街路樹などによく使われているアオギリ。みなさまも外を歩いているときに、チラッと見たことがあるかもしれません。じつは、お手入れや環境さえ気を付ければ、アオギリはお庭でも育てることが可能な木なのです。
今回はそんなアオギリの剪定や病気についてご紹介いたします。このコラムがみなさまにとってお役に立てば幸いです。
アオギリの剪定について解説
まずは、アオギリを剪定するうえで大切な剪定の時期や方法、さらに、大きくなりすぎてしまった際の対処法まで詳しくご説明していきます。剪定をするにはさまざまなポイントがあるのです。ここでポイントをおさえて、間違った剪定をしないようにしましょう。
アオギリの剪定時期は?
アオギリの剪定でもっともよいとされている時期は、冬の落葉期だといわれています。なぜなら、その時期はアオギリが休眠期に入るからです。休眠期に剪定をすることで、剪定によるダメージを最小限におさえることができます。
アオギリは、夏の暖かく日当たりのよい時期に、ぐんぐんと成長します。日陰でも問題なく伸びていく性質があるので、冬までの間に15メートルから20メートルまで大きくなってしまいます。そのため、休眠期に入る冬の間が剪定をするチャンスなのです。
アオギリを剪定してみよう!
アオギリの剪定をする前に、理想の樹高をあらかじめ決めておきましょう。理想の樹高をこえたら、真ん中の太い枝を切り落とします。
太い枝を切り落とせたら、周りの細い枝をカットしていきます。とくに枝が多くごちゃごちゃになっているところを重点的にカットしていきましょう。
十分に枝を切り落とせたら、次は伸びすぎてしまっている枝もカットして、樹形を整えていきましょう。全体のバランスを考えて、形を整えるようにカットしていってください。
その際に、自分だけでは全体のバランスを見てカットしていくというのは、難しいと思います。ご家族やご友人に協力してもらい、バランスを確認しながら作業をするといいでしょう。
大きくなりすぎたアオギリはどうすれば?
数ヶ月の間に10メートルから15メートルも大きくなってしまうアオギリ。放置すればするほど、剪定の難易度や危険度は増してしまいます。
まず、基本的にアオギリは高い場所で作業をしなければなりません。そのため、剪定専用の脚立が必要になってきます。脚立の上は不安定でバランスをとるのが難しく、始めて作業をするという方はそれだけでもひと苦労でしょう。
また、太い枝を切り落とすときは、のこぎりのような道具を使います。太い枝を切り落とすのはとても力をいれなくてはなりません。不安定な場所で力をいれてしまうと、バランスをくずして転落するおそれがあります。最悪の場合は、命を落としてしまうことも考えられます。あまりにも木が高くなってしまったら、自分で無理をして剪定するのではなく、業者に依頼することをおすすめします。
無理せずにプロに依頼するのも手段のひとつ
これまでに、初心者の方でもできる剪定の仕方などをご紹介してきましたが、お役に立てましたでしょうか?もし、「自分では難しそう……」とお考えでしたら、業者に依頼してみてはいかがでしょう。
業者へ依頼する場合は、日給制と単価制の2つがあります。どちらも基本の料金と作業量、その他サービスや剪定した枝の処分にかかる費用などで算出されます。
日給制の場合は、依頼した日の時間内であれば何本でも剪定が可能なので、アオギリのほかにも剪定を依頼したいという方に向いています。
単価制はその名のとおり、木1本ずつの値段になります。どちらも事前の見積りや相談が大切になってきます。
剪定110番では見積りを無料で承っております※。相談やご質問からでも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。
アオギリを育ててみよう
アオギリはとても丈夫で、夏以外では水やりがとくにいらないといわれています。雨だけで育てることができるのです。しかし、育てるうえで大切なポイントは水やりについてだけでなく、じつは環境や肥料の量などいろいろ条件があるのです。こちらのページではアオギリの育て方について詳しくご紹介します。
育てる環境に注意
アオギリがもっとも育ちやすい気候は、暖かく日当たりがよい場所です。アオギリの幹は日光をたくさん取り入れるために、葉と同じような緑色をしています。そのため、少しの間日光にあたっていなくても育ちます。
そのため、庭をよく確認して、日光がよくあたる場所に植えてあげましょう。また、アオギリは根っこが浅く、強風などで倒れやすいです。台風が多い地域に植える場合は、念のために倒木対策をしておくとよいでしょう。
水と肥料の頻度は?アオギリの手入れのコツ
アオギリは丈夫なので、水やりは頻繁におこなわなくてもよいです。基本的には雨のみで大丈夫だといわれています。しかし、夏の季節は雨があまり降らず、土が乾燥してしまい水切れを起こしやすくなってしまうので、やはり自分で水やりをする必要があります。
何日も水切れがつづいてしまうと、アオギリが上手く育たなくなってしまうので、定期的に土の状態を確認して乾いていたら水を与えてください。
肥料は発芽前の2~3月ごろに有機物肥料をまきます。アオギリは肥料をまかなくても、よく育つので、あまりまきすぎないようにしてください。
アオギリは増やせる?
アオギリの増やし方には、剪定したときにでた枝を土にうめるやり方と、落ちた種をうめるやり方があります。ここからはその方法について簡潔にまとめてみましたので、ぜひご覧ください。
挿し木
挿し木とは、株の一部分を切りとって土に挿し、根を生えさせることで増やすやり方です。種から増やすことが難しい草花を増やすときによく使われます。
アオギリの場合は、剪定をしたときにでた太くて丈夫な枝を使用します。まず、枝を15センチメートルほどの長さにカットし、1時間ほど水につけて水揚げをします。
十分に水につけたら、切り口に発根促進剤という薬剤をぬり、挿し木用の土に挿しておくだけです。よく水を与えて、乾燥しないように注意してください。
種まき
アオギリは秋ごろになると、枝の先にボートの形をした実ができます。その先端に5~7ミリメートルの種子がついており、強い風がふくとそのままの形でクルクルと回転しながら落ちていきます。
その後、落ちた実から種をとり、鉢植えや種まきポットに植えます。春に芽をつけるまで、土が乾燥しないように定期的に水やりをしてください。
根がしっかりと張り、木の高さが20センチメートルをこえたら、庭に植えましょう。
ここまで、アオギリの剪定後に増やすやり方をご紹介しました。はじめてアオギリを育ててみたいという方でも、インターネットや園芸専門のショップで苗木や種のみを購入して増やす方法もございます。その場合でも、やり方はほとんど変わりません。
アオギリの増やし方はふたとおりあり、どちらも土の乾燥に注意すれば比較的かんたんに増やすことができます。専用の土などを用意すればどなたでも植えられるので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。
健康に育てるには剪定も欠かせない作業のひとつ
アオギリの育てやすい環境や増やし方についてご紹介しました。アオギリを健康に育てるためにはさまざまな条件が必要ですが、定期的な剪定も大切な条件のひとつになるのです。
弊社ではお近くの加盟店から業者を手配し、ご相談や見積りまでを無料でおこなっております。お気軽にお電話ください。
アオギリの具合が悪いときの原因
アオギリを育てるうえで欠かせないのが、病気や害虫の対策です。対策をおこたってしまうと、アオギリが十分に育たなくなってしまうなど、さまざまなトラブルを起こす原因にもなりかねません。対策をしっかりとしてアオギリを元気に育てましょう。
病気にかかっているかも……
一部分だけ枯れてしまったり、不自然に小枝がたくさん生えている部分があったりする。そんな変化が見受けられた場合は、アオギリが病気にかかっているおそれがあります。ここからは、アオギリがかかりやすい代表的な病気の原因や予防法を、詳しくご紹介します。
こうやく病
こうやく病は、カイガラムシがいる場所にカビが生えることで発症します。枝や幹の表面に菌糸膜がつくられ、健康な枝や幹などを枯らしてしまう病気です。
この病気を発見したら、まず、カイガラムシを除去しなければなりません。除去するためには、機械油乳剤というものをアオギリのまわりにまくことで除去できます。
天狗巣病(てんぐすびょう)
天狗巣病にかかってしまうと、枝の一部分がふくれあがってこぶのようになります。その場所からは小枝がたくさん生えてきてほうきのようになってしまい、最終的には木全体の枝が細くなり、葉っぱはちいさく花も咲かないといった状態になってしまいます。
このような状態になってしまったら、まず発症している枝の、こぶがある部分よりも根本に近いところで切り取り、焼却処分をします。次に、切り口に接ぎロウなどの癒着剤をぬり、病気の進行をおさえましょう。冬の間に1~2度、殺菌剤を数回まいておくと、事前に病気を予防することができます。
アオギリに寄ってくる害虫に要注意!
病気の原因にもなるカイガラムシや、木の幹を食い荒らしてしまうテッポウムシなど、害虫にもいろいろな種類があります。そして、種類の数だけ発生する原因があるのです。
特徴や対策をしっかりと覚えておくことで、害虫の被害は最小限におさえることができます。ここからは、アオギリに近づきやすい害虫を3種類、ご紹介します。
カイガラムシ
カイガラムシは、こうやく病の原因ともなる害虫です。葉っぱや枝、幹などから汁を吸って、大切な植物の成長に悪影響を与えます。最悪の場合は、枝を枯らしてしまったり、木自体を衰弱させてしまったりすることもあります。
駆除するには薬剤を使いますが、カイガラムシは殻におおわれているので薬剤がききにくいという特徴があります。そのため、冬の間に薬剤をまいてカイガラムシを発生させないようにしておくことが大切です。
テッポウムシ
テッポウムシは一般的にカミキリムシと呼ばれることが多いです。幹の中に穴をあけて卵を産み、1~2年かけてゆっくりと幹を食い荒らしてしまう害虫です。このような被害は幼虫の時期に多く起こりますが、成長したあとでも、木の皮を食べてしまうことがあります。
予防するには、木を元気に育てることがポイントです。テッポウムシはすでに弱ってしまっている木や、年数がたち古くなっている木によく卵を産みつけるからです。そのため、しっかりと剪定や草取りをして、栄養をたっぷりと吸収できるようにしてあげるのがもっともよい予防方法になります。
ハマキムシ
ハマキムシは口から糸をだして、葉を2~3枚ほどくくり、その中にすみついて葉っぱや芽をかじってしまう厄介な害虫です。最悪の場合、新芽がすべてかじられてしまい、見た目が悪くなってしまいます。
予防するためには、夏の期間に薬剤を定期的に散布する必要があります。その際に、ハマキムシによる被害の拡散を防ぐため、周りの木にも散布しておくとよいでしょう。
万が一幼虫に棲みつかれてしまった場合は、ムシの活動がにぶくなる冬の間に葉の間にいる幼虫をつぶして駆除してください。
病気や害虫で弱った枝葉は早めに剪定を!
大切に育てていたアオギリが、突然病気や害虫に襲われてしまったら、早めに患部を切り落としたり、薬剤を散布したりすることが重要です。
もし、対処の仕方や予防法などご不明な点がございましたら、弊社へお問い合わせください。
弊社では、病気にかかったときの対処や害虫駆除までお客様のお悩みをおうかがいし、丁寧に対応できる業者を手配いたします。お電話は24時間365日受け付けしておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。