モントレーイトスギという樹を園芸品種として改良した常緑針葉樹、ゴールドクレスト。円錐で樹高が高いという見た目から、クリスマスツリーとして用いられることが多いです。またガーデニングで庭木として植える人も多く、人気があることから日本で広く販売されています。
しかし、その樹高の高さや葉の密度から、日本の気候に向いていない植物ともいわれているのです。そこでしっかり育てていくためには、ゴールドクレストの剪定をおこなうことが非常に大切となります。
そこで本記事では、そんなゴールドクレストの剪定を中心に、日々の手入れのコツや注意点などを解説していきます。なお、剪定を依頼した場合の費用の相場や業者の選び方についてもご紹介していくので、自分での手入れが難しいと感じた人はぜひ参考にしてください。
ゴールドクレストの特徴と剪定が必要な理由
そもそもゴールドクレストを育てる上で、なぜ剪定が必要なのでしょうか。それは、この植物の特徴が大きく関係しています。
ここでは、ゴールドクレストの特徴からなぜ剪定が必要なのかを確認していきましょう。
ゴールドクレストの特徴としてまずあげられるのは、その樹高です。この植物は、生育が早く、植えてから数年で4m程度にまで生長して、そこから最終的に20mを超える高さにまで達することもあります。
これだけ生長しまうと、庭木として楽しむ上では大き過ぎであるといえるでしょう。また、根の張り方が浅いということもあり、台風などで倒れてしまうおそれもあるのです。さらに、木の上部が重くなることで全体のバランスが悪くなり、それほど強くない風で倒れてしまうこともあります。
また、特徴としてはゴールドクレストは寒さには強いですが、暑さや湿気には弱いという点もあげられます。このような環境においては、ゴールドクレストは枯れてしまったり病気や害虫が発生しやすくなったりしてしまうのです。
加えてゴールドクレストは葉が密着して生えているため、どうしても内部が暑くなり湿気が発生しやすいです。そのため、このような状態にならないようにしてあげなければいけません。
ゴールドクレストには上記のような特徴があります。樹高を整えるため、また密着した枝葉で暑く湿気が発生しにくいようにするために、ゴールドクレストには剪定が必要なのです。
ゴールドクレストの剪定時期・方法|ハサミが苦手な点に注意
ここまでで、ゴールドクレストの剪定の必要性はわかっていただけたでしょう。そこでここからは、実際の剪定をおこなうのに適した時期や方法についてご紹介していきます。
なお、ゴールドクレストの剪定には注意点があるので、このことに関してもあわせて確認していきましょう。
剪定時期|年に1回~2回
ゴールドクレストの剪定は、年に1回か2回程度おこなうことが適しています。1回目の剪定は、3月~6月が適切な時期です。
すでにお伝えしたとおり、ゴールドクレストは暑さと湿気に弱いという特徴をもっているため、本格的な夏の時期となる7月~8月に備えて、大幅に剪定をしておく必要があるのです。
1回目の3月~6月にしっかりと剪定をおこなうことができれば、2回目の剪定は9月~10月という時期におこなうのがよいでしょう。9月~10月におこなう剪定では、1回目と異なり、軽く全体を整える程度で問題ありません。
剪定方法|コツは目的に合った種類でおこなうこと
剪定という庭木の手入れは、さまざまな方法や種類があります。そしてこれらは、その植物に合ったやり方でおこなうことが大切です。誤った仕方で剪定をおこなってしまうと、見た目が悪くなってしまうことはもちろん、最悪の場合、枯れてしまうこともあるのです。
そんななかゴールドクレストの剪定は、基本的に3つの仕方でおこないます。それが、芽摘み・芯止め(摘心)・切り戻しです。
芽摘み
芽摘みとはその名の通り、芽を摘み取る剪定方法のことです。葉先を1cm程度手で摘み取ったりハサミで切り取ったりしておこないます。こうすることで、葉が密に生長して全体的にボリュームをもたせることが可能です。
芯止め(摘心)
芯止め(摘心)とは、株の主軸部分を止めておきたい高さで切る剪定方法です。こうすることで、樹木自体の高さを抑えて大きくなりすぎることを防ぐことができます。
なお、切った主軸の頂点の部分が丸くなってしまうため、周りの枝や葉もあわせて整えておくとよいでしょう。
切り戻し
伸びすぎてしまった枝や不要な枝などを整えたいというときにおこなうのが、切り戻しという剪定です。基本的に切り戻し剪定は枝の途中で切るという方法でおこないますが、新芽がついていない枝などに関しては根元から切ってしまっても問題はありません。
内部が枝葉で混みあった状態を解消し、風通しをよくして暑さや湿気の高い状態にしないようにしてあげましょう。枝を切る際はハサミを用いておこなってくださいね。
なおゴールドクレストの剪定においては、このハサミの使用に関して注意点があります。このことについては、以下で詳しく解説していきますね。
ゴールドクレストをハサミで剪定すると変色する?
植物を剪定する際、基本的には金属のハサミなどの道具を用いておこないます。しかし、ゴールドクレストに関しては注意が必要です。
というのも、ゴールドクレストは金属を苦手としているため。実際、金属のハサミでゴールドクレストを剪定すると、切った箇所が赤褐色に変色してしまうことが多いのです。葉はとくに金属に弱いため、注意が必要となります。
ゴールドクレストの剪定においては上記のような注意点があるため、ハサミを使わないと手入れが難しいところ以外は、極力手でおこなうようにしましょう。とはいえ、変色してしまった部分は時間が経過すればもとに戻るため、安心してくださいね。
ゴールドクレストをきれいな樹形に仕立てよう
ゴールドクレストを剪定することは、樹木の健康のために必要な作業です。なお、きれいな樹形にして見た目を楽しむことを目的としている人もいることでしょう。
ゴールドクレストをきれいな樹形、見た目にする上では、どのような仕立て方にするのかが大切です。そこでここでは、ゴールドクレストの樹形、見た目を楽しむための仕立て方を2つご紹介します。
スタンダード仕立て(トピアリー仕立て)
スタンダード仕立てとは、伸びた主幹の上部に枝と葉を茂らせることで、存在感のある見た目を作る仕立て方のことです。別名トピアリー仕立てとも呼ばれ、ゴールドクレストのなかでは、人気の高い仕立て方となっています。
スタンダード仕立ての魅力としては、上部のみに枝と葉を茂らせるので、ゴールドクレストの下枝が枯れてしまっていても問題がないという点です。これによって下枝が枯れてしまっている場合でも、美しい見た目を作ることができます。
スパイラル仕立て
スパイラル仕立てとは、らせん状に樹形を整えて楽しむ仕立て方です。
ゴールドクレストをスパイラル仕立てにして楽しみたい方は、生育が活発になる3月ごろから始めると上手に育てることができます。スパイラス仕立てにすると、こんもりとしながらもインパクトのある大胆な見た目を楽しむことができます。
手入れが大変だと感じたら→剪定110番でプロの業者に作業を依頼しよう
ゴールドクレストを健康的かつきれいな見た目の樹形で保つためには定期的な手入れ、とくに剪定が欠かせません。しかし、なかなか手入れをおこなう時間が取れなかったり、そもそも作業をおこなう時期や方法が正しいのか不安を持っていたりする人もいることでしょう。
そんなときは、当サイトの剪定110番を利用することがおすすめですよ。剪定110番では1,500以上という業者のなかから、お客様の庭木の知識や剪定技術を持ったプロをご紹介することができます。そのため、安心して大切な庭木の手入れを任せることが可能なのです。
また、剪定110番へのお問い合わせは24時間365日受け付けているので、忙しいという方でもご利用いただけます。こんな仕立てにしてほしいなどの希望に関しても、無料でおこなわせていただいている現地調査時にご相談いただくことも可能です。
現地調査を含めた見積もりは無料となっているので、剪定プロの業者に依頼しようと検討している人はまずは一度ご連絡ください。
ゴールドクレストの鉢植え・地植えでの日々の手入れ方法
ゴールドクレストを育てる上では、剪定はもちろん日々の手入れも大切です。そこでここでは、肥料や水やりなどの基本的な育て方について紹介していきます。
また、そんな日々の手入れのなかでの注目すべきポイントや注意点などにも触れていくので、ぜひ参考にしてくださいね。
育てる環境
ゴールドクレストを育てる環境としては、鉢植えの場合でも地植えの場合でもまず風通しのよい場所を選ぶことが大切です。
というのも、これは繰り返しになりますが、ゴールドクレストは湿気に非常に弱いため。そのため、過湿となる環境は避けるようにしましょう。また、この理由から水はけのよい環境で育てる、ということもあわせて大切なポイントとなります。
このように、ゴールドクレストを育てる上では、まず環境が非常に大切なポイントとなります。そのため、もしもガーデニングに慣れていないという場合は、環境を変えることができる鉢植えで育てるとよいでしょう。
水やり・肥料
植物を育てる上での日々の管理作業としては、水やりをおこなうことと肥料を与えることがあげられます。なおこれは、ゴールドクレストにも当然必要となる手入れです。
水やりに関して、鉢植えで育てている場合は土の表面が乾燥していたら与えましょう。なお、冬の寒い時期は春や夏ほどたっぷりと与える必要はありません。とはいえ、水切れを起こしてしまうと生長に悪影響を及ぼしてしまうおそれがあるため、この点には注意が必要です。
一方、地植えで育てているという場合は、基本的には水やりをおこなう必要はありません。ひどく乾燥しているという場合に与える、という程度で大丈夫です。
肥料に関しては、ゆっくりと効果の出る緩効性肥料を、生育時期の3月・6月頃に与えるとよいでしょう。地植えにおいても、生育を促したい場合は肥料を与えてください。
枯れ葉や枝を取り除く
ゴールドクレストは葉が密集して生えているため、その内側に枯れ葉や枝が溜まっていることがあります。
この溜まった枯れ葉や枝を取り除かずに放置してしまうと、害虫の住処として利用されることがあるのです。また、風通しが悪くなると湿気が高くなるという悪い影響を与えてしまいます。
そのため、定期的に葉が密集している箇所を確認するようにしましょう。溜まった枯れ葉や枝を取り除いておくことも、ゴールドクレストを育てる上では日々の手入れのひとつなのです。
剪定した枝を利用して挿し木に挑戦してみよう
ゴールドクレストを剪定して切った枝がもったいないと感じたら、挿し木に挑戦してみてはいかがでしょうか。ゴールドクレストは挿し木で増やすことができるのです。ここでは、そんなゴールドクレストの挿し木の方法について解説していきます。
挿し木に適した時期
ゴールドクレストで挿し木をおこなうのに適した時期は、春~初夏にあたる3月~6月頃です。剪定の時期と同じであるため、この手入れとあわせておこなってみてもよいでしょう。
挿し木をおこなう方法
ゴールドクレストで挿し木をおこなう際の方法は、以下のとおりです。
- 挿し穂として10cm程度のゴールドクレストの枝を用意する
- 水を入れた容器に挿し穂を約1時間~2時間程度浸けておく
- 土を入れた鉢に植える
ゴールドクレストの挿し木の方法は、上記のように非常に簡単におこなうことができます。なお、この手順のなかにはいくつか注意点があるので、以下で確認しておきましょう。
まず用意する挿し穂についてですが、水に浸かってしまう部分の葉は取り除いておくようにしましょう。また、挿し穂として使う場合の枝の切り口は、しっかりと吸水できるようにきれいな状態にしておく必要があります。そのため、切れ味のよいハサミなどで切ったものを使うことがおすすめです。
また、上記の手順③で土に挿すことで作業は完了となりますが、ここでは発根促進剤を挿し穂の切り口に塗っておくようにしましょう。なお土に関しては、湿らせた赤玉土などの使用が望ましいです。
ゴールドクレスト剪定にかかる費用相場
実際にゴールドクレスト剪定を業者に依頼しようとした場合、費用が気になるという方が多いのではないでしょうか。ゴールドクレスト剪定にかかる費用は、業者によってさまざまです。
そこで、以下にゴールドクレスト剪定の費用はどのようにして決められているのか、頼れる業者を選ぶにはどうすればいいのかをご紹介します。
どれくらい費用がかかる?
ゴールドクレスト剪定にかかる費用には、2つの計算方法があります。1つ目の方法が、日当制(時給制)です。日当制は1時間あたりを2,500円前後で計算して、費用が算出されます。
1日あたりで計算した場合、地域や場所によっても異なりますが、おおよそ20,000円前後となる業者が多いでしょう。
2つ目の方法が、単価制です。単価制は作業をおこなう樹木1本あたりでいくらかかるのかを計算して、費用が算出されます。そのため、庭木や植込みといった植え方の違いや、樹木の大きさや高さによって費用が異なります。
庭木の場合、低木で3,000円前後、高木で16,000円前後の業者が多いでしょう。
また、上記の2つの計算方法には、どちらも追加で剪定以外に費用がかかることがあります。剪定以外にかかる費用とは、おもに剪定で発生したゴミの処分費用となっています。ゴミの処分費用はゴミの量によって計算され、安くて500円前後から高くて8,000円前後の業者が多いでしょう。
頼れる業者の選び方!
では、実際にゴールドクレスト剪定を業者に依頼する場合、頼れる業者を選ぶにはどのような点に注目すればよいのでしょうか。頼れるゴールドクレスト剪定業者を選ぶ場合、以下のポイントをチェックしてみましょう。
- 口コミの評判はどうか
- 電話対応がしっかりしているか
- 費用が適正であるか
- サービス内容に問題がないか
まず、確認しておきたいのが口コミです。口コミを見ることで、実際にその業者で依頼をした人の意見を、第三者の目線から参考にすることができます。注目して見ておきたいのが、実際におこなったサービス内容や、追加で費用がかかっていないかなどです。
もし、口コミの評判がよくサービス内容や費用にも納得できるのであれば、頼れる業者である可能性があります。しかし、口コミは不特定多数の人が匿名で書き込めることも多く、中にはイタズラでウソの情報が書かれているおそれもあるので、しっかりと情報を見極めるようにしましょう。
次に頼れる業者を選ぶ方法として、実際に業者へ相談してみるのがおすすめです。実際に業者へ電話で相談することで、相手がしっかり相談を聞いてくれているか、対応が適切であるかどうかなどを確認することができます。
相談の中で実際にかかる費用や、サービス内容なども確認することもできるので、まずは相談からはじめてみるのもよいでしょう。
まずは見積りをしてみよう!
ゴールドクレスト剪定を依頼する業者を選ぶことができたら、まずは見積りをとっておきましょう。見積りをとっておくことで、費用相場との比較や実際にかかる費用を把握することができます。
業者によっては、現地調査から見積りまでを無料でおこなってくれることもあるので、一度確認しておきましょう。
剪定110番であれば、現地での無料見積りはもちろんのこと、最初に提示した見積りから追加料金をいただくことはありません。
また、24時間365日の電話対応となっておりますので、お客様のご都合にあわせてご連絡いただけます。見積りの日程に関しても、お客様の日程にあわせておこないますので、安心してご相談ください。
お客様からの相談をお聞きしたうえで、ご要望にあった剪定業者を手配させていただきます。ぜひ、ゴールドクレスト剪定を検討されているという方は、当社の剪定110番までお気軽ご連絡ください。