学校や戸建の住宅街などでよく見かけるコニファーの木は、鮮やかな緑の葉が特徴的です。
しかし、その美しい葉を維持するためには定期的に剪定をおこなう必要があります。コニファーの樹形は生長とともに自然に整いますが、風通しや日当たりが悪くなると葉の色が茶色く変色してしまうことがあるのです。
今回は、コニファーに適した剪定の時期と方法、さらに美しい状態を保つための育て方のコツまで解説します。お庭を彩る鮮やかなコニファーを守るために、この記事を参考にして適切なお手入れをおこないましょう。
コニファーの樹形を整えるときは、枝先に葉を残して切るようにしましょう。枝先に葉が残っていないと、根元まで枯れることがあります。
大きく成長したコニファーを剪定する場合は、脚立に乗って作業をおこないます。しかし、高所での作業は落下する危険性がありますので、少しでも危ないと感じたら、プロの剪定業者に任せたた方がよいかもしれません。剪定110番では、全国の加盟店より剪定のプロをご紹介しております。ご相談・見積りは無料ですので、業者をお探しの際はぜひご利用ください。
人気の植木コニファーの特徴
コニファーは、ひとつの植物の名称ではなく、ヒノキやヒバなどのさまざまな常緑針葉樹の総称です。日本で人気が高いのはゴールドクレストという品種で、黄金色の枝葉をしています。
そのほかには、生長とともに銀白色の葉が緑に変わっていくブルーアイスという品種や柑橘系の香りが特徴的な大型の品種、ヨーロッパゴールドなども人気です。
洋風な建物に似合う植物が多く、ゴールドクレストは冬にはクリスマスツリーの代用品として用いられることもあります。
シンボルツリーとして一本植えるのもよいですし、生垣のように並べて植えることも可能です。イベントのときなどにねじれた樹形を作ったり、お正月に門松の代用として飾りつけしたりするのもよいでしょう。
剪定をしないと発生するリスク
複数の品種、樹形を楽しむことができるコニファーですが、完成形が美しいかどうかは、剪定の善し悪しが関係します。
コニファーを放置しておくと、葉が茶色く変色することがありますし、構造上内部に枯れ葉が溜まりやすいという特徴もあります。変色した葉や枯れ葉は見栄えが悪いですし、枯れ葉が溜まってジメジメした内部には害虫が棲みつきやすいです。
また、品種によっては横に広がりすぎる、縦に長くなりすぎるといったことが起き、樹形を乱す原因にもなります。
大きく生長すると、台風などによる強風の影響を受けやすくなるため、倒木の危険性もあるでしょう。さらに、コニファーの根が張って水道管が壊れてしまったというケースもあるようです。
見栄えのよい状態を維持することはもちろん、倒木や配管の破損などトラブルが発生しないよう、定期的な剪定をおこないましょう。
そして、美しい仕上がりの剪定をおこなうには、プロに作業を依頼するのがおすすめです。その際、業者選択が面倒という場合は弊社にご相談ください。日本全国に存在する加盟店より迅速な対応が可能な業者をご紹介します。
コニファーの剪定に適した時期と道具
さまざまなリスクを知ることで、コニファーを育てていくうえで剪定作業をおこなうことが大切なのはわかっていただけたのではないでしょうか。
では、ここからは剪定をする際に必要な知識や道具を紹介します。まず覚えておきたいのが、剪定に適した時期と道具です。
剪定時期
コニファーの剪定は、基本的に年に2回おこないます。なぜ以下の時期に剪定をおこなうのが望ましいのか、理由と合わせて確認してみましょう。
- 3月~5月
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この時期はコニファーが休眠期に入っているため、枝葉を落としても生長を阻害することがありません。それどころか、この時期に深く剪定をしておくことで、生長期には剪定で切った分を取り戻そうと元気な枝を育てることにつながるのです。
また、休眠期の剪定は枝の切り口が乾燥しやすいため、病原菌が入り込む危険性も低くなります。風通しがよくなれば、害虫が寄りつきにくくもなるので、メリットがたくさんあるのです。
- 9月~10月初旬
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この時期は、徐々に暑さがやわらいでくるタイミングです。休眠期に向けて少しずつ生長が緩やかになっていくので、夏の時期に伸びてしまった余分な枝葉を剪定して樹形を整えましょう。
コニファーは暑さに弱い品種が多くあります。7月下旬~8月の真夏の剪定は木が弱る原因になるおそれがあるので、避けるようにしましょう。
剪定道具
庭木を剪定する際には、剪定バサミを使用するのが一般的です。ハサミにはさまざまな種類があるので、庭木の枝の太さや樹高の高さなどに合わせて適したものを選んで購入します。
しかし、コニファーの場合は、サイズなどのほかの素材にも注目していただきたいのです。コニファーの多くは金属を嫌う傾向にあり、金属製のハサミで枝を切り取ると枝が茶色く変色してしまいます。セラミック製のハサミを用いて剪定作業をおこないましょう。
また、剪定中は切った枝の先やハサミなどでケガをするおそれがあります。真夏におこなうこともないので、長袖長ズボンなど肌の露出を控えた服装で作業しましょう。
コニファーの剪定の仕方
植物は時期によって生長具合が異なります。そのため、前章でも簡単に説明したように、コニファーの剪定は時期ごとに方法を変える必要があるのです。
- 3月~5月
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休眠期には、短く刈り込んで大胆に量を減らす「強剪定」をおこないます。昨年伸びた古い枝を、枝元が混み合っているものから優先的に選んで根元からカットし、木全体を若返らせるようにしましょう。
そして、強剪定が終ったら葉を摘み取ります。枯れ葉や弱っている葉など、不要な葉を手で摘み取って樹形を整えましょう
- 9月~10月上旬
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長く伸びた枝がある場合はハサミでカットしますが、基本的に春の剪定をしっかりとおこなっていれば、この時期は軽い剪定をして樹形を整えるだけで大丈夫です。先端がピンと伸びた葉を手で軽く摘み取りましょう。
このとき、力を入れないと摘み取れないときは、摘み取る時期が早いことが考えられます。無理にちぎるのではなく、楽に摘み取れる箇所を探して剪定したり、少し時期を遅らせて摘み取ったりして調整しましょう。
剪定の注意点
大きく育ったコニファーを剪定していくのは膨大な作業量と時間がかかります。生垣のように複数本コニファーを植えていた場合は、より長い時間と大きな労力が必要となるでしょう。
さらに、4m~5mにまで生長したコニファーを自分で剪定するのは危険です。枝葉の様子が見にくく、バランスを整えるのが難しいため、失敗するおそれがありますし、上部の剪定をする際に脚立などから落下する危険性もあります。
少しでも自分で作業することに不安がある方や忙しくて時間がない方は、業者に依頼して手間なく安全に剪定をおこないましょう。
剪定を業者に依頼した場合の料金
業者に剪定を依頼すると、作業効率を重視して刈り込みバサミや電動バリカンなどを使用することも多いですが、目的によって剪定方法を変えることが容易にできます。
「生長を止めたい」「切り戻したい」と目的によって異なる剪定でも、失敗したらどうしようという不安はありません。
ただし、プロに来てもらうのですから、当然作業費がかかります。剪定費用の決め方は、日当制や時給制をといっている業者と、単価制をとっている業者のおもに2種類です。以下にそれぞれの費用目安をご紹介しますので、参考にしてください。
- 日当(時給)制
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職人1人1日あたり、もしくは1時間あたりいくらという形式で料金が決められていて、地方から都会にいくにつれて設定金額が高くなっていく傾向にあります。
日当制(職人1人1日あたり) 23,820円 時給制(職人1人1時間あたり) 1,595円 ※掲載金額は剪定を請け負っている業者5社のホームページなどに記載されている料金の平均値を算出したものです。(2020年10月時点)
- 単価制
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庭木1本あたりいくらという形式で料金が決められていて、庭木の本数や高さによって金額が変わります。生垣の場合は高さと幅によって決める業者が多いようです。
庭木の剪定(1本あたり)
低木(3m未満) 2,988円 中木(3~5m) 6,860円 高木(5~7m) 15,624円 ※掲載金額は剪定を請け負っている業者9社のホームページなどに記載されている料金の平均値を算出したものです。(2020年10月時点)
生垣の剪定(生垣の幅1mあたり)
樹高1m未満 600円 樹高1m~2m 1,360円 樹高2m~3m 2,660円 ※掲載金額は剪定を請け負っている業者5社のホームページなどに記載されている料金の平均値を算出したものです。(2020年10月時点)
単価制の料金は、上記の表よりも高さのある木や幅の長い生垣を剪定する場合、目安となる金額が設定されていないケースが多いです。また、上記の金額もあくまで参考程度なので、詳しくは業者に見積りを依頼してもらう必要があります。
少しでも費用をおさえたいという方は、見積り無料の業者を探して、現地調査をしたうえで詳しい金額を提示してもらいましょう。
自分で業者を探すのが難しい場合は、弊社にご相談ください。必要な剪定作業に対応できることはもちろん、現地調査や見積りを無料でおこなっている業者をご紹介することもできます。
コニファーは、切る場所を間違えるとどんどん大きくなってしまったり、逆に二度と新芽が出なくなってしまったりします。「こんなふうにするつもりなかったのに」と後悔する前に、弊社の無料相談窓口をご利用ください。