分今年咲いた枝よりも咲く確率が高いことに変わりはないのです。
花が咲いているかどうかはあまり気にせず、すべての枝の高さをそろえるように脇芽を確認しながら切っていきましょう。
不要な枝葉を取り除く
1月~2月の剪定では花芽を切らないように注意をしながら、枯れた枝や葉などを整理するのが基本的な方法です。
以下の工程で進めましょう。
- 花がらを切る
- 古葉や落ち葉を取り除く
- 不要な枝を切る
- 古く大きな枝を切る
花がらを切る
まずは枯れた花がらが残っていれば切り落とします。
紫陽花の花は自然に落ちることがないので、花後に剪定をしていなければ枯れたまま枝に残っています。
落葉期には花の下にある節目から枝が伸びて花芽ができているので、花芽が付いている枝の上で切りましょう。
古葉や落ち葉を取り除く
散らずに残っている葉も取り除いていきましょう。
葉は手で枝元方向に引っ張れば簡単に取れます。
枝の先端には花芽が付いているので、芽を落としてしまわないよう優しく取ります。
株元に積もっている落ち葉も取り除いて、スッキリさせておきましょう。
株元に新芽が出ている場合は日が当たって生育がよくなり、風通しがよくなって病害虫予防にもなります。
不要な枝を切る
枯れてしまった枝は残しておいても回復しないので、切り落としておきます。
見た目が白くなり乾燥している枝は枯れている可能性が高いです。
枝が枯れているかどうかは、手に持って曲げてみるとわかります。
通常の枝はわらかくしなりますが、枯れた枝は水分がなくなっているため弾力がなく、簡単にポキリと折れます。
芽の付いていない弱々しい枝、全体のシルエットからはみ出している枝、ほかの枝と接近して混み合っている枝、花後の剪定で切ったときに長く残し過ぎた部分など見栄えの悪い枝も切っておきましょう。
古く大きな枝を切る
株を小さくしたい場合や枝数を減らしてスッキリさせたい場合は、5~6年ほどたって大きく生長し、根元部分の多くが木質化している古い枝を切ります。
枝の根元付近に出ている若い芽の上で切りましょう。
紫陽花の木質化した部分からは芽が出にくいので、古い枝は花を維持しながら小さくすることが難しいです。
古い大きな枝を取り除くことで、全体の適度なボリュームを維持できます。
紫陽花は基本的に毎年株本から新しい芽が出るので、古くなった枝を順次切っていくことで若い枝が育ち、株全体を若々しく保つことにもなるのです。
大きな枝を根元付近で切ると枝の大半がなくなって花の数も減ったり、隙間ができてさみしい印象になったりしますが、生長の早い紫陽花は若い枝が育っていくことですぐにもと通りになります。
花が咲かないトラブルを避けるお手入れの基本
花が咲かない原因は剪定の失敗のほか、育てている環境や普段のお手入れ方法に問題がある場合もあります。
せっかくの剪定を無駄にしないために、紫陽花に花を咲かせるための適切な育て方についてもひと通りご紹介します。
- 半日蔭で育てる
- 水やりは土が乾いてから
- 最初の剪定後に植え替えをする
- 植え付けや植え替えは11月~3月に
- 肥料は花後と冬に与える
- ハダニやうどん粉病に注意する
半日蔭で育てる
紫陽花は午前中は日が当たり、午後には日陰になる半日蔭の場所で育てるのが最適です。
丈夫な樹木である紫陽花は日陰でも十分に育ちますが、日当たりがあったほうが花付きや花の色付きがよくなります。
秋から春にかけてはよく日に当ててあげましょう。
その一方で乾燥が苦手なので、真夏の直射日光に当たると葉が焼けて弱ってしまいます。
暑さの厳しい8月ごろには、鉢植えの場合は日陰に移動させ、地植えの場合は園芸用の遮光ネットなどを使って日差しを和らげてあげるとよいです。
水やりは土が乾いてから
乾燥を嫌う紫陽花は、鉢植えであれば1年を通して水やりが必要です。
回数の目安は、鉢植えの場合は春から梅雨時、秋ごろには1日1回、真夏は1日2回、冬場は週に1回ほどです。
ただし、水やりをしすぎて根が常に湿った状態になっていると根腐れを起こすおそれがあります。
紫陽花が水を吸収する量は気温や天候によって変わるので、こまめに土の様子を見て表面が乾いているのを確認してから与えるのが理想です。
水はこまめに少しずつ与えるよりも、土が乾いてからたっぷりと与えるほうがよいです。
土の水がなくなってから新しい水が染み込むことで、新鮮な酸素が根にいきわたります。
鉢植えなら鉢底から水が出るまで与えましょう。鉢の受け皿には水をためておかないようにします。
地植えでは自然の雨があれば水やりは不要ですが、夏場に雨の降らない日が続いて土が乾燥している場合は水やりをします。
最初の剪定後に植え替えをする
購入した紫陽花を鉢植えのまま育てていきたい場合、花後に剪定をしたあとすぐに植え替えをしましょう。
お店に売られているときの紫陽花は可能な限り小さな鉢で管理されていることが多いので、根がいっぱいに張っている状態です。
そのままにしておくと根の先端が土からはみ出し、水の吸収率が悪くなる根詰まりが起こりやすいです。
根詰まりを起こすと紫陽花は夏の暑さを乗り切れず、枯れてしまうおそれがあります。
そのため、花を咲かせ終わったら大きな鉢に植え替えをして根が伸びるスペースを確保するのです。
紫陽花は根も生長が早いので、鉢植えなら2回りほど大きな鉢に植え替えるのがおすすめです。
紫陽花を植えるときの土は、水はけのよいものを使います。
紫陽花に最適なバランスに配合された培養土が市販されていますので、それを使うのがおすすめです。
5L入りのものなら800円程度で販売されています。
- 鉢の側面を押したり土と鉢の間にスコップなどを差し込んだりして隙間を作り、鉢から株を抜き取ります。根や土を崩さないよう注意しましょう。
- 新しい鉢に鉢底ネット、鉢底石を入れ、その上に底部分の土を入れます。肥料を入れる場合は混ぜ込んでおきます。
- 土の上に株を置き、土の表面が鉢の上辺よりも2~3cmほど低くなるよう底の土の量を調整します。
- 土を入れ、棒などを刺したり鉢を叩いたりながら隙間を埋めるように詰め込んでいきます。
- 新しい土がなじむようたっぷりと水をやります。
植え付けや植え替えは11月~3月に
地植えで紫陽花を育てたい場合は、11月~3月ごろに植え付けをしましょう。
この時期の紫陽花は休眠期なので、環境の変化に耐えやすいです。
- 地面に鉢よりも1回り大きな穴を掘ります。
- 土と培養土を混ぜ合わせます。肥料を入れる場合は混ぜ込んでおきます。
- 鉢の側面を押したり土と鉢の間にスコップなどを差し込んだりして隙間を作り、鉢から株を抜き取ります。
- 穴に株を置き、隙間に土をいれて根を埋めます。
- 新しい土がなじむようにたっぷりと水やりをします。
鉢植えの紫陽花も、購入して2年目以降は根詰まりを防ぐために1~2年に1度、植え替えをします。
大きな鉢に変えればより生長しますが、大きくしたくない場合は根を切って同じ鉢に戻すこともできます。
根を切ることで、生長が穏やかになって大きさを維持できます。
根を切ることはダメージになるので、やはり休眠期である11月~3月ごろが最適です。
肥料は花後と冬に与える
肥料を与える場合は、剪定と同じ花後の7月ごろと、落葉した1月~2月ごろのタイミングが最適です。
花後は花を咲かせて消耗した体力を回復させるため、冬は春に芽を生長させる体力を蓄えるために与えます。
花後には素早く吸収できる液体肥料、冬には効果が長く続く固形の緩効性肥料がおすすめです。
紫陽花は土壌の性質によって花の色が変わりますが、肥料の成分バランスが適していないと花の色が悪くなってしまうことがあります。
紫陽花の色ごとに最適にブレンドされた肥料が800円程度で市販されていますので、それを使うのがおすすめです。
ハダニやうどん粉病に注意する
基本的には丈夫な紫陽花ですが、ハダニやアブラムシなどの害虫が発生すると養分を吸い取られ、弱ってしまうことがあります。
害虫の排せつ物や媒介する菌が、うどん粉病や炭そ病などの病気の原因になることもあります。
病気になってしまった枝は切り取るしかありませんし、病気が拡大すれば株全体が枯れてしまうおそれもあるのです。
害虫や病気を予防するためには、日当たりと風通しのよい環境を作ることが大切です。
害虫や病気の原因となるカビなどは湿った環境で発生しやすいからです。
普段のお手入れで株元にたまった枯れ葉を取り除き、剪定で枝と枝の間隔を調整して湿気がたまらないようにしておきましょう。
大変な木のお手入れはプロの手を借りて解決
コツをつかめば紫陽花の剪定は誰にでもできますが、すでに大きくなってしまった紫陽花を一気に整理するのはやはり大変ですよね。
そんな場合には、プロに剪定を依頼するのも確実な解決策です。
プロに頼めば自分で剪定をする手間を大幅に省けるだけでなく、以下のようなメリットがあります。
- 状況に合わせた剪定をしてくれる
- 剪定した枝の処分も頼める
- お庭の手入れをまとめて頼める
状況に合わせた剪定をしてくれる
紫陽花の性質をよく理解しているプロは、「花が咲くように剪定してほしい」「とにかく小さくしたい」「剪定の適期ではないけど剪定しないといけない」といった要望に柔軟に対応してくれます。
病気や害虫が発生してしまったときのケアにも対応している業者もあるので、紫陽花が弱ってしまったといったトラブルの際にもプロに相談してみると回復する可能性が高まります。
剪定した枝の処分も頼める
剪定をしたときには当然切った枝のゴミが出ますが、自治体によっては剪定枝は通常の可燃ゴミとは違った出し方をしないといけない場合があります。
かさばる枝を短く切ったり袋に詰めたりする作業は、それだけでも骨が折れますよね。
多くの剪定業者では剪定したあとの片付けはもちろん、剪定枝の引き取り処分も引き受けてくれます。
最後まで自分では面倒な作業をすることなく、木をスッキリきれいにできるのです。
お庭の手入れをまとめて頼める
剪定を頼める業者は剪定以外にも、木の移植や植樹、伐採、草刈りや芝刈り、害虫対策などお庭のお手入れ全般に対応していることが多いです。
紫陽花だけでなくほかの木の剪定なども含めて、お庭全体のお手入れを一挙に頼むこともできます。
剪定でお困りなら剪定110番にお任せください!
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※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様の了承をいただいた上で、調査費用等をいただく場合がございます。
「紫陽花1本だけ剪定してほしい」「ほかのお手入れも頼みたい」といったご要望にも柔軟に対応しますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
樹木医miki3
「カーメン君」ガーデンチャンネル
みどりと共に サントーシャじゅん
横浜マイスター:木下透の剪定講座
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上条祐一郎『剪定 「コツ」の科学 いつどこで切ったらよいかがわかる』講談社、2016
富澤彰夫・新井孝次朗『大人の園芸ブックス 庭木の剪定 コツのコツ』小学館、2006
(最終閲覧日:2022年5月11日)